自己実現と社会1

近年の中国躍進の根源は技術窃取によるだけではなく、リスクを恐れないこと・・思想規制が強ければ経済の進展は望めないというのが一般論ですが、実態は思想規制は厳しいものの共産党支配の否定さえなければ、道義に反するかどうかは問わない・・経済活動は自由自在・・環境破壊であれ知財窃取であれ、やりたい放題やれば良い・とも角先進国に追いつきたいだけです。
新幹線で言えば安全対策など二の次で、まず走らせて「脱線すればその時のこと」という姿勢が顕著です。
商売人は儲けのためには下水利用の油とかミルクを作るのもためらいません。
公害なども諸外国からの苦情によって無視できなくなるまで、なんの心配もしないという姿勢でした。
世界中でリスクをとる果敢なビジネスが広がっているときに・・中国のような無茶苦茶も困りますが・・世界中でまず普及するのを待って最後に参入すれば、世界一安全かもしれませんが、世界で安全確認できるまで実験すらできないのでは国際競争に参加できない結果、世界の最後進国に下がっていくしかありません。
社会党は「〇〇があればどうする」式の反対や役人に対すする厳しい追及で何をするにも複雑な仕組みを構築した成功体験に酔って?なんでも反対政党として信用を落としましたが、反日国としては国内反日利用勢力は、鉄砲玉・捨て駒でしかないので痛くもかゆくもないでしょう。
社会党は信用がなくなれば解散させて新党を創り、洗脳済みの政治家を新党に入れさせればいいのですから簡単です。
政治家は個人として政治責任をとるべきであって、社会党から新党に入り直せば過去の政治行為の責任がなくなる仕組みがおかしいのです。
この仕組みを真似しているのが各種詐欺的集団で、金融商品等の違法行為で許可取り消しになるとそのメンバーを含めて別の組織を立ちあげる(代表にはなりませんが)繰り返しが続いています。
国際競争から日本をいかに遅れさせ、脱落させるかの、反日運動目的では新たな挑戦を一切できない仕組みづくりでは大成功してきたように見えます。
表現の自由はその集団をよりよくする効果があるから重要なのだと自分流に理解してきましたが、今の憲法論では、言いたいことを言うのはそれ自体が「自己実現」であるから、「所属集団ために害があるかどうかは関係がない」というようになっているらしいことを、Jul 12, 2018「表現の自由(自己実現・自己統治)とは2」のシリーズで紹介したことがあります。
私はもともと勉強不足でそういう意見が通説だったか?元は違ったが、この数十年でいつの間にか変わったかすら知らないのですが、ネット検索すると、芦部信喜憲法以来これを書かないと司法試験に合格できない時代が続いていると解説されています。
私はそのひと世代前の宮澤憲法時代のテキストで合格してきたので知らないわけです。
実務ではこう言う哲学的論争は実務にあまり関係ないのでその後の学説変化フォロー・勉強視野に入っていませんでしたので、司法試験勉強時代になかった説を私が知らなかったのは当然ですが、言いたいことをいうのは自己実現行為であって、人間の侵すべからざる基本的人権・人権の中でも優越的人権というらしいですが・・。
ただ、この説も冷戦時代の産物であって、今では批判が出ていると言う解説が以下に出ています。
http://nota.jp/group/kenpo/?20061016104219.html

自己実現と自己統治
なぜ表現の自由は優越的地位を有し、他の人権よりも手厚く保護されなければならないのか、ということを説明する方法はいろいろあるが、芦部信喜が定式化したものが「自己実現」と「自己統治」の価値である。受験生の中には表現の自由に関する問題が出題されたときには、何が何でも答案のどこかにこれを書かなければならない、これを書かないと減点される、という強迫観念さえ持っている人がいる。
人権の中でそもそも優劣が付けられるのだろうか、アメリカ合衆国憲法ならばともかく、日本国憲法の条文から優劣が読み取れるだろうかとか、統治にまたがる人権はなぜ価値が高いのか、とかいった根本問題を立ててみると、この理論は自明ではない。
「人間の活動の中で精神活動を重視して経済活動、営利活動を軽視したのは、これを提唱したインテリの観念的立場を反映したもので、普遍的には成り立たない」とかいった批判が出されている。

