先住民権運動の背景3(ロシアの領土欲1)

先住民権運動に戻しますと先住民運動が活発化してきた原因は、単なる善意の愛国心によるのではなく、国政政治関心・・欧米のアメリカ大陸やオーストラリア大陸での先住民に対するジェノサイド等々に対する非難活発化に呼応した動きによるのではないかという関心に戻ります。
現代国際政治的に見れば、北海道を含めた北方領土を狙うロシアと尖閣諸島を手始めに沖縄本島を狙う中国が北海道と沖縄切り放しの口実に、先住民運動を活発化させている印象です。
この意見は印象であって根拠はない憶測・穿ち過ぎ?ですが、この数十年でこの種運動が激しくなってきたのは不思議です。
これに呼応する動きがだいぶ前から国内に浸透し準備されていたことがわかります。
この数千年程度の北海道の気候を前提にすると、いわゆるアイヌ人は「北方民族」であってもともと別民族のようなイメージが定着しています。
ところが9月2日に紹介したとおり九千年前に南方から伝わったはずの漆の利用例が出ていることや青森の三内丸山の巨大遺跡を見てわかるとおり、長い1万年以上も前から始まる縄文時代の間には北の方でもかなり気温が高い時があって北方であることの不利性がこの数千年間よりも少なかった・・今の気候条件で考えるのは間違いの元ではないでしょうか?
気候条件が同じであれば身の回りの環境ひいては生活習慣も似たようなものになります。
長い縄文時代に北海道にいた人たちと本州の人との間で一体感が強かった・同一生活圏・価値観でつながっていた可能性がうかがわれます。
DNA調査により寒冷化によってシベリアから日本列島にきた人種がいると世上言われていますが、流れの順序は逆でしょう。
暖かい時にシベリアまで行っていたグループ(ブリヤート人)が寒くなっても少し生き残っていたとみるのが普通ではないでしょうか?
日本海などが凍って大陸と繋がったので列島に(歩いて)来たと言われていましたが、常識的に無理がある・海が凍るほど寒い時に海を渡る=長距離(女子供など弱者が一緒で)民族移動するには10日〜20日では移動できません・・。
海が凍るほどの寒冷期にようやく海を渡り切ってもすぐの海岸線・・海が歩けるほど凍っていれば宗谷岬周辺にたどりついてもそこも寒いでしょう・・に果物がたわわに実っているはずがありません。
寒冷化によって生命を維持できなくなっての民族移動するということは、元々備蓄食料が底をついている状態での出発です。
中世〜近世〜近代〜現在でも長期間移動となれば、全期間の食料携行は無理があるので行く先々で食料調達しながら移動していくのが普通です。
凍った海を歩いて渡れるどの寒冷期となれば、その間の食料をどうするかという問題一つとっても、無理な想定です。
同様に寒冷期にベーリング海峡〜アリューシャン列島を歩いてアメリカ大陸に渡ったという説も教えられてきましたが、これも非現実的です。
むしろ産物の豊かな暖かい時代に行く先々で魚その他食料を得ながら千年単位で少しずつ北上して行ったグループが寒冷化後もシベリアに居残っているとみるのが本来でしょう。
私のような素人が、ウルシの分布を勉強してきただけで想像するのは飛躍がありますが、もしかすると縄文時代を通してみると北海道を含めて大方は暖かく同一生活環境民族であり寒くなった以降4〜5千年あまりの短期間気候環境が違っていただけ・・元々同一民族とみるべきも知れません・DNA次第ですが・・。
実際にここ数十年で先住民性を言い立てるようになる前には、普通に見られる田舎の人と都会の人の違い程度・・近代化の進度こそ違っても思考形態がまるで違う民族という印象を受けた記憶がありません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8Cで見るとアイヌのDNAが沖縄人と最も近く和人ともはほぼ同じらしく、私の上記思いつき同様同じ縄文人であった.・・和人と同一人種らしいです。
「人類学的には日本列島の縄文人と近く、北海道にあった擦文文化を基礎に、オホーツク文化と本州の文化を摂取して生まれたと考えられている。本州では農耕文化が始まるが、北海道では狩猟採集の文化が継続し、7世紀には擦文文化が始まる[6]。擦文文化やオホーツク文化はアイヌ文化に影響を与えている[6]。13~14世紀になると、農耕も開始され、海を渡った大和民族との交易も行われた[6]。」
遺伝子調査
近年の遺伝子調査では、アイヌとDNA的にもっとも近いのは琉球民族で、次いで大和民族であり、大和民族とアイヌ人の共通性は約30%程である。他の30人類集団のデータとあわせて比較しても、日本人(アイヌ、琉球民族、大和民族)の特異性が示された。これは、現在の東アジア大陸部の主要な集団とは異なる遺伝的構成、おそらく縄文人の系統を日本列島人が濃淡はあるものの受け継いできたことを示している[11]。アイヌ集団にはニヴフなど大和民族以外の集団との遺伝子交流も認められ、これら複数の交流がアイヌ集団の遺伝的特異性をもたらしたとされる[12]。」
アイヌの言語で見ると以下の通り日本語と語順が同じようです。
http://jinbunweb.sgu.ac.jp/~okuda/works/02003-2001-01-03.pdf4
.文法
アイヌ語の文の組み立てかたは、すでに述べたとおり、日本語などとよく似ている。」
素人の私の意見ですが、語順が同じならば、アイヌ語と言っても日本各地の方言同様に単語や発音・・東北弁に限らず多くの方言は単語だけでなく発音方法からして違うのが普通です・・が違う程度に帰するのではないでしょうか。
以上総合すれば沖縄人もアイヌ人も大和朝廷支配下に入った時期が遅かったというだけの違いのように見えますが、何故これをここ数十年で強調するようになったのでしょうか?
