政党と利害調整3

革新系野党は政権をとっても共産主義化=計画経済に移行すれば上からの計画経済の貫徹=共産主義ならば利害調整が不要と誤解して軽視しているのかも知れませんが、独裁国家・共産政権の中国でも、周知のとおり内部抗争が熾烈です。
この抗争は背後のグループ上海閥→石油閥などの利害を反映したり、環境破壊を防ごうとすれば石炭利用勢力と利害が対立します。
シャドーバンキング問題の解決には地方政府や金融機関の利害と対立します。
共産主義政権ならば内部利害調整が不要という単純なものではありません。
表向き汚職追放とか反党分子という形式を採用しているだけのことです。
内部調整の重要性を理解できない民主党政権では、政権を取った直後にヤンバダム工事廃止決定を前原大臣が唐突に打ち出しましたが、関係者の反対が強くて結果的に撤回に追い込まれました。
王権であれ武家政権であれ、政権担当者は(足利政権と後醍醐政権との違いで紹介しましたように)昔から内部利害調整能力がないと政権維持が出来ませんでした。
政権党になるには、種々雑多な対立業界から支持を受けるしかないのですが、そうなると理屈で割り切れないので、利害調整→秘密交渉がつきものになります。
初めからの対立業界ではなく、ある目的では大同団結出来た業界が自民党・政権党を支持していても、リニアーの誘致目的になると地域間で対立状態になるなど後で違った面で対立したり離合集散が起きるのを防ぐことが出来ません。
消費税軽減税率問題も後発的に起きた点では同様です。
現実政治を担当していると(法人税減税すると特定補助金削減問題が浮上し,削減対象になる特定業界が反発するなど)後発的な利害対立はしょっ中起きるので、その都度損をした業界や企業を敵に回していたのでは政党を維持できません。
密室での根回しやこの先の(借りを返す約束・・守れるかが不明ながら)約束などで何とか宥めるやり方がとられています。
外交交渉の場合、法案提案時にアメリカとの密約で犠牲になってくれというのではなく、それ相応の別のもっともらしい理由で提案するのでしょうが、それが事前にバレたら業界が収まらない・・ひいては交渉がまとまらないことから、秘密交渉が一般的に合理的であるとされています。
特定利害集団の意に反しても総合的に見て国の利益になると決断してやったことならば、その政治家も政党も後でバレても良い覚悟で決断した筈ですから、事前公開が出来ないまでも、永久的に秘密にする合理性がありません。
一定期間経過で必ず国益に資すると信じて行動しているならば、一定期間経過で公開しても良い筈です。
その政治家は特定業界から恨まれても「国士」として総合的支持が増えることになるので、その政治家は歴史に名を残せます。
(読みが狂えば売国奴という汚名が残ります)
TPPで言えば、農業を犠牲にして輸出産業の利益を守った方が国益かと言う基準だけではなく、この際農業を徐々に国際競争に曝す方が長期的に農業にとって良い結果になると言う信念の政治家もいるでしょう。
一部業界の反対を恐れて何も決められないのでは政治家とは言えませんし、内部利害対立の調整を抜きにして何でも公開討論→多数決で決めて行くといわゆる党内純化は進むでしょうが、これでは多種多様な利害集団を包摂するべきが責任政党の姿勢とも言えません。
党内決定手続きを多数決・・強行採決ばかりでやっていると党内少数派の切り捨てになり,切り捨てられたグループが反党的行動に走り勝ち・・除名や分裂を助長することになり、政権党を維持できません。
10日ほど前に維新の会の石原慎太郎氏が原発輸出問題を多数決で決めるのはバカなことだと噛み付いていたことが大きなニュースになりました。
ニュースでは党の決定に反対している・・結果的に彼が党議に反しても国会で政府案に賛成票を投じるかどうかに焦点が当たっていましたが、利害対立する分野を透明性と称して多数決で切り捨てていると責任政党を維持できなくなることを彼が長年の経験で主張しているのではないでしょうか?

