外国人参政権運動の主役は?1

リニアの例は民間事業ですが、多くの日本人期待の事業ですから、無駄な時間をかけずに早く運行してほしいものです。
長期的に必要な重要国策をせっかく国会で議論して決めても実行段階では地元自治体首長がその国策に反対の場合、許認可基準の裁量の幅を利用して許認可決定の時間稼ぎ・地元に合理的反対理由がある かもしれない・・立場による評価の違いですが・仮に言いがかりであろうとも反対して許認可しないと国策が頓挫するのが一般化しています。
結論を引き延ばした挙句に数年かけてようやく不許可決定が出た場合・例えば自衛隊が最新兵器導入に合わせて(オスプレイ)格納庫建築するにも建築許可が必要と仮定した場合・建築基準法に何ら違反がないのに裁量権乱用で不許可にしても、国が取り消す権限がありません。
国の方は、一般国民同様の地位で不服訴訟提起して是正出来ますが、そこまで行くには年単位の時間がかかるので国政のものすごい停滞・国際競争上取り返しのつかない遅れ・マイナスが生じます。
本来国策工事の場合は機関委任事務としてそれ以外の場合に限定して機関委任事務から除外する立法であるべきでしょう。
国直轄工事でなくともリニア工事のような国の将来発展に重要な事業の場合、閣議決定等による特別指定制度を設けるも一つの方法でしょう。
一定期間内に処理しない時や不合理な不許可があった時には、機関委任事務を取り消して国が許認可できる仕組みにしてしまうのも論理整合性があります。
20年前後前で地方の基本骨格であった上記機関委任事務を廃止して?自治体の固有権限にした結果、本来上位にあるはずの中央政府になんら指示取り消し権限もないのかな?
埋め立てに関する手続き法を勉強していませんので憶測ですが、(このコラムはいつも書くように、論文ではなく思いつき随想意見ですので)沖縄辺野古の埋め立て工事の推移を見ると、政府決定に地方が不服申し立てするのではなく、知事決定に政府が不服申し立てしている報道でした。
国防の要である防衛基地がどこにあるべきかについて自治体に決定権があるはずがないのですが、基地設置に必要な工事は地元自治体が許可しないとできない・・自治体に拒否権が実上あるのは法制度の不備と言うべきでしょう。
政府方針に反するばかりか不合理な不許可であっても上位者ではずの政府が取り消しできず、一住民の許可申請同様・・自治体の下位機関であるかのように「不服申し立て」訴訟をしないと解決できない仕組みにしてしまったことに起因します。
もともと日本野党はなんでも反対政党化して、法案内容に関係大臣発言や政治資金違反疑惑など取り上げては審議拒否するなど、国会議決を遅らせては日本の先端インフラ育成を妨害して国際競争上の遅れをとらせるかに努力してきましたが、なんでも反対の政治姿勢が国民に知られるようになって支持率低下する一方になりました。
(社会党の成田空港反対運動の結果世界の航空機社会化適応に日本が大幅に遅れハブ空港の地位を韓国に奪われてしまいました・この種の事例は広範な分野に及ぶでしょう)
最近では衆議院選挙の小選挙区で唯一議席唯一維持できているのが沖縄です。
せっかくこの種の反対政党は国家的規模では全く相手にされない状態になっているのですが、地方自治体がなんでも最終決定権を事実上握っているかのような制度になったことから、特殊自治体に政治資源を集中させれば日米安保に絡む重要国策を数年でも十年でも?遅れさせることが可能になったようになった原因です。
住民投票のような長期イベントであれば組織的にあらかじめ特定集団を移住させておくことが可能になりますので、これの悪用可能な外国人投票権が重視されるようになってきたように見えます。
米中対決や日韓ホワイト国除外あるいは台風被害などで始終報道されるようにあらゆるものが、世界中を巡るサプライチェーンでなりたっています。
トヨタの部品下請けがトヨタ新車発売を遅らせるために、いちゃもんつけて部品供給ストップすれば、完成品出荷が遅れます。
契約違反で裁判をすればいいというのでは、その間の出荷停止で企業は大打撃を受けてしまいますが、これを国単位の国策遂行妨害狙っているように見えます。
産業の場合、下請けを一者に限定するとリスクが高いですが、分散発注体制にしておけばリスク分散可能です。
ところが国策遂行と自治体の関係・・普天間基地移設で言えば、国は他の自治体の許可を取ることができない地域独占関係ですので一点集中効果が絶大です。
リニアの場合今更静岡県を通過しない路線変更ができません。
原発立地の福井県の高浜町元助役の関西電力への贈答を関電側で断りきれなかった問題が浮上していますが、小さな町役場の助役でさえ、国家の基本戦略である原発動向を左右させる権限があったことこそ論争のテーマにすべき論点です。
外国人参政権問題が近年いきなり浮上して要求される運動が盛んになった時期と合わせると、リニアの沿線や自衛隊基地や原発立地自治体など・小さい数百人過疎地自治体でさえも、一自治体を抑えればその事業の生命を制することが可能になったことと関連がありそうです。
要するに国家の将来を決める基本政策の実施段階で自治体が拒否権を事実上握る地方自治制度に問題があり、これに着目した勢力が頑張っているのでは無いか?本来在日が頑張る必要のないこととですから・・という感想を書いてきました。
そもそも外国人・・定義次第ですが、仮に4〜五年住む留学生や欧米企業のニッポン支社等に転勤してきて4〜5年住む人あるいは、外国人労働力であってもゴミ捨て方式が不満だからと政治的発言権を欲しいと政治運動までしたい人がいるでしょうか?
あるいは、長期居住者でも国籍まで取りたくない人は近いうちに祖国へ帰りたい意識があるからでしょうから、こういう人が、日本の長期的政策・国防やエネルギー政策に関心を持ったりリニアー開通に反対したりするためにわざわざ政治運動したいでしょうか?
在日の場合、昨日見たように日本国籍を取りたくとも祖国が国籍離脱を認めなくなった点がありますが、それはホンの4〜5年前のことからでそれまでは在日の自由だったのです。