今、我が国では北方領土問題といえば、歯舞色丹等の4島だけに何故か限定していますが、ソ連は日本敗戦時に火事場泥棒的に満州侵入・占領作戦→シベリア連行と同列に北海道全域の占領統治を目指していたことを忘れてはなりません。
もともと千島列島全体が、日本とロシアが幕末から明治にかけての交渉の結果、平和的に決めた領土関係でした。
幕末〜明治期には日本はロシアと対等交渉する能力すらありませんでしたが、 漸く平和裡に現状を認めあって、国境確定していたものです。
日本が継戦能力がほぼなくなった敗戦の数日前になって、不可侵条約を突如破棄して連合軍に参加したソ連が戦勝国として平和裏に決まっていた千島列島全体を自国領土に編入すること自体が国際法的に許されないことです
これを連合軍が容認すること自体が、連合軍が日本に仕掛けた戦争は正義でも何でもない・・侵略戦争を仕掛けていたたことになります。
ですから日本はアメリカが正義の戦いであったというならば、北海道の一部である4島だけではなく、千島列島全体の返還要求すべきことがらです。
ソ連は千島列島と北海道全土の占領→自国領土化を目的に参戦していたことは、日本の降伏により防衛意欲低下を見込んだソ連軍が夜陰に紛れて千島列島の守備隊を急襲してきたことがこれを表しています。
この奇襲は北海道全体占領の手順として手をつけたものでしたが、これを首の皮一枚のところで防いだのは、ポツダム宣言受諾・降伏後に急襲してきたソ連軍から千島列島を守るために日本兵が果敢に防衛したことによります。
ソ連としてはその時に、あと一息というところで北海道占領・自国領土に編入しそこなった残念感・逃げた魚は大きい・・未だにこだわっていることを忘れてはなりません。
ソ連による不可侵条約違反によるの満州侵入と暴虐非道な行いは良く知られていますが、実は千島列島でもあったのです。

先住民運動の背景2(歴博と政治攻撃)

出雲の国譲り神話も見てもわかるように国家形成のどの時点でもって侵略というのか不明です。
歴博の政治意見によれば、家康の天下統一も周辺大名に対する侵略でしょうし、世界中の現在国家はいくつかの周辺部族の統合・侵略でなりたっているのですから何もかも〇〇年の「侵略以降」のイタリアとかスペインと表現することになります。
仮に1609年に島津家の支配に入ったのが今風に言えば侵略に当たるとしても(歴史学会の趨勢を知りませんが)これを漆の文化紹介にあたって書く必要があるかの疑問でした。
政治論争のために歴博が設置されているわけではない・ウルシ文化の客観的分布とその原因を紹介すればいいのですから、「島津の支配下に入って」から・・という単純表現に何故できないか不思議です。
オナガ沖縄県知事の先住民発言を応援するかのような「侵略」という表現を何故繰り返して「国立機関の展示で国民教育しているのでしょうか?
敵対国は相手国の領土拡大を侵略行為と言いたがりますが、自国の領土拡張拡大を「侵略行為だった」と必要もないのに敢えて国家機関自ら言う国はないでしょう。
ロシアは15年のクリミヤ併合を「我が国の侵略後支配下に入った」と自分では言っていないと思います。
まして「侵略」という言葉もないような1609年の自国の行為を政府自から「侵略した」という国がどこにあるでしょうか?
