マスコミの情報操作3(非正規雇用の増加と格差拡大論2)

株式相場と実体経済の関係について考えてみますと、ある事業についての新製品開発成功・・数年先の展望が明るいとなれば、まだ儲かっていなくとも、将来を見越して、その段階で株価が上がります。
株価は言わば景気・企業業績の先行指標ですから、円安や新製品発表と同時に株は上がっても、企業はその時点で即時に残業や雇用を増やすところまで行きません。
円相場の高下によって即時に株価が上下するのは、半年〜一年先の売上が伸びたり減ったりする期待からであって、その日のうちに輸出品の現地売上が増えたり減ったりするものではありません。
(輸入ブランド品の店頭価格等が、その日の円相場で上下しないのを見ても分るでしょう・・ブランド品の輸入業者の事件では、・・春夏もの仕入れ交渉は前年度中に手当てしていると言うことですから、春先に円が上がってもそのトシの輸入品は安くなりません。)
実体経済に影響を与えるのは、新製品開発発表してもそれが顧客に浸透して売れるようになってからですし、円相場で言えば現地販売相場に影響するのは、半年〜1年単位先の平均値でしかありませんから、時間差があるのは当然です。
円安や画期的新製品発表がその日の国民経済に直接影響がなくとも先に明るい見通しがあることによって、納入関連企業も明るい見通しを持てるし、そのまた先の企業〜そのまた先の企業へと次々と連鎖して行き、最後は雇用増(非正規増の後で新卒採用増)に結びつくことが重要です。
ですから、株式相場が上がることが前向きの始まりであって、国民には影響がないかのようなイメージを振りまき、非正規雇用→格差拡大が進んでいると言うイメージを振りまくのはまちがいです。
景気上昇期には、年収1000万〜600万円前後の正規雇用者の給与はすぐにアップしませんし、このクラスの新規雇用は増えません。
(新卒雇用を増やしても新卒の給与は、中堅社員よりも低いのが普通です)
さしあたり一日数時間や週2〜3日勤務だった人の勤務時間・日数増加や残業が始まり、それでも不足すると無職だった主婦や若者が求人増によって15〜20万円前後の仕事に就けるようになります。
平成27年1月2日に書いたように、庶民の家計収入アップ率でみれば、一日数時間勤務が5〜6時間勤務になり、週に数日勤務が毎日勤務になる方がアップ率では大幅な恩恵があることが明らかです。
それでも人手不足気味になると、時間給が上がりますので庶民にはダブルの恩恵があります。(正規雇用の賃金単価は年一回しか変わりません)
まして新規就業者の増加まで行けば、庶民層の家計収入アップ率は半端ではありません。
(ただし夫婦2人で既に働いている人にとっては労働時間増と単価アップになるまで恩恵がありません・・このように経済はマダラに変化して行くものですから、恩恵の届かない人ばかり特集しても社会全体の動向が見えません。)
1月2日紹介した平成26年12月27日付け日経記事によれば46万人増加=新たに職についていることになりますから、46万所帯の家計収入が大幅増になったことになります・・収入ゼロだった場合、生活保護から脱却出来た人もいるでしょう。
・・この面でも増税よりは景気上昇政策の方が税収が上がり社会保障費も少なくて済むと言う意見が正しいことになります。
非正規雇用が増えて「格差拡大」と約半年くらい前から頻りにイメージ宣伝されていましたが、家計収入単位では急激に格差が収縮していることになります。
年収1000万単位の階層では景気が良くなっても主婦がパート等で働きに出ることが少ないので、庶民層と家計収入格差が縮まったことになります。
景気が良くなると臨時雇用関係から時給単価が上がるのが経済の原理であって、正規雇用の給与は日々変動していません。
ですから正規給与の上昇率が低いと言う批判も、現実的ではありません。
