護憲運動3と愛国心2

憲法論に戻りますと、憲法の有効性は、日本国民のためになるように「修正」解釈すれば有効であるし、国民の利益に反する解釈すれば、憲法の存立意義がなくなり、異民族の制定した憲法として無効にする外ありません。
商品で言えば不具合が出たら改良すれば、商品寿命が延びますが、創業者の作ったものだから絶対に改良しないと言う「護憲・超保守」に徹すると、その商品寿命が短くなり、新商品開発の必要が出て来ます。
護憲勢力と言う熟語が本来意味するところは、憲法を時代の変化に対応させる・・有効化するために合理的解釈して、その存続を図るの(建物や遺跡が古くなれば補修するなど)に努力する勢力のことです。
ニッポンで護憲勢力と自称する勢力は、異民族支配のために作った不合理な憲法をそのまま押し通そうとする・・解釈の範囲が狭く柔軟性がない・有効期間の時間軸を短縮する方向に働く勢力ですから「護憲運動」の定義からズレています。
護憲と僭称する勢力は、日本民族維持の利益になるような修正解釈反対論=日本は非武装・・自衛のための軍備も持てないと主張していますので、結果的に国民主権の原理からして、憲法実質無効論を誘発するための勢力・・自主憲法推進論の範疇に入るべきです。
護憲勢力を僭称する立場は、早く憲法の寿命が来ること目的にしているように見えるので、その目標は反護憲勢力であるべきですが、逆に護憲派と僭称しているので、目くらまし・・ややこしくなっています。
新しい事象に対応することに何でも反対する超保守団体が革新系と僭称していたり、少数意見を通すために「市民の声を無視するな」と言う合唱も同じです。
小数意見を市民や国民の声と言うでしょうか・・ちょっと考えれば分りますが、民主国家においては国民の声とか市民の声と言う場合、選挙による民意・・多数意見を言うことになります。
文化人と言う自称もおかしな宣伝で、自分たち以外は野蛮人とでも言うことでしょうか?
前回から「護憲勢力は嫌らしい」と表現している所以です。
政治・外交評論家として活躍している元外交官「佐藤優氏」の解説を聞くとこんなに「イヤらしい・ひねくれた見方があるのか?」と言う意味で彼の意見が参考になりますが・・これを彷彿させる戦略です。
国際関係は狡猾な人の集まりでしょうから、佐藤氏のひねくれた?観察眼が役に立つ面があるでしょうから、一定の人気があるようですが、国内政治にこれを持ち込むと純朴な国民は簡単に惑わされてしまいます。
すなわち「民族の主権を守るための合理的解釈はイヤだ」しかし「国民主権の精神に合うように憲法を改正するのもイヤだ」アメリカの本心・日本の自衛権強化期待に反対するために「アメリカの作った憲法違反をアメリカに訴える」と言う意味の「護憲勢力」です。
これを「イヤらしい主張だ」と言わずに合理的に解釈するには、「憲法は異民族支配の道具で良い」「日本は永久に周辺国に隷従すべきだ」と言う立場と理解すれば一貫します。
先祖からの家を守るには、時代に適合した電気や暖房設備を入れたり五右衛門風呂をガス湯沸かし式風呂に変える・薪で炊いていたカマドから電気炊飯器に変える・・窓をサッシに変えたり・囲炉裏をストーブにしたりして、使い勝手よくしながら住み続けるのが本当に先祖の建てた家を大事にする姿勢です・・。
家が大切だからと言って、何の手入れもしないで「立派だけど寒くて使えないんだよね」と使わないで放置しておくのは、廃屋化を早める行為であって家を大事にしていることになりません。
右翼が伝統を強調する勢いで、全てにわたって、古来のママで修正をしない・・「女は男に従い家を守れ・・」とまでと言うと、却って日本の姿・・にっぽん民族の特徴・・外来文物を受入れて柔軟に変えて行くしなやかな能力が腐ってしまいます。
右翼も左翼も思想のあり方は同根で、実質硬直性が特徴で変化に対応出来ない点は同じです。
革新政党は実は「何でも反対」の超保守勢力を意味して来たのと同じで、彼らは逆の用語を「イヤらしく」利用する傾向があります。
日本人はアメリカに対する配慮から「異民族支配のための人道に反する憲法だから無効」と言い切れないのを悪用して「憲法を守れ」と言い張るのは、・・幕末に(神君の定めた)「祖法を守れ」と攘夷決行を幕府に迫ったのとおなじです。
当時・・幕末に幕府が攘夷決行して欧米諸国と正面から戦うと勝ち目がないのが明らかでした。
もしも幕府がマトモに「祖法」(憲法?)に従って戦えば、結果的に中国その他東南アジア諸国同様に・・日本が欧米の植民地になってしまうリスクがあって幕府が英仏蘭等の海軍と戦うことが出来なかったのを承知の上での無理強いだったでしょう。

