韓国移民熱と経済外指標2

一般的に行われている経済面からのアプローチの基礎になるべき韓国経済の推移は世界ネタ帳によれば以下の通りです

経済成長が上記のように右肩上がりで生活水準が上がる一方の国では、物質的側面だけで自殺率や脱出熱を測る基準でいえば、活気に満ち溢れて自殺者や国外脱出願望が上がる筈がないのですが、自殺増加や失業者増加や自営業者の大量廃業など暗いニュースが多くて、何が本当か真相を理解しにくい国です。
韓国が特殊なのではなく、なんでも経済側面中心に論じる現在の評論傾向に無理があるのでしょう。
経済関連のデータは重要な指標ですが、それは第一歩の指標に過ぎないでしょうから、例えば、部屋が寒過ぎれば、極寒の地か?とも言えますが、冷房がきつすぎる場合もあります。
最近連続した事象では、元次官が不肖の息子が世間に迷惑をかけないうちに・・息子を殺した事件、大手企業役員の息子が吹田市の交番の巡査を襲って拳銃を奪った事件など、経済政策の失敗によるとか親の育て方でどうなるものでもなく、こういう政治や不況が原因とか誰かの責任にして済むことではありません。
左翼系ならラバ、こう言う答えであるべきと言うような、何事も図式化してあんちょこに済ませる時代は終わっていると言うべきでしょう。
いまの時代には、経済データを前提にした報道や意見で終わりにしないで、さらに掘り下げた情報提供が必要です。
韓国の場合昨日紹介した地獄の?徴兵制逃れが、国民にとって重要関心事ですから、この要因を軽視できません。
この辺は一人っ子政策の結果子供が大事になってきた中国でも同じような問題が起きているようです。
まずは韓国で兵役逃れに知恵を絞る事情の一端を紹介しましょう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10955.php

2018年9月13日(木)18時00分
肥満になって兵役逃れ 兵役で人生を無駄にしたくない若者の増加に手を焼く韓国
<徴兵制を敷く韓国では兵役に就きたくない男性たちがあの手この手で兵役逃れを画策>
韓国兵務庁は9月11日、兵役義務を逃れるために意図的に体重を増やした大学生12人に対して厳しい処分を下す方針を明らかにした。
CNNは「兵務庁は兵役逃れの犯罪を根絶するために徹底した調査を実施する構えだ。公平かつ公正な兵役文化が根づくよう、兵役逃れをした者には見せしめとして厳しい処罰を科す所存だ」という当局者の発言を報じている。
問題の12人はいずれもソウル市内の同じ大学に通う音楽専攻の学生。兵役によってキャリアが中断されるのが嫌で、体重オーバーを理由に兵役検査で不合格になるために、急激に体重を増やす方法についてメッセージアプリで情報交換をしていたという。
肉やピザの食事を1日5回摂るほか、体重を増やすためのプロテインパウダーを摂取したり、アロエを含むジュースを飲んだりした。アロエは粒があるので水より排泄されにくいから、と本人たちは言っているという。最終的に、半年で30~100キロも体重を増やして入隊検査で不合格になることに成功。兵役の代わりに公的機関での任務を与えられていた。

北の思想統制に入るのが怖いという移住動機も経済面の客観データだけから推し量れないマイナス要因でしょうが、北の浸透度に関する公式データがないので憶測の域を出ません。
国外移住が不自由になる前に逃げておこうという・・香港の中国返還直前にブームになったような動機も無視できません。
自分の国がダメならば良くするために努力するのが普通ですが、韓国では逃げ出したい人の方が多いのが不思議・・工作員が浸透しているのでやる気をなくしているのでしょうか。
みんなで自分たちの社会を良くするために前向きに頑張ろうと言う雰囲気があって競争するのは楽しいしやりがいがあるでしょうが、ガンバって成功しても財閥オーナーの親族が贅沢するだけで国民みんなのためになるわけではなし、工作員の工作で冤罪をでっち上げられるリスクがあるとすればやる気を失うでしょう。
そんな危険を冒すくらいならば逃げた方が良いという人が増えます。
老朽化マンション修繕や建て替えに骨折るくらいなら、近隣新築マンションに移り住む方が簡単というのが今の風潮です。
店舗で苦情受けつけが整備されても苦情を言うよりサービスの良いすぐ近くの店に買い物に行く方が簡単でしょう。
ナチス台頭になぜ抵抗しなかったのだと批判は容易いですが、恐怖政治が確立してしまうと亡命(国外逃亡・任意団体の場合脱退してしまう)か権力への迎合しかないのが現実です。

