中国のバブル崩壊16と庶民の株売買参加1

昨日紹介したように不動産バブルは不動産を買えるほど資金力・信用が必要でしたが、株式は(日本円で言えば)数万円からでも参加出来ると言って、何億の人民参加を煽っているらしいのです。
投機好きの中国人ですから、政府お墨付きの宣伝に一〇数億人民皆これに熱狂している・・「株未亡人」と言う流行語が生まれているようです・・外国人は政府宣伝など相手にしていない・・経済の実力を見ていますので、この機会にドンドン売り逃げするでしょうから、庶民から資金を吸い上げ終わったら株は下がるしかない・・大暴落が待っているでしょう。
庶民大衆までナケナシの資金をなくしてしまってから、バブル大崩壊・不景気・・大量失業が来ると庶民はどうなるのでしょうか?
備蓄米まで供出させて輸出してから飢饉が来たようなものです。
外貨準備世界一の宣伝は実質を伴っていないと言うのが私の憶測・持論ですが、外資の海外流出を防ぐために株高を演出すると同時に庶民から企業救済のための資金を吸い上げようという政府秀才の考え出した一石二鳥?の奇策・魂胆でしょう。
明治政府が全国通津浦々に郵便局を開設し、貯金制度を創設して庶民から資金を集めて近代化資金に充てたのと外形は似ていますが、中国の場合バブル崩壊の穴埋めに使ってしまおうとする・・「焼け石に水」の使い方ですから、目的が違い過ぎて庶民が可哀相過ぎます。
中国は不動産バブル・鉄鋼・クルマ・就職先の当てもない700万人の大卒輩出など何もかも過大投資の付けが次々と破裂している状態・・各種産業が次々と瀕死の状態に陥りつつある・・社会全体が奈落の底に近づいていると言うのに、何故株式だけが上がるか・・上げようとするか?
我が国の場合も年金資金運用比率・株式保有割合を上げたことから、何でも批判したいマスコミによる「官製相場」だと言う批判もありましたが、実態に合わないのでいつの間にかこの種の意見は減ってきました・・この種の論者は中国の株式投機への庶民誘導こそ批判すべきではないでしょうか?
年金も庶民から集めたお金ですから、出所は同じとも言えます。
日本の場合、超金融緩和によって円安が進み海外資産の評価益や海外売り上げが莫大になったことによって、多くの企業が最高益続出状態ですから、株価上昇の地合が前提です。
年金資金をつぎ込んで株が上がったのではなく、外資の買越額上昇等によって上昇中の相場に年金が便乗している・・その結果年金資金の積み増しが出来て潤っているのが実態ではないでしょうか?
社会保障分や赤字解消のために消費税を上げて景気を悪くして、(昨年増税後顕著に各種売り上げが落ち込みました)給与等の収入を減らして年金や保険料納付金を減らしたり、積立金の評価損(景気が悪くなると株式等の評価損が出ます)を出すよりは、景気を良くして給与アップ=納付金が増やして保有有価証券類の評価益も出ます・・年金財政を黒字化する方が良いと言う論説が出ています。
消費税増税推進が良いと言う立場で、年金資金の有価証券評価益が出ると困る立場・・気に入らない勢力が中心になって、年金資金の有価証券運用を批判しているようです。
ちなみに2013年1年間の外資買い越しのデータは以下のとおりです。

2014/01/14 17:24 JST
 「1月14日(ブルームバーグ):2013年の日本株市場で、海外投資家の買越額が年間で15兆円を超え、過去最大に膨らんだ。金融緩和を背景にした欧米株高で投資余力が増したほか、アベノミクスによる日本の景気、企業業績の先行き期待も海外勢の買いにつながった。」

14年のデータがネットに出て来ないので、(14年分統計はこれから出るのかな?)分り難いですが、(ニュースにならないということは)海外資金の流入が一服しているのかも知れません。
外資流入は程々で良いのであって韓国のように外資に占拠されているのでは、植民地支配を受けているのと同じなってしまいますから、国債や日本企業の株式を外資にそんなに買って貰う必要がないと考えていることはいつも書いているとおりです。
ルノーに買収された日産の行動様式とトヨタの行動様式の違いを見ればすぐに分ることです。
折角の株価上昇局面に年金資金が指をくわえていないで、仲間入りして儲けること自体は良いことです。
日本政府は年金資金を投入して株価下落の下支えして、年金資金を消失させようとしているのではありません・・むしろ資産価値を増やす目的でやっていることです。
安倍政権直前のニッケ平均が8000円台だったのに対して今は2万円前後ですから、仮に80兆円投入していれば200兆円になっている勘定です。