憲法の本籍(国民主権)2

占領下で制定され、何をされても交戦権・・戦う権利がない・・無抵抗でしか対応出来ない憲法など、世界のどこの民族にもありませんから、内容から見て近隣国の奴隷民族になれと言うに等しい内容です。
時には無抵抗主義も選択肢の1つですが、飽くまで選択肢であって何をされても一切抵抗してはいけないというのでは、選択肢ではありませんから相手にバカにされるだけです。
非武装・・何をされても抵抗出来ないと決めた場合の効果を考えてみましょう。
牛が屠殺場に引かれて行くような結果が待っています。
子孫にとてつもない不利益を強制している憲法となれば、民族のための憲法としての効力を持っていないことは間違いがないでしょう。
現在社会では異民族支配を受けている場合でも、その国の法律は平等に適用されます。
例えばアメリカで言えば、今では黒人も公民権が認められ、同じように違法行為があれば正当防衛する権利があるし、裁判を受ける権利があります。
運用上の差別があるかどうかは別として法律上は平等です。
日本国憲法の場合、「交戦権を認めない」と言うのですから文字どおりに読めば、異民族が個人で強盗や殺人をすれば犯罪処罰出来ますが、戦争と言う名目で多くの日本人を殺したり略奪すれば、「国際紛争」ですから、日本政府は「解決する手段」としての「交戦権」・・正当防衛が許されない・・抵抗権がない→犯罪にもならないことになります。
憲法
第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

犯罪でない以上は、殺されそうな日本人は個々人としても、正当防衛する権利もない・・黙って無抵抗で殺されたり略奪されたりするのを見ているしかないと言う制度設計です。
実際に敗戦直後に行なわれた李承晩ライン設定による漁民に対する大量殺害は、(竹島占領を伴っていますし・・)日本侵略の戦争行為だったとすれば、自衛権がないと言うことで、犯罪として処罰することも出来ず、日本はナスがママにされていました。
最近の尖閣諸島での領海侵犯行為も戦争・・国際紛争そのものですから、憲法を字義どおりに読むと領海侵犯して来た船を「紛争解決手段として」「武力では」どうすることも出来ないことになります。
日本政府は中国人の不法侵入者や漁船体当たり行為=器物損壊や公務執行妨害行為を武力行使としての検挙が出来ません・・民主党政権はこう言う解釈で釈放したのでしょうか?
ソ連の千島占領も、韓国の李承晩ラインも勘ぐればアメリカは将来の日韓や日ソに火種を残すために裏で唆し,黙認した可能性があります。
(・・ダレス長官だったかが蒋介石に沖縄をやっても良いと言い、蒋介石は将来日本との紛争のタネになるので、いらないと断ったと言うやりとりが知られています。)
そこで、憲法全体が無効かどうか以前に自主憲法制定論が、占領終了と同時に当然起きてきました。
異民族支配を脱した場合歴史上多分100%の国(世界中を調べていないので分りませんが)では真っ先に占領・支配道具として作られたルール・憲法を廃止して新憲法を作るものです。
米軍内で日本国憲法草案造りに参画した人に後にインタビュー・・強制があったかどうかと言う愚にもつかない質問をするために?行くと、まだそのまま残っていると聞いて絶句したと言われています。
条文を考えて作っている人達自体,どこの国でも占領軍が帰れば自分の憲法を作るので、占領期間だけの法制度と思って作っていたと言うのです。
占領軍に忠誠を誓った学者・官僚が占領が終わった後も律儀にそのまま守っていること自体が驚きだったようです。
千年、万年単位で欧米より進んでいる日本人の智恵としては相手がいなくなると直ぐに敝履のごとく廃棄するのはカドが立つと言う智恵だったのでしょう。
日本人の古来からの智恵・・波風を立てないと言う意識を利用して、いなくなった占領軍に代わる監視役のように憲法・・アメリカの作った戦後秩序を守れと言う勢力が幅を利かす状態が戦後70年も続いて来たことになります。
根気の良いことですが、護憲勢力は日本人が何故後生大事に憲法をそのまま使っているかの真意を知らないで、(あるいは知っていても)何かあると「憲法違反と息巻けば良い」騒げばアメリカが黙っていないだろう・・アメリカの鼻息を窺わざるを得ない日本政府・・ひいては日本人が黙ってしまうと言う読みで、良い気になっていたように見えます。

