マスコミによる世論誘導の害4(世代対立を煽る愚2)

July 16, 2012 「マスコミによる世論誘導の害3(不毛な財政赤字論2)」から話題がそれていましたのでその続きに戻ります。
上記で書きましたが、国家予算は単年度の現金収支主義ですから、当座決済資金としての意味もあります。
しかし、これは飽くまで当座の決済可能性・資金手当を吟味すれば足りるのであって、黒字企業が黒字の大部分を再投資に回してしまい、決済資金として手持ち現金を少なくしていて、その代わりにイザというときのために、銀行と一定額までの融資協定を結んでいる場合や、借入金で当座決済を賄っていても何も問題がありません。
長期的視点・・「次世代に負債を残すのか」という視点で将来の安全性を論ずるならば、その他資産内容を見ないで当座の借金額(他にそれ以上の資産があるかを見ないで)だけを取り上げて「大変なことになる」と不安を煽っているのは論理のすり替えです。
長期的視点では総合収支が赤字なのか黒字なのかが重要であって、目先の決済資金・当座性資金が多いか少ないか、それが借金によって賄っているによって優良か不良かの区別にはなりません。
次世代に負担を残すかどうか(将来)を論じながら、目先の当座決済資金源が国債という借金によることを過大に論じて不安を煽るのは、長期視点を論じるのに短期データを利用しているのであって、論者が都合よく資料をごっちゃにしていることになります。
次世代論=将来を論ずるならば、国家の資産内容を総合把握してから議論すべき事柄であるのに、これを全くしないまま目先・当座の決済資金としての金融資産の出所だけの収支(借りているか自己資金か)を議論しても意味がありません。
マスコミは、総合資産表を問題にしない単年度の財政赤字議論をしているのですが、金融資産だけを見て(当座資金の出所だけを見て)赤字か黒字か・・・、そもそも当座決済資金だけの資金出所で赤字か黒字かを論じること自体がナンセンスであることが分ります。
学校用地・公園用地や資材置き場を買収し、駅前広場を整備しあるいはロケット打ち上げ基地の買収等でその分巨額支出して赤字が増えても、同額の資産が残っているのであって、人件費に使ったのとは意味が違います。
ロケットや海底資源探査の例で言えば、有形資産だけはなく長期にわたる研究実験成果や教育投資も次世代に残すべき重要な遺産です。
当面決済に必要な現金勘定の資金源ばかり俎上に載せて「大赤字だ・大変なことになる」と騒いで「次世代は損だ」と宣伝しているマスコミの姿勢は、こんな(教育・研究その他長期的に形成するべき資産)ものにお金を使うよりは現金さえ残してやれば良いかのようなおかしな議論と言えるのではないでしょうか?
(以前にも書きましたが、私のマスコミ批判はマスコミが直接社説等で主張していると言うのではなく、マスコミの意に副う意見を中心に紹介して国民にじわじわと浸透させて行く報道のあり方/マインドコントロールが問題という視点で書いていますので誤解のないようにお願いします)
多くの親は子供に残す遺産として現金を数百万円減らしても、高校進学させたりさらに巨額を使っても(ある程度借金してでも・・この場合借金が残される次世代が可哀想だとなるのでしょうか)子供のためには大学進学させたいのが一般的価値観ではないでしょうか?
(子供が中卒で遺産数百万あるのと遺産ゼロでも高卒、大卒になるのとどちらが良いかの価値判断です)
経済成長期以降現在まで蓄積された公共資産も巨大ですが、みんなこれらを次世代に相続して行くのであってその分現金遺産が減るのですが、次世代が損をするどころではありません。
世代間対立を煽る愚については、2012/05/05「海外収益還流持続性1(労働収入の減少1)」2012/05/06「労働収入の減少2(世代間扶養1)」2012/05/07「世代間扶養2(恩愛の情)」まで書いてきました。
格差や世代間対立を煽るのは愚策ですが、それと実際に苦しくなっている次世代への思いやりや格差が生じている現実への注意とその対策を考えるのは必要です。
私はこれを無視して放置するべしというのではなく、取るべき対策は取るべきで、研究すべきはすべきですが、世代間対立を煽っても仕方がない・・むしろマイナスだという意見で書いています。

新興国の将来4(社会保障制度1)

