USA=領土拡張6(第二次世界大戦まで)

地続きの領域拡張と内部に抱える先住民絶滅作戦が終わると域外への膨張政策が始まります。
ウイキペデイアの整理では帝国主義時代の項目になっていますが、この時に始まったのではなく独立の成り立ちにそのDNAが仕組まれていたという視点で私はこのシリーズを書いています。
ウイキペデイアによるアメリカ合衆国の歴史からの引用続きです。

帝国主義時代 (1890年〜1918年)[編集]
西部開拓時代の終結によって、アメリカ人は更なるフロンティアを海外へ求め、「外に目を向けなければならない」という意識が起こった。
1889年にパン・アメリカ会議が開催され、この力がアメリカのラテンアメリカ進出を促した。
とはいえ、モンロー主義に基づくアメリカ合衆国の伝統的な外交政策は引き続き重視されていたため、植民地獲得については消極的であり、もっぱら棍棒外交やドル外交に基づいた経済的進出を狙いとしていた。
1898年にハワイ王国をなし崩し的に併合、領土を太平洋上まで拡大した。さらに同年、スペイン領キューバの独立戦争に便乗し、軍船「メイン号」爆発事件を契機として、スペインとの間で米西戦争を起こした。この開戦には、当時普及していた新聞が大きな役割を果たした。
すなわち、米国民の反スペイン感情を煽動する報道を繰り返し行った。これは新聞によって煽動された大衆が戦争を要求した最初の例であり、米国政府はこの情報戦略を積極的に利用し、後の戦争のほとんどに活用された。
米西戦争とそれに続く米比戦争に勝利すると、中米の多くの国からスペイン勢力を駆逐して経済植民地(バナナ共和国)とし、プラット修正条項によってキューバを保護国に、プエルトリコやフィリピン、グアム島などを植民地化した。
さらに、西欧列強と日本によって中国分割が進もうとしているときに、1899年と1900年に清の門戸開放・機会平等・領土保全の三原則を提唱し、中国市場への進出を狙った。
カリブ海地域を勢力圏にするために、カリブ海政策を推し進め、これらの地域で反乱などが起こるたびに武力干渉した(棍棒外交)。また、国内東西物流の安定を目的としたシーレーンの確保を目的に、パナマ運河建設権を買収し、2万人以上の死者と長期間の工事を経て、果ては工兵まで投入して完成させた。さらにコロンビアから分離独立させたパナマから運河地帯の永久租借権を獲得した。
以下略

第二次世界大戦後は、日本の南太平洋にあった信託統治領を支配下に組み込み、現在に至っています。
戦後は世界の覇者として君臨するようになると露骨な領土拡張政策は限界を迎え、余剰人口吸収装置としてのアメリカの魅力が次第に薄れ始めました。
直接的領土拡張は第二次世界大戦まで続き、戦後は直接の領土拡張欲を捨てたように見えますが、戦後は植民支配時代時代の終焉を巧みに利用して西欧諸国の植民地支配の後釜に入り込み・・中東での石油利権をめぐり英仏を追い出して中東への事実上支配を強めるなど、中南米に対する棍棒外交の世界版として世界に張り巡らした軍事基地を背景にしたCIAによる政権転覆活動などによって世界を事実上支配してきたことは周知の通りです。
この力が弱まってくると最近では金融取引停止の脅迫で支配完徹手段としています。
以上見てきたように米国は独立戦争の当初から、実態は支配地拡張・21世紀に入ってからはグローバリズムに名を借りた世界支配に邁進してきた歴史でした。
中国の台頭によりグローバリズムによる覇者の地位が危うくなり始めると逆にグローバリズム反対・・アメリカンファーストと称し、内部分配がテーマになってきました。
内部分配はあちら立てればこちら立たずの矛盾が1体1の矛盾どころか、8対8程度の複雑なパズルを解く必要に迫られます。
この困難に逢着したのがシリアとIS関係・スンニ派とシーア派、トルコとクルド族、イスラエルとアラブ諸国等々利害錯綜で、単純思考の米国民度・政治経験レベルでは、解決不能の迷路に追い込まれてしまったのです。
これまでは反ソ連、反共産主義とか、悪の枢軸とか単純仕分けで攻撃していれば良かったのですが、ソ連崩壊後単純図式が当てはまらなくなり、中国の台頭で米国の将来性も?になってきました。
もともと拡張主義の旗印のもとに連合を組むメリットを享受してきたのですが、米国民が武力経済力等々の侵略の象徴である星条旗の旗印のもとに結集するメリットを感じなくなるとどうなるか?です。
米国は何かというと星条旗の元に団結を誇示するパターンが目立ち、これしか一体化の道具がないのは、以上見てきた通り、独立の始まりから支配地拡張戦争のために団結してきた歴史によります。
単純化すれば、量の勝負・・3〜40年前の日本では地方に行くと旅館ホテル等では量の勝負で食べきれない料理を出す・・と言われた時代でしたが、米国産業界は黒人奴隷に始まり低賃金労働者の大量仕入れ・移民導入で先進国との競争に参入したので叩き上げ熟練職人が育っていないので中下級品しか作れない弱点がありました。
この弱点克服のために、製造工程を分解して流れ作業化することにより熟練工不足のハンデイを克服に成功して世界の経済・軍事大国にのし上がったものです。
ベルトコンベヤー方式に馴染む・適応の進む産業分野から世界のシェアーを奪っていったのですが、原則として規格品製造になる結果、個性や品質で競う能力が低いままになります。
非熟練工でもそこそこのものを大量に安くに作れるようになる生産方式の発明により、米国が熟練工の多い欧州より多量に安く作れて有利になった点は、米国よりもさらなる後進国に対しても参入チャンスを与えたことになります。