韓国移民熱と経済外指標1

在日に対する徴兵可能性について念のためにネット検索してみました。
http://www.office246.com/kika/column/kika-110525.htm

在日韓国人の徴兵義務について
最近インターネットを見ていると、「2012年から法律が変わって、在日韓国人の徴兵制度が義務化されるらしい」とか、「強制徴兵の召集に従わなければ財産を没収されるなどの厳しい罰則があるらしい」とか色々噂になっていますね。
例えば、ほとんどが日本生まれ・日本育ちの、言語も文化も思想も日本人寄りの人が多い在日の「特別永住者」を韓国軍に入隊させている映像を想像してみて、かなり違和感があるのは私だけでしょうか?
韓国国内で徴兵制度を逃れようとする人が多いようで、その対応策での法改正と言われています。
以下、簡単にまとめてみました。

【原則】
韓国の成人男性(18~35歳)は、兵役の義務が課せられます。

【例外】
次の条件を満たす人は、兵役を免除されます。
① 韓国以外の国で生まれた人
② 韓国国内で生まれたが、6歳~18歳まで国外で成長した人
(韓国での修学は3年以内なら許される)
③ 本人が18歳になるまで、家族全員が永住権を取得している人

上記の通りですので、日本生まれ・日本育ちの特別永住者の方は通常ですと徴兵に怯える必要はないというのが当事務所の見解です。

上記にいう当事務所とは私の事務所という意味ではなく、上記引用元の意見です念のため
韓国政府は、韓国から徴兵逃れのために海外移住する自国民が増えてきたので、少なくとも徴兵義務未履行のママの国外移住・・食い逃げを許さないための法整備をしただけ・・もちろん徴兵回避目的移住を阻止する名目による青年期の海外移住や留学抑制目的も隠れた意図があり得るでしょう。
逆からいえば、幼児期から母親同行による英語圏留学熱は徴兵回避目的が含まれている可能性があります。
https://eigohiroba.jp/t/19

「雁パパ」留学費用を送金するため、ひとり韓国に残って働く父親たち
韓国では、1989年の海外旅行解禁後に留学ブームが訪れました。もともと留学は上流階級がするものとの意識が強かったようですが、2000年頃以降は中産階級にまでその波が広がり、早期留学者数も劇的に増加しました。
2002年にはその数が1万人を越え、ピーク時の2006年には3万人近くまでに膨れ上がりました。
その際、幼い子供にひとりで海外生活を送らせることを心配した母親が子供の留学先に付き添い、父親が単身で韓国に残るケースが多く発生しました。
子供の教育のため、単身生活に耐えながら必死に働いて子供の留学費用(と現地での妻子の生活費)を稼ぎ、留学先に送金する父親たち。
雁は韓国において生涯伴侶の象徴であり、遠い距離を旅して雛たちの餌を求めてくることから、そういった父親たちは「雁パパ」と呼ばれるようになりました。