社会保障制度が機能するには長年の蓄積が必須ですが、この分野では韓国や中国では(勿論韓国と中国とでは時間差がありますが・・)どちらもまだ始まったばかりで殆ど蓄積がありません。
蓄積が間に合わない期間は、我が国の年金制度のように蓄積によるのではなく、現役世代の納付金で高齢者の年金を賄う緊急システムに頼るしかありません。
このやり方は、人口ボーナスのある一時期だけに妥当するシステムであって、高齢化社会が始まると逆に破綻してしまいます。
ですから、我が国の場合も人口ボーナスのあるうちに徐々に蓄積型の比率を引き上げて行く方向に制度設計しておくべきだったことになります。
韓国や中国の場合、経済成長が我が国よりも何十年も遅かったにも拘らず高齢者社会は日本とそれほどの期間を空けないで始まっています。
我が国の高齢化の進行に比べて韓国や中国の進行は後追いである分、いろんな分野でイキナリ始まった・・北国の春に一斉に花が咲くようなものです。
高齢化の進行が早すぎるので、広州等中国国内先進地域の工場労働者賃金でさえ、まだ日本の約10分の一に過ぎないのに、(近代工業化にまだ関与していないその他大勢の中国人の平均水準はその3分の1と日経朝刊6月1日では報道されています)直ぐにも高齢化・労働力減少が始まりそうです。
この種の議論はうろ覚えでは迫力がないので、2010年11月現在の統計に基づく2011年8月の人民日報の記事から転載しておきましょう。
(ただし、データは1年以上経過して集計されるのでデータに頼ると2年くらい実態に遅れますので、本日現在ではもっと高齢化が進んでいるでしょう)

中国の高齢化社会、6つの特徴–人民網日本語版–人民日報17:09 Aug 26 2011

「全国人民代表大会常務委員会副委員長兼秘書長の李建国氏は24日、中国の高齢化社会の特徴として以下の6つを挙げた。
(1)高齢者人口の基数が大きい。第6次国勢調査のデータによると、2010年11月1日現在、60歳以上の人口は1億7800万人に達し、総人口の13.26%を占めた。うち、65歳以上の人口は1億1900万人で、総人口の8.87%を占めた。中国は1億人以上の高齢者人口を抱える世界唯一の国となった。

(2)高齢者人口の増加スピードが速い。国家高齢化対応戦略研究課題グループの予測によると、中国の高齢者人口は2014年には2億人を超え、2025年には3億人に達し、2042年には高齢者人口の占める割合が30%を上回るという。
(3)生活に困難を抱える高齢者が多い。ここ10年、80歳以上の高齢者が約2倍に増え、すでに2000万人を上回っている。2010年、寝たきり・半寝たきり状態の高齢者はすでに3300万人以上に達している。
(4)工業化実現よりも先に高齢化に突入した。先進国を見ると、高齢化社会に突入した頃にはすでに工業化が実現し、ポスト工業化時代に入り、1人あたりGDPが5000-1万ドルに達していた。現在は2万ドル前後に達している。一方の中国は、現在まだ工業化・都市化の真っ只中にあり、高齢化社会に突入した1999年には1人あたりGDPはまだ1000ドル未満だった。中国の1人あたりGDPは2010年に4000ドルを突破したばかりだ。
(5)高齢化と家庭の小規模化が同時進行。第6次国勢調査によると、現在中国の平均世帯人員は3.1人で、家庭の小規模化により、家庭における高齢者扶養機能が明らかに弱化している。
(6)高齢者扶養比率(労働力人口に対する高齢者人口の比率)が急速に高まりつつある。2010年の高齢者扶養比率は19%で、労働力人口5人で高齢者1人を養う計算になる。最新の予測によると、2020年には労働力人口3人で高齢者1人を、2030年には労働力人口2.5人で高齢者1人を養うことになるという。 」
上記の通り65歳以上人口が11900万人で寝たきり半寝たきり人口が3300万人以上・・27、7%とは驚異的数字です。