優越的地位の理論が日本で通説になったのにはそれなりの歴史的事情(ここで詳しくは述べられないが冷戦とその影響を受けた日本の政治状況)があり、合理性があったと考えるが、これにともなう負の面があったことも否定できないと思う。

冒頭に書いたように中国では、逆に企業活動の創意工夫にあまり注文をつけず、悪しき結果が出てから規制処罰する方向で大躍進をとげている時代ですが、芦部憲法ではこの逆で政治反対運動は侵すべからざる権利であっても企業活動の自由を縛るのはいくら縛っても良いかのような差別論理でした。
要は企業活動を縛る方向性が、冷戦時代に中ソに有利な方向へはびこって行ったように見えます。
以下紹介するように芦部憲法著作が重版を重ねるようになった時期と、日本の企業活動が元気を失い停滞が始まった時期と重なるのには驚きます。
私が司法試験勉強したのは60年代末〜70年代初頭ですが、芦部信喜に関するウイキペデイアによれば経歴代表著作は以下の通りで、約20年以上経ってからのようです。

ハーヴァード・ロー・スクール留学を経て、1963年東京大学法学部教授、

『憲法学Ⅰ~Ⅲ』(有斐閣、1992年~1998年)
『憲法』(岩波書店、初版1993年

芦部説を勉強したこともない素人の私にはあまり批判する権利がありませんが、素人風に誤解すると自己実現こそが最重要で「民族を売る目的かどうかは善悪の基準にならない」という方向へ親和性を持つ学説のようです。

日本独立反対運動 1

高速道路反対運動の頃になると私が勧誘に乗らないのがわかったらしく、あっさりした勧誘程度しか来なくなったので、スローガン程度しか覚えていませんが、地元団地の反対運動(「クルマの出入りが多くなると団地住民が危険だ」というスローガンだったように思いますが・・マンション等の工事反対の戦術としてトラックの出入り→子供の通学が心配というのが定番・通学時間中の資材搬入をしない約束などが普通になりました。
この種の運動の成果か?路地の水道/ガス工事あるいは広い道路での重機使用などでも道路左右に監視員がついて歩行者の誘導をしている・誘導などしてくれなくとも歩行者用の迂回路がきちんとできているのですが・・外国の人が見れば不思議な光景になっています。)が成功したらしく、モータリゼーションが一般化した後に、元は猛反対していた団地住民?自治会?がジャンクションが遠くて不便だということで設置運動をしているとのニュースを見たことがあったので、その前のジャンクソン設置反対運動が成功していたのだとわかりました。
その頃からビルを立てるにも周辺の同意がいる、工場等で新たな設備導入するには公害防止手順を踏み周辺の同意などをつくす必要など、各種実験・・今の自動運転技術獲得競争でいえば、日本では公道実験実施が困難なので、アメリカに行って実験しなければならないなど・・実験すらまともにできないので、国際開発競争に遅れをとる懸念が知られています。企業が最新設備導入にあたり、経済合理性があればまず導入し弊害が起きればその時に考えれば良いという社会と比較すれば、何か新しいことをするには大変な手間や時間がかかりいつも実行が遅くなります。
安全は先に確保した方がいいといえばその通りですが、物事は程度問題・神ならぬ身で100%安全の保証など前もって確保することは不可能ですから(国会議論報道によると)反対の為の反対の傾向が強すぎて、あまりにも微に入り細に入りすぎているのではないかの疑問を書いています。
言論の自由がなく、発表前に許可がいる社会同様に、日本では何かしようとすると、ものすごくコストかかる社会になっています。
キャッシュレス化その他最新技術導入が周辺国よりも日本で進まないのは、何かをやろうとすれば会議では「〇〇が起きると誰が責任を取るのか?いう議論が普通で)なんでも反対論が立ちはだかる仕組みができ上がっています。
選挙で言えば、ネット利用投票ができれば膨大な投開票コストも要らず投票者も手間暇かかりません。
この議論を会議ですると本人確認できない・なりすましがあったらどうする?と反対論が出るのですが、現在だって、公職選挙で言えば投票所に来た人の確認は投票通知書を持って来たかどうかを基本として確認しているにすぎません。
毎年一定時期に郵便配達される国保のカードを狙ったヤクザがマンション郵便受けから取り出して、その人の名義の銀行口座を作りあちこちで多数の携帯購入して、期間限定海外への電話使い放題で5〜6万円でイランや東南アジア人などに売りだしてぼろ儲けしていた事件を担当したことがあります。
名義を使われたのは同じ組員で刑務所服役中でしたので、利用明細が郵便受けに入ってもどうってことのない状態で(もともと残高がゼロ近いので)口座引き落し不能になるまで使えるという触れ込みでした。
このように郵便を受けとった人というだけでは、 本人かどうか不明ですし、私の関与している日弁連選挙で言えば、投票時間にどっと並ばれると受付の人は投票権のない人(登録したばかりでまだ投票権のない人や郵便投票申し込み者などなど・同じ人が2回以上)が投票することのないようにするのが主たる業務のような関心で、名簿チェックに忙しくて、投票に来た人の顔をマジマジみている暇がありません。
ちなみに千葉県弁護士会では800人以上の会員ですので、もともと顔をみんな知っているわけではありません。
多くの人は生命より大切な?お金を引き落とし承諾などパスワードその他の貴重な情報を利便性のためにいつもネット上で開示しています。
相手が限定されているとはいえ、それの漏洩リスクを冒しながら支払いの都度開示しているし銀行や業者も盗まれた情報のリスクを負担しながらネット決済等に応じている・・何事もリスクのない行為はあり得ません。
※追記
以下のニュースが流れていましたので、追記です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190322-00000056-mai-bus_all