緊急事態宣言と厚労省データ令和2年4月6日版

4月6日22時過ぎ検索した厚労省データです。

(令和2年4月6日版)
4月6日現在の状況及び厚生労働省の対応についてお知らせします。(4月6日正午までの各国機関やWHO等から発表された内容を踏まえ、4月3日日報から下線部分を更新しました。)
国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は3,654例となりました。
内訳は、患者2,429例、無症状病原体保有者340例、陽性確定例(症状有無確認中)885例となります。国内の死亡者は73名です。
また、国内での退院者は8名増加し、592名となりました。

上記中の表の引用省略しますが、人工呼吸器ICU利用等の重症者は、まだ79名に過ぎずニュースの危機感の激しさとはだいぶ違っています。
厚労省発表は前日正午現在であり即時性のあるニュースとは12時間の時間差しかないように見えますが、数字の開きが大きすぎるのが一見不思議です。
正午現在とは言っても都道府県からの報告が正午までに届いた分をデータ化したという区切りですから、発生時間の意味ではありません。
病院や保健所等現場に張り付いている現場速報に比べると2〜3日の遅れがあるのかもしれません。
検査現場→保健所集計→終業直前までのデータを県へ報告→県は翌日出勤後前夜24時までの着信記録チェック・集計•記録化→正午までに厚労省へ報告の流れを想定した場合、厚労省6日正午の記録とは、5日夕方までの検査記録であり、入退院記録や死亡記録は保健所が一線現場ではなく各地病院が現場ですので、県が集計するまでには更に多く組織が介在するので感染者数把握に比べて1〜数日以上の誤差が生じるのでしょう
入退院数や死亡数などは多忙な病院が日々文書化して報告しきれない・平常時で言えば数ヶ月遅れで数ヶ月前の数字を送付する程度が限界でしょう。
非常時にはメデイアが各地現場に記者を貼り付けて時々刻々の入退院数などの聞き取り把握の方が速報性に優れます。
緊急時の政治決定には少しくらい現場の聞き間違いがあっても大方の方向性把握が重要で、それを寸秒も早く取り入れた方が有利です。
一定期間経過後の検討資料としての正確性では厚労省公式統計が優れているのですが、速報性に欠ける点で緊急時のメデイアの果たす役割は大きいものがあります。
学者はデータの正確性が検証された1年後の議論には向いていますが、戦場指揮官で言えば目の前で動いている戦闘現場の勢いを瞬時把握能力次第でしょうし、経営者は現場重視論は、生産現場の流れ・・士気の高さなどの直感的把握力に秀でているからこそできることです。
医療機関現場ではその場の処理に追われていて、報告書作成はおまけの仕事ですから時間がかかりますが、ICU入り口に詰めかているメデイアがその場から本社に〇〇院で1名新規入室または死亡1名、年齢70代男性その他不明という程度の速報を打てば深夜11時50分の動きがそのまま前日締め切り前の情報として翌朝報道できます。
以上の通り速報性に欠ける前提ですが、厚労省発表に戻ります。
千葉県に関しては厚労省4月5日公表分・・船橋市:感染者8例柏市:感染者1例千葉市:感染者1例ですので、千葉県に限ればかなり落ち着いたのかな?
地方の場合人の往来が限定されているので、一人の患者が出ると過去1週間の接触者の割だしが容易ですが大都会の場合、満員電車に乗ったりデパートに行ったりしていると接触者割り出し不可能で、標的を定めた個別検査が限界になります。
一旦クラスター発生すると、その接触者割り出しなどに時間がかかりうまく行っても鎮静化まで3週間程度かかりますので、その間に次々感染者が広がりこれがが新たなクラスター発生源となる外、電車などでの感染が広がると終わりのない戦いになって行きます。
