新型コロナの実害比較5(日本の成績2・勝又氏経済時評)

以上メデイア紹介による国外の日本のコロナ対策に対する評論を見てきました。
昨日見た文化論は私の個人的思考に合うものの、素人のイメージとどこが違うのか?大学の歴史学者という違い程度か?・・内容は今一つでした。
たまたま、勝又寿良氏の経済時評が目に止まったので読んでみるとこれが私の感想にぴったりし、かつ具体的ですので、要約紹介しておきます。
https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/page-3.html

2020-05-24 05:00:00
日本、「25日」全面的コロナ宣言解除が有力、3つの「成功要因」
米『ブルーンバーグ』(5月23日付)は、「新型コロナ、日本独自の要請対応が奏功ー緊急事態全面解除迫る」と題する記事を掲載した。
この記事を執筆した記者に、日本人は一人も入っていない。3人の記者は全員、外国人である。自画自賛的な記事ではないことに注目して貰いたい。
(1)「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言は、21日までに首都圏の1都3県と北海道を除き解除された。安倍晋三首相は、新規感染者数の減少が続けば、これらの地域についても31日の期間満了を待たずに解除する方針を示している。日本の新型コロナ感染症死者は22日時点で808人未満。海外のように厳しい外出制限や罰則を伴わない独自の「要請」対応は、成功裏に終わりを迎えつつあるように見える」
(2)「専門家会議副座長の尾身茂氏は、日本の医療制度、初期のクラスター対策、そして国民の健康意識の高さの3つの要因が寄与したと分析する」
3つの要因とは、次のような内容だ。
1)医療制度の充実
2)初期対応でクラスターを捕捉できた
3)国民の健康意識の高さ

私のニュース捕捉力未熟の故か?日本のコロナ対策を担う中枢専門家の意見が具体的に紹介されているのを見たのはこれが初めてです。
「お前の能力が低いんだよ!」と馬鹿にされて終わりかも知れませんが、尾身氏の意見が国外ニュースで具体的に紹介されて、国内メデイアの多くが報道しない?報道していたにしても目立たない形になっていたとは驚きです。
メデイアの役割は、政府のすることは何でもマイナス評価すれば良い・何かしたり発表があれば、粗探しに特化する・粗探しの前提として政府施策の紹介をするがケチをつける点が見つからないときには報道もしない・・黙殺すれば良いという信念で動いている場合、政府主張の焼き直し意見など紹介する必要がないということかもしれません・・。
上記3点については、勝俣氏が上記記事で敷衍し解説していますの引用します。