覇道支配の終焉3

如何に韓国寄り・・言いなりの民主党政権時代とはいえ、日本領土である竹島を不法占領中の竹島に李大統領が敢えて上陸して日本を刺激した上で、「天皇に土下座させる」などと言い切ってしまえば、国民の多くが黙っていられなくなったのは当然です。
呼応して中国が始めた尖閣諸島侵犯行為でも民主党政権がこれを隠蔽し、折角現場で逮捕した犯人を釈放してしまいましたが、義憤を感じた保安庁職員が中国漁船の無法ぶりを映像公開したことによって民主党政権の弱腰・・あるいは中国への便宜供与・いくら過激なことをやっても日本は文句言わないと言うシグナル?が国民にバレてしまいました。
当時中国は韓国に呼応して尖閣諸島侵犯行為を繰り返すようになり、ロシアの現職大臣が北方領土へ初めて視察するなどの連係プレーが行なわれました。
敗戦直前の参戦とシベリア抑留と同様に、ロシアは、相手が弱いとなればすぐに連携して侵略して来る国ですから、日頃仲良くしているかどうか関係ない国柄をこのときも発揮しました。
更に中国ではイキナリ反日暴動や破壊が全国的に政府主導で実施され、日系業企業がひどい被害を受けました。(トヨタの車に乗っているだけで引きずり出されてひん死の重傷を負うような事例が報道されていました)
当然その後日系企業の商品の売れ行きが大幅に落ち込んだままです。
その頃に日本が中国産レアアースに95%前後も依存していることを理由に、レアアースの対日禁輸が行なわれたことも周知のとおりです。
韓国はアメリカでは地元政治家に取り込んで日本が寄付した日本庭園入口に慰安婦像を建てて中国には伊藤博文暗殺犯人安重根の記念碑を建て貰うなど協力を得るために中国にすり寄ってしまいました。
アメリカや世界で慰安婦宣伝をしているのは、裏で中国が資金・人材提供しているとの噂があります・・。
この世界規模の反日攻撃に対して日本はひるむことなく、これにきちんと対応出来るように民主党政権から安倍政権に変わりました。
この反日攻撃に対する危機感が、自民総裁選挙でどこの派閥支持も受けていなかった・・直前まで泡沫候補扱いだった安倍総裁実現への原動力になりました。
産業界も国難に対応してレアアース依存率を大幅引き下げに成功し、中国依存率を引き下げ、却って中国製レアアースが売れなくて困るようになりました。
当然のことながら日本資本は中国からの退避を早めて、新規投資はインドや東南アジアにシフトしていますので、今や中国は資本不足で困っています・・・最近明らかになってきましたが中国の外貨準備・・アメリカ財務省証券の保有額が激減し日本の保有額より少なくなっていることがアメリカ政府から発表されています。
日本の穴を埋めるためにドイツ等への呼びかけに必死ですし、このチャンスを利用した中国食い込みに欧州諸国は必死ですが、巨大な日本の穴を埋めるにはたりません・・・この辺はAIIBにいくら英独仏を引き込んでも資本不足が変わらないで困っているのと構図が同じです。
元々大分前にから書いていますが、中国の巨額外貨準備と言っても日本等からの資本輸入額(資本収支の黒字)が積み上がっているものが多いので、真水が少ないのです。
貿易黒字も中国発表と相手国の数字があわないなどの不正発表が多いことは周知のとおりです。
危機に際して国民一丸になる我が国の特性が発揮された結果、今では中韓を除き、ロシアを含めた世界中で完全に巻き返して世界的信頼度数では、日本が世界トップクラスになっていると思われます。
他方で、アメリカは、オバマ政権が国際舞台でやることなすこと全てうまく行かず収拾がつかない状態で、国際情勢上日本を味方に引き入れる必要性が以前より高まっています。
日本マスコミは、アメリカの占領時以来の報道規制の延長下にあって、今でも絶対にアメリカ批判しませんが、日本ではネット世論の発達によって、アメリカが裏で中韓両国の反日行動をけしかけていると言う世論がじわじわと広がっています。
アメリカが中立を装って「仲良くしろ」と言い、一方で上記のように慰安婦像建設に協力しているのを見ると、アメリカが裏でけしかけている黒幕ではないかと言う印象が強まって行く状況です。
(中韓が戦争責任を強調すればするほど「どっちが悪いんだ」とアメリカに矛先が向かう傾向が出て来ました)
上記のとおり国際舞台でやることなすことうまく行っていない結果、国際舞台での日本の協力を必要としているアメリカは知らない振りをしていられなくなった来ました。
2者択一ならば、中国に近づき過ぎている韓国よりは国力も世界の信用度も全く違う日本ヨリにならざるを得なくなくなったので、アメリカにはしごを外されたのが慰安婦騒動の結末です。
それだけでは済まず、安倍総理の世界的外交戦の勝利で世界中で日本の評価が高まっている状況を踏まえて、旧敵国」として日本の総理だけには絶対に認めて来なかったアメリカ上下両院合同会議での記念演説をこの連休中に訪米した安倍総理に初めて認めるまでの厚遇ぶり(厚遇するしかないほどアメリカは国際的に追いつめられています)となりました。