不幸指数(韓国と中国)1

出稼ぎ当初出身同族から侮蔑の目で見られてきた彼らとしては、出身との間で巨大な経済格差・生活水準格差を確立し、出身地の人たちを見返したい潜在的目的を達した上に、中国への香港返還により中国人民になっても、自分たちは中国人と違う・日本に来ても中国人とは言わず香港から・・と胸を張って答えて来ました。
一種の特権の誇示・一国二制度で自由が保障されている優越感に浸っている面があるのでしょうか?
日本企業進出の場合地元貢献に気を配っていると書いたように都市国家の場合、周辺土着民への気配りがより一層重要ですが、香港の場合、西側経済繁栄を宣伝する役割があったために必要以上に自由や格差を誇示し対潜在意識があったかも知れません。
鉄のカーテン・・往来不自由な時に優越感を持っていてもメデイアを通じた印象しか伝わらないので大した悪影響がないですが、中国領土となって草の根の往来が激しくなる・・日々数十万単位の人々が香港と往来し具体的格差を(香港人に差別されなくとも)体験するようになるとその影響は甚大です。
本土の多くの人が、香港の自由で繁栄した豊かな生活を具体的に見ると自分らも自由が欲しい欲求が高まると同時に嫉妬心が根深くなっていて心情は複雑になります。
朝鮮関係では日本で豊かな(2〜30年ほど前には人件費が日本の約10分の1前後だった記憶です)生活をしている在日が韓国に帰るとひどい目に遭う社会として知られているのと同じ構造です。
反日運動激化に比例して日本では在日の肩身が狭くなる傾向がありますが、韓国人はそれは全く困らない・逆に「いい気味だ」と思う関係らしいです。
数年前ですが、在日にも兵役義務を課し、この義務を果たしていないものには国籍離脱を認めない・・要は日本の国籍取得を阻止することにしたらしいネット報道(すなわち根拠不明)を見た記憶です。
韓国の若者が徴兵で入営するとものすごいじめが待っているとの評判ですが、日本で生まれ育った在日が帰国して兵役に就くと韓国の習慣を知らない言葉も通じないなどに加えてやっかみもあって最大限のいじめに遭うそうです。
https://matome.naver.jp/odai/2146298451469953701