以上の3点についてコメントしたい。
1)は、今回のコロナ禍が全額、国費負担であること。患者は、経済面の負担を恐れずに治療を受けられ、これが感染者の拡大を防いだ。海外では、患者負担もありこれが感染者を拡大させている。経済的貧困者に、死亡者が多い理由である。
2)は、保健所が初期段階でクラスターをしらみつぶしに調査して感染源を把握した。東京湾の釣り船では、感染源突き止めた。成功例と指摘されている。
3)は、日本国民の健康意識の高さである。日本人の清潔好きは世界的にも有名である。この日々の生活態度が、ロックダウンをしないでも感染拡大を防いだ。
日本人の寿命は現在、世界で1~2位である。結局、すべての要因は、日々の生活態度がコロナ感染拡大を防ぎ、世界最低の死亡数に止まった。
(3)「ワクチンが市場に出回るまで世界各地で新型コロナの影響は当面続くとされる中、感染症が沈静化に至っていない他国や国内で次の波に備えるために、今回の緊急事態宣言は示唆に富む。まず、早期の対応が大切だ。政府の対応が遅れたとする声がある一方で、1月に国内で初の感染者が確認された時点から保健所が、感染者との濃厚接触者の追跡に動いたことが効果を発揮したとの見方がある。北海道大学公共政策大学院の鈴木一人教授は、日本の方法は「アナログで、シンガポールのようにアプリを使った追跡ではない」が、「とても有効だった」と話す」
(4)「厚生労働省の資料によると、2018年時点で全国の保健師数は約5万3000人で、そのうちの15.3%が保健所に勤務し、普段はインフルエンザや結核などの感染症対策に当たっている。北海道医療大学で感染症を研究する塚本容子教授は、「日本にはCDC(米国の疾病対策センター)のような機関がないとよく言われる」とした上で、「各地の保健所がCDCの役割を果たしている」と指摘した。保健所による感染者の追跡は、ライブハウスやナイトクラブでの集団感染対策にも貢献した」
((3)(4)部分はブルームバーグの引用のようです)
日本では、保健所が米国のCDCの役割を果たしている。全国に8100人余の人々が、感染症対策に従事しているという。この人々が、今回のコロナ禍でフル回転してくれた。(勝俣氏のコメント?)
(5)「2月に横浜に到着したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号では、乗員乗客含め700人以上が感染し、13人が死亡した。欧米諸国が「対岸の火事」として中国での感染拡大を見守る中、日本は他国より早く新型コロナの集団感染に直面することとなった。このことが国民の危機意識を高めたと指摘する声もある。早稲田大学政治経済学術院の田中幹人准教授は、「各国の多くの人々が、新型コロナはいずれは収まる病気だと楽観視していたころ、日本にとっては家の目の前でクルマが燃えているような状況がしばらく続いた」ため、国民は「コロナに対する警戒感を高めていた」と述べた。専門家らはクルーズ船での対応の経験を生かし、「密閉」、「密集」、「密接」の3要素がそろうと感染リスクが高いと指摘し、政府は「3密」を避けるよう国民に呼び掛けた」
((5)もブルームバーグの引用?)
横浜港に到着したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が、日本人にコロナ感染症への警戒感を植え付けたという。ここから、「密閉」、「密集」、「密接」の3要素が揃うと危険という「3蜜警戒」が合い言葉になった。(勝又氏コメント?)
(6)「世界保健機関(WHO)事務局長上級顧問を務める英キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授は、感染者の追跡方法にも改善の余地があると指摘。「時間のかかる聞き取りによる追跡は、小規模の地域限定的な感染には有効」とする一方、「記憶の偏りがある上、アプリで接触者や利用施設を特定するよりは効率的でない」と答えた」。
日本のコロナ第一波は収束するが、第二波、第三波への準備が必要である。それには、下線のような保健所の人海戦術でなく、アプリなどのIT利用を勧めている。国民の意識改革で、受入れるかどうか、議論すべきだろう。経済・生活の行動を制約する現行コストより、はるかに少なくなるメリットはある。(勝又氏意見?)

ブルームバーグ紹介記事と勝又氏のコメントを読むと昨日紹介した抽象的文化論では素人の感想との違いがはっきりしないモヤモヤ感を吹き飛ばしてくれる点で、優れています。
日本は中韓のように当初から個人行動監視では国民が納得しなかったでしょうが、第二波が大規模にやってきたときには、人海戦術では間に合わないことが確かです。
それまでの時間の経過で日本も第二波に対応する心の準備が整うのではないでしょうか?
幕末、アヘン戦争を見てこのままでは植民地にされるという危機感を持っても、産業構造の変革→兵制の近代化や幕藩体制廃止に行き着くまでには時間がかかりました。
時間をかけて納得した結果の明治維新であったからこそ、挙国一致で近代化に邁進できたのです。
今回もコロナ第1波(幕末で言えば、薩英戦争や長州の四国戦争などテストシリーズ)を民族の応用力でなんとか防げましたが、第二波は抜本的産業構造や兵制改革に成功したので本格的開国に対応できたのです。
以心伝心で民族の方向性が一つの方向に向かうと魚群行動のように一糸乱れず統一行動の取れる民族性の解体を目指してGHQはなんでも反対粗探しの批判勢力をメデイア界や教育界に構築して独立を認めました。

新型コロナによる諸外国の実害比較(序盤採点5)