(管理職の勤務時間が増えても残業手当はありません)
上記のとおり景気上昇初期には、底辺層ほど恩恵が先に行き渡るし恩恵比率も高くなるのが普通ですが、非正規雇用が増えたと言う大見出しで・・格差拡大が進んでいるかのような印象を振りまき、大分前の別の記事では非正規雇用が増えたことを言わないで、平均給与を出して景気がいいと言うけれども「平均給与が上がっていない」と主張するなど、マスコミは恣意的なデータのキリ貼り報道している疑いがあります。
(年収1000万円単位の人材の新規採用は滅多にないでしょうが、新卒給与はその何分の一でしかも数量が多い・・当面非正規・アルバイターから増えれば、一人当たり平均給与が下がるのは当然です・・重要なのは就労率の変動です)

12月14日総選挙と戦後政策の総決算3

激しい反日運動を中韓両国にけしかけることによって、アメリカによるアジア分断政策は成功しましたが、何かをうまいことをすれば必ずその代償を払わねばなりません。
靖国参拝批判から慰安婦騒動・南京大虐殺へと日本攻撃批判が激しくなり過ぎたことによって、これに対する逆作用心理が日本社会で高まります。
第二次世界大戦は本当は何だったかについて、国民的大関心を呼ぶようになったのは自然の勢いです。
その結果、占領政治によって封印されて来たアメリカに都合の悪い真実・史実を隠して・・でっち上げ歴史教育が行なわれて来たことが徐々に明らかになりつつあります。
第二次政界大戦の原因・・・どちらが戦争をしたがっていたのか・・戦争責任はどちらにあったのかも、占領軍に逆らえない教育やマスコミが隠していたことについても、欧米での当時のデータ等がネット報道の充実によって国民一般に明らかになって来ました。
「価値観外交に頼る危険性7(オレンジ計画から排日移民法)」Published January 31, 2014のコラムで、アメリカは長期計画で日本を戦争に引きずり込もうとして来たことを紹介したことがあります。
戦争中の戦時犯罪についても、・・アメリカの戦時国際法違反・・日本民衆を大虐殺して来た国が裁判などする権利があるのか・・掘り起こす気運が盛り上がって来ました。
原爆に限らず一般民家を焼夷弾攻撃をしたアメリカ軍の悪逆非道ぶりをこのコラムで繰り返し書いてきました。
慰安婦問題を韓国がヨーロッパでも大宣伝したことによって、ヨーロッパ戦線でのアメリカ軍による性犯罪被害についても、今まで黙っていた西欧でも掘り起こし・・静かに注目を浴びるようになり、アメリカは困りはじめました。
韓国や中国が日本軍をナチスバリだと批判し始めたことから、ナチスによるホロコーストも本当だったか・・ゼロではないにしても誇大宣伝だったのではないか?などの問題が脚光を浴びて来ると・・ユダヤ系自体が焦り始めました。
日本の戦争責任を今更大きな声で言い出したことによって、全ての分野でアメリカとユダヤ系がでっち上げた戦後秩序のいかさま性への疑問がわき起こりつつあります。
時あたかも、アメリカは世界中で何もかもうまく行かない・・オバマの無策・無能というよりは、アメリカによる力による不正義な行為が通用しなくなり始めて来たのがここ数年の傾向です。
この大事なときに中韓を背後で唆して忠実な同盟国である日本非難させてしまったことも、振り返れば無策・無能力の象徴的大失策だったように見えます。
日本は本来持って生まれた誠実な行動を通じて着々と世界に友人・味方を増やしていますので、今や日本人に対して悪口を言いふらす方が信用を失うような状況です。
日本人は当面正面から攻撃して来る中韓を相手に怒っていますが、その背後で中韓をけしかけているアメリカの陰を殆どの人が感じています。
アメリカによる腕力に任せた無茶な正義が世界中で通用しなくなり、あちこちで収拾がつかなくなりつつある状況で、アジアで最も頼りになる日本を敢えて敵に回す余裕はあったのでしょうか?