先の大戦で日本が東南アジア諸国に進出しましたが、それを見方によれば侵略とも言えますし、欧米のアジア植民地支配からの解放戦争だったとも言えます。
もちろん日支事変の見方も分かれます。
いずれにせよ、日本政府がなにかで挨拶する都度聞かれてもいないのにわざわざ「先の侵略戦争では・・」と毎回挨拶する必要がないのが普通です。
何か言及する必要があるとしてもせいぜい「先の戦争では大変ご迷惑をかけました」という程度でしょう。
少しでも言葉を婉曲的にすると左翼・文化人が「侵略戦争に対する反省の念が足りなない」と大騒ぎするので、相手国・特に中韓では日本国内でさえ問題になっているのに我が国が黙っていて良いのか!となって中韓等の相手国政府もそれに反応せざるを得ない関係が起きます。
この繰り返しが大きくなったのが慰安婦騒動や靖国参拝などで日本と中韓との感情対立・政治問題の象徴になってしまい、お互いの外交の棘になってしまった原因です。
東南アジア諸国ではこの扇動に乗らないのでうまく行っていますが、中韓両国が対日交渉を有利にするためにこれを利用し(有利にするために左翼をそそのかしていた黒幕かどうか不明)たことが、「千年でも恨みが残る」とパク前大統領が公式発言するほどの長期的禍根を残すタネになってしまいました。
中韓両国が対日友好路線に梶を切替えようとしても、歴代政権が自己の政治権力維持のためには「反日を煽って損はない」という計算で前政権よりさらに過激な主張をする繰り返しで反日教育をして来たために、今更切り替えると政権の命取りになる・・難しくしてしまったのです。
パク大統領が政権当初から反日で突っ走っていたものの、最初は初めて聞いた第三国は「そんなことがあったの!と同情的対応しますが、あまり激しくやったために日本が反撃を始めると結局は事実の方が強いのです。
逆に世界中で相手にされなくなりパク大統領が孤立するようになった結果仕方なしに日韓合意になっわけですが、その途端に国民不満が高まりどうでも良いようなことで国民感情の赴くまま大騒動になって失脚しました。
日韓合意批判票を集めて当選した文大統領は、当選後国家間合意を破るわけに行かず「国民感情が・」と日本への理解を求めるしかない立場です。
そういう感情を育ててきた自分で責任を持って処理するしかないでしょう・これが大人のやることです。
日本との友好復活以外に国の活路がないので、煽って来た徴用工問題その他日韓の棘を前にどうやって良いか、困りきっている状態が見えます。
歴博は日本の国立機関・正式には「国立歴史民族博物館」ですから、漆の解説には何の必要もないのに敢えてそう言う刺激的な説明文を付する必要があるのでしょうか?
学問世界では占領軍に迎合した反日思考が幅を利かせ・今では中韓迎合歴史観でないと出世できないという刷り込みがはびこっているのではないでしょうか?
私自身歴博の政治批判がどうなっているのか知りませんが、事実を積み上げていく研究レベルが高いこと・・地元千葉県にあって簡単に行けることをありがたく思っていますが、漆の説明をするのに侵略によるかどうかを買う必要があるかどうか不明な事柄で歴博が政治評価にをなぜ頭を突っ込む必要があるかの疑問を抱いて帰ってきました。
気になってネットでちょっと調べて見ると以下の騒動があったことがわかりました。
https://blogs.yahoo.co.jp/nipponko2007/36816912.htmlからの引用です。
産経ニュース(2010.4.7 19:08)
沖縄戦の展示内容を再検討 抗議殺到で歴博 千葉
瑞慶覧長敏衆院議員は2009年の総選挙で自民党を破った民主党議員。政権交代の 後遺症がこんなところにも現れている。
結局、一部市民団体(プロ市民)と沖縄サヨク議員の抗議を呑んで展示内容の変更を決定。
その後の様子を産経記者が伝えた。
産経ニュース(2010/5/23)
【日本の議論】評価定まらぬ「現代史」 国立博物館はどう展示しているか?
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100523/edc1005230701000-n1.htm
ところが、昨日、更に抗議を受け容れて「軍人の指示があった」と明記するに至った。
読売新聞(2011/1/6)
沖縄集団自決、軍人の指示明記 歴博が説明変更
衆参議員で総数700人以上もいる中で 一人二人の左翼政治家がねじ込めば、学者が学問の自由を言わずにすぐに国民支持率わずかな左翼系政治家の主張にすぐに応じるのが不思議です。
国民大多数の支持を受けている政治家がうっかり苦情を言うと「学問への干渉だ」と大騒ぎして抵抗する学者やメデイアの偏頗な方向性が不思議です。
この事件以来沖縄に関する表現を全て左翼系の希望する方向に変更している歴博の基本方針がか固まったのか?この習慣が漆の紹介文にさらっと出たのかもしれません。
国民の知らぬ水面下でこんな地道な学問分野でまで、この種の思想定着運動がシコシコと浸透していたことが分かり驚きました。
左翼・文化人は人道主義の名の下で日本は侵略国家・そもそも沖縄や北海道は日本の固有領土ではないというイメージ流布に骨折っているように見えます。
こうした水面下の浸透作戦を国内外(国連を含め)で着々と浸透させているようですが、彼らは日本を本当に愛しているのでしょうか?