我が国の文化受入れ態度3

戦後のアメリカの大宣伝・言論統制によっても西洋式思考方式として導入したドイツ法や学問・文化を取り除けなかったのですから、古来からの日本法(日本式価値観)を奪うことは全く出来ませんでした。
アメリカ支配後70年も経過するとアメリカ式文化が浸透したのではなく、逆にアメリカ文化を象徴するペンキ文化がはげて来て、慰安婦報道に対する国民の大反撃・・これは1つの象徴でしかありません・・を招くようになって来ました。
この辺は自国文化が根強く発展していなかったことから英米→米英式価値観がストレートに入って来たシンガポール香港等の東南アジア諸国との大きな違いです。
中韓両国は中国を基礎とする漢字文化圏が成立していましたが、日常生活を絵画化すると、両手を袖に隠す儒者の姿を理想とする文化で、日本のような物造りを尊重し勤勉に働くことを最も尊いとする伝統的価値観を形成した歴史がありませんでした。
額に汗して稼ぐことを卑しむ中韓では、商人とは(汗をかかずに稼ぐ・・ぼろ儲けを前提にしている)非道徳な存在であると言う前提意識が成立しています。
その結果、商人になれば道徳など考えなくても良い・・どうせ自分たちは非道徳な存在であると言うことになっていて、手段を選ばず、どんなことをしても金を儲ければ勝ちだと言う道徳意識が蔓延します。
我が国でも士農工商と言う序列を習うように、商人は信用出来ないと言う価値意識が儒教的規範として入ってきましたが、住友や三井等が「浮き利を追わず・・商人は信用第一と戒めて我が国の商人道を確立して何百年もたっています。
我が国のような商人道の確立がなかった中韓では、どうせ自分たちはアウトローで良いのだ・ルールなど守る気もしない・・知財剽窃など犯罪意識・・ルールを守ると言う意識も育たない社会になっている基礎・・歴史結果でしょう。
悪しき商業主義・・金儲けするには手段を選ばない価値観しか成立していないところに、ストレートに米英式(資本主義の悪いところ・非道徳的・・金さえ儲ければ良いと言う単純な)金儲け主義の思想が入った香港・中国や韓国等アジア諸国と商人道の確立している我が国との違いです。
日本の場合、フレンチよりイタリアンが良いとなっても、基礎的技術取得・修行に行って国内で開業する・・を前提にしていますが、中国では、何が儲けられるかの目先の選択が重視されます。
我が国は、明治以降の繊維〜製鉄、造船・車産業でもやみくもに儲けを追わずに先ず技術取得して自前で作ろうと努力して来ましたが、中国などでは、パクリであろうとなかろうと早く儲けることが先にありますから、そう言う努力をあまりしません。
簡単な技術導入で手っ取り早く追いつこうとするので、自前技術がいつまでも育ちません。
こう言う模倣文化・努力無視の文化では、良いものならばすぐに導入すれば良いので、拙速かどうかの議論さえ起きない・・「英断」ばかりで良いものはすぐに始めれば良いとなるのでしょう。
日本は上からの指導よりはボトムアップの国ですが、韓国その他は民意など問題にしない、良いものは果敢に受入れば良いと言うスタンスですから、リーダーシップが要求されます・・・開発独裁向けの国が普通です。
韓国の市場開放や法改正は果断で、刑事法制も(アメリカの意向で)簡単に全面改正するので、日本の何年先を行っていると賞讃されていますが・・実情を無視したアメリカ式理念(しかも本当はこれが正しいかも分っていないのに)の先行ばかりでは国民が不幸です。
李氏朝鮮も先進国清朝の制度をそっくり導入しているのに対して日本は独自性の上に儒教を取り入れたりしていましたから、100%取り入れている朝鮮から見れば日本は未開文化・・遅れた地域としての蔑視意識が根付いていた原因ですし、今ではアメリカ化の方では韓国の方が進んでいると言う自負心があるでしょう。
李氏朝鮮が根拠なく、日本に対する優越意識を持っていて明治維新当時日本をバカにしていたので征韓論に発展したのですが、今回の竹島や慰安婦騒動が表面化した根底にアメリカナイズ度では自分の方が先進国だと言う根拠なき優越感を満喫しているところにあったのかも知れません。
日本は慎重に日本文化に馴染ませながら導入する文化・・技術修得してから生産する(たとえば、鉄砲が入ったら直ぐに大量輸入すれば効率は良いですが、日本の場合すぐに国産化努力して徐々に鉄砲の普及に努力して来た)歴史ですが、国民にもいろんな種類の人がいるのは当然で、ここでは大方の傾向を書いているだけです。