日本人がこぞって怒り出したので、韓国の噓800にアメリカは付き合っていられなくなって来たようですが、日本人の怒りは残ります。
今更、アメリカは日本敵視政策をやって日本を台頭して来る中国陣営に追いやるメリットがないでしょうから、トンだ火遊びをしてしまったことになります。
日本人は慎み深いので面と向かって何も言いませんが、アメリカは日本に対してこの負い目(日本人の怒り→占領政治に対する見直し)を抱えて行くことになります。
応仁の乱以降中央の威令が届かなくなると、我が国で各地大小名が武装強化に励んだようにアメリカの威令が揺らぎ始めるとある程度自衛して行くべきか、従来どおり非武装平和論・・「周辺国の正義感に頼っています」とノー天気なお題目を唱えて小笠原での珊瑚強奪行為が行なわれても抗議すら出来ずに、「正しい歴史を直視しろ」と中韓に言われては「謝り続けて行くべき」かを決めなければならない時期が来ています。
この段階で行なわれた総選挙は、まさに戦後秩序の変革期にあたって、これから日本がどのような基本精神で対すべきかこそが重要テーマであったとおもいます。
・・アメリカの実力低下にあわせてその補完勢力として自主防衛力を引き上げつつ、周辺国の横暴に対して是是非で対処しつつ様子を見て行くべきか、韓国のように中国に露骨にすり寄るべきか?あるいはこの約2年間安倍政権の採用した中韓を除く周辺国との友好関係を強化して集団自衛権行使の制約を取り払って周辺国との協力関係を構築して自衛力を補完して行く政策選択を信任するか否かを決める大事な選挙でした。
上記選択に関する国民意思が明らかになっているので、諸外国の「公正と信義」に頼ると言う名目で謝り続ける国策を主導して来た勢力にとっては、方針変更するのは都合が悪いので頰っ被りして「争点がない」と誤摩化す方法を採用したように見えます。
(夏が過ぎて秋が来たかどうかすら分らない・・時代の大変革期が来ていることに気がつかないフリをしているのでしょう)
古来から、「桐一葉(ひとは)落ちて天下の秋を知る」(『淮南子(えなんじ)』)と言いますが・・非武装平和論者が贔屓にしている中韓による激しい日本批判攻撃によって時代の変わり目が来ていることを、教えてくれたのは、皮肉な巡り合わせです。
若い頃に(坪内逍遥作だったかな?)の同名の歌舞伎を見たことがありますが、ネットでしらべてみると、国立劇場開場一周年記念事業の出し物として昭和42年にみたことが分りました。
東京地裁で午前中に弁論があるときには、終了後時間・演し物があえば国立劇場や歌舞伎座等の歌舞伎や日生劇場・演舞場等の演劇を見ることにしていますが、(勿論中断時期もあります)以来約45年以上の星霜を重ねていることになります。

12月14日総選挙と民意3

選挙で信を問わない政治・・「国民はバカだから選挙のときは誤摩化せば良い」のだと言うマスコミの基本姿勢に関する批判は「2院制と制限選挙論Published October 3, 2012」で引用しているように野田政権の増税決定の頃に連載しました。
実際、私の弁護士駆け出しころの革新政党・・オルグに来る人たちは、エリート意識が強く「庶民は無知蒙昧だから啓蒙する・指導してやる」と言う前衛思想で満ちあふれていました。
少しばかり分ったような応答をすると、「先生のように理解されている方は良いのですが・・」と反対論者を如何にも理解の悪いバカ使いするのが普通でした。
バカだと言われるのが恐くて、みんなもの分りよくなる便利な説得方法です。
裸の王様を裸と言えないようにして行くやり方と言うべきでしょうか?
繰り返し書いていますが、共謀罪法案反対論者が「近代刑法の精神に反する」と言う意味不明のブランド提示で相手の反論を封じて満足しているのもその一環です。
現在のありようならば国民が肌で知っていますが、「近代刑法の法理」違反と言われると目くらましにあったような感じで、反論する方にはためらいが生じる・・「近代刑法の法理」ってどう言うものですか?と聞き返す勇気のある人が少ないのです。
聞き返すと自分の無学が知れてしまうような感じで黙ってしまう・・のを狙ったものでしょう。
お勉強した自分たちだけが知っているブランドを提示すれば、専門に勉強したことのない者(私のような法律家の端くれでも一瞬「あれっ!何だったかな」と迷い、充分に理解していないことがバレるのが怖い気持ちがします)は黙ってしまう効果を狙ったものですが、これも・・「俺たちは偉いんだぞ!」と言う前衛思想のバリエーションです。