歴博館長であった平川南氏が朝鮮・韓国関係重視?で右翼の攻撃を受けているとの噂がありますが、(どういう理由か知りませんが・・)少なくともこうした歴博の基本姿勢が背景があるようです。
ネット検索してみると以下の記事が出ました。
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1013465999.html
 2) 国際シンポジウム「『韓国併合』100年を問う」
  2010年8月7・8日の両日,東京大学弥生講堂一条ホールで「国際シンポジウム「『韓国併合』100年を問う」が開催された。主催は国立歴史民俗博物館,共催が「『韓国併合』100年を問う会」,後援に岩波書店,朝日新聞社。このシンポジウムには1000人超える聴衆が参加した。
このシンポジウムは「植民地主義を克服し,問題解決の転換期に」という狙いのもと,2日間で4つのセッションと特別セッションが開かれ,27人の学者・研究者らが幅広い視野・視点から講じ,「韓国併合」100年について問題提起と発言をおこなった。」
国立歴史民俗博物館の平川南館長は開会のあいさつにつづき,韓国の成均館大学校東アジア学術院教授の宮嶋博史があいさつに立った。同シンポの意義について「『韓国併合』にまつわる諸問題がいまだ解決していない状態のまま,101年目を迎えてはならないという思いからこのシンポを開くこととなった。この問題解決の転換期になれば」と述べた。
そもそも日韓併合後の政策を欧米の過酷な植民地支配と同視する議論じたいに批判がある中で、上記のようなテーマを掲げて公費を投じてシンポジュームを開くこと自体が偏っていると言う批判がありうるでしょう。
内容が紹介されていませんが、概ね日本の「植民地支配」を「否定する人がいるのは困ったものだ」「反省が足りない」的な主張が圧倒的に支配する会合になっていて、この運営に関して批判を受けているのかも知れません。

政党の存在意義(政策論争=対案の重要性)3

蓮舫氏の国会質問の場合、田中角栄氏のように記者会見等で思いつきでデータを引用したのと違い、国会質問は事前に質問趣意書を提出した上で行うものです。
野党第1党の党首が国会でデータに基づいて政府を追及する質問をする以上は、質問で主張したい前提たる基礎データぐらいは党内で緻密な検証を済ませておくべきでしょう。
検証した結果都合が悪いのが分かったので、総発電量のデータを出さずに大手電力会社の発電量だけの合計を出したとすれば悪質です。
自己主張に都合良いように加工したパネルを故意に偽装した「党首」質問という重要な場で主張したことになり、民進党の政策提案レベルの低さ+虚偽主張になれた体質を自ら露呈したことになります。
そもそも30年まで原発ゼロ政策の党方針採用問題で党内で賛同が得られずに撤回に追い込まれているのに、その数日ごにその政策実現するための質問を国会で党代表して展開することと、党の方針との関係がどうなっているの?という疑問を抱いた人が多かったでしょう。
国会質問は「30年までと期間を区切った質問ではないから矛盾しない」のだということでしょうが、気の抜けたビールのような質問です。
ところで、メデイアや文化人は「ドイツの何を見習え」と言うのでしょうか?
そもそも日本は国際送電網に繋がっていないのですから、ドイツのように外国に余剰電力を押し付けることはできません。
独仏等とは基礎条件が違っています。
仮に日本が韓国や台湾、フィリッピンその他アジア諸国と送電線で繋がっていた場合でも、日本が豊富な外貨準備にモノを言わせて?国内需要以上の再生エネルギーをどんどん生産させて高値で買い取って周辺国にダンピング輸出し、周辺国の電力会社をバタバタと倒産させてしまうような悪どいことを政府に求めません。
24日紹介した論文ではドイツ政府負担による「安い電力供給は周辺国には恩恵になっている」という印象の書き方ですが、これは欧米型価値観に毒されている我が国の知識層の意見でしかありません。
欧米のアフリカ等への援助は食糧援助などその場限りで大量供給するので(アメリカの過剰農産物の捨て場にして)地元民族の細々と続いていた非効率農業を(意図的だったのかどうか分かりませんが)壊滅させてしまい、最貧国へ落ち込ませてはそこから抜け出せなくしてしまっているのです。
日本人は明治維新以降周辺国(朝鮮や台湾では)の民度引き上げや生産技術指導などに協力してきましたし、戦後もアフリカでは、上総堀という簡易な井戸掘り工法を指導したり漁業の仕方を教え、アフガン等では砂漠の緑化事業を指導したり、中国の植林事業を応援したり地道に農業再建に取り組んできました。
日本人は欧米のように相手をどん底に陥れる‥:生きる自信を徹底的に奪い去り自分が半永久的に勝利者として支配する考え方はありません。
日本は欧米の自分勝手な行動を真似しない方がいいでしょう。
2017-8-22「フェイクニュース7(データの正確さ)」に続く蓮舫氏の国会でのデータ?提示問題にもどります。

2017/03/06 に公開
蓮舫氏、鬼門の「原発」で論戦 
ドヤ顔で示したパネルを隠すハメに…
 「参院予算委員会は6日、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、内外の諸情勢などに関する集中審議を実施した。久々に首相との直接対決に臨んだ民進党の蓮舫代表が、論戦の主要テーマに据えたのはエネルギー政策だった。蓮舫氏といえば、検討していた「2030年原発ゼロ」構想が連合や党内の反発で撤回に追い込まれたばかり。「鬼門」の政策課題をあえて選んだ結果はいかに-。(松本学)
