個人金融資産の重要性3

韓国の財閥系オーナーが借金している訳がないので、借金は庶民中心ですから国民数で割ったのでは実態が分りません。
昨日紹介した中央日報の記事では、資産増加率より借金増加率が高いのですが、資産増は財閥(例えばサムスンオーナー1族が株価上昇等で)が殖やし、債務は庶民が増やしていることが想定されます。
昨日紹介した統計期間中に増えた資産は財閥系・・上位何%が殖やして債務の方は下位何%の人が増やして来た・・2極分化が進んでいたことが分ります。
韓国は日本が超円高で困っている間、経済好調だった筈ですが、その果実は外資や財閥オーナーが取得していて庶民に及んでいないこと・・労働分配率や社会保障負担率の低さが問題です。
韓国庶民の苦境・・老人の自殺や若い女性が売春婦になって海外進出していることが、世界中で問題になり始めた時期と個人負債増加現象が世界に知られるようになったのと反日のエスカレーチなどが同時進行している現象をパラパラと報じるのではなく、それらの事象に着眼してその共通の因果関係を読み解くべきでしょう。
一方でGDPに対する貿易黒字比率が大き過ぎて、IMFから勧告を受けている異常な状態です。
即ち国家運営の健全性のためには一定の黒字が必要としても、GDP比6%を越えているのは(スターリンが国民を餓死させてまで穀物輸出していたほどではないにしても)異常過ぎるので、せいぜい2%くらいに抑えるべき・と言う勧告を受けています。
内需不振を輸出で補っている・・国民不在政治をしている象徴として、国際的に見られているのです。
タマタマ今朝の日経新聞2ページには内需不振を輸出に頼る韓国経済の行き詰まり・日本の失われた20年が始まるのか?と言うムード的記事・・だから何を主張したいの意味不明の記事が大きく載っています。
大手マスコミは論旨不明のムード的記事を流して徐々に世論誘導・洗脳して行くことが多いのですが、これもその1パターンです。
私の論旨は韓国では、個人の債務が次第に膨らんで行き多くの庶民が苦しんでいること・格差拡大に、韓国の経済不振や政治困難→反日行動エスカレートの原因があると言う主張ですから、個人が豊かな日本と同じ結果になる訳がありません。
大掛かりなバブル崩壊の割にダメージを受けたのは企業や金融機関であって、個人金融資産がほぼ無傷?で残って、逆に増加し続けていた日本との大きな違いです。
日本はこの間「失われた20年」と揶揄されながらも個人が豊かになり続けたのに対して、韓国や中国は個人が苦しくなる一方と言う大きな違いがありますから個人が豊かな日本の「失われた20年」の真似は無理でしょう。
昨日紹介したようにこの2〜3年は個人負債増加が破局的状態になっていることから、李前大統領や朴現大統領はなりふり構わず反日に走るしか政権維持の方策がなくなってしまったのではないでしょうか?
日本のバブルの場合、日本人個々人はあまり(勿論一定割合でいましたが、率が少なかったと言う意味です)投機に走らなかった・・踊っていたのは、不動産屋と金融業者中心だったことが中韓との違いです。
少子化問題でもマスコミの宣伝に踊らされないで、着々と少子化に邁進している国民は賢明であると書いてきましたが、バブル景気に踊っていたのは不動産業界とこれに貸し込んでいた金融業界が中心でしたので、これらの連鎖倒産が経済に与えるショックが急激でした。
個々人は必要な自宅は年齢が来て仕方なしに買うことがあったとしても、投機売買にあまり(当然少しはいました)関係しないで堅実でした。
弁護士業界もバブル最前線のいろいろな取引に関与する立場でしたが、自分もその気になって投機に参加した弁護士が全くいなかったとは言いませんが、多くは堅実に仕事だけしてきた結果、バブルによる増収の恩恵だけ受けた人の方が多かったと思われます。
弁護士と言う士業に限らず我が国では、金儲け目的で行動することを恥とする文化があるからです。
要は国民の基礎的価値観と金儲けを明からさまに公言して羞じない人間がどれだけいるかの構成比率の問題です。
バブル絶頂期に買うべき年齢が来て仕方なしに高額マンションを買わされた人は購入後のバブル崩壊で損をして気の毒な印象ですが、考えてみると投機用ではない自宅用ですから、6000万のマンションが、3000万円に値下がりしても、元々売る予定がないので、日常生活には何の関係もありません。
(バブル崩壊したからと言って最寄り駅から10分の距離が20分になったり、4LDKが2DKに狭くなった訳でもなく居住条件は変わりません。)
日本の場合、20年にわたり物価下落が続いていたので固定資産税も下がるし生活費が下がって行ったのに対して、サラリーマンの場合、給与は下がらないので、生活は逆に楽になったただけでした。
この結果日本はバブル崩壊後個人金融資産は増え続けたのです。
長期デフレ・円高の結果、殆どの人の生活水準はバブル崩壊後約2倍に上がっていると言う意見を「失われた20年」等のテーマで何回も書いてきました。
私の直感ではなくデータを紹介しておきましょう。
個人金融資産に関する推移を以下の記事から引用します。
以下のグラフは引用元の削除によって消えてしまうらしいので、文字で書いておきますと前年比上昇は5年連続で13年末は1645兆円になったと言うグラフと説明です。