道義違反の代償2

ここまでで、昨年書きかけて先送りしていた「日本の補完性」シリーズを終えて、5月21日の道義違反(おとしまえ?)の続きに戻ります。
上記の補完性シリーズのとおり、アメリカの強制する虚構歴史がいつかは維持出来なくなって来るのは明らかですから、アメリカは本来その修正にどのように軟着陸するか困り始めている(自覚の有無にかかわらず)状態と言うべきです。
日本に対して申し訳ないことをしたと言う態度を示すべきトキが来ると思われます。
ただし、昨日の終わりころに書いたように、アメリカ人と日本人は基本価値観が違いアメリカは中国人の方が気持ちが合っているのは確かですから、中国が明からさまな挑戦をして来る限度・期間だけ仕方なしに日本批判を抑えているだけであって、中国関係が落ち着けば・・熱い争いは最終戦争にならない限り短期に落としどころが決まるものです・・そうすると日本批判が復活する可能性があるでしょう。
このように短期利害に応じて一時的に利用したものを用済み後切り捨てることの繰り返しが、アメリカの信用を損なって来たのですが・・。
アメリカが自己の道義違反をいつになったら謝るのか?と言う私の関心は、長期スパンでの意見・・中期的には希望観測に過ぎないかも知れません。
アメリカの方が人種差別や植民地支配を守るために、しかも戦争の方法において重大な人道犯罪を犯しておきながら、逆に人道犯罪の汚名を日本着せ続けて、無辜の日本人を見せしめ処刑した悪質さは「盗人猛猛しい」を地で行った悪質さです。
この重罪大犯罪を謝るどころか、・・戦後70年以上も、噓の上乗りするために、日本を貶め続けるために、中韓(中国の歴史自体が史実を書くものではなく政権を取った王朝がそっくり書き換える歴史の繰り返しでした)を唆し、彼らが踊り続ける策謀の後ろ盾になり続けて来たのですから、この時間の長さに比例して人道的罪が深くなっています。
(中韓の日本批判の裏には日本を永久的に反道義国のレッテル貼りをしておきたい悪意+中韓と日本離間策・・裏で糸を引くアメリカの陰を思わない日本人は滅多にいないでしょう)
米国の国力が圧倒的強国から、同盟国の協力を得ないと何も出来ない相対強国になって行く過程に入って行く場合、最後まで日本悪玉論の歴史観の強制で貫徹出来る訳がありません。
正義と不正義の違いはいくら誤摩化しても、誤摩化し切れない時期がいつかは来るものです。
アメリカの圧倒的武力が縮小して行き、いつかは相対的強国になって行くしかないのですが、そうなるとアメリカは同盟・協力関係がないと、ヘゲモニーを維持出来ません。
相対的強国になると正義の基準・・会議運営能力がないと同盟国間の合議を指導して行けません。
今や国際政治でアメリカのやることなすこと全てうまく行かないのは、国力低下だけが原因ではありません。
アメリカのやることには、邪心・・自己利益追求・利益誘導主義で第二次世界大戦になった原因を含めて正義がないからです。
邪心による対等者間あるいは比較優位者間の調整作業では、どこの民族も疑心暗鬼になってしまって言うことを聞きません。
アメリカ支配が続いた結果、中韓の日本批判のように(ことの善し悪しを別として)「自分がうまく利用出来る範囲で協力する」と言う「悪者連合」が世界のあちこちで成り立っている状態です。
アメリカの旧同盟国はサウジに始まって血縁関係のあるイギリス、ドイツ等を含め、善悪を別として利益のある限度の同盟国「・・悪者連合」でしかないから、両国はアメリカの言うことを聞くより中国の方が、儲かるとなれば公害や人権弾圧・・周辺国への武力威嚇など全く気にしないで、アメリカの制止を振り切って、AIIB参加を象徴として中国へ傾斜・投資拡大に走ってしまいました。
ドイツ在住日本人のインタビューを20日にきいていると、日本のような中国関係のマイナス報道が一切なく、どちらが本当か分らなかったらしいのですが、今年に入って、中国の株価暴落が始まり利用利益がなくなって来ると、それまで全く報道しなかったひどい公害や、過剰生産の問題・・公害のひどさや人権弾圧・軍事拡張主義のマイナス面を一斉に報道するようになっているようです。
(金儲けにならないとなって来ると、人権侵害が如何に酷いかなどの報道を始める御都合主義そのものです)
西洋では、正義の基準よりは、利害によって離合集散を繰り返す・・絵に描いたようなどん欲な世界地図が明らかになってきました。
これが西洋が行動基準とするどん欲な価値観の本当の歴史であり、近代社会が強盗が闊歩するような修羅場になってしまった原因です。
このどん欲な利益獲得基準による世界運営に限界が来たのが、中東での収拾のつかない混乱の原因ではないでしょうか?
利害関係の軽重と腕力だけで収拾しようとするから,参加者が増えて利害が入り組めば入り組むほど収拾がつかなくなります。
3人よれば文殊の知恵ではなく,利害が複雑になるばかりです。
利害の調整であれば参加者が少ない方が簡明です・・ABニ者ならば足して2で割る簡単な妥協が成り立ち易いですが、米、ロ、シリア、サウジ、イラン、イラク、トルコとクルド族対ISなど入り組んで来て、利害関係者が増えれば増えるほど「あちら立てればコチラ立たずで」利益調整方式では成立出来ません。
最後は利害のない正義だけが基準で行動する日本の出番でしょう。