そもそも増税の可否は国民にもっとも利害のあることで高尚な学問がなくとも誰でも理解可能ですし、(イギリスの革命もアメリカの独立革命も税負担に端を発してることは歴史が証明しています)一国経済の浮沈に関わる大事ですから、今回の増税可否騒動は、選挙最大の争点になるべきでした。
野田政権では、マスコミ界全部と経済学者や官僚がこぞって選挙しないで実行してしまうべきだと言う変な論理だったことについて、私は今日コラム冒頭に記載のとおり違和感を持っていました。
今春の3%増税だけで大幅な経済失速が始まっているのですから、この上に追い討ち的増税実行すれば経済学者がどのようにひねくろうとも日本経済が大打撃を受けるのが誰の目(素人目)にも分っている・・その結果・政治効果で見れば安倍政権転覆に繋がるのは目に見えていました。
日本経済がどうなるかよりは、これを無理に実行させて安倍政権を潰そうとする自民党内の勢力が財務省や野党と連携して増税実行の大合唱をしていた疑いがあります。
この包囲網に対して、安倍総理が解散に打って出て、「増税反対に反対するならしてみろ」と勝負をかけたことによって、政界やマスコミは一斉に増税実行要求を翻して延期賛成論・・不戦敗方針に転じてしまい、「争点なき選挙」だと宣伝し始めたと言う印象でした。
争点がないと言う宣伝が、低投票誘導・・民主政治否定論・・マスコミに自殺行為だとして、ネット批判を浴びるようになると、アベノミクスの功罪について、増税後の今夏以降の景気失速を(増税実行の結果によることを抜きにして)アベノミクスの失敗が露呈したとそれとなく攻撃する論文を次々と掲載していました。
マスコミがすり替え宣伝をしていても、何が経済失速の原因になっていたかを賢こい国民が黙ってみています。
以前から書いていますが、ネット発達によってマスコミによる情報独占がなくなると、日本の場合国民レベルが高いので、マスコミ宣伝に誘導されにくい社会になっていることをマスコミ関係者は「まだ充分に」理解していないようです。
衆議院解散が決まると政治家やマスコミが態度をころっと変えたことから見れば、増税は国民の意思に反していることを彼らは知っていたと推定されます。
マスコミ総動員して増税必要性を洗脳しようとしても国民の意思を変えられなかったことを知っていながら、なお「争点がない」と欺瞞的報道をしていたのは、まだ報道次第で国民を誤摩化せると言う不思議な信念・・国民の理解度・レベルを十分理解していないからと思われます。
自分たちと国民の理解度・知能レベルには、隔絶的な差があると言うエリート意識・過信が基礎にあるからではないでしょうか。
実際には情報操作能力差があって国民はマスコミに反した意見を発表する場がなかった・・本当の意味での言論の自由がなかったに過ぎないことを、まだ押し通そうとしているのではないでしょうか?
専制国家では裸の王様を見ても、誰も裸だと言える国民がいなかったのと同じです。
古代アテネの民主主義と言っても、一握りの市民間だけでの民主主義だったのと同じで、現在社会で言論の自由と言ってもマスコミの気に入った意見しか発表されない自由でしかなかったのです。
朝日新聞等の投書欄でも朝日の誘導したい方向の意見しか採用されないと普通に言われています。
このことは池上彰氏の担当していたコラムで朝日新聞の慰安婦報道の謝罪不足を書いたら、掲載拒否された事件が起きたことからも証明されています。
池上氏のような高名な人の連載記事でさえ、意見があわないと掲載拒否していたのですから、名もない庶民の投書が没にされても誰も文句を言いませんし、ヤミの中です。
これの繰り返しの結果、朝日新聞に限らず大手マスコミの気に入った思想傾向の人しか投書さえしなくなりますし、一本釣りの論文などは言わずもがな・・一定方向の論文ばかり報道されます。
このようにマスコミによる情報操作が激しくなり、マスコミの言う民意と国民意見の違いが大きくなりますと、選挙で特定争点を明示してマトモに民意を問うとマスコミの言う国民の意見と大違いの結果が出る心配が生じます。
そこで総選挙では意図的な争点ぼかし、あるいはマスコミがでっち上げた?国民に関心のない別の争点造りが流行になって来て国民は選挙に行く気がしなくなる・・投票率低下を演出して来たのはないでしょうか?