「得意げに蓮舫氏が示したパネルには、民主党の野田佳彦政権時代に掲げた「2010(平成22)年の総発電量1・1兆キロワット時を、2030年に0・99兆キロワット時に削減する」という目標が、すでに2015(平成27)年に達成されたとするデータが強調されていた。
「われわれはもっと少なくしていこうとしている。ところが、政府の長期エネルギー需給見通しをみると、むしろ増やしている。これはなぜか」
蓮舫氏はこうたたみかけたが、世耕弘成経済産業相にあっさり反論された。
「(パネルで)2015年実績として使っている数字は、大手電力会社10社の合計値だ。2010年は総発電量だから、再生可能エネルギーも自家発電も入っている。同じベースで比較しないとおかしい。2015年実績を総発電量ベースにすれば1・01兆キロワット時であり、野田政権の目標には達していない」
蓮舫氏は再反論はせず、岡山県真庭市の「バイオマスタウン構想」にさりげなく話題を移した。しかし、問題のパネルは掲げたまま…。世耕氏がその後「パネル下げていただけない? 間違ってますので」と促すと、いつのまにかパネルは姿を消していた。」
上記国会討論を見ると田中角栄元総理が演説でぶち上げて聴衆や座談会相手をケムに巻いていたのに、後でチェックするとほぼ根拠ないデータだったと言われているのと同じやり方です。
メデイアにすれば、民進党党首蓮舫氏が上記内容で政府を追及したとして蓮舫氏の出したデータをそのまま大々的に報道しても虚偽報道ではない・・あるいは、この日の国会質問をどのメデイアも黙殺して報道しないのは編集権の問題だということになるのでしょうが、全体的に見れば民進党の失敗行動を一切報道しないこと自体フェイクニュースの一種でないかの問題点があります。
フェイクとはズバリ虚偽ではなくとも編集権を含めて、全体として歪めて報道しているどうかの問題であるべきでしょう。
メデイアは、長年左翼系〜民進党には大甘基準でやってきた結果、(前原氏が過去に偽メール問題で失脚したことがありますが・・)何をしてもバレても元々の雰囲気・・却って鍛えられていない・脇が甘くなっている原因になっている可能性があります。
メデイアの報道姿勢の問題はこの辺にしても一方で民進党の実務能力不足を象徴するようなデータの出し方です。
政治実務というのはデータが正確であれば済むのではなく、将来発生する多様な可能性・・太陽光発電普及のために経済原理無視の高額買取制を実施すればこれによる経済活動の歪みをどう調整するかなど・・を透察した慎重な提案あるいは主張をすべきです。
短期に大変革すると既存電力業界の淘汰が起きる・特に原発施設は過疎地立地が多いのでいきなり廃止すると雇用も含めて地域の大問題です・・。
工場廃止等の場合、企業は転勤等配置転換で雇用を守るのが普通ですが、労働者や納入業者が抜けてしまった地域は(出張族相手の周辺ホテル地元飲食店や弁当屋さんに始まり労働者家族の教育その他消費)急速な疲弊に見舞われます。
今回の原発ゼロを急速に進める意見が撤回に追い込まれたのは、民進党支持勢力の有力母体である連合内の電力労連の反発によるものですが、メデイアの姿勢はすでに批判したように「世論無視」と言う根拠なき民進党批判ですが、上記のとおり被害を受けるのは(正規」労働者よりは地域経済・・まさに「地域世論」です。
レンホー執行部は、「配置転換や手厚い一時金支給などの補償のある正規雇用の労組には関係がない」と言う乱暴な見通しで、地域世論無視の意見を発表してしまったのだと思われます。
ところが全国で多数展開している原発の急速な廃止となれば、配置転換や自然減もそうはうまくいかないので大多数は一時金での解雇になるしかない上に、「地域経済への影響」というと地域限定のような響きですが、急速全廃となれば一箇所ではないので・・配置転換すべき受けザラがないので日本全体としての急激な雇用吸収ができない→社会問題が起きてきます。
原発廃止方向であっても、反原発で当選したばかりのフランスのオランド大統領の発言「フェッセンハイム原子力発電所を閉鎖する条件として「立地地域の電力供給が保証され、発電所跡地の再転換や雇用が確保される」ことが前提である」という発言を8月24日に紹介しましたが、諸外国で原発縮小を長期展望で行なっている理由はここにあります。

フェイクニュース7(データの正確さ)

現在の世論調査の方法は、戸別訪問しないで一定の乱数表に基づいて選んだ電話番号に・・せいぜい数千人規模・・自動的に電話をかけるシステムを構築していて、かける電話も録音内容を機械的に流すだけで大したコストもかからないし簡単に出来るようになっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E8%AB%96%E8%AA%BF%E6%9F%BBによると以下の通りです。
標本数を算出するための公式がある(式は省略)。無限に数が多い母集団(「無限母集団」という。日本国における実際の母集団の数は約1億3000万)を対象に、信頼水準を95%として、標本誤差を5%以下とするために必要な人数を、高校で習う公式に当てはめて算出すると、「384人」と算出できる[3]。つまり、世論調査の標本数が384人以上なら、その調査は信頼できるということである。標本のサイズが大きいほど誤差が小さく、数千人の標本数だと、標本誤差は±3%以下になる。1万人を超える標本調査だと誤差を±1%以下にまで抑えられるが、標本のサイズが大きいほどコストが大きくなるので、世論調査にかかるコストと、誤差のバランスを考慮して、日本の世論調査ではだいたい数千人くらいの標本調査で妥協している。」