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_kojinkinyushisanか引用です。
※記事などの内容は2014年3月25日掲載時のものです
日銀が25日発表した資金循環統計によると、2013年12月末の家計(個人)の金融資産は前年比6.0%増の1645兆円と、過去最高になった。前年を上回るのは5年連続。

グラフィック

 

 

 

 

 

 

 

 

人口ボーナス論の誤り3

子供を2人産んで高校までしかやれない親は、子供を一人にしてでも大学まで出したり、留学させたいものです。
これを「貧しいからだ・・子供が3人でも4人でも海外留学できるようにしろと」と政府批判するのが、マスコミや文化人と称する人たちの常道ですが、ホンの何十年か前までは高校まで行けば、平均以上と言う時代が続いていたのですが、それでもみんな2〜3人の子供を生んでいました。
私の出た当時の都立高校では、(経済的には平均的家庭の子女だったと思いますが・・)卒業時に男性は殆ど大学進学でしたが、女性はクラスで何人も進学した人はいませんでした。
都立高校でこの状態ですから、地方ではもっと進学率が低かったと思われます。(10数%台だったと記憶しています)
ちなみに8月8日日経朝刊2pに大学定員充足率が発表されていますが、その記事の中に今年の全国の進学率が約51、5%と書いています。
みんなが大学へ行く時代が来てその先に何か専門技術をつける時代が来れば、漸く2人まで大学へやれるとすれば、子供を一人に絞って大学院や専門学校・会計士の資格を取らせるなど・留学経験させてやりたいのが親心でしょう。
豊かになればなるほど子供によりよい教育をしたいのが親心ですから、貧しいから子供を産めないと言うマスコミや文化人の宣伝は間違っています。
(そう言う人もたまにいるでしょうが、これが原因で少子化が進んでいるのではない・・逆は真ならずと言うことですから、・・貧しい人を豊かにしろ・・そこにお金を投じろと言う意見は社会福祉政策としての意味が別にあるとしても、少子化対策としては意味がないことを書いています)
現在の韓国では、生活費を出せない老人の貧困・・自殺が深刻ですが、韓国の人口オーナス期はこれから始まるところですから、韓国で高齢者が困っているのは、子供が少なくなったことによるのではなく、子供世代が貧しい上に、親世代も老後資金をためていないことによります。

以下はhttp://kei007.blog24.fc2.com/blog-entry-749.htmlからの引用です。

国連の「World Population Prospects The 2004 Revision」を
たまたま見かけました。
そこには、アジア諸国の人口ボーナスの終了時期が載っていました。

「中国、韓国、香港、シンガポールなどは
2015年頃に人口ボーナスが終了するそうです。
ベトナム、マレーシアは2020年頃、
インドネシアは2030年頃、インドは2035年頃のようです。」