政党と利害調整1

政党が多くの利害団体を抱えている事例として、消費税率が10%になった場合の消費税軽減税率の範囲について自民党と公明党で現在行なわれている協議を見ておきましょう。
公明党は弱者救済の視点で大幅に軽減を求めるのに対して、(この辺は民主党同様に野党的に主張が単純で党内調整が楽です)自民党は消費税増税の意味がなくなるとしてこれに基本的に反対し、絞り込みたい立場ですが、具体論になると公明党と自民党では困難さがまるで違います。
自民党が一定規模(何千億)・・どこまで折れるかまでは、公明党と同じ理念の争い・・国益の争いですが、その先については、自民党支持団体内にも業種によっては軽減税率を求めている団体がいくつもあり,その内どの業界を外してどの業界を認めるかの内部的には熾烈な争いになります。
あるいは2000億までならこの業界が入るが1800億だとABCの業界が外れるという方針の基で自民党は公明党と協議しているのかも知れません
この点(支持業界が多くないでしょうから)公明党はトータルとして生活雑貨関係で何千億円まで獲得出来るかが党内的な関心であって、どの分野を入れるか除くかについての関心よりも、弱者救済にどちらがより役立つかの理念のチェックで足ります。
公明党員でも特定業界と親しい議員もいるでしょうが、理念優先で私益に絡んでの発言をし難い傾向があります。
公明党では何円の食糧品まで認めるかという理念による基準さえクリアーすれば、その線引きによってどの業界が該当するか除外されるかには利害があまりありません。
しかし業界にとっては理念よりこれが死活問題になります。
比喩的に言えば豆腐が認められて味噌が認められないとしても公明党では業界別支持を受けていないので気楽・・一本調子の交渉で足ります。
このように元の社会党や民主党も同じですが、野党的経験からすれば、内部利害対立が滅多にないし、個々の議員はそれなりの利害があっても党の理念優先で表立って運動し難い体質ですので、どの商品を軽減した方が良いかの個別交渉にはあまり関心がありません。
この結果野党では党内利害対立が起き難いし運営が簡単ですが、その代わり路線対立が観念的なために収拾がつかない・・分裂を繰り返し易くなります。
野党的一本調子の主張の場合、いろんな政治交渉についても党内支持者に対する説明責任がないので気楽と言うか,「秘密にする必要がない」と言う意見に傾き易いでしょう。
全国的な政党である以上、野党内にも多くの支持母体・利害対立があって内部調整が必要が全くないとは言えませんが、まだ現実政権を握っていない分,上記のとおり弱者救済等の理念主張を貫徹し易い・・族議員がいないから清潔と言えば聞こえが良いですが、逆から言えば利害調整能力が育たない弱点があります。
自民党に限らず政権党になるにはどこの国でも(茶会党やみどりの党など)特定支持母体だけでは無理があるので、多くの支持母体を抱えているのが普通です。
(たとえば防衛問題では意見の一致があっても別のテーマでは利害対立するなど複雑です)
テーマによっては常に内部利害対立する事項に対して何かを処理する都度外した業界を敵に回さないような智恵・・処理が必要とされています。
何か決める都度どちらかを切り捨てて敵に回していると、ドンドン切り刻んで敵ばかりになってしまいますから,政権維持するのには切り捨てたグループに対するきめ細かなフォローが重要になります。
この経験の巧拙こそが政権担当能力と言われているものですし、これがないまま一時のムードではやし立てて政権を担当すると収拾のつかないことになります。
野党でも政権を窺う程度になれば,多くの業界・グループを政党は支持母体に抱えていますが、理念優先になり勝ちですから党内利害調整の経験が乏しいのが難点です。
どこの国でも政権党にはいろんな利害団体が支持母体になっているのが普通ですから、政治交渉にはある程度の秘密交渉に合理性があるとして許されているのです。
ただし万年野党的立場では、理念優先で事足りるので内部調整に苦労する経験がなく、族議員的な利害調整努力を軽視し勝ちです。

