テスラの現実は以下のようです。
https://jp.reuters.com/article/auto-toyota-tesla-idJPKBN18V005
ビジネス
2017年6月4日 / 09:24 / 2年前
トヨタ、テスラ株すべて売却 昨年末で資本提携を解消
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-21/PQ19QD6K50XS01
古川有希
2019年4月22日 7:02 JST
パナソニックの津賀一宏社長はテスラとの関係を「一蓮托生」と表現したこともあるが、米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは、「パナソニックが距離を置き始めているのは明らかだ」と指摘。思ったように利益が出ていないため「線を引いている。そこにマスク氏の不満が出ている」と分析する。
両社は2014年7月に協業開始を発表。
・・・テスラの1-3月期の世界販売は6万3000台で、前の四半期の9万1000台から減少した。
マスク氏のツイートに対してパナソニックは15日、ギガファクトリーでは18年度内に35ギガワット時相当の生産体制を確立しフル生産に向け立ち上げており、今後の投資はテスラ社と連携しながら需要を見極め検討すると説明した。
テスラのように鳴り物入りの新事業を目利きの筈のファンドなどが買収してから製造販売実験を繰り返して巨額投資しても成功するのはほんの一握りですから、芽が出たに過ぎない段階での買収価格は微々たるものになるのが普通です。
発光ダイオードの中村教授は、自己の研究成果の経済価値を過大評価しすぎていたようです。
彼は日本社会で思ったほど(経済価値として)高評価を得られなかったことに対する不満を司法が腐っていると切り捨てて日本を去り、その後ノーベル賞を受賞によってリベンジを果たしたと思ったとしても、ノーベル賞評価と経済価値が=関係でないことが明らかですから、彼の発明対価=経済評価が変わるものではありません。
日本人は「偉いね!と思ってもそれをそのまま経済価値と同一視する文化ではありません。
その点でも、彼とその周辺メデイアや文化人は読み違えてリベンジのつもり→強気になったのが誤算だった印象をうけます。
テスラに限らず、この夏頃から画期的経営手法等の新規事業の上場(新規公開株・IPO)にブレーキがかかる・・既発行株も半値近くに下がるようになっているようです。(日経21日朝刊16p)
もともとまだ「海のものとも山のものとも分からない」発明や経営スタイル等を商業化する場合の失敗リスクを度外視して囃し立てて価格を吊り上げ過ぎていた無理が出てきたのでしょう。
私の感想では、社債や新株発行関連業界の思惑による出来レース的相場吊り上げに対する市場警戒感が一般化してきた様子です。
うがった見方をすれば、未上場株?公開前に市場評価を無視したプロ同士の傷を舐め合うような相場吊り上げで天文学的数字に釣り上げる手法がいきすぎた結果が、市場で明らかになり始めたと言えるでしょう。
言い古されたことですが、「市場の声は神の声」ということでしょうか?
ファーウエイや中国国有企業大手の猛スピード躍進も時間が経たないと本当の実力か?一定期間経たないと煽り立てているだけか素人にはわかりません。
中国の不動産バブル崩壊リスクにこの数年注目が集まっていましたが、病人的経済である点は相違ないとしても、先延ばしによる将来リスクが大きくなる点は別として急激破綻回避は政策次第で当面防ぐことは可能です。
しかし、未上場株の公開失敗→IPO不調による連鎖的市場暴落リスクは金融緩和や財政出動等では防げません。
シビアーに見れば、リーマンショック後約10年以上も超金融緩和で株式・債券市場の底割れを防ぐために世界中で破綻の先送りしてきた限界が近づいたということでしょうか?
9月21日日経朝刊記事によれば,、既発行株式も軒並み初値に比べて大幅下落になっているようです。
リーマンショック以降の金融緩和によってだぶついた資金利用目的でメデイア界が海のものとも山のものともわからない有望株・ユニコーン等と称して囃し立てることによって、IPOに天文学的巨額資金が吸い込まれてきた帳尻合わせの逆回転が始まる前兆というべきでしょう。
未上場株の高評価→IPO不発→金融バブル崩壊の引き金になる可能性が出てきたようです。
このような危険な意見は日経には直接(安定に責任があるので?)出てきませんが、私はだいぶ前から孫正義氏の大規模投資ファンド組成に対してリスクが大きすぎるのでないかという関心を持っていたので、そろそろ逆回転が始まるのではないかの関心懸念でニュースを読み、このコラムを書いています。
上記記事では案の定、今年1月ころにソフトバンクが買収したウイーワークが上場予定を年内に延期したとの記事ですが、上場予定額が当初予定の半値程度に落ち込むというのですから大事件です。
ソフトバンクとウイーワーク関係は以下の通りです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49608050Q9A910C1000000/?n_cid=SPTMG002
IPOに向けて最大の懸案は公開価格だ。ウィーの主幹事が投資家への聞き取りをもとに条件決定時の想定時価総額を算定したところ、200億ドル程度にとどまる見通しとなった。ソフトバンクGが1月に出資した際に見積もった評価額は470億ドルだった。わずか8カ月で価値が半減したことになる。
市場では「ソフトバンクGが出資時に高い価格を払いすぎた」との見方もあった。