原発問題と統治行為理論(専門家の限界)3

法(国民意思)で決めた基準どおりに委任範囲の基準が策定されているか、運用テストされている否かは、事実認定・・司法分野です。
理論上司法の判断分野であっても、国民総意で許容範囲を決めて行くべき分野・・高度な妥当性判断になって来れば、いわゆる統治行為理論(司法の領域外)がミクロ的に妥当する分野であると思いますが、如何でしょうか?
車製造、製鉄現場の安全基準、エアバッグの製品その他完成品安全基準造りは、ミクロですが、高度過ぎてその基準造りが専門外の人が判断出来ない場合、その道のプロ集団(学会等)にお任せしているのが普通です。
(法は◯◯の基準に適合しなければならないと決めるだけで、その基準は政省令規則等で定めると言う法形式)
後になってみると過去の少数派意見の方が正しいことが分るかも知れないので、少数意見の弾圧は許されませんが、法的責任に関しては事故当時の科学水準で施行していれば後から見ればその水準が間違っていても(後から見て正しかった少数意見に従った行動をしていなくとも)行為者の故意・過失責任を認めないのが基本です。
今回の原発再稼働停止問題は、まだ事故が起きていないのですから、司法はその基準造り段階でその基準の是非について容喙出来るかが問題です。
事故が起きてから、過去の基準判断として、当時のオーソライズされた基準はこうだったと判定し、行為者がこの基準に従って行為したかを判定するのは司法の役割ですし、後講釈は、誰でも出来ると一般に言われているとおりで割合に簡単ですが、現在進行形のある学会や技術集団の術式にかんするABCD〜Xのどれが正しいかの論争に割って入って、司法権がBまたはDが正しいと判断するのは越権です。
意見の分かれる問題について(経済政策に付いて少数エコノミストの意見を採用するかどうかなど)その内どの意見を採用するかは、国民の信任を受けている政権の権限・その代わり結果について政治責任を負いますが、司法権は国民からこの種の選択権限を付与されていません。
専門家の一人でも危険率が高いと言っていれば、もっとも厳しいその数値によるべきだと法(国民の総意)で決まっていれば、規制委の基準よりも危険という意見があるかどうか調べるのは司法の分野でしょう。
原発の津波対策に関して今回の津波程度のリスクがあると主張していた学者がいたのに無視していたと言う批判が事故直後頃にマスコミでありましたが、法が単に「安全確保」と言う目的しか示しておらず、その具体化は政省令に委ねる場合、その意味するところは一人でも最悪事態を主張する意見があれば、この基準によって対処すべきという意味ではなく、多数意見または支配的意見で安全基準を策定すべきだと言う法意に解するべきでしょう。
一人でも反対したら駄目と言う基準を法(国民の総意)が示していると解釈すれば、誰か一人反対すればいろんな商品やサービスの製造販売出来ないと言うことになるので、結果的に何も出来ないでしょうから、事実上の禁止法になります。
建築基準であれ各種産業の労災防止の安全基準であれ、車やバギーやおもちゃや医薬品の製造基準であれ、関係者の一人でも危険性があると主張すれば製造販売が禁止になると言う法意であれば、事実上何も作れなくなるでしょうから、「安全確保」と言うだけの条文の意味は、関連学会や技術者の総合意見によると言う意味に解釈すべきです。
政治(国民総意)が原発設置基準を法定するに際して、各種安全に関する各種法律同様に「安全の確保を図る」程度の条文であったとすれば、基準策定当時の多数関係者が考える科学水準で決めたことに瑕疵はありません。
そうとすれば一人でも、大規模津波を想定する研究者がいたのに・・・と言って、原発の安全基準造りをマスコミが批判するのは間違っています。
今回の新たな設置基準が、福島の大被害を受けた結果基準をもっと厳しくしよう・・「もっとも危険を主張する意見による」べきと言う法基準が仮に新たに定立されていた場合には、一人でももっと厳しい違憲を主張する学者研究者がいたかどうかが司法判断の対象になります。
一人でも反対意見がいたら稼働させないと言う基準造りでは、稼働禁止を法(国民総意)で決めたのと事実上同じ(かぐや姫が不可能な結婚条件を出したのと同じ)効果になってしまいます。