郷土愛(大陸と島嶼国の気質の違い)3

日本の企業人は、幕藩時代の藩・・お家の維持存続意識と同じ発想で企業を経営し,授業員も働いていると言われますが、私に言わせれば大名家の家制度以前・子々孫々に残して行くべき郷土愛の対象となる郷土と同じ意識で、経営者も従業員も自分の任期中・勤務中だけ業績が良ければ良いという発想にはなれません。
大陸ではいつでも長距離逃走が可能なことが生き残りの基本で、(大月支国などは千km単位で逃げています)中国では上は裸官と称して遠くアメリカやスイスなど何千〜何万km彼方に資金や家族を逃避させて、現役権力者の段階で失脚に備えて既に逃げ支度をしています。
下々は逃走資金の準備が出来た順にアメリカ、カナダ、オーストラリア等の国籍取得に血道を上げている・・結果的に目先のお金・利害損失にこだわる国民性(金亡者)になっているように思われます。
この辺は韓国でも同じで、外国籍獲得熱の高さはいつも報道されているとおりです。
中韓では優秀な順に国から逃げ出すのでは国が持ちません。
ヒラリークリントンが国務長官退任前にどこかの大学で「国民が先を争って逃げ出すような中国に将来がない」と厳しい批判講演していたことがユーチューブ出ていたとおりです。
(古代のように民族丸ごと移動した方がマシです)
国民に愛国心がないので、逆に中韓政府は愛国心を強調するしかありません。
こういう国では愛国心と言っても(日本人が考えている子々孫々まで住み続けるための)郷土愛→環境等を守ることよりは、上記のように外敵から襲われて流民になる歴史しか知らないので、オオカミ(敵)が来ると言う方向・・愛国心強調→外敵を煽るしかありません。
この辺は愛国心の強調→国旗に頼るアメリカも実は同じです。
アメリカ大統領の主な仕事は対外行動・・戦争しかないと書いてきましたが、大統領制の国は内政・・選任基準として利害調整能力が求められていないことから、対外的に赫々たる成果を上げるしか存在価値がない・・外交は相手との譲り合いになるのが本質ですから、一方的な成果を上げるのは不可能に近いので・・一方的成果を求める以上は性質上侵略国家にならざるを得ません。
TPP交渉を見てもアメリカは日本との競争で負ける自動車関税をなくしたくないが、日本に対しては農産物は自由化しろという一方的な主張しか出来ません。
今まで圧倒的軍事力を背景に一方的な要求をしても、何でも通ったのでボロが出ませんでしたが、今では東南アジア諸国もアメリカにばかり都合の良い交渉に簡単に乗りませんし、日本もアメリカ大統領の顔を立てるためとはいえ、日本が不利な交渉に応じるのは限度があります。
そこでアメリカは尖閣諸島カードをちらつかせて(アメリカが中国や韓国を裏でけしかけているという意見を大分前から書いています)日本に譲歩を迫っている構図です。
アメリカ国民は当面アメリカが没落する心配がないから定住しているだけで、(現在中国やその他の後進国からアメリカに目指す人が多いのは、より良い生活を求める基準からの選択に過ぎません)資源が枯渇して将来不安が始まれば、アメリカ人も(日本人みたいに死守するような郷土愛がないので)ゴーストタウンにして棄てて行く気持ちの長距離版でアメリカ大陸から逃げ出すのが早い可能性があります。
ところで、アメリカも大陸国家ではあるのに、何故相対的価値観・・民主主義が定着出来たのでしょうか?
アメリカは欧州諸国からの移民で成り立っているので、欧州系に関して出自・DNAの違いによる各種価値観・・ドイツ系がイギリス系の価値観を否定している訳に行かないし、その逆も然りです・・価値観の相対性を認めざるを得なかったことが先ず第一の原因です。
第2に気候風土的に見ると初めっからの人工的巨大国家ですから、西海岸や内陸、東海岸と南北の違い・・あるいは砂漠地帯や山岳地帯や大平原や森林地帯など多様な気候風土・植生の変化を基礎にして建国した点では、日本列島に成立した大和朝廷と似ています。

アメリカの指導力15(引き蘢りのリスク3)