結果から見ると、100人を超える東京都のデータミスがあったことがわかるなどを見れば拙速に解除しないで千葉県人としては徐々に外出再開に向けて心の準備をしていく時間としての移行期間が必要であったように見えます。
要は気象情報のような(感染公表と称しながら実は感染後3日、5日〜10日〜2週間経過(検査にたどり着くのが発症後・すなわち検査申し込んでから1週間と報道されている状況)など多様な経緯の入り混じった検査結果の陽性公表でしかない)客観指標の速報性に欠ける点が揣摩憶測・流言飛語を呼ぶのと同根で今回の危機管理の反省点でしょう。
今朝の日経新聞でも超過死亡データの集計公表が日本では2ヶ月半後になっているなどが記事になっていますが、ニューヨークで3月に開発したリアルタイムに近い死亡数統計と大きな違いがあるようです。
客観情報がしっかりしない関係で5月21日の中間見直しについても、千葉県人としては東京と一緒でないと千葉だけ解除では東京からパチンコ客などが千葉になだれ込むのは困るという傾向が強く、1都3県同時解除を望むというのが事前の知事会の意向でした。
今朝のニュースでは昨日東京で再び2桁(昨日午後8時現在14名だったか?)の感染数判明と出ていますが、昨日書いた通り昨日8時の感染ではなく、いつ感染した人の陽性結果かの内容不明の新規「感染」発表ですから、昨日・直近動向とはいえません。
以上の通り、延長になった1都3県の当事者では不確定情報を前提にした不安感を背景に5月6日の延長決定を不満に思うどころではないのが現状で、池田氏は何を根拠に緊急事態宣言と延長を「全く間違い」断定しているのか不明です。
結局大手メデイアの期待する意見を突如結論として言わされたのか?のような印象を受ける断定的表現には驚きます。
こういうことをイキナリ断定的に言ってくれるので、大手メデイアにとって使い勝手の良い評論家なのでしょうか?理解不能な現象が起きるとつい「ああでもない、こうでもない」というような憶測が始まりますが、それも行きすぎると流言蜚語の類となります。
コロナ禍が蔓延するにつれて納豆菌が良いとか、BCGがどうのという科学的装いの憶測を検証されていない段階で大手メデイアが評論家の意見を借りて広げるのはトランプ氏が「武漢の研究所があ!」というのと根が同じです。
この意味のことを20年4月28日に書き始め、翌29日から「コロナ禍と流言飛語」のテーマで連載しました。
第1波の武漢の原始的ウイルス第1波には休校措置等で見事対応し、その結果国民の気持ちが緩んだところに欧州で変異した強力なG型が上陸して米国型第二波の感染が始まったので4月初めにはより危機感をにじませた緊急事態宣言(警戒警報程度?)で国民が警戒し直したので乗り切ったという流れで見るのが素直でしょう。
強制外出禁止が世界の基本的政策の中で日本だけが「自粛お願い」という半端なことをしているのをみて、世界中が日本政府の施策が甘すぎると見ていたので、第二波の襲来で日本もついにニューヨーク並みの大規模感染になる筈という大方の読みだったようです。
この予想が狂ってまたも見事に抑えた日本は何をしたのか?というのが諸外国の関心でしょうし、日本メデイアも国民の無言の批判に対して言い訳する必要に迫られたらしく諸外国の意見や国内評論家意見を紹介するようになってきました。
結果として大手メデイアの自己弁解になるように安倍政権批判の結論で終わる仕組みの意見紹介が基本です。
・・今朝の日経新聞朝刊3pの超過死亡に関する記事は結論を書いていないものの日本は統計公表が遅くてまだ超過死亡数が分かっていないから日本が「奇妙な?成功」しているかどうかすら不明と読者が印象を抱く方向へ誘導するイメージです。
政府が何をしたかではなく、何も命令しなかった・国民の能力を信頼し安倍総理が必死にご協力「お願いした」ことが良かったというのが、しろうとの私の意見です。
野党や大手メデイアは本質が権力志向(リベラルと称していますが元々の系譜は足場を中ソに置く革新運動家が、ソ連崩壊後離合集散を繰り返すうちにリベラルと称するようになったイメージです)なので、何も命令できない安倍総理の無能・指導力不足をあざ笑っていましたが、心のこもったお願いこそ、総理のやった大一番でした。
これまで、January 9, 2018, に終戦の詔勅と翌年新年の人間宣言等を引用紹介し、今回では5月3日に安倍総理の国民に御協力を切に求める記者会見の一部を引用しました。
日本では、本当の危機に際しては命令するよりお願いの方がよりよく効果を発揮する社会です。
何が何でも安倍政権だけは許せないという変な立ち位置を決めているように見える野党と大手メデイア界は、コロナ禍という国難到来を一大チャンスと見たらしく、武漢からの邦人救出が遅いと非難していたものの蓋を開けると世界で日本の救援機が一番乗りでしたし、豪華客船の感染者の取り扱いも非難一色でしたが、結果的に日本の方式が合理的でした。
その後コロナの水際防止作戦に無理がきて、国内感染が始まると強制力のない休校要請でさえ周囲の反対を押し切った独断を批判する一方で、他方で強力な指導力が見えないと批判していました。
日本には日本民度に応じた国民協力を求めるやり方があるのですが、メデイア界は欧米の模倣をしないことを見て鬼の首でも取ったかのように、日本のやり方は間違っているという批判に結びつけたいような報道ぶりでした。
死亡者数の結果は欧米より数段どころか10倍も良かったので、格好がつかなくなってそれは(政治の成果ではなく)集団免疫があった偶然によるというこじつけ言い訳を始めたように見えます。
3月17日や5月12日などに日本民族特有のボトムアップ社会・・強制より納得政治の効用を書きましたが、罰則で強制しなくとも民族一致の行動ができる民族性・文化的歴史的要因こそが重視されるべきです。
現在科学ではコロナの客観的事実が解明されていない以上は、(5月10日頃以来まだ何も科学的にわかっていない・わかったのは距離が役に立つ程度という意見を縷々書いてきました)科学的であるかのような(根拠のない)決めつけ意見を問題にしないで、文化的側面を重視すべきという私の意見とほぼ同じ意見が出てきました。
歴史学者だから思考方法で気が合うのかな?気に入ったので長文ですが、明日のコラムで大方引用して行きます。