会費負担と減免3

東京から高齢者を引き受けた途端に会費免除では、東京は壮年期ばかり引き受けて地方は会費を払わない高齢者ばかり引き受けるのか?と言う問題が起きるでしょう。
それは転籍元(東京)が一定の移籍料を払うような工夫すれば良いことかも知れません。
あるいは、このシリーズで書いているように都道府県別単位会ではなく、首都圏一帯として100人以上そろえばいくつでも単位会を設立出来るようにして、住所地に関係なく親和感のある会に自由に加入出来るようにすれば、首都圏内で事務所移転しても老後登録替えをしなくて済みます。
これを関東地方全域どこに事務所があっても良いとか、事務所を中心にして100〜150km内に存在する単位会を自由に選べるなど柔軟化すれば通勤困難化による登録替えの必要がなくなります。
そうすれば、銀座の事務所を千葉の自宅に変更しても、東京の弁護士会にそのまま留まれます。
現在は事務所所在地の弁護士会でしか登録が出来ませんので、私の世代中心に東京周辺県から都内の事務所へ通っていた弁護士が高齢化して来たらしく、千葉への移籍が目立つようになってきました。
折角千葉の田舎に引っ込んでゆっくり?自宅兼で隠居仕事のつもりでやって見ると(弁護士大増員の影響で国選の配点が急減してきましたので、公的配点を当てにやって行く予定だった人は予定が狂っています・・)収入が思わしくないことが分って来たようです。
事務所経費を100万円以上払っているときには会費の5〜6万円くらいは気になりませんが、判検事定年退官者同様に「自宅兼にして会費程度稼げば良いか・・」とやっているときにこの収入が減って来ると会費負担が大きなウエートになってきます。
4月11日紹介したとおり千葉県弁護士会に40年在籍しなければ会費免除要件にあたらないので、会費負担に耐えられない人は、数年〜4〜5年やってみて「これは駄目だ」弁護士をやめて行くしかありません。
この傾向が見えて来たので今後高齢弁護士の千葉県への移籍は減って(東京の事務所をたたむときには登録抹消)行くように思われます。
この点では、判検事退官者の弁護士登録が減って来ているのと同様です。
昔は会員登録抹消は死亡を原因とするものがほぼ100%だったのですが、この10年くらいでは、死亡でもないのに高齢者による自発的登録抹消者(特に中途登録者)が増えて来たように見えるのは会費支払負担が大き過ぎる・・逆から言えば、高齢会員の収入減少が原因のような印象です。
会費負担に耐え切れないための登録抹消が増えて来ると、会費が高過ぎないかと言う意見がその内出て来ると思われます。
登録したばかりの若手や妊娠を理由にするなら別ですが、何年もやって来た人の場合、会費も払えないような人は、弁護士を続ける必要がない・・不祥事が増えて危険ではないかと言うのも、一理ある意見です。
実際高齢会員が事件屋の狙い撃ちになっている印象・・事件屋と提携していて懲戒処分を受ける事例が高齢会員に多くなっている印象を受けます。
非弁提携事件は、高齢者か中堅かに関わらず、生活が苦しいからであって余裕があればいかがわしい提携話が来ても誰も相手にしません。
つい手を出してしまうのは、経営が苦しくなったからでしょう。
「老兵は死なず消え去るのみ」と言うように、解任されたマッカーサー同様に(文句を言わずに)高齢会員は消えて行くのみであって、会費が高いと言う運動まではしないでしょう。
いつ隠退してもよい高齢会員は消えて行くのみ・隠退が早まるだけで、その方が安全かも知れません。
元教授や判検事退官者も弁護士業務をする気がないならば、仕事をする気もないのに登録する方が非合理だ・・登録しなければ良い・・そもそもそれが正しいことでしょう。
長年弁護士をやって来た高齢会員にとっては肩書きを死ぬまで欲しいならば「元弁護士」だけで良いような気がしますが・・・。

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