アメリカは,紛争が起きても巻き込まれるのはイヤだ・・自分の兵力を直接派遣出来ないと宣伝して自国財政負担を減らしつつ、アジア諸国に兵力強化をけしかけて、表向きは日本やフィリッピン等の味方のフリをして緊張を煽れるだけ煽り続けることになるでしょう。
アメリカにとっては,この期間が長引けば長引くほど経済的メリットがあるし、兵器供給を絶たれると中国と対立しているその国は直ぐに参ってしまうので,アメリカの不快感に敏感に反応するしかない・・アメリカの支配欲が満たされる関係ですから,裏で中国に適当に連絡しながら、アメリカが巻き込まれるような本当の大戦争ならない程度にけしかけ続けるのでしょう。
1919年には既に対日戦争計画策定されていたことが最近分って来たように、2100年ころになると2000年代初頭に結んでいた米中密約の公文書が公開されるかも知れません。
米中が裏で結託してしまうリスクが高まると、中韓を除くアジア諸国は、不当な要求でもアメリカに一定の配慮をするしかない・・これがいつもアメリカがトクして来た関係です。
TPPも含めて当面これで収まるのでしょうが、ヤクザのマッチッポンプみたいなことを繰り返して行くと、次第にアメリカの信用が失われて行きます。
アメリカが何をやってもうまく行かなくなった場合でも、イキナリの全面引き揚げや中国との太平洋2分割に走るよりは、徐々に軍事援助削減・・交渉ごとで譲れなくなること等から始まるでしょうから、その補完を徐々に日本が引き受ける段階(・・結局は米軍縮小の代わりに日本に兵器を多く買わせて儲けること)が予想されます。
アメリカは金儲けばかりであまり当てにならないとなると日米勢力圏にとどまるか、韓国のようにアメリカの先はないと見て一足飛びに中国にシフトするかの競争が起きてきます。
多分、裏ではアジア諸国に対して中国からの切り崩しが激しくなっているのでしょう。
政治は信頼が第一ですから、(政治家が病気を秘中の秘にするのは先がないと思われると周囲が言うことを聞かなくなるからです)近い将来アメリカが政権(パックスアメリカーナ)・・国際警察力を投げ出す可能性があると分ると、先を争って中国の軍門に下る動きが加速してしまうでしょう。
これを見越して韓国は中国シフトを始めたのですから、露骨過ぎる難点がありますが、一応これも1つの「利口な?」選択肢です。
アメリカは兵器購入先が減るのは困るので、イキナリ投げ出さずにそれなりの引き止め努力はするでしょう・・。
上杉謙信が小田原を攻めたことがありますが、しょっ中関東に来ると北関東の諸将がどちらに着いて良いか分りませんが、もう来ないとなれば競って北条方に帰属するようになります。
日本は元々信義を守る国民性ですから、アメリカが落ち目になったからと言って手のひらを返すようなことはしません。
まして、まだまだ山賊的で粗暴な(権力を握ると何をするか知れない怖さ)中国の支配を受けるのはリスクが大き過ぎるので、アメリカには今後50年くらいは相対的強国として世界の秩序維持責任を分担して(投げ出さないで)頑張って欲しい立場です。
その間は,高い兵器でも買い続けるしかないでしょう。
アメリカは国際信義など問題にしない国であるとしても、世界の警察権を投げ出すのが少しでも長引けば、その間に日本の自衛力充実期間があるしインドや東南アジア諸国も成長するでしょう。
またその間、アメリカの補完勢力として日本の軍備拡張にアメリカも協力するしかない(金儲けになるし)でしょうから、この間に日本の自衛力や国際発言力が強化されます。
1月24〜25日以来書いて来たように、米中は国民の価値観が共通で体質的に親しみがあるので、日本に陰で助けてもらうことによって日本がジリジリと発言力や軍事力を強化する・・次第に政治面でもアジア諸国のアメリカ離れが進むことにどこまで精神的に耐えられるか、途中で中国に投げ出してしまうリスクを頭に入れておく必要があります。

アメリカの指導力低下14(引き蘢りのリスク2)