この段階になると諸外国のように一律の外出禁止令類似の状況が必要な事態になるのでしょうか。
そこまで行くかどうかの瀬戸際状態が現在東京の状況です。
昨日日経新聞夕刊では、「緊急事態発令へ」という見出しが一面に大きく出ています。
昨日日経新聞夕刊では、「緊急事態発令へ」という見出しが一面に大きく出ていて、その後はそのための手続きを踏んでいく過程に入ったようです。
明日何があるかもしれない進行中の現状を前提にすると諸外国との新型コロナ対策の政策優劣の比較は収束後に行うべきで、進行状態では今順調でも(水面下で進んでいる感染拡大がある日顕在化する)明日何が起きるか不明で意味がない印象です。
このように明日をも知れない諸外国との政策優劣の比較はパンデミック収束後に行うべきで、進行状態では今順調でも(水面下で進んでいる感染拡大がある日顕在化する)明日何が起きるか不明で意味がない印象です。
(後で1ヶ月〜数週間以上前から感染が起きていたことがわかる・・台東区の大規模病院の感染拡大は、ダイヤモンドプリンセス号・クルーズ船検疫に参加していた医師が感染源だった可能性が報道されています)
1年ほど後からの評価では、国全体の統計でグラフの山の高さの比較が重要ですし、特定地域で言えば大邱市のグラフの高さに対し名古屋か大阪市等の山の高さの比較です。
死者のピークを見るには感染者発見〜入院等から遅れる指数ですので、日々の感染発見数との比較では意味がないし、それが2週間の遅行指数なのか3週間なのかなども正確に決まるのは、収束後1年ほど経過後の精査によるべきでしょう。前夜まで普通に食べていたし症状皆無の高齢者が一夜明けて急変死亡した名古屋市の3月8日頃の事例のように、日本やイタリアのような超高齢社会ではそれほどのタイムラグがないのかな?本当は超高齢社会では死亡率の意味も違うのでしょうが・・。
細かく言えば、乳幼児の場合悪化が急激でしょうし、75歳以上と以下・中高年と30台以下などの分類、あるいは基礎疾患のあった人ない人の差など細かく見ていくべきでしょう。
中国武漢市データでは肝炎心疾患などの持病悪化がほとんどでそういう重症持病のない人が、コロナ型ウイルスに感染しただけの死亡例が1、4%しかないようですから、政策の有効度を見るには人口比死亡率と言うより75歳以上人口比の死亡率が重要かもしれません。

新型コロナウイルス対応の巧拙6(周期的変化1)

昨日紹介のhttp://vox.hatenablog.com/entry/2020/03/13/174636
の続きです。

画像:人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる死者数

韓国(全土): 1.31人
テグ(大邱): 19.7人
韓国(テグを除く): 0.39人
韓国(テグと慶北を除く): 0.06人
日本: 0.12人
イタリア: 16.8人
韓国の新型コロナによる死者数はテグの死者数によって全体的に大きく引き上げられています。テグ広域市と慶尚北道での死者数を除外した韓国の人口100万人あたりの新型コロナによる死者数は 0.06 人です。
この数値は3月9日時点の日本と同じですから、ムン・ジェイン大統領が強気な姿勢を示す理由も理解できなくはないと言えるでしょう。
イタリアは3月6日の時点で「人口100万人あたりの新型コロナによる死者数」は 3.25 人でした。それが1週間ほどでテグの水準にまで達してしまったのですから、医療崩壊が起きているのは確実です。
新型コロナウイルス感染者への対応に医療リソース(人員・病床・機材など)が取られたことで他の疾患への治療に支障が生じるのが医療崩壊です。