子供・次世代を増やしても、個々人がもっと貧しくなるばかりでは老人福祉問題は解決できません。
高齢化問題は、次世代人口の多少によるのではなく、豊かな社会・・充分な老後資金・・年金等の積み立てがあるかどうかで決まります。
収入が半分でも次世代人口が4倍あれば老人を養えるとしても、その4倍の人口が老人になったときに困ります。
いつも書くことですが外国人労働力移入問題は、その外国人が高齢化したら誰が養うの?と言う問題と同じです。
高齢者問題解決のために次世代人口を増やせと言う論者は、人口(外国人労働者の場合外国人)を際限なく倍々に増やして行くつもりでしょうか?
低賃金外国人労働力の移入論は・底辺労働者を増やせと言うのと同じですから、結果的に国全体の平均技術水準を低下させてしまうので、輸出競争力を維持出来ません。
日本はローエンド製品で国際競争してもインド、中国、ミャンマー等に叶いません。

貿易黒字と内需3

話を国民経済に戻します。
国民犠牲の政治をしているか国民のための政治をしているか否かについては、アメリカ流の投票箱さえあれば民主主義国家→人民のための政府と言える単純なものではありません。
投票箱があろうがなかろうが民・・子供まで含めて・・みんなが豊で安心して暮らせているかどうかが重要です。
幕末に日本を訪れた外国人が一様にして指摘していることですが、日本では子供がみんな活き活きと楽しそうに大事にされている様子が報告されているようです。
千葉市美術館でこの夏に浮世絵等に描かれた日本の子供をテーマにした企画展が行なわれていますが、本当にどの絵を見ても子供に対する愛情が溢れんばかりの絵が多いのには驚かされます。
江戸時代には弱い子供が大事にされていた様子が歴然ですが、こう言う政治をしている社会って、投票箱があっても子供を邪魔にして邪険な扱いをして来た西欧社会とは天地の差です。
経済面に戻りますと、個別事情は別として大方の結果から言えることは、内需率の高低がその国民の消費率(国民が充分に食えているか、消費出来ているかの率です)・・豊かさの総合結果指標と言うべきでしょう。
「中国資金不足5」Published August 1前後でスターリンの国民を犠牲にした輸出戦略、スポーツや音楽を楽しむ裾野を広げないでオリンピックやコンクール優勝に特化した選手養成等を例にして本当の国民の豊かさはこれら輸出額等によっては知ることが出来ないと書いて来ました。
このように国民を犠牲にして輸出に励んだり、幼児期から選別して特殊訓練しているようでは、国民の豊かさと貿易黒字の統計やスポーツヤコンクールの優勝回数などとは比例しません。
企業で言えば、ぼろ儲けしているものの、従業員には酷い待遇・・ブラック企業の国家版みたいなものです。
グローバル化完成=アフリカの奥地まで各種工場が立地して車やテレビも作っているような時代=輸出基地としての国造りが不可能な時代が到来するのは、まだまだ大分先・・いつまでたってもあり得ないかも知れません。
日本列島の民度や資源が同じでも、各県にトヨタ工場が進出しない・・必要がないのと同じで、産業規模による一定の地域的な場所分けは残るでしょう。
ですから、すぐにそう言う時代が来ると書いている訳ではありません。
とは言え、既に中国からベトナムやミャンマーへ、ラオスへと輸出基地の移転が順次始まっていることは間違いがありません。
工業品の完全現地生産時代が完成することはないとしても、将来的には、中国が低賃金を売りにした輸出基地でなくなる事は明らかですし、いま盛んなバングラデシュやミャンマーやベトナムの縫製工場も低賃金に頼る限り、その内更なる低賃金国にその地位を奪われて行くことも明らかです。
こういう言う時代が足下から始まっているのに、今更中国が一人っ子政策をやめて人口を増やして低賃金競争に再参加するのは、無理があります。
中国は当面日本から更なる高次の部品工場を誘致できることで対応できるとしても、この分野も順次東南アジア等に置き換わって行きます。
どこの国でも、輸出基地としての機能は時間差で順次ワンランク下位の国へ移転して行くことは目に見えているのですから、この循環がグルグル回って行って何十年後には国民のギリギリの能力差しか輸出できなくなります。
・・比喩的に言えば、85点の部品を作れる国と84点の物〜80〜79〜75点の物を作れる国と言うように、国民レベル差の分だけ輸出できる時代が来るでしょう。
国民が同レベルであれば、現地需要地に国へ企業進出して作る方が有利になるので、その国への輸出できなくなります。
従来は89点と90点の1点差でも勝った方が市場全部支配できて遠くから輸出できていましたが、今後はそうはならない・・余程の差がないと輸出できない・・1点差は1点差の効果でしかなくなるのがグローバル化完成時の帰結です。