フェイスブック、12年からパスワード閲覧可能 ずさんな管理態勢相次ぎ発覚
3/22(金) 18:55配信
ワシントン中井正裕】インターネット交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックは21日、利用者数億人分のパスワードが暗号処理されず、同社社員が閲覧できる状態で社内システムに保管されていたと発表した。

パスワード制度やキャッシュカードの普及には末端機器で解読出来なければ、(暗号化してない限り)機能しないのですが、暗号化して本部機能に送信して本部機能がそれを解読して即時に○X返信する仕組みになっているので銀行支店員やレストラン店員がパスワードを個人的に入手できなくなっているのですが、本部でのパスワード管理が、暗号化されないまま放置されていたとは驚きです。
このように多くの人は、なんとなく自分のパスワード開示には不安であっても、まさかフェイスブックのようなことはないだろうと一応根拠なく信用していたのです。
車でも事故ゼロはあり得ないのと同様に何事もリスクと便益の兼ね合いですが、メデイアはなんでも新しい挑戦に対してこういうことが起きたら誰が責任を取る式の反対論応援というか報道し過ぎでしょう。
新規性を取るか安全性を取るかは国民消費者の選択に委ねるべきでしょう。
リスクとの兼ね合いで何をやるかを決めるべきなのに、ワクチン接種であれなんであれ、リスクがあったら誰が責任を取るのだという?反対論がハバを効かせすぎています。
これでは何事も前に進みにくい社会になるのは当然です。

日本の危機対応力(米国支配と民族危機)1

欧米でもアジアでも、これまでの戦争では「〇〇会戦」で勝敗が決まれば、それ以上の民族根絶やし的攻撃を続けずに講和会議がはじまるのが普通でした。
米国は日本の交渉打診に対して全面降伏・占領政治を受け入れない限り講和交渉を受け付けずに、その間山間部や農村の民家まで対象に民族根絶やし的空爆を繰り広げていた結果、空爆に対して反撃能力がなくなり爆撃されるママになっていた日本人をもっと効率的殺戮できるように、最後のトドメに原爆を落としたように見えます。
(もちろん米国はそのような目的を否定しますが、その前にやっていたことや占領後政治と総合判断です)
ナチスが効率よく大量に殺せるようにガス室に送ったのとどう違うのでしょうか?
しかもナチスは自国内や支配地内のことですが、米軍の戦い方は戦時国際条約違反であることや、ウエストファーリヤ条約以来の国際合意に反しているのではないか?等の関心で(キリスト教国の国際条約1(ウエストファリア条約)August 26, 2016以下で書きかけだったか完成したかも記憶がはっきりしませんが、書いてきました。
中国の国際ルール違反を批判しますが、自分も相手が弱いと見れば国際合意など守っていなかったのです。
米軍の焼夷弾攻撃は、無差別爆撃どころか積極的な住民殺戮を目的にしていた・・・まず周辺部をぐるりと焼夷弾で炎上させて住民を中心部に追い詰めてから、中心部に向かって渦巻き状に焼夷弾攻撃して全員焼き殺す方法だたったという意見もありますが、(強風下を選んで実行された悔結果によるものかもしれず米軍記録には見えないということでした。
ウイキペデイアによる東京大空襲の記事です。