外出規制緩和5(陽性判定の精度)

感度(陽性捕捉率)の方は、濃厚接触後すぐだったので検査が早すぎてウイルス検出できなかったが、2回目にやったらウイルスが出るほどになった場合もあるようですし、検体採取ミス(これが意外に難しいので熟練が必要らしいです)でウイルスを採取し損なった場合や、不純物が混じってしまったり、輸送中の損傷や温度管理や周辺機器殺菌処理過程でウイルスを殺してしまうなどいろんなミス(多数関与者があり地域差、医療現場ごとの人材格差・技術的ばらつきがある)が生じる結果陽性検出率にばらつきがあるので、これら(大づかみ)総合判断で3〜7割の信用性になるという直感的意見かも知れません。
ただし客観データとしては、後日再検査で陽性になった事例(2回以上検査を受けた人だけ)だけをあとで集計すると1回目の捕捉率は3〜7割ということであれば、一応論理的です。
再検査で陰性から陽性になった人の比率は、上記基準では全員再検査した人の場合の比率であれば合理的ですが、・・若年・軽症者の場合自然治癒率が高いので「陰性」と言われてその後治ってしまえば、それで満足してもう一度検査に行かないでしょうから、検査エラーデータにカウントされる余地がありません。
濃厚接触者で現実に発症している(あるクラスターでの濃厚接触者の一人Aが検査の結果陰性になったのですが、そのクラスターに関係ない勤務先の部下が、発症したので上司 Aについて色々調査するとCT検査その他総合してはっきりコロナ型の症状が出ているのにそれでもAについて陰性が2回続き、3回目にようやく陽性反応があった事例が報告されています)ので周囲が納得しないで2回以上検査を求めた場合だけになります。
現在検査を受けるチャンスは、濃厚接触者として調査ルート上に乗った人優先でそれ以外は発症者であっても、どこで感染したか不明で申し込むと簡単に検査してくれないし、(待機中に急激悪化するパターンがあることが知られています)まして1回陰性になれば、発症がない限り2回目以降の検査チャンスはものすごく減ります。
まして濃厚接触者以外の軽症の人は、感染しているのも知らず検査を受けないままになります。
物事の分布は、富士山の裾野型で軽症者の方が圧倒的に多いのが原則でしょう。
ウイルス保有者で圧倒的多数を占めるはずの軽症者が検査網から外れたままの捕捉率では、(目先の病人の命を守る目的からいえば、発症者だけ見れば良いとも言えますが、)統計・・・経済活動等の規制緩和の基準として地域内でウイルスが存在しないかどうかの基準に用いるには、客観性があると言えるかの疑問です。
以上によればPCR検査受けた人の中で仮に過去2週間〜20日間陽性反応が生じていないとしても、検査者の3〜7割が検査制度の関係で捕捉漏れとなり、検査しない人の中の陽性者については100%の捕捉漏れになっている可能性があることになります。
痛くも痒くもないのに検査にわざわざ来る人は意識の高い系?どちらかといえば検査抵抗の低い人でしょうが、軽症の場合「急がない・もう少し様子を見てからにしよう」という人の比率が高いでしょう。
実際にウイルスが身体に入っているが、検査を受けない人はもちろん統計から外れます。
この差が米国で抗体検査すると統計上の感染者の何倍も感染しているらしいことがわかった理由でしょう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20200421-00174391/