経済不振と排外行動のツケ3

クリミア編入だけで終わりにせずに欲を出したのかな?あるいはこの程度でやめると政権が持たないと思ったのか?ウクライナ東部分離独立→割譲を視野に介入を続けるから、却って泥沼に足を取られる結果になる可能性が出て来ました。
クリミア編入のように短期決戦ですと欧米の応援や経済制裁は間に合いませんが、長期化してきてバックに欧米がついて軍事援助が始まる内戦状態になって来ると長期化・泥沼化して行くのが普通です。
シリその他アラブの春で書きましたが、外部勢力の後押しがあると内戦が簡単に終息しなくなります。
ロシアは経済が悪くなる一方で、華々しい成果もなく泥沼の戦争が続くと(兵に駆り出される国民の方は溜まりませんから・・)却って民心の離反が始まります。
日本の場合、中国戦線が泥沼化しても最後まで国民が頑張れたのは、アメリカが宣伝して来たように国民の目をそらすために軍部の独走で侵略戦争を始めたのではなかったからです。
アメリカの策略で戦争に引きずり込まれた民族消滅の危機感による自衛戦争でしたから、戦線がどんなに泥沼になっても戦況がどんなに不利になっても、不利になればなるほど最後まで銃後の家族を守りたい一心・・特攻隊だけ特別ではありません・・精神で民族一丸になって頑張りました。
日米戦争をアメリカは「正義のための戦い」と虚偽宣伝していますが、実は世界大恐慌後の経済不振打開のために、日本を標的にして巧妙に戦争開始に追い込んで行ったものです。
私たち子供のころアメリカはニューデイール政策の成功によって景気回復していたと教えられて育ちましたが、それは真っ赤な噓で、アメリカはずっと不況からの脱出が出来ず苦しんでいてたので、一国も早く対日開戦することによって戦争経済化→内需拡大による不況脱出が望まれていたのです。
今ではアメリカは対日戦争を開始することによって、漸く不況から脱出して景気回復出来たことがデータ上明らかになっています。
アメリカの場合無駄な支出でも、スベテ国内産出で間に合う・・今でこそ原油など国策上輸入していますが、当時は石炭、鉄鉱石、原油その他全て国産で使い切れない状態でしたから、いくら戦争によって資源を使っても輸入が増える訳ではない・・輸入資金を必要としない強みがありました。
ケインズ理論がそのまま妥当する社会だったのです。
アメリカは生産能力過剰で困っていて・・これが不況です・・軍艦・戦車や航空機がいくら日本に破壊されても、その分生産増出来て却って喜ぶような社会構造になっていました。
元々余っていて使い道がないのですから、資源を無駄に使っても良いし、戦争の結果、占領地が広がれば資源売却先になって販路が増えるだけです。
話題がそれますが、戦後・・即ち私たちの少年期には、日本がアメリカの物量作戦に負けたと言う意味で「なんて言ったってアメリカでは海にトウモロコシを棄てた方が儲かる」社会らしいからそんな国相手に戦っても勝てる訳なかったよな・・」と言われて育ちました。
ケインズ理論は国内に有り余る資源を持っていればこそ成り立ちますが、ほぼ全量輸入に頼っている日本その他の国ががそのまま真似したらギリシャのように経済危機やデフォルトになってしまいます。
アメリカの例を見れば、経済不振打開のための排外行動は一石2鳥の効果があったのですから、経済不振打開のための排外行動は必ずしも失敗するとは限りません。
この意味では超大国且つ資源大国アメリカに対する歯止めがない・・好きなときに好きな相手を標的にして戦争開始できることになります。
これのモデルケースが産軍複合体が起こしたとされる湾岸戦争に始まる対イラク〜アフガン戦争と言えるでしょう。
冷戦が終わり・・平和の配当と言って大喜びしていた分、軍事予算削減で軍需産業が困っていたからです。
ただし、正規軍同士では超大国に対する歯止めがないのですが、ゲリラ相手では必ずしも大国がいつも勝てるとは限らないことは、ベトナム戦争の失敗でイヤっと言うほど経験していることでした。

一般人の生活水準3(韓国)