固定電話だけだと年齢層に偏りがでる批判から、最近携帯を利用した調査を併用する調査が増えているようです。
アメリカ大統領選での討論があってその翌日あたりにはどちらのポイントがいくつ上がったとか下がっとかの数字がすぐに出るのは簡単な調査方法によっているからです。
我が国でも、内閣改造があると数日後には世論調査内容が発表される訳です。
こうした世論調査の安易性を前提にすると「国家百年の計」ともいうべき原発政策に関して多数あるメデイアがこの5年間全く世論調査しなかったとすれば(私が探しきれないだけかも知れませんが)・・それ自体が異常・意図的な疑いが起きます。
堂々と討論できる出席者だけの意見とサイレントマジョリテイーが多く含まれる世論とでは、大幅に異なるのが普通であることについては、マンションや大規模工場などの新規立地説明会出席者の意見が全住民の意見比率とは大幅に異なることを例にして20日に書きました。
5年前の原発ゼロの是非に関する「討論型」調査結果47%を現在の世論であると主張することも、仮りに直近で世論調査していないとすれば、形式的な虚偽報道でないとしても単なる編集権の問題ではなく事実調査を意図的に回避している・・メデイアにとって不都合な予測がある時には5年間も調査をしないのか?という疑いが起きます。
国民関心の低い分野についてしょっちゅう世論調査する必要がないでしょうが、前々回の都知事戦の時に原発廃止を主張する細川元総理が立候補したこともありましたし、この後で紹介する現在の民進党の党首選挙戦でも大きなテーマになっています。
メデイがしょっちゅう話題にしながら、ムードを煽るばかりで「世論調査を全くしないのは奇異」としか言いようがありません。
そもそも東北大地震は11年3月ですから、それから今まで6年間以上の長期にわたってメデイアは原発の怖さを煽るばかりで、12年夏に民主党が長年主張してきた反原発運動に都合の良い結果が出るように政府主催で「討論型調査」だけして満足し(これが自民党政権ならば、政府調査の仕方を批判し平行調査していたでしょう)、民間で平行調査する気持ちもなかった・・討論型調査の前後を通じて国民意識調査を全くしなかったこと自体が異常です。
せっかく民主党政権が47%反対の公式記録を残したのに、新たに調査すると朝日新聞やメデイアの意図する方向と反対世論結果が出るの防ぐためにメデイアはこぞってその後一切の世論調査をしていないままにしている疑いが濃厚です。
そこで、「30年まで原発ゼロ政策に関する世論調査」で20日現在でネット検索すると12年の「討論型調査結果」を紹介する日経新聞と2012年8月21日ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)「日本のエネルギー政策に関する国際世論調査」で「世界は7割が原発ゼロを支持」の2件シカ第一次的に出て来ません。
(次々の検索をすれば出るのかも知れませんが、そんな暇がありません・・5年前の記事が真っ先に出て来ることやその後の新しい大手メデイアの世論調査の結果が出る順位が下位になっていること自体不思議ですから普通に考えれば全くやってないか、やっていても不利だから?公表していないということでしょうか)
上記の2件の内、編集権の問題とは言え国際社会では「7割」という誘導的報道の影響力の大きさです。
内容を見ると政府など責任ある意見ではなく、ネットで理想的な「希望」を聞いたに過ぎないことが分かります。
「それぞれの回答を選んだ理由について、ゼロシナリオを選択した回答者のうち、「原発は事故のリスクが大きすぎる」(ゼロシナリオを選択した回答者の36%)「人類は核廃棄物を管理できない」(同17%)と、原発のリスクや核廃棄物の危険性を挙げた回答が最も多く、同シナリオ選択理由の53%を占めた。また、「日本が世界に規範を示すことを期待して」(同10%)のほか、「再生可能エネルギーをもっと増やせば実現可能」(8%)「省エネやエネルギー効率化で実現可能」(5%)と再生可能エネルギーへの期待や、エネルギー消費の見直しを求める意見が見られた。」
今朝の日経新聞朝刊3pに民進党代表選候補者双方の主張を表にしていますが、原発政策「30年代ゼロ目標」に関しては枝野氏が「どうすれば原発ゼロにできるか工程表を示し年内にも法案提出したい」前原氏は「30年代ゼロを目指してあらゆる政策資源を投入。工程表もしっかり作る」というものです。
これによれば、党内で「30年までにゼロにする」という主張自体を表明できる勢力がないことが明らかで、蓮舫党首が党内意見を全く無視していた・党首として党内運営能力さえなかったことが明らかです。
30年までゼロではなく、「30年代」という漠然とした目標にランクを落としてさえ、両代表共まだ工程表すら準備がなく、子供の夢みたいな主張にとどまっています。
そもそも主張というのは、こういうことで実現できるからこの案でどうでしょうかと提案するものであって、できるかどうかわからないが、まず主張するというのでは責任ある・大人の意見と言えるのでしょうか?