東京都は、1944年(昭和19年)11月24日以降[1]、106回の空襲を受けたが、特に1945年3月10日、4月13日、4月15日、5月24日未明、5月25日-26日の5回は大規模だった。
その中でも「東京大空襲」と言った場合、死者数が10万人以上の1945年(昭和20年)3月10日の夜間空襲(下町空襲)を指す[2][3]。この3月10日の空襲だけで、罹災者は100万人を超えた

空襲は、建前では軍施設や軍需産業に対する攻撃だが、東京大空襲は東京そのものの殲滅を目的とする無差別爆撃で多数の非戦闘員たる民間人が犠牲になっており、戦争犯罪ではないかとの指摘も強く、2007年の東京大空襲訴訟でも無差別攻撃はハーグ陸戦条約3条違反という主張がなされた[3]。第一次世界大戦後の1922年、ハーグ空戦規則が採択され、軍事目標以外の民間人の損傷を目的とした無差別空爆は禁止されていた[3]。

日本中を・・焼き尽くし作戦繰り返しの最後にやった原爆投下などに対する意見は、邪推でしかないとも言えますが、これと占領後の最初の行動が重要です。
人の意思はある行為の前後の行動から推測されるものです。
殺人や傷害事件でたまたまその場にあった刃物を使ったのか、その前から喧嘩状態にあって、面会前に刃物を準備して会いに行ったかなど前後行動が重要です。
占領後の実際政治では「日本民族にはアジア諸国と同様の生産力・農業生産しか認めない」という方針のもとに、すぐに各種生産産設備を取り上げて船積みをしていた事実を見れば、民主化するための占領というのは名目であって実際に行った生産設備破却行為を見れば(軍需設備かどうか不明だから民家も爆撃したというのであれば、占領後工場設備を設備を撤去してしまう必要はありません)どういう目的で戦争を仕掛けていたかが推測されるように思われます。
当時のアジアで植民地〜半植民地にならずにで独立していたのはタイ王国のみであり、その他は全部欧米の植民地であり中国は日本が、欧米疎開地を解放するまでは半植民地状態であり、最貧国的(戦後だいぶ経っても改革開放時日本の何十分の1の生活水準でした)状態でした。
何回も紹介していますが、現時点でのウイキペデイア(このブログでは特にことわっていませんが、学問的に絶対正しい保証はなくしょっちゅう変更されていますが、引用時点で一応この程度のことがわかっているという意味での引用です)による米国占領政治の紹介を引用しておきます。

産業解体
SCAPはドイツと同様に日本の脱工業化を図り、重化学工業産業を解体した。初期の極東委員会は賠償金を払う以上の日本の経済を認めなかった。

「賠償金を払い続けさせるために」奴隷のように働かせるが、「復興を認めない」ということは、焼け野が原のママで生活しろということでしょうか。
東京銀座や丸ビル付近の戦後直後の焼け野が原の状況が知られていますが、全土で空襲を受けなかった都市はほとんどなかった・千葉市の戦後写真展を見ると一般化されている東京銀座や東京駅周辺の写真同様に丸焼けの状態です。
地方のお城がほとんど(被害のないお城はほんのわずかです)空襲で燃えてしまったことから見ても、全国区のニュースになっていないだけで(お城のない千葉のような当時小さな街でもほぼ市街地全焼ですから)地方でも大方が焼け野が原になっていたと思われます。
札幌旅行の際に偶然見た札幌の空襲前後の写真展でも同じでした。
「復興を認めない」占領とは?国民大方に対して野宿生活を強制するつもりだったのでしょうか?
上記引用の続きです。