覇道の限界と日本の補完性2

15年5月13日の中段あたりから中韓バブルに話がそれていましたが、ここから世界中が日本の政治(対等者間で合議して決めて行く)技術や各種技術の「補完」に頼る現状を書きかけていたコラムに戻ります。
米中ロの覇道政治の限界・・May 4 2015「覇道と日本の補完性1」の続きです。
以下特に断らない限り「日本の補完性」テーマのコラムは、昨年5月ころに書いてあった原稿を基礎にしたものとご理解下さい。
日本マスコミ各社は安倍総理の訪米前には、「先の大戦に対する謝罪のベンを述べるかが問われる」としきりに世論誘導していました。
安倍総理の謝り方がはっきりしない場合とか演説次第では如何にしてケチをつけるか手ぐすね引いているかのような報道ぶりでした。
戦後70年の節目を強調してどのように謝罪するかばかり焦点を当てていたのがマスコミです。
戦後秩序重視・・60年節目、65年の節目と称していつも日本の「悪事」の再確認を求めて以前に比べて少しでもニュアンスが後退していないかに目を光らせて来たのがマスコミです。
中韓とその意を受けたマスコミは、いつまでも過去思考で日本を追い込むことが利益ですが・・。
覇道に頼る点では、中国もロシア(これに追従する韓国)も同じですが・・世界中で覇道支配がうまく行かなくなったアメリカが、今回(この基礎原稿は15年5月初め安倍訪米直前のものです)アメリカ訪問した安倍総理に対して、上下両院での合同演説(・・戦後日本の総理としては初めての名誉だと言う触れ込み)させてやるから、日本を旧敵国と言い「どんな謝り方をするのだ」と条件を付けるどころではなかった筈です。
極論すれば先の大戦に付いて「明白な謝罪の言葉を貰いたいのは日本の方です」と言う時代が目の前に迫っています。
(この時点の原稿では上記のとおり過去志向で謝るかどうかではなく、(アメリカは謝ってもらうより協力を必要としているので)前向きにアメリカに対する協力姿勢を示せば良いと言うスタンスで書いていました)
維新後榎本武揚など有能な旧幕臣を使おうとしたときに、あいつは旧幕臣だと誹謗し続けるひとがいたとすれば能力競争に負ける人材の方でしょう。
人種差別や学歴などをひけらかす人も同じ傾向です。
世界中の紛争地でアメリカの推進する構想は・・元々覇権主義・・正義の基準がなく、自国の都合で・「戦略的に」いろんな勢力を利用するだけ利用してはポイ捨ての歴史でしたから、(テロ組織アルカイダはアメリカが対ソ連用に訓練していたのが不要になったと切り捨てたものが育ったと言われています)結果的に双方から信頼を失う・・全てうまく行っていません。
この数ヶ月〜半年間(昨年5月基準)に韓国主張には都合の悪い慰安婦関連データや報告書がアメリカから頻りに出るようになってきました。