公式経済データが悪くなっていないのに国外脱出願望がどんどん強くなっているのが不思議ですから、韓国の海外移住希望者増加背景には、経済要因だけではわからない・・中長期的には北の支配下に入る恐怖があるのでその前に逃げてしまいたいという気持ちも一部あるでしょうか?
もちろん世論調査でそう言う質問項目がないし、進んで自分から言えないので推し量るしかないことですが・・・。
似たような話に海外移住先希望ランキングがありますが、日本移住希望はありません。
よほど嫌われているとみて安堵している嫌韓派日本人が多いようですが、実際に日本企業への就職希望が多いことや訪日観光客の多さと矛盾します。
これについて在日専門家の意見によれば、無記名とはいえ、日本に対する憧れや移住希望があるなど、おくびにも出せない・うっかり表明すると親日清算・積弊清算政策実行中の現在、有名人であればメデイアで袋叩きにあうなどの国内雰囲気?があるようです。
このように本音を出せない窮屈な特殊事情を理解する必要がありそうです。
日本で考えている以上に現地では北の工作員の浸透が激しくなってきた危機感から一刻も早目に国外に逃げておこうとする人が増えているのでしょうか?
工作員が怖いとはいえないので公式統計には出ませんので、この種の意見は「ユダヤの陰謀論」同様に揣摩臆測の扱いされるのは仕方のないことです。
意味不明の「ヘル朝鮮」などと移住の理由を表現しているようですが、公式データが正しければ本来経済状態も着実に上がっているのに、国外脱出願望が何故多いのか理解不能です。
韓国の徴兵事情・入営すると自殺等が絶えないと言われる徹底的パワハラ天国で、母親の心配が最高潮という実態もあり、なんとか兵役回避したい需要が高い点を無視できません。
https://matome.naver.jp/odai/2146298451469953701には想像を絶するひどいいじめの数々が紹介されています。
https://matome.naver.jp/odai/2146298451469953701
更新日: 2019年05月30日

【ジングルベル】韓国軍いじめの実態が想像を絶する!!こりゃ兵役行く奴は地獄だわww

には想像を絶するひどいいじめの数々が紹介されていますが表題のみで引用省略します。
真偽不明としてもこのような情報に接する親は何とかして息子の兵役回避を図たくなるのは人情です。
その一環としての「雁パパ」現象でもあるでしょう。
韓国の自殺や国外移住熱の高さの原因については、このような諸事情を総合しないで安易に断定するのは危険です。

中国・修正装置なしの体制1

国内で人道に反しあるいは道徳的に許されない行為でも強ければ何をしてもそのまま通用し修正されない社会・・民度・昨日紹介したルーマニアのように行き着くところまで行き着くしかない社会できたのが中国社会です。
日本では社会構造の漸進的変化に合わせて、社会や村落集合体のあり方〜その連合的仕組みも緩やかに変化して現在に至っていますので無理がない・西欧のような人民の蹶起・ダム崩壊のような革命騒ぎが不要でした。
中国2千年の政権交代の歴史では、王朝の足元が崩れるような農民の流亡化=食えなくなって命を捨てることを惜しまなくなるまで王権の無茶な支配に対する修正が効かない社会です。
中国やその小型版専制支配体制の李氏朝鮮では、人道を踏み外した権力行使に対する修正装置が無いので、国民の多くが命もいらないという大暴動に発展しない限り王朝崩壊しない仕組み・・悲惨な歴史の繰り返しでした。
このようなことが可能であったのは、一旦専制支配体制が確立すると現在の中国地域は域外から干渉される心配のない閉鎖社会であったことによるでしょう。
悪政・失政が続くと対抗勢力に挑戦されて政権交代が起きるのが日本の歴史です。
中国朝鮮ではなぜ対抗勢力が育たないかの疑問ですが、内部的には秦の始皇帝以来専制支配体制確立によって内部批判ができないことだけではなく、失政悪政をする政権を脅かす健全な外部勢力が存在しなかったからです。
春秋戦国時代には、有力諸侯が並び立っていたので、内政・治世の巧拙や諸侯の人望が一国の浮沈を決したので諸侯は競って人材を登用し、君主の評判を高めるために意を尽くしたので、百家争鳴・いわゆる諸子百家が排出するの時代になったのです。
これが秦始皇帝によって統一されると焚書坑儒で知られるように余計な議論よりは法家の思想・皇帝の命じる「法」を守ればいいのだという社会になって以来2000年あまり経過してきました。
ちなみに日本でいう「法」は仏法僧の法であり人倫の道・宇宙の真理ですが、中国では内容いかんに関わらず、皇帝の命じるところが法です。
要するに正義を守るため(権力から守るため)の法ではなく統治の貫徹 ・いちいち具体的指図なしに百官吏僚が一糸乱れずロボットのように動くようにするための道具です。
現在中国が国民便利のためのIT~AI発展を目指すのではなく、10何億人民を24時間監視するために開発しようとしているのと同じ発想です。
法家の解説を見ておきましょう。
https://www.y-history.net/appendix/wh0203-061.html