米ロサンゼルス 実際の感染者数は公式発表の最大55倍=44万人超 抗体検査の結果発表
4月9日時点で、成人の約4%(2.8%~5.6%)が、血中に抗体を持っていることが判明したのだ。これは、ロサンゼルス郡の人口約980万人中、22万1000人~44万2000人の成人が感染していたことを意味しているという。

ちょっと前に書きましたが、潜伏期間という意味は、現在の科学水準での検知能力未満というだけで、腫瘍等の大きさの基準で言えば、目視に頼るときには数ミリ未満を目視できないときには数ミリ以上に成長するまでは潜伏期間でしょうが、1ミリ、あるいは100分の1ミリの大きさでも検知可能になれば、その時点から潜伏期間とならないのでしょう。
潜伏期間とは人間が勝手に名付けているだけで、その間にも侵入したウイルスは活発に活動しているし迎え撃つ人間の免疫系も必死の防戦中です。
緒戦では相互に死力を尽くしているので他人に感染させる余裕体力がないかと思いたいですが、ウイルスの方は、吐く息に混じって外部に吐き出されるので体内で戦闘中でも関係なく排出しています。
だから未発症者でも感染力があるのでしょう。
発症の意味も同様で日常生活に支障をきたすような発熱や、なんとなく息が上がる、だるい等の自覚症状を待つ場合には未発症でしょうが、高度検査すればウイルス侵入直後から体内での免疫系の緊急対応の動きが起きている→精密に見れば相応の症状が起きているがまだ発熱していない段階が想定されます。
潜伏期間とは、ウイルス侵入後精密機器を用いない自覚症状が起きるまでの期間というべきでしょうか?
自覚症状がない間にも接触者らへの感染能力があるようですから、その点が難点です。
自覚症状とは何かですが、比喩的に言えば大きな屋敷の裏木戸で侵入者と門衛との間で小競り合いが起きていても屋敷中央(司令部・脳細胞の意識)にはその異変の通報がなく中央部(司令機関)で気が付かない場合ですが、部分的にはすでに小競り合いが発症している状態でしょう。
卑近な例で言えば、庭仕事をしていて棘が手足に刺さった瞬間に体内反応が起きているのですが、まだ意識に上ってこない・数日して腫れ上がってきて初めて探してみると棘が刺さっているのに気づくまでの期間であり、変なものを食べて腹痛が始まるまでの時間です。
棘、あるいは食中毒による腹痛発症までの間、他人に食中毒を伝染させることがないのですが、コロナ型ウイルスの場合自覚症状が出る前から感染力を持つ点が違います。
(ちょっとおかしいかな?と思っても数日で治ってい舞うような人を含め)未発症者から感染しても未発症で終わる人への感染が広がっている場合、検査を求める発症者が1ヶ月半一人も出ないとしても、その間たまたまウイルスに強い人の間で2〜3回回転して感染が広がっていたが表面化していなかったに過ぎない場合があり得ます。

新型コロナウイルス対応の巧拙13(民度2)

緊急事態宣言改正に反対する意見が別のネット記事では出ていますが、山尾氏がこういう主張を本音で持っているとしても国会でするのは無理があるから正面に出ないのでしょうか。
https://kosugihara.exblog.jp/i3/

【要請書】参議院議員へ:「新型インフル特措法」改定案に賛成しないでください!
※3月12日深夜に参議院議員の一部にFAXした要請書です。
安倍首相の強権を拡大する
「新型インフル等対策特措法」改定案に「賛成」しないでください!
安倍政権による危険な「緊急事態宣言」に道を開く「新型インフルエンザ等対策特措法」改定案が、3月12日の衆議院本会議で共産党以外の賛成多数で可決されました。