人口比死亡率を見るのが合理的という意味では上記グラフの提示は合理的で、私の考え方にもあっていて目についたので引用したのですが、グラフ表示と文字解説・主張が一致していないような気がするのは残念です。
点線グラフが大邱の死亡率と表示されているにもかかわらず、韓国全体のグラフより低い数値を表すグラフになっている不合理性で頭がついていけない点と図面に19、7の数値表示場所さえないので、韓国全体と大邱のグラフ表記が入れ替わった単純ミスでもなさそうです。
そこで19、7がどこから出た数字か気になったものの、グラフ作成をどの資料に基づいてしたかの説明がついていません。
読者・私のような素人には大邱の人口と日々の死者数データを簡単入手できないので何と何を組み合わせて19、7になっているか、何月何日時点の数字かも検証不能です。
結果的に残念ながら、グラフに基づく解説あるいは主張としては意味不明になっています。
それらを措いて・・グラフでなく文字意見を前提にするとしても、論旨には以下の通り疑問があります。
井戸端会議の筆者は、韓国のデータからテグと慶北を除けば日本と比率が同じだから韓国全体では問題がないかのような説明ですが、日本でもっとも感染者の多い北海道を除けばとか言い出せばきりがないので、比較するなら同じ基礎条件・・日本全体との比較の場合は大邱周辺を含めた韓国全体数字で比較すべきでしょう。
日本全土対韓国全土で言えば、上記主張・解説によっても韓国の死亡率は日本の約10倍以上ですし、都市間比較ならば同規模都市同士で日本の最大感染率の都市と大邱市を比較するのが妥当でしょう。
国内最大感染率かどうか不明ですが、同規模都市として名古屋市・愛知県の感染報道が多いのでこれを比べてみます。
名古屋市の感染関連では、たまたま3月8日のニュースが出ていました。https://www.asahi.com/articles/ASN383FRRN38OIPE008.html

名古屋市は8日、市内在住の80代男性が7日に死亡し、直後の検査で新型コロナウイルスの感染が判明したと発表した。男性は別の感染者との接触があり、6日夕まで目立った症状がなかったが容体が急変したという。愛知県内で感染者の死亡が明らかになったのは初めて。
男性は7日午前8時ごろに県内の病院に救急搬送され、救急隊の到着時は心肺停止状態だった。離れて暮らす遺族からの聞き取りでは、6日夕の段階では発熱はなく、食事もとっていたという。

上記によれば日本国内で感染者数が伸びていて要注意になっている名古屋市でも、3月8日時点で初の死者が出た状態です。
14日時点では、以下の通り愛知県では増えています・このようにいつの時点かの特定がないと比較になりません。hhttps://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3929338.html

新型コロナウイルス、名古屋市で男性2人死亡
名古屋市は、これまでに新型コロナウイルスに感染していることが確認されていた男性2人が死亡したと発表しました。
名古屋市によりますと、1人は今月10日に感染が判明した90代の男性で、新型コロナウイルス肺炎で死亡。さらに、これまでに感染が判明した高齢の男性が死亡しましたが、年代や死因は明らかにされませんでした。
・・・愛知県では感染者が114人、死者は10人となりました

これらのニュースが正しければ、冒頭引用した井戸端会議が、なぜ大邱のデータと名古屋市あるいは愛知県とを比較しないかの疑問が膨らみます。
しかも3月8日の死亡者は前夜まで自宅で元気だったのに一晩でいきなり急変したものですから、仮に日本で希望さえあれば無制限検査できるようにしていても防げなかった事例です。
次に札幌で見てみると札幌の数字が直接出ないので北海道で見ると以下の通りです。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/402615