「マッカーサーも1945年(昭和20年)9月12日の記者会見で
「日本はこの大戦の結果によって、四等国に転落した。再び世界の強国に復活することは不可能である。」
と発表し、他のアジア諸国と同様に米国および欧州連合国に従属的な市場に解体するべく、極度な日本弱体化政策をとった。
こうして各地の研究施設や工場を破壊し、工業機械を没収あるいはスクラップ化し、研究開発と生産を停止させ、農業や漁業や衣類を主力産業とする政策をとった。工業生産も、東南アジア諸国などへの賠償金代わりの輸出品の製造を主とした[12]。
1945年(昭和20年)に来日した連合国賠償委員会のポーレーは、日本の工業力移転による中間賠償を求め、賠償対象に指定したすべての施設を新品同様の状態に修繕し、移転まで保管する義務を日本の企業に命じた。
1946年(昭和21年)11月、ポーレーは最終報告として「我々は日本の真珠湾攻撃を決して忘れない」と報復的性格を前文で明言し、「日本に対する許容工業力は、日本による被侵略国の生活水準以下を維持するに足るものとする。
右水準以上の施設は撤去して有権国側に移す。」とした。軍需産業と指定されたすべてと平和産業の約30%が賠償施設に指定され、戦災をかろうじて免れた工業設備をも、中間賠償としてアジアへ次々と強制移転させた。
1950年(昭和25年)5月までに計1億6515万8839円(昭和14年価格)に相当する43,919台の工場機械などが梱包撤去された。受け取り国の内訳は中国54.1%、オランダ(東インド)11.5%、フィリピン19%、イギリス(ビルマ、マライ)15.4%である。

製造業の強靭性(レアアース禁輸対応力1)

この辺を読み違えたのが中国で、10年に反日暴動を煽るのと同時に日本企業の高度製品が中国のレアアースに90%以上も頼っていることに目をつけて事実上の禁輸しましたが、日本はその間備蓄在庫(内々中国リスクに備えて潤沢な在庫備蓄していた備えもあって)でしのぎながら、レアアース使用率大幅引き下げ技術開発に成功したので、レアアースは暴落して中国を苦しめる結果で終わったことは、耳目に新しいところです。
中国人は、日本人は環境変化対応能力が高いことを知らなかった・・中国では輸入技術で生産してきただけ?で自前で技術開発して経験がなくそういう方向に日本が努力し克服することが予想できなかったからでしょうか?
それと戦前と違い今の日本は世界中に友人を持っている点が大きな違いです。
欧米相手の満州事変以降の日本は孤立していたので、技術革新も孤立したまま(打開のための宿敵?ドイツとの和解・日独防共協定をするしかなくなったことを書いたことがあります。
ただし、中国で反日運動を仕掛て日本を世界孤立に導いていたのはドイツが主勢力でした・現在慰安婦騒動を仕掛けている黒幕は中国系人脈であり、中国マネーと言われているのと似ていました。
日本は反日勢力の中心であるドイツと手を組み、ドイツ蠢動を抑制して貰うしかないほど追い詰められていたし、ドイツとしてはアメリカの背後を脅かし欧州戦線への関与を当面薄める時間稼ぎだけの利害ですから、ビッグ技術で広告効果の大きい潜水艦Uボートの日本への回航作戦が知られている程度で、本気の地道な技術協力はなかったでしょう。
戦前は国際孤立・ABCD包囲ラインによって資源獲得で困ってしまい、(石油一滴血の一滴」という標語が生まれるほど石油を求めて東南アジアに進出・血路を開くしかなくなっていました。
これに対して今の日本は世界中に友人がいる時代です。
技術開発だけでは短期間に数%利用を減らすのさえ大変で、すぐに90%近い削減できないので、並行して世界中でレアアース開発が始まり、世界中が協力してくれたことが大きな成果でした。
最後には、中国の対日禁輸はWTO違反というお墨付きまでもらって完勝でした。
やはり正義(国際協調の必要性)は強いと実感した日本人が多かったのではないでしょうか?
https://www.sankei.com/premium/news/150515/prm1505150002-n1.html
2015.5.15 06:00