同胞意識と格差拡大5

今回のギリシャ危機の本質・・ひいては解決策として2011/12/26「構造変化と格差8(大欧州化の矛盾)」その他で書いたことがありますが、わが国で言えば、夕張市や青森や東北地方をギリシャのように独立政府として放置しているようなものです。
我が国では、地方交付金や公共工事/全国展開する公務員給与などで沖縄・北海道その他地方経済の下支えして来ました。
ギリシャ危機の本質は、日本での東京・大阪・中京地域にあたるドイツや北欧諸国がギリシャに無償で資金を交付する気持ち、制度がないことにあります。
かと言って独自通貨発行権がない・・これさえあればギリシャがいくらでも紙幣を刷って国債を買い支えられるのでデフォルトになりようがありません。
(日本国債の問題としてマスコミが騒いでいることに対する反論として2012/04/04「日銀国債引き受け5」前後で書きました・・)
ひいては無制限引き受け=インフレによって国内は一時混乱しますが為替相場の急低下で貿易収支が改善するので、国債のデフォルト危機以前に収まるのですが、この自然回復システムのない現在のEU通貨制度では、弱小国には不利な制度です。
そのうえ元々民族が違うのでドイツの国民から徴収した税金でギリシャの高額年金・社会保障資金を払ってやるのを期待するの無理がある・・同胞意識以前の問題/助け合いが出来ないのに通貨発行権を制限するのは矛盾した制度だったことになります。
中国の場合、内陸部は国内として支配下にある点は日本の地方自治体・・青森等と同じですが、歴史上民族としての同質・同胞意識がない上に、歴史上中国大陸は異民族が交互に支配して来た民族混交社会です。
異民族支配が長かった(漢民族というのは存在せず、異民族が支配して漢字を使うようになるとこれを漢民族というだけです・・よく言われることですが、豊臣秀吉がもしも明相手に勝って明を占領していれば、今頃日本も漢民族だと言われていることになります)ので政府というものを全く信用していません。
上記の歴史があって、中国内の少数民族だけではなく漢民族内自体にも民族意識が存在したことがなく自分とその一族の助け合い精神の経験しかないので所得無償移転に関する合意は困難です。
朝鮮半島も同じ意識・・政府を全く信頼しない歴史・・専制君主に抑圧された歴史しかありませんし、今でも力を持てばやりたい放題・弱いものはいくらでも抑圧すれば良い式の政治(6月3日に書いた国内植民地支配方式)で、一族・本貫を重視する歴史しかありませんから、格差是正・所得移転が難しい点は同じです。
韓国人や中国人で次々と外国への脱出・外国籍取得者増が続いているのは、この辺に基本的な原因があるでしょう。
(中国共産党要人の家族の外国籍取得傾向を2012-6-3「新興国の将来3(格差拡大1)」でも紹介しました。)
韓国や中国の場合、敗戦のような事態ではない・・逆に経済が成長している(筈)のですが、儲けると儲けた人から順に(貧しい人と儲けを分かち合いたくないので?)海外脱出が続いているのが、民族意識の希薄さを表しています。
(村上ファンドの村上氏のように儲けを持ってシンガポールに逃げ出す不埒な人物もいますが、我が国にもこうした例外がないというのではありません・・原則と例外の違いです)
薄煕来事件では、中国の政府を支えるべき要人である彼の息子が海外留学していることが大々的に報道されていますが、息子を事実上海外定着・自国を捨てさせる方向を目指している様子がありありです。
中国・韓国等での・・民族一体感意識の欠如・・海外移住希望者が多いことについては、May 4, 2012「海外資産残高2(民族資本)」でも触れました。

同胞意識と格差拡大4

話を戻しますと、アメリカは占領時に日本国内の秩序破壊のために農地解放によって伝統的支配層の解体を試み、国内のいろんな階層の不満を助長して対立激化に励みました。
占領政策遂行上日本国内の対立激化を図っていたこと(どことどこに対立の芽があるなどの研究とこれを助長する占領計画)が公文書公開によって、今や明らかになりつつあります。
この結果、アメリカの使嗾によって、敗戦後「朕はたらふく食ってるぞ・・・」式のメーデー事件その他国内対立・争乱が多く発生することになりましたが、日米安保を契機にいつの間にか野党の攻撃対象が反米運動に転化して来ました。
アメリカの平和主義教育に基づく反米運動ですから、アメリカとしても野党・学生の主張を一概に否定出来ません。
天皇制を頂点とする国体復活を目指す・・アメリカ占領政策に基本的になっとくしていない勢力が自民党・・政権政党で、アメリカの言うとおりに再軍備・アメリカ軍の太平洋展開に協力するなど日米協調路線になり、アメリカの思惑とおり平和主義・牙を抜いた民族教育にどっぷり浸かった方が反米/親ソ親中国志向ですから、アメリカとしてはやり難い相手になりました。
日米協調路線をとる自民党を助けるためには、貿易上の利益もある程度多めにみなければならず、日本を叩くばかりとは行きません。
内部対立の激化を目指すアメリカの戦略がうまく行き始めた途端に、その矛先が自分に向かう皮肉な結果になってしまい、破綻してしまいました。
植民地・支配地で内部対立激化を煽り、漁父の利を得るやり方がイギリス〜アメリカの伝統的手法ですが、(インド支配がこの方法で確立しました・・今は中国をけし掛けて周辺国と摩擦をおこさせて、漁父の利を得ようとしています)日本に関しては100%失敗に終わったと言えます。
アメリカが育成した日本の反政府勢力がアメリカ反対に回ったのは、アフガンで手こずっているのと同じ原理です。
アメリカは太平洋戦争の原因にアメリカの挑発があったことを隠蔽するために「日本の軍国主義が悪かった」と頻りに宣伝して「平和主義と思想の自由」を説いて来たので私たち戦後教育を受けた世代はこれを真に受けてしまったのです。
アメリカの説く理想社会の実現を真に受けて育ってみれば、アメリカ主導の再軍備・・戦争準備態勢の構築ですから、(話が違うじゃない・・)これに反対する勢力になってしまうのは当然です。
今のアフガンゲリラはアメリカの支援で対ソ連用に訓練されたものですが、ソ連がいなくなれば今度はアメリカに刃向かう強大な戦力になってしまいました。
アメリカの正義は自分の都合によって使い分けるご都合主義の結果・・正義でも何でもなかったことが露呈し始めたということでしょう。
留学させてアメリカの豊かさを見せびらかして「日本はもう駄目だ」といくらGHQが宣伝しても、有能な人が海外に逃げ出すことは殆どなく、土地を奪われた地主と元小作人の対立も起きませんでした。
天皇制に対する反対運動・・廃止運動も起きませんでした。
むしろ彼ら人材が復興に心血を注いで(飛行機製造を禁止された結果、新幹線が生まれたことは有名なエピソードの1つです)見事復興を成し遂げました。
今回(昨年)の東北大震災でも韓国や中国は自分達の精神構造を前提に考えますので、日本は最早駄目だみたいな風評・期待がはびこりました。
しかし、我が国は諸外国とは違い一体感・同胞意識が基本にあるので危機時にこそ一致団結・・助け合うことに国民の誰も(建前だけではなく内心でも)反対しません。
今回の大震災に対する諸外国の評価で突出している点としては、「略奪が起きない・秩序が乱れないで逆に助け合う・・被災者もそれを信頼してじっと待っている精神状況」に感銘を受けていると言われます。
逆から言えば諸外国にはこうした同胞・信頼意識が存在しないので、ボヤーッと待っていると餓死してしまうので略奪に走るしかない社会が普通だということでしょう。