日本にとっては有り難いことですが、アメリカは戦争終結時・・日本軍解体時に一緒にいた慰安婦に関する聞き取り調査したデータがあるのに、(韓国の虚偽主張を黙認して日本を困らせるために)これまで隠蔽して来たことになります。
こう言うご都合的やり方が多過ぎて、アメリカは世界中の紛争地で信用を失い不信感を持たれるようになって来たのです。
この辺で割り込みで書いておきますが、アメリカ外交のふらつきはオバマ個人の責任と言うよりは、アメリカがは国力低下でどうだけ名どうにもならなくなったので、遅まきながらも一部でも王道政治に向けて手を付け始めざるを得なくなった客観状況にあります。
ロシア革命は、皇帝が世論に圧されて半端に(旧勢力を無視出来ないので、改革はいつもどこの国でも半端なものか始めるしかない)農奴解放をやったことが、致命傷になった例です。
日本でも、幕末に徳川家が井伊大老による専制的決断に無理が出て軌道修正・・諸候会議を招集しているうちに、収拾がつかなくなって、最後は小御所会議でのクーデターを経て明治維新になったのもその一例です。
覇道政治の場合、アメリカの意向だけソンタクし,アメリカに都合が言いように付き従っている国・・世界的にアメリカの御先棒担ぎをしていた国にとってはアメリカの意向に従えば良いので基準がはっきりしていて安心でした。
強者に従う・・正義の基準を度外視して邁進していたのが、中東ではイスラエルや革命前のイランパーレビ王制やサウジであり、アジアでは韓国であり、欧州ではイギリスだったでしょう。
ソ連崩壊後2番手に仏独や中国や首長国連合やエジプトであったでしょうし、3番手がその他日和見国と言う順でしょうか?
私が長年批判するように覇道政治や専制政治は武力・権力を基礎にしているだけで、正義の基準がないので、強い者の気持ちを押し測って周囲が行動するしかありません。
皇帝(権力者)に取り入って相手を蹴落とす術(権謀術数)に掛けては、(馬を鹿と言うほど極端な不正義でもトキの権力者の言うとおり賛同することが、中国高官の生き残り智恵として2000年間言い伝えられてきました・・バカの語源)専制政治の経験が長い中韓には得意の分野です。
覇道政治下の行動基準では正義の裏打ちが不要ですから、権力者の都合=戦略次第ですが・・アメリカや中国の戦略的思考に比べて日本には戦略思考がないとマスコミがいつも日本の政治家や経営者をバカにしていました。
マスコミ人は、中韓的価値観にどっぷり浸かっているので、権謀術数が良いと心底思っていたのでしょうが、日本人は古来から正義だけが行動基準で立身出世その他の邪な戦略で相手を騙したり陥れたりする気持ちがないし、正義に反して権力者にこびる発言・行動は卑しまれる社会ですから当然です。