法家
諸子百家の一つ。性悪説に立ち、法による統治を重視する一派。
古代中国の戦国時代に活躍した諸子百家の一つ。孔子や孟子の儒家の説く礼によって国を治める徳治主義では人民を統治することは困難と考え、成文法によって罰則を定め、法と権力によって国家を治めようと考えたのが法家の人々である。彼らの思想で言えば、なによりも公正で厳格な法の執行が為政者にとってもっと必要なこととされた。そのような思想は斉の管仲、魏の李悝(りかい)、秦の商鞅など実務的な政治家によって行われていたが、理論化したのは儒家ではあったが孟子とは異なって性悪説にたった荀子とその弟子の韓非であった。法家の思想は、李斯が始皇帝に信任されて秦の統一国家建設の理念とされるが、秦の没落後は儒家の思想にその立場を奪われることとなる。

https://kotobank.jp/word/
法家(読み)ほうか(英語表記)fa jia
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中国古代に興り,刑名法術を政治の手段として主張した学派。春秋時代の管仲が法家思想の祖とされ,戦国時代の李 悝 (りかい) ,商鞅,申不害,慎到らが法家の系列に属する。韓非子にいたってこの思想が集大成され,その著『韓非子』 20巻は先秦法思想の精華といわれる。法家は法と術とを重んじ,法は賞罰を明らかにして公開し,特に厳刑主義をとって人民に遵守を促すものであり,術は人主の胸中に秘して臨機応変,その意志に人民を従わせる統御術とされた。政治を道徳から切り離した実定法至上主義であり,儒家が徳治,礼治を強調したことと顕著に対立する。法家思想は秦代の政策のうえに大いに具現されたが,漢代以降,学派としては消滅した。漢代には儒法2家の融合をみて,儒家は法的制裁をかりて礼の実現に努め,礼と法とは表裏をなしつつ,その後の中国法の性格を形づくるものとなった。

有名な(私が知っているというだけのことですが)一節を紹介しておきます。
http://manapedia.jp/text/3878

「典冠。」
君因兼罪典衣与典冠。
其罪典衣、以為失其事也。
其罪典冠、以為超其職也。
非不悪寒也、以為侵官之害甚於寒。
故明主之畜臣、臣不得越官而有功、不得陳言而不当。
越官則死、不当則罪。
守業其官、所言者貞也、則群臣不得朋党相為矣。

昔者(むかし)、韓の昭侯酔ひて寝(い)ぬ。
典冠(てんかん)の者君の寒きを見るや、故に衣を君の上に加ふ。
寝より覚めて説(よろこ)び、左右に問ひて曰はく、
「誰か衣を加へし者ぞ。」と。
左右対(こた)へて曰はく、
「典冠なり。」と。
君因りて典衣と典冠とを兼ね罪せり。
其の典衣を罪せしは、以て其の事を失すと為せばなり。
其の典冠を罪せしは、以て其の職を越ゆと為せばなり。
寒きを悪(にく)まざるに非ず、以て官を侵すの害は寒きよりも甚だしと為せばなり。
故に明主の臣を蓄(やしな)ふや、臣は官を越えて功有るを得ず、言を陳(の)べて当たらざるを得ず。
官を越ゆれば則ち死(ころ)され、当たらざれば則ち罪せらる。
業を其の官に守り、言ふ所の者貞なれば、則ち群臣は朋党して相為すを得ず。

これが法家の応用事例として人口に膾炙している故事です。
「法」に従うといっても中国の「法」は内容が正しいかどうかではなく、人をロボットのように使う術を説く思想です。

チュチェ・主体思想2と個人崇拝1

私は個人崇拝の好きな人たちは、芸能人などスターに熱を上げるファンと同じタイプか?と昨日最後に書いているときには思ったのですが、身近で知っている人たちの顔ぶれを思い浮かべるとそういうこと・・ミーハー的芸能人追っかけ系とは縁の薄そうな顔ぶればかりです。
そこで個人崇拝に関するウイキペデイアの解説に頼ります。