新型コロナ、札幌の80代女性死亡 道内死者5人目 感染4人増の148人に
03/16 11:36 更新

3月16日現在でも北海道全部で死者5人にすぎません。

政治判断と司法審査6

民主党の政権獲得時には、あれもこれもの要求実現には政府の無駄な支出を抑えれば財源ができるというあんちょこ主張でしたが、結果的に将来の競争力を育成する研究資金等を削ること?とは言い切れないまでもその程度しかできませんでした。
いわゆる事業仕分け作業時に蓮舫氏の有名な発言「一位でなく、二位で何故いけないか!」のスローガン政治でバサバサと研究費等を削ったのかな?象徴的でしたが、これではパイを大きくして分配を増やすどころかパイが減って分配が減ってしまう方向に進んでしまいました。
政権を取ってみると批判経験しかなく前向きの経済力底上げ政策が何もなかったという評価を受けてしまい、以降野党は批判政党に特化しています。
蓮舫氏の事業仕分けでの正確なやり取りや結果は覚えていませんので、以上はおぼろげな記憶によるものです。
こういう批判勢力が政権を取っても基本的な社会運営能力がないので国家が無茶苦茶になります。
日経平均株価の長期推移で民主党政権時と安倍政権時の経済活力差を見ておきます。
https://honkawa2.sakura.ne.jp/5075.html

上記グラフ13年1月の点線付近が、安倍政権・アベノミクス開始でその前が民主党政権です。
株価変動要因はいろいろあるでしょうが、株価が民主党政権時に1000円前後から2300円台に約二倍以上になっている現実が長期政権を支えていると見るのが普通でしょう。
戦後の片山〜芦田内閣、リーマンショック後の民主党政権の実務能力不足に国民が呆れてしまったのはこのような歴史によります。
片山哲に関するウイキペデイアの記事引用です。

政権としては、国家公務員法の制定、内務省の解体、警察制度の改革労働省の設置、失業保険の創設、封建的家族制度の廃止を目標とした改正民法の制定、刑法改正などを実現した。その一方で、社会主義理論を鵜呑みにして国有化・国家管理政策にこだわり、公社 公団を乱発し、いい加減な財源調達による公的融資を拡大したと評されたこれが内の首相からの離反を招き、短期間で首相を辞任せざるを得なかった。

社会党らしく理念先行で法制度改正には熱心でしたが、経済政策はからっきしダメというイメージです。
政策批判・対案の優劣で勝負することと、その実行力で勝負するのが政党の存在意義です。
経済学者や経営学者が自分で経営して成功する例が内容に、政治評論家が自分で政治をできないし策謀家も参謀としていくら役にたっても自分が表にたって政治をできないのが原則です。
いまの韓国大統領の文氏は学生運動家上がりの闘士らしいですが、運動家がそのまま自分で政治をできるわけがない・・格差縮小には最低賃金をあげれば良い」と言う子供じみた短絡的政治で結果的に賃上げ強制によって経営が成り立たなくなった零細事業の倒産続出で国家経済をボロボロにしつつあります。
運動家としては単純論理の方が国民に対するインパクトがあるでしょうが、社会は単純論理で動いていませんので、こう言う人が政権を握ると社会は無茶苦茶になります。
日本で市民運動家上がりの菅直人氏が総理の時に原発事故が起きて、右往左往したので国民が愛想を尽かしたのは記憶に新しいところです。
運動家やメデイア界は実務経験ない人の集まりですから、現実政治無視のゴシップ的政治批判ばかり報道するので国民は困っています。
こう言う繰り返しの結果、既存大手メデイアの影響力が急速に低下してきました。
以下にグラフなどで詳しい分析が出ています。https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20191001-00144754/
新聞の販売部数などの推移をさぐる(2018年後期まで版)

・・朝日新聞は2010年前後から、毎日新聞は2007年後半から漸次減少が起きている。特に朝日新聞は2014年以降の下げ幅の大きさが確認できる。

在日韓国人の自由度6(兵役義務違反と本国引渡2)