「何時までにどこそこへ行きたいがどのコースがいいか」という場合、,A案ならばどこそこ経由で10分前に着く、B案ならば2回乗り替えで15分前に着くというように物事は具体的です。
「行けるかどうかわかりませんが、C案はどうでしょう」と言ったら笑われます。
子供の夢は・・根拠なくパイロットになりたいとかノーベル賞を取りたいというのは「夢があっていいね」ということですが、・・政策発表は、具体的な実現可能性を前提にすべきことです。
実現準備のない「少なくとも県外へ」八ッ場ダムその他の実現性のないスローガンに自己陶酔していた鳩山政権=結果的に民主党が自滅したのですが、いまだにこの程度です。
ま、今回は工程表を作るというだけマシですが、政策発表をする以上は「こうやって実現する」という工程表があってから発表すべきではないでしょうか?
「国民を今より豊かにする」「好景気にする」「平和を守る」と言うスローガンだけなら誰でも言えます・・どうやって実現するかの道筋の提示があってこそ国民が選択出来るのです。
国家の原発政策としてドイツが原発全面廃止を決めたと原発事故当時〜以降大々的に報道されていましたが、それには資源国のドイツが元々原発に頼る比率が低かった現実を前提に資源のない日本との比較が不可欠です
その上で日本がどうやって実現すべきかということです。
環境条件の違うよその真似だけ主張してもどうなるものではありません。
広大な農地の広がるアメリカの真似をして飛行機で種まきをするのが正しい農法だと言っても意味がないように、おかれた環境に応じた生き方・産業があるのです。
以下原子力発電大国フランスから安く電力供給を受けられる関係をネット等で報道されていましたが、その虚実あるいは、環境条件などを探って見ましょう。

巨額収入層排撃の愚(海外収益の必須性)3

だいぶ間に挟まりましたが、July 18, 2017「巨額収入層排撃の愚(海外収益の必須性)2」の続きです。
大量生産・汎用品生産競争では賃金の安い新興国に叶わない・・価格競争に参加するならば,おなじ賃金水準にするだけではなく,インフラ全般を含めて生活水準を新興国並みに下げる覚悟がいります。
インフラを含めた生活水準を新興国の3倍も高く維持しながら、賃金だけを新興国と同じに引き下げてもコスト競争には勝てません。
値下げ競争に参加すると先発企業ほど不利になります。
後発企業・レストランで言えば、低価格路線でペイするように店の立地しつらえまでずべて見た目だけ垢抜けているものの全て張りっポテで安くあげているのに対し、先発レストラン・・例えば1万円前後単価の店はグラスやお皿に至るまで全て 高級仕様で人件費以外のランニングコストがかなり高くなっているので、人件費と食材レベルだけ下げても太刀打ちできません。
インフラコスト負担の弱点を緩和するためには、アメリカは腕力による・・中国並みに個別企業強迫の繰り返しによる不当利益・・江戸時代的運営で言えば時々御用金を召し上げるしかない偶発的利益主義政策に頼っています。
実はこれもここ4〜5年課徴金等で,巨額罰金をとり始めている政策ですから、トランプ氏はこの拡大をする程度のことでしょうから、実は従前とあまり変わりません。
フランスの銀行から兆円単位を取りクルマでは,ほぼ言いがかり式にトヨタ叩きをし,フォルクスワーゲンの燃費偽装は本当のこととしても、エアアバッグのタカタのエアバッグ騒動はいきなり出てきたもののメデイア報道では実態がよく分からないうちに大騒ぎになって巨大日本企業が潰れてしまった印象です。
同じものを装着している日本国内では全く事故報道がないのに、アメリカでだけで何故事故があるのか不審に思っていました。
ただし、この原稿は半年ほど前に書いておいたものですが、直近で日本でもエアバッグ不良による事故が起きたという報道を見たような印象ですから、本当に問題があったのかもしれません。
以下の通り国内でも事故が起きていたのですが、大規模規模報道になっていなかっただけのようです。
http://www.sankei.com/affairs/news/170117/afr1701170032-n1.html
2017.1.17 15:43更新
タカタ製エアバッグの異常破裂でけが人か 国内2件目、リコール対象車が追突事故」
なぜ国内ニュースであまり目にしないかと思って見ると、今日現在ネット検索して見たところ以下の記事が見つかりました。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40961
2014 10 31メディア・マスコミ
「タカタ製エアバッグ事故で際立った日米の報道姿勢の違い」
要はホンダがアメリカで2008年リコール届出をした時に(すでに4〜5件の事故が起きていた)全車種の危険を知っていたはずなのに、なぜ一部車種しかリコール届出をしなかったかの調査報道・・消費者視点がアメリカの報道方法であり、日本メデイアは企業側発表をそのまま報道していただけの違いという説明です。