個人崇拝(こじんすうはい、英: Cult of personality)とは、個人を崇拝の対象に据える政治的行為、またはその様式である。ソビエト連邦指導者ニキータ・フルシチョフが1956年に「個人崇拝とその諸結果について」(ロシア語: О культе личности и его последствиях)と題された秘密演説で前指導者ヨシフ・スターリンの政治体制をこう定義したことで広く知られるようになった[1]。
一般的に革命を経験した体制下で起こりやすく、とりわけ共産主義が権力を握った国々で顕著に見られる[2]。共産主義の創始者であるカール・マルクスは生前に自身への「個人崇拝」を戒めており、政治的な意味合いで初めてこの言葉を使用した[3]。ソ連外の共産主義国・共産主義政党には特にコミンテルンを通じて拡散され、中国の毛沢東、フランス共産党のトレーズ、北朝鮮の金日成(北朝鮮の個人崇拝)などが代表的事例とされる[4]。第三世界におけるカリスマ的指導者や民族主義運動指導者たちへの英雄崇拝、ファシズム運動における指導者原理にも指導者崇拝の様式が見られる[2]。
上記ウイキペデイアの解説に行き当たって、芸能系スターに自己同一化するパターンとは何処か違う原因がようやく理解できました。

個人崇拝はスターリンの始めた支配道具であり、左翼系にこの種運動に熱を上げる人が多いことからもウイキペデイアの説明から納得できます。
スターリンに対する忠誠心を証明するためにこれに熱を上げていたところ、本家本元の個人崇拝が否定されたので、その穴埋めに北朝鮮の主体思想と言う名の将軍様崇拝運動が興り中国では毛沢東個人崇拝が起きた流れのようです。
毛沢東の個人衰廃運動が、大躍進政策失敗により本家の中国で色あせた反動で、紅衛兵運動〜文化大革命という時代錯誤運動が起きたのですが、大革命と名称だけ進歩を目指すかのように名乗りながらも、内容実質が古色蒼然たる超反動運動だったことが証明されました。
北の主体思想によって北朝鮮社会が、世界より進歩したでしょうか?
進歩という(左翼系をメデイアでは進歩派学者とか進歩的文化人と美称しますので)概念自体意味不明ですが、国民の生活が豊かになったかの基準で見れば、北朝鮮は世界の生活水準向上から取り残されて来たとは厳然たる事実ではないでしょうか?
この豊な時代に北朝鮮では餓死寸前の人々が何十マン人もいる現実を直視する必要があるでしょう。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019051300949&g=int

韓国大統領、緊急人道支援を支持=北朝鮮の食料難
2019年05月13日20時54分

個人崇拝に戻ります。
日本でも家康が死後に「神君」と言われる絶対的崇拝対象になりましたし、熊本に行けば、清正公神社があるし、東京にも乃木神社や東郷神社などいろんな人が神になって祀られていますが、(評価は死後に定まるというルールがありますので)全て死後のことですし日本では八百万の神の一人に過ぎず絶対的権威を持つものではありません。
地方旅行すると地元の発展に尽くした人の顕彰碑があり、展示施設があるので、こういうのを見学出来るのが楽しみですが、戦後は神社から顕彰碑に変わった程度の印象です。
日本では偉かった人も死亡してから評価が定まり尊崇の対象になるだけであって、権力者自身が権力を振るうために神様扱いを要求した人はないでしょう。
ところが左翼運動家になると生身の人間への忠誠心競争のために?崇拝が重要なようです。
個人崇拝・忠誠心の証のために毛沢東語録研修会や勉強会やチュチェ思想勉強会(何を勉強するのかな?・語録の端々を暗唱したり感激したりする発表会?)などの参加率が試されるのでしょうか?
死亡後に祀るのは、自己と権力との近さによって直接利益を求めるのでなく対価を求めない純粋な尊敬のイメージですが、現在権勢を振るう人物をこれ見よがしに崇めるのって、日本人の多くは(民族の振る舞いといっても大方をいうもので例外がいます)恥ずかしく感じるでしょう。
お墓まいりや病気お見舞いが重視されるのは、生きているときには頻繁に出入りし飲食を共にしていたのに病気してこの先がないとなれば疎遠になる人や死亡後は知らん顔をするのが嫌われるのは「利害で結びついていただけ」という露骨な態度に不快感を持つ人が多いからです。
この頃お墓不要論が出てきたのは、得るところがあるから交友していたのであって利を得られなくなれば、交友がなくなるのは当たり前!という功利主義が蔓延するようになった結果でしょうか?
死亡後のお墓まいりも真意を探れば「私は義理をきちんと果たす人物です」と周囲に宣伝する長期的効果を狙っている点では同じでしょうが、そうはいっても何事も婉曲的表現が尊ばれる社会です。
あまりにも直接的な表現・ゲンキンな接し方は今でも嫌われます。
崇拝される方も現役の時に部下から銅像など立てる話が来たらキマリが悪く辞退したいのが日本人多くの感覚でしょう。
ルーマニアのチャウセシスク大統領だったか?失脚と同時に銅像が引き倒される映像が出ていましたが、現世権力の力でおべっかを強制していただけ・民の自発的尊崇心ではないのでは浅ましすぎませんか?
現世権力が亡くなった死後の顕彰こそが本物です。
チャウセシスク大統領に関する本日現在のウイキペデイアの記事です。