反日政策激化→板挟みになっている在日の日本帰化選択の退路を断った上で反日運動強化すれば、その負の効果を同胞であるはずの在日に押し付ける冷酷無残な政策となります。
親心どころではありません。
日本の左翼・文化人がよく使ういわゆる「棄民」思想・文化の面目躍如というべきでしょうか?
11月30日紹介したように韓国政府は戦後から現在まで日本からの犯罪人強制送還を拒否してきた歴史でした。
悪く悪く言えば、違法入国やヤクザ行為し放題にしてくれと言うのと同じでした・・。
これの基本政策を180度転換して韓国人が日本への帰化を希望しても帰化を認めない・・事実上困難化したとすればその目的は何か?でしょう。
昨日紹介した民団の説明(が正しく紹介されているとすれば)によれば
① 韓国法では兵役義務未履行者は国籍離脱の権利がない
② 日本は二重国籍を認めない制度設計になっている
③ 法改正まで国外長期滞在者は兵役免除対象だった=在日2〜3世に兵役義務を課せばほぼ全員が兵役法違反状態となる。
①+②+③=今後在日は兵役義務を果たさない限り帰化できない
かのような説明ですが、②の制度設計という意味を国籍法で確認すると、原則という意味のようです。
以下民団解説と称する解説内容・について日本国内法部分が正しいかのチェック・吟味してみました。
国籍法によると以下の通り例外的帰化制度が用意されています。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC0000000147

https://open.mixi.jp/user/9931310/diary/1964717210
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)
最終更新: 平成三十年六月二十日公布(平成三十年法律第五十九号)改正
第五条 法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。
一 引き続き五年以上日本に住所を有すること。
二 二十歳以上で本国法によつて行為能力を有すること。
三 素行が善良であること。
四 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること。
五 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
六 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。
2 法務大臣は、外国人がその意思にかかわらずその国籍を失うことができない場合において、日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるときは、その者が前項第五号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。
第六条 次の各号の一に該当する外国人で現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が前条第一項第一号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。
一 日本国民であつた者の子(養子を除く。)で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有するもの
二 日本で生まれた者で引き続き三年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養父母を除く。)が日本で生まれたもの
三 引き続き十年以上日本に居所を有する者
第七条 日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号及び第二号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年以上日本に住所を有するものについても、同様とする。
第八条 次の各号の一に該当する外国人については、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号、第二号及び第四号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。

以下省略

上記のように日本国籍法には過国籍離脱できない場合でも例外規定がいっぱいあって、ネットで大騒ぎするほど帰化妨害にはならないようです。
例外にたよる場合法務大臣裁量の幅が広くなりそうで帰化できるかどうかの不安が高まる方向になるのは確かでしょうが、その程度のことです。
特に5条2項が韓国の兵役制度改正→国籍離脱障害化によって影響を受ける在日に対する救済条項になりますが、この場合、二重国籍承認になりますのでその具体的効果に解釈の必要があって当事者には不安定な状況になります。
例えば韓国籍が残っているので兵役拒否による逮捕状が出た時に日本国民には韓国での兵役の義務がないから、「日本の法律では犯罪ではない」と日本政府が拒否できる(日韓引き渡し条約第2条)ように考えられますが、日本国籍を先に取得していないとダメでしょう。
この点が心配なら徴兵の通知が来る前に早く帰化申請すれば済むことですが、もともと犯罪歴があるなど帰化条件に合致しないので申請しなかった在日にとっては、韓国の兵役法改正によって帰化できなくなったというネット主張の流れと関係ないことです。
昨日紹介の民団新聞解説によると日本では軍役経験者は帰化が認められないとありますが、国籍法にそのような条文がなく運用上そうなっている意味かもしれません。
運用によるとしても軍役経験者一律不許可の合理的根拠不明・裁量権逸脱可能性が高そうですから、運用の解説としても拡大・尾鰭のつけすぎ?曲解・邪推の類でしょう。
さらに、上記説明によると1年内の再入国期間が過ぎると再入国できないと書いていますが、出入国管理難民認定法を見ると永住権資格などの資格に応じた再入国期間があるので在日2〜3世のように永住資格のある人は、再入国期間が1年に限定されません。
※みなし再入国期間は1年ですからみなし再入国制度を利用した場合は解説通りですが、みなし制度を利用しないで正規再入国許可申請手続きすれば良いのではないでしょうか?
しかも特別事情があれば6年以内の延長可能なようですから、仮に兵役期間中で帰れないならばこれに当たるでしょうか。
何れにせよ兵役に服しても再入国にはほとんど問題がなさそうです。
以上のようにネット検索で簡単に分かる日本国内法を見ただけでも事実に合わない主張が多すぎることになります。

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