中国ついに“白旗” VS日欧米「レアアース兵糧戦」で自ら首を絞めた

2010年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で起きた中国漁船衝突事件とその後の日中摩擦を受け、中国が制裁措置として事実上の対日輸出規制を行ったレアアース(希土類)。ハイブリッド車(HV)のモーターなどハイテク製品に欠かせない素材だが、日本は欧米とも共同歩調を取って追い込んだ結果、不当な措置をとり続けた中国は5月1日に最終的に白旗を掲げた。
世界の需要の90%以上を出荷していた中国は、制裁措置に音を上げた日本の経済界が政界に圧力をかけることをもくろんでいた。
同時に欧米市場向けも“売り惜しみ”で輸出を滞らせて値をつり上げるなど、姑息(こそく)ともいえる戦術に出た。
漁船衝突事件をきっかけに対中依存度を引き下げようと日本企業は、レアアースを使わない製品やレアアースのリサイクル技術を続々と開発した
。この結果、中国の対日レアアース輸出量は11年に前年比34%減となり、その後も大幅減少が続いている。
日本企業は「やればできる」ことを証明。オーストラリアなどからのレアアース供給も本格化し、中国産の需要は減っている。
疲弊する中国レアアース業界
こうした中で中国産レアアースの価格が数十%も下落した。
国内の過剰生産と過剰在庫がダブル、トリプルパンチとなって中国のレアアース業界は疲弊。中国紙、21世紀経済報道によると、輸出減少や価格下落などを背景に、中国のレアアースは14年、業界全体として初めて赤字に転落した。
18社の利益合計は11年以降、年ごとに減少。13年の合計利益はそれでも31億元(約605億円)だったが、14年は赤字転落したという。赤字幅は明らかにしていないが、14年の売上高合計は前年比21%減の260億元に止まった。

http://biz.searchina.net/id/1529816?page=1

レアアースの輸出停止で、最も損をしたのはわが国だ=中国 2014-04-15 06:57
レアアースは「産業のビタミン」とも呼ばれ、ハイブリッド車のエンジンや省エネ家電、スマートフォンなどには欠かせない材料だ。中国メディアの中研網は9日、「レアアースの輸出停止によってもっとも損をしたのは中国だと考えられている」と論じた。
「わが国はレアアースを軍事、外交の駆け引きに利用していたことは周知の事実だ」とし、2010年にレアアースの対日輸出を突然停止したことが、日本では代表的な「中国リスク」と認識されるようになったと論じた。

 2010年9月、東シナ海で発生した海上保安庁の巡視船と中国漁船との衝突事故をきっかけに、レアアースを外交の切り札にした中国は、日本への輸出を停止した。当時、レアアースの輸入の約9割を中国に依存していた日本の産業界は混乱に陥り、11年夏ごろまでレアアース不足は続き、価格は約20倍にまで跳ね上がった。
「わが国はレアアースを軍事、外交の駆け引きに利用していたことは周知の事実だ」とし、2010年にレアアースの対日輸出を突然停止したことが、日本では代表的な「中国リスク」と認識されるようになったと論じた。
しかし、レアアース価格の高騰によって、米国やカナダ、オーストラリアなどではレアアース鉱山の開発を促進し、日本では中国以外のレアアース調達先を開拓する動きが活発化した。さらにレアアースの使用量を削減する技術の開発や、都市でごみとして大量に廃棄される家電製品など、いわゆる「都市鉱山」から回収したレアアースの再利用も進んだことで、2012年には日本のレアアース輸入量は前年比でほぼ半減した。
「わが国が突然、レアアースの輸出を停止したことで国際社会の信用を失い、さらに輸出量が減少したことで中国国内のレアアース関連企業は大幅な減産や生産停止に追い込まれた」と論じ、業界内ではレアアース輸出停止によってもっとも損をした国は中国だと考えられていると報じた。(編集担当:村山健二)

日米製造業の違い6(変化対応力1)