集団自衛権法案や共謀罪法案では特定勢力による「安倍政権による〇〇反対」運動が盛んだった記憶(正確か不明)ですが、安倍政権だから法案の内容の当否にかかわらず反対するというならば、相手が気に食わなければ内容いかんにかかわらず反対するというならば、国会制度が成り立ちませんので国会の存在意義を否定する政党となります。
そういう集団に限って護憲勢力とも言いますが、憲法破壊運動ではないでしょうか?
以上の通り山尾氏の論旨は執行部の説明失敗に対する揚げ足取り批判に過ぎないことが明らかですが、これを輝かしい功績のように詳しい議論を掲載している・・担当記者や編集部としては「スゴイ!」と感心したので詳細をあげたのでしょうか?
今のところ私が見たところ(検索能力不足な面もありますが)ではネットでは朝日新聞ニュースだけのようです。
3月13日仕事に行く前に読んだ13日日経新聞朝刊には単に「山尾氏が反対」という程度のニュース(紙媒体なので発言自体の記載不能のせいもあって?)です。
日本の場合、緊急事態宣言したからといって1昨日紹介したようにイベント中止要請や指示に応じない企業に対する罰則すらありません。
私権制限の危機感を煽るより「緊急に必要なことは緊急にやれる」ように先ずはハードルを下げるべきではないでしょうか?
米国では感染が広がり始めると直ぐに非常事態宣言したようですし、その場合の大統領令の強権措置発動も簡単なようですが、日本と比べて憲法秩序停止のハードルが高くないようです。
https://www.tv-tokyo.co.jp/news/txn/2020/03/14/010096.html
2020.03.14 11:00

新型コロナでアメリカ非常事態宣言
アメリカのトランプ大統領は13日、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることを受け、国家非常事態を宣言しました。
フィリッピンでは集会禁止に反して抵抗者がいたら現場射殺しても良いと命令しているようです。

https://www.afpbb.com/articles/-/3276841

封鎖中に問題起こす者は「射殺」を、比大統領が発言
2020年4月2日 19:01

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00118/040800011/

ルール破れば射殺に殴打、禁錮刑 「緊急事態」めぐるアジアの現実
2020年4月9日
射殺も辞さないフィリピン、棒で国民を打つインド
安倍晋三首相は4月7日、7都府県に対して緊急事態宣言を出した。同日の記者会見では「(人の接触の)7割から8割削減を目指し外出自粛をお願いする」と求めつつ「今回の緊急事態宣言は、海外で見られるような都市封鎖、ロックダウンを行うものではまったくない」「罰則があるようなものではない」「警察が取り締まるということはない」と、あくまで国民の自主的な行動変容を求めるものであることを強調した。
対照的なのはインドネシアだ。同日、インドネシア政府は首都ジャカルタの州知事が求めていた行動制限措置について政府が承認した。こちらは制限を破った人に対し罰則がつく可能性が極めて高い。現地報道によれば、インドネシアの与党幹部は「抑止効果を持たせるため、治安部隊が活動できるようにしなければならない」と話し、国家災害対策庁の長官も違反者に制裁を科すことを明らかにしている。
東南アジアや南アジアの多くの国は、日本よりも感染者数が少ない段階から既に国全体や一部地域、施設の封鎖に乗り出している。その制限内容については様々だが、軍や警察が規制の徹底に乗り出していることや、違反者に何らかの罰則がつく点は共通している

死刑廃止する代わり?現場射殺をどんどんやっても社会が問題視しない欧米諸国のあり方とどこか共通です。
日本の場合宣言自体が簡単にできない上に、宣言しても対策本部などを立ち上げるだけで実際の具体策は地方自治体首長が行う仕組みで実効性が緩慢です。
その上で私権制限のやりすぎにならないか、緊急事態宣言が正当であったとしても経済損失に対する正当な補償をどうやって確保するか、私権制限が許されるとしてもやりすぎの部分がなかったかの後日検証(将来のための知見になるように)システム構築等のについての議論が必要ではないでしょうか?