1980年代末、一般市民がろくに商品が無い商店の前に長い行列を作っている中、チャウシェスクが商品でいっぱいの店に入り、大量の食べ物を抱えて芸術祭を訪問する対照的な姿が国営テレビで度々放映された。
食糧配給のための軍の派遣部隊は、チャウシェスクが訪問する店へ先回りし品物を補充して「チャウシェスク政権によって達成された高い生活水準」を演出し、またある時には、チャウシェスクが訪問する農場に国中から手配した栄養十分の畜牛を放ったりもした。
1989年当時、ルーマニア国内のテレビでは「記録的豊作である」と宣伝されたが、当時の平均的なルーマニア国民が経験した窮乏との落差・矛盾はどうやっても説明がつくものではなかった。
1985年、ソ連でミハイル・ゴルバチョフが推進するペレストロイカの影響で東欧でも自由化・民主化の機運が高まると、なおも個人独裁に固執するチャウシェスクは国際社会で一層孤立することになった。東西両陣営から欧州統合の障害とみなされ、第二次大戦後初となるGCBの剥奪にまで至っている
革命と最期

    略

なんとなく今の北朝鮮社会を彷彿させる情景で、周辺におべっかの得意なものを集める危険性です。
国民利益無視で一刻でも長く政権を維持したい・・私益を守るための政権と達観すれば、意味がありますが・・。

チュチェ(主体思想)とは?1

英国からの香港返還時における外国籍取得熱のフィーバーが知られていますが、ここ数日香港では中国本土から要求に応じる「犯罪人の引き渡し条例」制定を巡って大騒ぎです。
本土への非合法拉致に対する国際社会の非難に対して「民主化手続き・・合法化さえすれば何をしても良い」という開き直りの常套手段・・合法化する試みでしょうか?
知財を盗めば犯罪だが、知財提供を法で強制すれば犯罪ではないと言う開き直りに先進国が一致して対中国戦線を構築し始めた意味が分かってないのでしょう。
https://www.sankei.com/world/news/190610/wor1906100014-n1.html

香港デモ「100万人」 容疑者引き渡し条例案へ反発拡大
2019.6.10 22:00
北京=西見由章】香港政府は10日未明、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対するデモ隊の一部を強制的に排除した。9日のデモには主催者発表で103万人(警察発表は24万人)が参加し、1997年の中国への返還以降で最大規模のデモとなった。香港では高度な自治を認める「一国二制度」の形骸化につながるとして幅広い社会層に反発が広がっており、条例改正を進めたい中国の習近平指導部も難しい対応を迫られそうだ。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56700
ついに天安門事件の縮小版・・武力行使が始まったようです。
香港の危機、警察が武力でデモ隊強制排除に
中国が踏みつぶす司法の独立、香港はどれだけ深刻な状況なのか
2019.6.13(木)福島 香織