自衛しないで警察に任せて下さいと言ってたのに、イキナリ引き上げますから今度は自分で自衛して下さいと言われた場合、日本やアジア諸国は慌てて拳銃等を仕入れて射撃練習から始めるような立場になってしまいます。
アジア諸国が自衛出来るようになるまで、当面・・まだ数十年は無能な主君を盛り立てる忠義な家老のように・・母親が幼い子供を励ますようにしっかりとサポートしてやるしかないでしょう。
近いところでは、TPP交渉が挫折するとアメリカが太平洋秩序を主導して行くことに自信喪失に陥らないか心配しています。
まずは、アメリカの無能力が際立ち過ぎてあまり恥を書かないようにTPP交渉では裏からじっくり支えてやるしかないでしょう。
ケネデイ大使も恥をかいて引き蘢ると反日勢力の一人になってしまうリスクがありますので、そうならないようにする必要があると2014/02/08「アメリカの指導力低下11」で書いたことがあります。
最近ネットで見た記事では(信憑性が不明ですが・・)政治経験を全く問題にしないで,アメリカ大使は選挙資金集めの功労順に決めているような内容で,アルゼンチンだったかその他の国の大使就任の議会証言でそれぞれ赴任予定の国に行ったこともないと言う人が何人も選任されているようです。
オバマ政権のレベルと言うべきか、アメリカのレベルがこんなものですから本当に対等者間に近い国際交渉をやろうとなれば,大変なことになります。
アメリカの担当者自身があまり無茶・・低レベルで参加諸国の議事をまとめる能力がなさ過ぎると、日本が裏方で支え切れなくなってTPPが決裂までも行かないで漂流してしまう可能性さえあります。
そうなると、まさにアメリカは(元々成金で大きな顔をしていただけですから、粘り腰の持ちこたえ能力がありません)簡単に自信喪失してしまい、「ボクやめた!」とアメリカ大陸に引き蘢りたいと言い出すリスクを否定出来ません。
大陸に引き蘢るということは、結果から見れば,「西太平洋秩序には口を出しませんので、中国の好きなようにして下さい」ということになります。
1月25日ころから書いて来たように、アメリカは元々体質的・価値観共通的に親日ではなく親中の国ですから、自信喪失すれば日本に任せるよりは中国を選ぶ方向へ進むと見ておいた方が無難です。
アメリカが交渉で自国権益を譲りたくないときに、国際交渉が決裂=警察官役を下りるし中国に任せることになるが「それでも良いのか!」と最後にアメリカが日本等を脅す可能性もあります。
現在の具体的交渉で言えば、アメリカは自国の弱い自動車の関税ゼロ化プログラムには絶対反対だが農産物だけ日本が譲れと言う一方的交渉態度です。
相手に要求するばかりではフェアーな交渉とは言えませんが、アメリカとはこういう国です。
韓国の自分勝手で無茶な交渉態度と似てきましたが,世界中で信義・・道理の通じる国が如何に少ないかと言うことです。
過去のモンロー主義のように完全に引き蘢るだけではなく、多分中国に裏で繋がると見ておいた方が良いでしょう。
当面は中国と日本やアジア諸国の対立激化を煽ればアメリカの出番が増えるし,何よりも高額兵器をドンドン売れるのでアメリカにとっては大きな利益です。
ちなみに世界競争力のある産業は、アメリカにとっては軍需産業程度しか残っていません。
(アップルのような新産業が生まれていますが,国民の多くが働ける製造技術で書いています)
日本やアジアにドンドン兵器を買わせるとそのうちに自前で持つようになるのではないかと心配する必要はありません。
戦闘機まがいのものを1機や2機作れるようになっても最先端兵器の総合体系にはとても及ばないでしょうから、ちょっとでも抵抗する素振りを見せればその他の兵器供給ストップすれば、たちまち参ってしまうようなレベルの供給してくれるだけです。
これまで日本はアメリカの最先端?兵器に莫大な購入資金を投じてきましたが,戦後70年近くも買い続けても今だにF15クラス戦闘機1機だって自前で作る能力がありません。

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