貧乏人が(高金利等で)生活に苦しくなると満期で預けた保証金が帰って来る資金に手を着けざるを得なくなって全部をそのまま次の契約に流用できなくなります。
次は何分の1または半金程度で済む「ウォルセ」形式に流れます。
その次に満期になって戻って来た半金ほどの「ウォルセ」・保証金を生活苦のためにまた手を付けるとそのまま流用できなくなるので、更に劣悪な条件に流れて行きます。
この繰り返しの結果、最後に殆ど保証金を作れなくなるとスラム街に流れて行く社会システムになっているので、韓国では多くの庶民が最後に行き着くべき受け皿としてスラム街が形成されている原因でしょう。
韓国政府は公営住宅整備をしてスラム街をなくそうと言う意識・・必要性の意見があるようです。
高齢者自殺問題は、年金積み立てが殆どない・・制度整備が遅れているだけではなく、住居その他全般的に最低保障をするための社会資本整備が遅れていることによります。
韓国では社会保険や年金等の(労働者の自己負担も)企業負担率が日本などに比べて低いと言われています。
船舶沈没事故対のお粗末さも含めて安全コストその他、目先の儲けにならない分野へのコスト・時間をかけない・・低負担低保障社会です。
中韓共に環境保護や社会保障整備よりは、追いつき追い越せの背伸びばかりして来たツケが漸く回って来たのです。
アパートの高額保証金の慣行が韓国庶民を苦しめている・・貧困連鎖の原因になっているのですが、これをなくすには、公営住宅普及ばかりではなく、高利でまわせばぼろ儲け出来る仕組み・・高金利社会をなくすことが先決でしょう。
高金利社会とは資金不足社会ですから、結局は自己資本不足=外資によって社会が成り立っている国家の基本を改めない限り解決できないことになります。
韓国も将来我が国のように低金利社会になれば、大家が高額保証金を預かっても大して儲けられない・・せいぜい家賃滞納に対する保障と言う純粋な意味しかなくなる・・そうなれば我が国のように家賃保証会社の保証制度などへ移行する・・合理化が進むと思われます。
収入と金融資産保有関係に戻ります。
毎月1000万円単位の収入のある人は、月収20万円の人の貯蓄率より高くなるなど、収入と貯蓄率は比例しません。
この結果、セーフテイネットの貧弱な韓国では、豊かな人は更に豊かになり、貧しい人はギリギリの生活・・トキには高利で借金せざるを得なくなる人が多いから、高利貸しが大量に存在できる社会になっていますので、この返済に追われながらの生活をしている人が大量にいることになります。
個人金融資産を階層別に見れば、1%の富裕層がその半分以上を占めていてもおかしくありません。
韓国の資本収入・・配当益の内大株主への配当が80%一般人への配当が20%に過ぎないと言われています。
(勝又寿良氏のい7月24日付きブログ)
大株主とは財閥系オーナーや外資等でしょうから、企業収益の2割しか一般国民に恩恵が及んでいないことになります。
ある国の国民一般の豊かさを見るには、個人金融資産保有者の分布を見る必要がありますが、この種の統計はネットではなかなか見つかりません。
金融資産の合計は各金融機関(保険や証券など各種業界)の個人名義の集計で簡単にできるでしょうが、金融資産保有者の属性を分類するのは容易ではないでしょうから無理があるでしょう。
国民総背番号制(マイナンバー法)は、既に成立しましたが今はまだ施行準備段階ですが、完全施行によって、名寄せできるようになれば簡単でしょう。
マイナンバー法は情報漏洩が心配ですが、この点のリスクを除けば、いろんなデータの加工によって国内のいろんな研究調査ひいては政策決定の基礎資料となります。
千葉市でもマイナンバー法施行に備えた準備が始まります。
まさにビッグデータですが、最近ではベネッセの情報漏洩で世間を騒がせたばかりですが、ビッグデータの活用が始まるとこれに比例して漏洩リスクも高まります。
車は便利だが事故をゼロにすることは不可能であるから車の利用を禁止すると言う意見はないように、リスクを皆無に出来ない以上はこれを利用すべきではないと言う反対論理は合理的でありません。
有用性が高い場合、リスクを如何に最小限にする工夫をするかに智恵を尽くすべきでしょう。
ところで、名寄せ出来るにしても、どこの誰がその種のデータにアクセスして調査研究できるのか、誰が許可するのかなどいろいろなルール整備が必要になります。

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