海外収益の還流持続性4(外資の国有化)

生産基地としての中国の工場は、昨年来の人件費上昇政策の結果、立地する魅力が薄れベトナム等への工場移転もしくは、新規進出が盛んです。
これをもって、中国の高成長は終わりだという感想を持っている人が多いのですが、
世界最低賃金で勝負する時代から、もう少し中程度の賃金水準で輸出出来る国に引き上げて行きたいと言う中国自身の選択の結果と言えないこともありません。
中国は低賃金工場・熟練度の低い生産は民族資本で出来るようになったので、人件費アップ政策により、世界最低賃金を目的とした外資を事実上追い出しにかかっていると見ても良いでしょう。
「中国の人件費が上って来たからもっと安いところへ・・」とは言っても、すでに巨額投資しているので進出後数年で設備を叩き売りして移転していたのでは採算が取れません。
そこで、直ぐには撤退出来ずに中国国内でも出来るだけ機械化して高効率化、高度製品生産に日系企業は努力している・・中国国内企業レベルアップ化に協力している状態で、中国の思い通りの展開になっています。
こうした繰り返しで中国の国内人材はレベルアップして来て、中程度産業・・行く行くは高度産業でも日本の競争相手になって来るでしょう。
世界企業としては次々と次の新興国へ投資先を移動して行くしかないのでしょうが、どこへ行っても一定時間経過でその国への技術移転が進むしかないので、いつの日にか国際平準化が完成する時代が来れば、・・海外収益の国内還流方式も終わります。
タマタマ5月11日の日経新聞第6面を読んでいたら、アルゼンチンでは今年の4月に外資の国有化を宣言し、これにベネズエラが支持表明するなど国有化の動きが中南米で強まっているとのことです。
来日したペルーの大統領がペルー進出企業の国有化はしないと発言した(ので安心して投資して下さい?)と大きく出ていました。
中国のように進出企業で働いた従業員・・例えばコンビニ等で働いて接客サービスを身につけるなど実力を蓄えてから独立して、競合する日系企業を追い出すのは無理がありません。
これに比べて、中南米や過去のアフリカ諸国のように独立したときの勢い・強烈な民族意識だけで外資を国有化してしまうと外国人を追い出した後の運営がうまく行かず、経済が崩壊してしまうリスクがあります。
チュニジャやリビヤ、エジプトなどの民主化運動でも同じですが、現政権を倒した後に政権を担える人材が育っていないのに、感情に任せて現政権を倒すと混乱が続くばかりとなります。
国有化した国が混乱するか否かは別として、追い出された外資は大損害ですから、外国への直接投資の場合にはこのリスクを常に考慮していなければなりません。
ちなみに短期投資・債券や株式は外国の株を買っても、いつでも市場で売って逃げられるので工場進出のような大きなリスクがありません。
そこで、新興国では長期資金=企業進出の場合は、質に取ったようなものでかなり無理を言っても簡単に逃げられる心配がないし、国内技術水準の向上・雇用増加に繋がるので歓迎ですが、投機資金・短期資金の流出入に対しては厳しく規制しているのが普通です。
短期資金は逃げ足が速いので、(アジア通貨危機の原因になりました)アメリカの希望する金融自由化交渉においても新興国・後進国はその自由化には慎重です。

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