新型コロナウイルス被害と流言飛語5

メデイアはしきりにドイツの対応を褒めるのですが、欧米基準では成績優秀かもしれませんが、アジアから見れば、英仏やスペイン、イタリアに比べて被害拡大が少ないだけのことで、なんで日本の大手メデイアが同調するのか不明です。
メデイアニュースに比べると厚労省の発表資料は、統計発表ですので30日版が29日正午までの統計で約1日遅れですが、欧米の統計は日本と時差がある上にWHO経由ですので、さらに約1日遅れの数字と理解すべきでしょうか?
その程度の時差を前提に比較のために厚労省発表を見れば以下の通りです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11096.html
4.国外の発生状況について
・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと4月月29日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。

国・地域 感染者 死亡者
中国 82,858 4,633
香港 1,038 4
マカオ 45 0
日本 13,852 389
韓国 10,761 246
台湾 429 6
シンガポール 14,951 14
ネパール 54 0
タイ 2,938 54
ベトナム 270 0
マレーシア 5,851 99
豪州 6,725 84
米国 1,011,600 58,343
カナダ 50,015 2,859
フランス 129,859 23,660
ドイツ 159,735 6,280

日本は以前紹介したように3月20日ころには死亡者33名でしたが、3連休の人出によって3月2〜6日以降東京都他で爆発的感染者が増えたと大騒ぎしていても、まだ上記の通りで、欧米諸国と比較すると大違いです。
ヤフーニュース新型コロナウイルスまとめに出ている<出典>4月30日時点 厚生労働省発表記載の日々の感染数グラフを見ると4月12日720名が最大でその後1週間ごとに数値が下がってきてこの1週間のグラフを見ると、26日349名、27日209名、28日には204名、29日275名で3分の1前後に下がっています。
3月20日前後のペースに戻るにはまだ時間がかかるでしょうが、上記の通り新規感染者数の縮小傾向が一応見えて(再拡大がないとは言えませんが)、国民の多くがさしあたりほっとしている状態です。
ただし死亡者は感染後遅れて出てくるので、これから増えるので一概に言えませんが・・先行指数の感染者数に歯止めががかかるのは、先の明るいニュースです。
ドイツとの比較に戻りますと日本人口は今年4月1日現在で1億2596万人でドイツの人口は約8300万人ですので人口比でドイツは日本の約66%ですが、上記データでは日本の死者389に対して6280人で約16倍もの死亡者数です。
こういう客観状態で、メデイアが欧米お手本の報道を垂れ流しても、先進国なのに何故死亡者が多いの?という素朴な疑問がなくならないでしょう。
その答えとして、BCG摂取国の違いとか貧富格差率の違いとか、人種的に抵抗力が弱いのか?と言う疑問が起きてくるのは自然なことです。
中国北朝鮮の場合、極端監視社会であるから可能・・それを中国が独裁制の優位性として誇るのですが、韓国や台湾の場合は監視社会というほど厳しくないのに、都市封鎖もしないでうまくやっています。
香港、シンガポールも同様です。
(ただしシンガポールは狭い都市国家なので外国との初期封鎖戦略では成功しましたが、内部に外国人労働を抱える超格差社会ですので、彼らの超密度生活が直撃されて後追い的に急激に感染者数が伸び始めました)
まして日本に至っては、緊急事態宣言と言っても強制でなく、緩やかな「お願い程度」であって、韓国台湾のような電子機器利用の個人監視管理もしないで済んでいます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57774880X00C20A4EA1000/

欧米は私権制限 外出禁止に罰則、日本と強制力で違い
東南アジア 南西ア・オセアニア ヨーロッパ
2020/4/7 22:53

高齢化率では、日本は世界最高率で重症化リスクが高い社会である上に、老人施設でクラスター発生するとまとまって大量死者が発生する点で高齢化率に比例して高齢施設が多い点でもコロナ禍に脆弱な社会です。
4月29日ころに千葉県内二箇所の高齢者施設での大量死発生では、近親者が延命装置を希望しなかったという解説が出ていました。
ICUや人口呼吸器のある施設が足りなくなると騒いでいるものの、新型コロナに対する治療法が開発されていないので、現在の治療法?は人工呼吸器で呼吸困難を臨時に緩和してその間に患者自身の体力によって、ウイルスに克ち勝つのを期待する時間稼ぎでしかありません。
老人ホームの高齢者にとっては、もともと基礎体力がないので人工呼吸器をつけて体力回復を待っても、その間に体力が衰えるばかりで死期を先送りするだけで意味がないからでしょう。

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