道義違反と慈悲の心

アメリカもあちこちの組織が日本に対する絶大な信用によって運営されるようになると面白くないから自分から出て行くか仲間に残り、あるいは新たに入るしかなくなります。
日本の助力が必要になって来ると虚構の歴史観・・日本人が非人道行為をして来たと言う意見を裏で言い続けることが可能か・自分が悪かったと謝らなくて済ませられるのかの疑問です。
まして資源販売程度しか収入源がない上に、世界的に元々孤立しているロシアにおいてオヤ!と言うところです。
日本人は声高に相手に「謝れ」とまで言いませんが、安倍総理はワザワザロシアでプーチン氏と合う予定らしいですが、相手が孤立して弱っているときでさえ、ここまでサービスするから相手が誤解してしまいます。
日本は「相手が困っているときに、過去のことを言わないで観音様の慈悲の精神で対する」のが普通です。
年末に日韓合意した内容では、韓国の謝罪がない限りこれまでの悪質な行為を許せないと思っている日本国民が圧倒的多数(・・アメリカに強制されたと怒っている人が多いでしょう)ですが、面と向かっての合意では、あまり相手の顔を潰さない・・内心反省しているようだから文書で反省しているとまで書かせて恥をかかせなくても今後やらないと言う気持ち程度で良いよ!」と言うのも日本人の心です。
しかし、内心許していないので、(今後反省の態度を示さないで)日本が謝罪を要求しないことを奇貨として相手が良い気になるならば、韓国への技術支援その他の協力は進められないことになりますが、将来対アメリカやロシアでも「日本がはっきりと謝れと言わない」ことを良いことにして,今度は少女像なら良いだろうとか大きな態度を続けて行けるのか?の疑問で書いています。
弱いと見れば徹底的に相手をやっつけることしか知らない世界では、困っているときにも(天安門事件で困っているときに救いの手を差し伸べました)仕返しすら出来ない「日本の弱さ」と誤解してしまった結果、中韓はここまでやってしまったに過ぎない面があるでしょう。
アメリカもロシアも日本人が怒らない限り日本人の本心を理解しないまま、「相手が喜ぶから友人の家にただで泊めてもらい御馳走になる権利がある」と厚かましく無神経なままになるのでしょうか?
現在トルコであれメキシコであれ、いろんな中小国の日本詣で・・日本とは昔からこんなに親しいとか、遭難したときに助けてくれた美談とか古い話を掘り起こして来くる・・ラブコールが引きも切らない状態になっています。
東南アジア諸国では、日本軍が支配したときには、地元振興の産業育成や教育ばかりではなく、日本兵が如何に独立戦争に手を貸してくれたかの美談が盛んに出てきて顕彰する動きが出てました。
このような世界情勢の中で、アメリカの作った虚構の歴史・アメリカによるフィリッピン空爆で大量の犠牲者が出たのを日本兵の虐殺だったと強制して来たことや、(韓国の慰安婦は米兵相手だったことも知られています)インドシナ半島ではフランスの植民地支配の牢獄が日本の弾圧だったと噓を教えるなど・・アメリカの強制して来た虚構だらけの歴史がほころび始めています。
中韓を除くアジア諸国で本当の発言が出て来ると、行く行くは第二次世界大戦は何の戦争であったか・・欧米の植民地支配を維持するためのアメリカの参戦であったことは客観的に明らかになります。
こう言う時代が来ると、居場所がなくなり面白くないのでモンロー主義のように引き蘢ってしまうか、(アメリカ大統領選挙候補のトランプ氏はどちらかと言うとこの主張です)潔く謝るか、真実や正義を問題にしない中韓と組んで最後まで日本批判を続けるかの選択になります。
極東軍事裁判が正しいと主張し続けるためには、南京大虐殺があったか否かは中国と手を組めば良いだけで他国には分らないことですから、最後まで手放さないカードになる選択肢があります。
真実や正義に関心がなく自国利益・対日交渉材料として使いたい中国と韓国だけが、アメリカのでっち上げ歴史認識に関しては、唯一最後までの同盟国であり続けるでしょうが、中韓は利益で動く国ですから日本の国力・世界での地位・信用が上がって来るとどちらに着くかは分りません。
中韓はアメリカの使嗾に応じて反日運動に励んだ結果、莫大な経済損失を被っています。
中国が素材産業や低賃金に頼る生産や公害無頓着生産からレベルアップするには、日本の協力が必須ですがこれが思うように行かなくなっています。
韓国も中国の追い上げを受けて更なるベルアップには、日本企業の協力が必須である点は同じです。
技術移転は盗めば良いとは言え、手取り足取り教えてくれる職人のスカウトが、うまく行きません・・嫌韓嫌中感情が激しいと韓国企業に土日にアルバイトに出掛けてこっそり教えて小遣い稼ぎする「非国民」?は少なくなります。
このためにサムスンが日本国内に来研究所(技術窃取拠点?)を設けると言う報道が昨年出ていました。
慈悲の心で許してやってることを日本人が弱いからどんな悪どいことしても良いと錯覚するにしても度を過ごしています。
「仏の顔も三度まで・・」と言うように、さすがに日本人の多くが怒り始めたのが、今回の慰安婦騒動です。
嫌中韓感情の高まりに、中韓両国が参って来たのが現状です。

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