日本では企業発表しか報道しないから私のように何気なく(朝仕事に出かける前に新聞等を)ちらっと見てるだけの一般人には・・なんとなくアメリカで次の日本叩きが始まったか程度の印象を持つ人が多かったという事でしょう。
ただ気になって調べる気になれば、ほんの5〜10分以内でこのような深堀りした意見が出てくるので、自分がメデイアに汚染されている一方の対米悪感情が修正されるチャンスがあるだけ有難い時代です。
日々流れてくる情報は膨大で、その99、999%について、我々日々忙しいので特に関心をひいた記事以外にはさらに深堀りして見ようと思う気が起きない(・・出かける前の朝食などの準備中に)時間もないのでそのまま読み飛ばして行く時代です。
これを繰り返していると私のように(なぜアメリカだけで事故報道があるのか?という反米意識?)いつの間にかメデイアの誘導したい方向意識が定着して行きます。
メデイアの一方的イメージ報道・一種のフェイクでしょう・・に対してそれぞれ有益な批判があるだけありがたい世の中ですが、念のために批判的意見を見て見ようという動機づけもない・時間もない私のような一般人はメデイアのイメージ報道に洗脳されて行くしかけです。
これがエアバッグのような技術的分野では、それ程反米/国粋主義を煽ることにはなりませんが、これが民族主義と直結するような分野ではメデイアの報道の仕方・編集態度は重要です。
8月9日までメデイのフェイク性を連載してきましたが、編集の自由に隠れてできるだけ日本企業側に立って、日本消費者無視?企業発表しか報道しない日本メデイアの報道姿勢が際立っていたことになります。
タカタのエアバッグ騒動に関する日米の編集態度差はハシなくもその一端を明らかにしたことになります。
話題がそれましたが、メデイアの垂れ流し報道にもメデイアによる「どの方向で行くかの編集権!があってのことですから、これを鵜呑みに出来ない・・「なかったことをあったと言い、あったことをなかった」というだけがフェイクではなく、「10あったことを1しか報道しない」あるいは無視してまったく報道しないのも一種のフェイクでしょう。
というものの、アメリカで次々と起きる出来ごと・・次々と外国企業から罰金をとり、場合によっては潰してしまいながら、他方でシエールガスなど資源の国産化と輸出によって,国内工場の燃料コストを安くして補助をするからどうだ!ということでしょう。
燃料コストだけ安くしてもうまく行かない・・ガソリンがぶ飲みを気にしない前提の結果,却って省エネ工夫力で日系企業に負けてしまったし、この程度の補助より人件費の安さの方が魅力があったからこそ新興国へこれまで生産拠点を移転して来たのですから、この発想では無理があります。
新興国よりレベルの高い公共インフラ・生活水準を維持するためには、海外で儲けられる人には遠慮せずに儲けてもらってその還流資金を利用する必要があ流からこれで収支が成り立っていたのです。
これをやめてしまうと,上記程度の腕力に任せた罰金の上乗せ取り立てでは(江戸時代の豪商とり潰しと同じで)とても間に合いません。
企業の儲けであれ資源輸出であれ,原因が何であれ,自国内で働いた以上の収入・海外資金環流に頼るのはその内無理が出て来るので,(サウジが原油収入に頼らない国家造りに必死ですが・・)どこのクニでも還流資金のあるうちに自国産業の足腰を鍛えておく必要があります。
それには,汎用品生産から手を引いて新興国の出来ない手の込んだ高級品に取り組む人材比率を増やして行く・・機械代替の効かない高度なサービス人材を育てる・民度引き上げ努力が合理的です。
日本の女性が世界1の人気がある点を見習うべきでしょう。
民度レベルの引き上げ競争になってくると再教育準備期間の資金が必要です。
個人で言えば進学資金・・失業した中高年齢者が再教育プログラム・就労支援に参加した場合に失業保険の一種を給付する制度があります。
雇用保険法
(昭和四十九年十二月二十八日法律第百十六号)
 第二款 技能習得手当及び寄宿手当
(技能習得手当及び寄宿手当)
第三十六条  技能習得手当は、受給資格者が公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合に、その公共職業訓練等を受ける期間について支給する。
国家単位で言えば、時代対応出来るような民度修正期間の資金として貯蓄や還流資金のあるなしが、明暗を分けます。
個人の場合お金がないと技術を身につける暇がなく、貧困の連鎖と言われるように底辺労働に就くしかなくなります。
その資金源になる海外で儲けている企業を非難して、わざわざ自国に高コスト工場を維持しろと言うのは愚策です。

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