国際運動の功罪3

日本のマスコミは自国批判を海外で積極的に行なう希有な存在ですから、日本のマスコミさえ抱き込めば日本が悪逆非道の国と言う国際世論造りが簡単になります。
日本のマスコミが自国批判しているのだからと言う信用力が高いからです。
中韓にとっては自国が直接日本批判を発信しても信用され難いでしょうが、日本のマスコミや日本の人権団体に如何に日本が酷い国かを発信してもらった方が簡単に信用される利点があるので、対日非難を展開するには、日本マスコミ界や言論界への浸透にお金を使うのが効率的です。
実際に我が国政治家が外国で慰安婦問題等に反論しても「でも、お国の新聞やマスコミも認めているのではないですか?」と反論されてしまう例が多いと言います。
これでは、ちょっとやそっと予算をふやして中韓の慰安婦や南京虐殺事件等の非難に対抗するために手分けして歩いても対外宣伝活動では大負けです。
韓国の産経支局長事件では、「韓国大手新聞記事を転載して何が悪い」と言う日本のマスコミ界の意見が多いことから分るように、日本の代表的新聞の朝日新聞や人権擁護の組織である日弁連の日本批判の主張があれば、これと言った検証がなく自動的に国際マスコミ界に乗って行く→国際世論が形成されて行くようになっています。
国際マスコミ界では、・・・日本大手マスコミや日弁連が主張しているのだから、さしたる検証しなくとも日本批判に関しては、そのとおり書いても責任がないと言う風潮です。
私たちもネット記事だとどうかな?とは思いますが、朝日や日経新聞等の記事だとそのまま転載・引用しても問題がないような気持ちになり勝ちです。
この結果、朝日新聞その他大手マスメデイアが主張すれば、さしたる検証もなしに、あっという間に日本不利の国際世論が形成されてしまい、国連の慰安婦決議にもなってしまいますし、国際世論造りは自動的に決まって行く感じになっています。
南京虐殺や慰安婦報道が国際的に過熱し、国連でも勧告を受けているとして人権団体が自説補強に利用して散々国内外宣伝に利用して来たので、これを中韓が利用する隙を与えたことになります。
中韓による国際的日本批判運動が激しくなったことから、昨年あたりから、日本も予算を組んで日本批判に対抗する必要性が認識されてきましたが、肝腎の日本人・・「日本のメデイアが言っているのに、あなたは何を言ってるの!」と相手にされない傾向があります。
日本の良心的?組織による動きこそ、日本の信用を落とす火付け役でありその基礎になっていることを前提にすると、ちょっとやそっとの予算を組んでも焼け石・・外国で信用されません。
人権派?弁護士や朝日新聞などマスコミが精力的に国際社会で日本批判をバラまいて来た結果、国連など国際機関で採択されるようになっただけなのに「国連の意見だから自分の意見が正しい」朝日新聞や日弁連の意見に従わないと国際的孤立すると言う堂々巡りの論理で国民を欺いて来たことになります。
自説補強に利用するだけなら、ただ「狡い人」の評価がされる程度ですが、同時に日本の評価を国際的に低下させている副作用をどのように考えているのでしょうか?
一旦日本マスコミの宣伝によって世界中に流布された慰安婦連行などの悪宣伝は、朝日新聞が慰安婦連行は裏付けがなかったとして謝罪をしても、国連のお墨付きにまで発展してしまっているので、そこが基礎・根になって生き残って行きます。
蔓類がドンドン伸びた先でネをおろししているときに、もとの根を切られてもどうってことがなく更に根が広がって行くような関係です。
元の始まりになった自社報道が誤っていたと心底思っているならば、広がってしまった先にまで出掛けて行って訂正して歩くのがスジです。
ある発言に従って誰かが出掛けてしまった後に間違いに気が付いたら、急いで追いかけて行ってあるいは電話等で呼び戻すのが普通ではないでしょうか?
不良品を売ってしまったとお詫びするならば、回収するのが普通の行動です。
朝日新聞は自社の誤報を世界中にバラまいた後(約30年間も誤報を垂れ流し、強調して来た)にも拘らず、世界向けには一切訂正発信しないママと言われていますが、これが本当だとすれば不思議です。
朝日新聞は誤報によってバラまいた宣伝効果を、そのまま維持したいと言う意思表示をしていることにならないでしょうか?