米中紛争は単なる貿易赤字問題ではなく、西側諸国と価値観の争いになってきたこの時にあえて天安門事件再来のような世界中の耳目を集める紛争を起こし、人権侵害強化のための法制度強制制定に動く国際政治感覚のお粗末さに驚くばかりです。
中国大陸ではその地域で覇権を確立すれば、対等者間の合意で決めていく歴史経験がない・・国際政治をしたことがない弱さがあるとも言いますが・・。
米国、大手メデイアの誤ったシグナル・・・・トランプ氏は国民支持を受けていないという報道を信じ込んで強気政治に邁進しているピエロみたいになっているのでしょうか?
中韓は自国有利なプロパガンダのために日米メデイア浸透作戦を成功させたとした場合、自国指導層に都合のよい報道しかみなくなった・・日米の本当の世論が分からなくなっているのではないでしょうか。
韓国における従北派の浸透が事実とした場合の影響に戻ります。
文政権下では、本当に北朝鮮支配が良いと信じている人以外の一般人が、日々従北派を気にしながら生活しなくてはならない状態になりつつあるのでしょうか?
今後韓国内が北朝鮮みたいになっていく・いつ自分が牢獄に放りこまれ思想改造収容所にはいるか分からない不安に怯えているのでしょうか?
まともな人から順に半島から逃げ出せば、残るのは偏狭なチュチェ思想に凝り固まった人か、やばいと思っても逃げられない老人や弱い人だけの国になっていきます。
チュチェ(主体思想)思想に関するウイキペデイアの記事です。

知られている北朝鮮での「主体(チュチェ)」への最初の言及は、1955年12月28日の金日成による演説『思想的研究における教条主義および形式主義の除去と「主体(チュチェ)」の構築」』である。金日成はこの演説で、党の宣伝担当者はソビエト連邦から思想や慣習を輸入するのではなく、朝鮮自身の「ウリ(我々)シク(式)」の方法によって朝鮮革命を前進させるべきであると論じた。これは、スターリン批判が国内に波及することを恐れた金日成が防波堤を作ったものであるとの見方もある
・・・
主体思想の確立期
主体思想自身は1956年から表面化した中ソ対立による政治的緊張下で、全体的で思想的なドクトリンとして段階的に形成されていった。すなわち北朝鮮国内における親ソ派(ソ連派)・親中派(延安派)の粛清(8月宗派事件)とソ連、中国の影響の排除を通じ、金日成はマルクス・レーニン主義の独自解釈を進めることとなった。特に、フルシチョフ政権下のソ連共産党第20回大会で「西側諸国との平和共存路線」が打ち出されると、朝鮮半島の解放(すなわち南朝鮮からのアメリカ帝国主義の排除)を国是とする北朝鮮と、ソ連との対立は深まってゆく(これに対し、ソ連の平和共存路線を「修正主義」として批判した中国は、北朝鮮と接近することになった)
主体思想の変容期
1982年の金正日の『チュチェ思想について』によると、国家政策における主体思想の適用の概要は以下である[18]。
人民は、思想や政治的には独立し、経済的には自己供給し、国防では自己依存していなければならない。
政策は大衆の意思と願望を反映し、革命と建設の中で彼らを完全に雇用しなければならない。
革命と建設の手法は、国家の状況に適応されなければならない。
革命と建設の最重要作業は、人民を思想的に共産主義者に形成し、彼らを建設作業に動員する事である。
「主体」の視点では、革命的な党と指導者への絶対的な忠誠心を要求した。北朝鮮では、それらは朝鮮労働党と、最高指揮官たる金日成であった。スターリンが押し進めた個人崇拝を北朝鮮の実情に合わせて進化させたもので、「領袖は党、党は国家」というスローガンとともに朝鮮社会への浸透を推し進めた。そして金日成の死後、金正日指導の下では先軍思想が主体思想と同列に推されたことにより、事実上「領袖は軍、軍は党、党は国家」という軍国主義的な要素を含んだものへと変質する。

チュチェ(日本語では主体思想)?思想の始まりは、自分の国は中国やソ連とは違う「主体的に生きている」から、ソ連や中国が対米追随外交になっても「北朝鮮には関係ない」という時流無視の唯我独尊を決め込んでいるだけのことで、どこが違うのか内容不明・・思想と言えるのかすら不明です。
これが次第に金一族世襲による専断政治の正当化主張?になっていったようです。
一時毛沢東語録が流行ったように日本左翼は、権力者の語録をバイブルのように崇め、個人崇拝を正当化する傾向があります。
超能力者・スター渇望・・個人崇拝がなぜ興るのでしょうか?

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