中国進出の大手企業は中国の報復が怖いので黙っていますし、同じく中国特派員安全のためにか?・・大手メデイアはトランプ批判一色です。
しかし、例えば関税アップで自国産業保護しても意味がないとか、二国間貿易赤字だけをテーマにするのは間違いとかの批判は、部分部分ではその通りでしょうが、トランプ氏の求めているのは知財強奪をやめろという脅し(取引)に使っているのであって、目先の関税で特定企業を保護しようとしている訳ではない・支持者獲得のためにそのようなレトリックを使っているに過ぎないので、筋違いの批判です。
ウクライナ侵攻に対する対ロ経済制裁で見ればわかるように、制裁によって経済利益を得ようとしていないのに、欧米が損を被ると批判した場合、比較対象が違う事を無視していることが誰の目にも明らかでしょう。
揉め事というのはお互い損になるに決まっているが、かトイtyて相手が無茶をyても何事も穏便にいうばかりではのさばりすぎるので、いつかは「いい加減にしろ!という時期が必要です。
揉めることによってどちらの方にダメージが大きいかで勝敗が決まるので、経済制裁発動の場合、どちらの方が被害が大きいかを計算するのは大事ですが、関税アップや輸入規制すると、自国産業保護が損をするから愚策と批判するのは筋違いです。
大所高所から見るとトランプ氏の対中政策は今の所、サイレントマジョリテイー・・実際には先進国全体の支持をうけているように見えます。
話題が逸れましたが、日本の半導体製造措置の国際競争力・中国韓国の半導体製造装置輸入状況を紹介しておきます。
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2018/1001/efa7580c25d588d6.html

半導体では落ち込んだ日本のデジタル関連財輸出だが、世界貿易においてプレゼンスを発揮している品目もある。代表例は半導体製造機器で、ここ10年、日本が世界最大の輸出国の地位にある。半導体製造機器同様に、産業用ロボットも輸出国として日本は首位を維持している。世界経済の回復に伴い企業が設備投資意欲を高めたこともあり、両品目とも近年の輸出は好調だ。日本のデジタル関連財輸出は2015年を底に増加に転じたが、半導体製造機器はデジタル関連財輸出の増加分のうち2016年は約7割、2017年も約3割分を担うなど、回復の原動力となっている(図2参照)。

ついでですが、18年には半導体装置では中国が輸入額で韓国を抜いたようです。
https://news.mynavi.jp/article/20181207-737115/によると以下の通りです。

日本半導体製造装置協会(SEAJ)ならびに国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、2018年第3四半期における半導体製造装置出荷額が前四半期比5%減、前年同期比11%増の158億ドルになったことを発表した。
地域・国別に見ると、中国市場が、前四半期比5%増、前年同期比106%増の39億8000万ドルとなり、同統計開始以来、初めてトップ国・地域となった。
以前からSEMIでは、2019年に中国が韓国を抜き、世界最大の半導体製造装置市場になるとの予測を述べてきたが、メモリ市場の軟化の影響を受けた韓国勢の勢いが鈍化したこともあり、若干早まった感がある。

BTOB部品輸出で見ておきます。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-19/-2025からの引用です。

増島雄樹(エコノミスト)

2018年7月19日 9:07 JST

【インサイト】中国製造2025、日本にとって脅威よりもチャンス

relates to 【インサイト】中国製造2025、日本にとって脅威よりもチャンス

以上によると消費財や加工品の輸出額自体は長期的に見てそれほど減っていないが、逆輸入が増えた分を部品等輸出増加で補っている印象です。
日本人の多くは「その場限りの仕事をすれば良い」という人が少なく、職に就くと天職と心得えて日本の職人気質というか日本人気質というか自分の仕事に打ち込む人が多いので、そこから次の時代に適合できる素質が育まれている人が多いように見えます。
幸田露伴作の「五重の塔」で描かれる人物像は、創作であり本当のことかどうか知りませんが、これが国民多くの感銘を受けるのは、その気質を尊ぶ国民性があるからです。
江戸時代に培った生真面目な職人気質が、次の明治時代の工業製品製造に能力発揮してすぐ応用できた・(低レベルで満足せずに時計でもレンズでもすぐに世界最高水準のものを作りだせた)のとおなじです。
職人気質尊重の総合力が日本の企業精神そのものとなり、何百年も続く(いろんな変化に柔軟対応できた)企業が多くなっているもとになっているとおもわれます。
石油危機では、ほぼ全量輸入の日本はもうダメだと騒がれたものの、省エネ技術確立で却って世界に先行しましたし、公害発生でも同じです。
基礎技術の蓄積が大きいので時代が変わったくらいでは、柔軟対応能力があるので壊滅的打撃をうけません。

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