社会変化反対運動と功罪3

当時でも高速道路利用実態は、自家用車よりはトラック中心・・物流合理化・市民生活利便性のために利用されている状態でしたから、話が合わずに結局高速道路千葉延伸反対の弁護団には加わりませんでした。
飛行機はブルジョワジーだけが使うと言う主張に関して言えば、子供の小さい頃に、家族であちこち旅行しているときに、夏休みの終わりころに千歳に向かったときには、飛行機内は出稼ぎ労働者のムレで私たちのような旅行者は私の家族を除いて誰もいませんでした。
考えてみれば、労務者にとっては夜汽車で乗り継いで帰るよりは、飛行機で早く往復した方が数日余計働けるし、その間の食費そのたを考えると安上がりだからでした。
実際私たちの旅行経験でも、時間のかかる船旅や各駅を乗り継いであちこちで宿泊しながら移動して行く旅行や寝台列車に乗って行く旅の方がお金がかかりました。
このように左翼運動家の考えている利用構造は、実態に合っていなかったのです。
今で言えばアベノミクスは、「株価上昇で潤うのは金持ちばかり」と言う決まり文句でマスコミや文化人が批判していますが、株主=資本家・搾取階層と言う19世紀型分類を後生大事にしていることによります。
今では数万円から株取引にネットで参加している・非正規労働者も参加している時代になっている現実を見ないことにしているようです。
株価上昇率は、大株主も小株主も平等・同率に効果のある公平な制度です。
株価上昇=格差拡大と言う図式で、マスコミや文化人は折に触れて批判をしていますが、多分国民は実感でこの批判は意味がないことが分っていますので、内心馬鹿にしているでしょう・・。
共謀罪反対論者の言う「近代刑法原理に反する」と言うテーマに対する疑問から出発しているこのシリーズのテーマに戻りますと、彼らは現在の実態を見ないで、あるいは現在社会の進展に反対して2世紀前の「近代社会」の原理を守ることが大好きです。
このコラムは今回の総選挙前に書いていたものですが、多分(明日朝起きてみると)選挙でその結果が出ている筈です。
なりた空港反対運動の激化によって空港開港が遅れに遅れ、開港後もああだこうだの反対ばかりでしたから、うるさ過ぎて利用が伸びず、空港へ向かう予定だった新幹線計画もなくなり(今はその予定地が北総開発鉄道と言う一般路線になって3〜4年前に漸く開通しましたが、予定より3〜40年遅れのことで、沿線に計画した千葉ニュータウン計画も遅れ過ぎて駄目になっています。
いつも書くことですが、各種新技術に欠点があればそれはそれで別に克服して行くべきで、たとえば防犯カメラのマイナス点があれば、それを克服してく、・・車には事故がつきものですが、それは信号機や歩車道区別その他安全装置で克服すべきであるし、工場や空港騒音があってもそれに対する対策を講じればいいことであって、設置そのものに反対する必要がありません。
騒音臭気対策は、対策として別にやれば良いことで、工業立地自体に反対したり禁止する必要がありません。
近代工業化の成果である大規模工業地帯の立地が、近代工業化当初には想定されていなかった公害を生み出したので、その修正運動としての公害反対運動はそれなりの成果・・公害防止技術の発展を生みました。
その点で(怪我の功名?)弁護士会は社会発展に貢献したことになり、社会的認知を受けた遺産があります。
しかし、工業化自体をやめるのではなく修正努力の結果公害技術が発達して世界先端技術国になったに過ぎません。
公害以外のあらゆる面での社会変化反対運動で、日本社会発展に資した成果が何か外にあったでしょうか?
テレビは目に悪い・子供の運動不足になる、車の普及期には運転は大変疲れるので、運転手は一定時間ごとに、休憩させるべきだと言う議論が普通でした。
私が司法試験受験時代(昭和40年代)にアルバイトしていた会社では、労組が強かったこともあって、キッチリ休憩を取っていて、運転手が運転席でスポーツ紙など見たりして休憩していましたが、本当は荷物積み降ろしを手伝った方が違った筋肉を使って疲労回復にいいのじゃないかと疑問に思って見ていました。
・・タイピストは一定時間ごとに休憩させるべき・・この遺産の結果、今でも証人尋問途中4〜50分?経過で速記官の交代があって尋問が中断します・・いま時、自分で車運転している人やパソコン操作している人が4〜50分から1時間ごとに休憩だからと言って芝生に寝転んだり漫画を読んでいる人がいるでしょうか?

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