【ジングルベル】韓国軍いじめの実態が想像を絶する!!こりゃ兵役行く奴は地獄だわww
更新日: 2019年05月30日

真偽不明ですがこういう情報がだいぶ前から溢れていた記憶です。
韓国の経済力がついたので祖国に戻ろうか?という2〜3世もいるようですが、先発組の情報によると、激しいいやがらせの情報が流布していて・・怖くて帰国できない・在日に対する本国の嫌がらせが厳しくなる一方の背景には、在日に対する国民の強いやっかみがあることがわかります。
日韓関係が悪化すると、在日は日本国内では肩身が狭い上に祖国からは法的規制・嫌がらせが強くなる一方のようなネット記事もあります。
在日が母国の人を見下してはいないでしょうが、それでもこういう歪んだ関係になっているのが不思議です。

反日からニーハオへ(掌返しの中国の信用)1

これに加えて米中対決が始まったこともあって、いよいよ日本大事になってきたようです。
現在の日系自動車販売環境は、反日騒動時に日本車に乗っているだけで被害を受けていた状態から言えば、反日暴動が何だったのか?嘘・夢幻だったかのような現状になっています。
中国は今ニコニコしているとはいえ、手のひら返しが常套手段の国はいつ何時また反日の風が吹き荒れるかしれない危険な国で信用がなりません。
この数年では日本車の伸びがドイツ車の伸びを上回っていて、日系が追いついて来たのはのはこのせいです。
反日暴動によってその穴を埋めて急激に対中貿易で躍進した韓国車のシェアーはサード配備決定以降嫌がらせされるようになり、トックに日系に逆転され(シェアー日本の半分以下で)今や昔日の勢いは見る影もなくなっています。
このように中国はしょっちゅう自分の威力誇示のために相手を突いたり引いたり気に入らない国に対して露骨に観光客を急減させたり(底が浅すぎます・・)するのは自国の力を誇示しているつもりかもしれません。
韓国は中国尊崇の精神風土ですから、早速この真似をして日本への観光客を絞りまこみ、さらに軍事情報協定(GSOMIA)破棄(更新拒否)を通告してきましたが、日本は、情報を与えるばかりの持ち出しですから、なくなっても何ら困りません。
日本にとってはせいぜい友好国の証程度でしたが、北朝鮮の脅威を抱える韓国にとっては北朝鮮のミサイル発射等の人工衛星による情報は本気で防衛するならば必須情報です。
(韓国はまだ人工衛星打ちげに必要なロケット技術がありません。)
文政権の本音は従北・北の支配下に入るのを望んでいることを、日本との軋轢を口実に実行しようとしているかのようにも解釈できます。
こういう底の浅い戦略?行動は、国際信用をガタ落ちにするマイナス効果の方が大きいことに気がつかない点は、ヤクザが凄んで相手が怖がると「どんなモンダイ!」と悦に入っているレベルです。
韓国は中国に大事にされて舞い上がってしまい一時の夢に酔ってしまってこれだけコケにされても今だに夢が冷めないのが不思議と言えば不思議ですが、中国風コワモテ政治への憧れがあるからでしょう。
韓国は戦後事実上の米国の保護下に入っていたのでいわゆる「事大主義精神」発露として民主主義やキリスト教を喜んで取り入れましたが、借り物思想で落ち着きが悪いのが本音で、最近この本音が表面化してきたようです。
待ちかねた中国の台頭で喜び勇んで中国に擦り寄り過ぎた朴政権が、米国の踊りに負けて米側陣営に引き戻されて結果、日韓慰安婦合意や長年渋っていた日本との軍事情報協定を結ばされ、北朝鮮対策のサード配備も受け入れざるを得なくなって国民が俄然、朴政権引き摺り下ろし運動が白熱しました。
この騒動で任期途中で弾劾→刑務所入りとなりそれを受けて成立した文政権が、反日反米一辺倒になっているのは民族感情として理解可能です。
日韓情報協定延長を求めて米国高官の韓国入りが報道されていましたが、同時並行して在韓米軍費用負担に関する米韓交渉が決裂したという劇的な事件が起きました。
この種の交渉が決裂とは前代未聞のことですから、もはや米軍駐留不要という開き直りに入ったと見るべきでしょう。
米国に対してさえ、ここまで強気の態度となれば、こういう状態を見れば、日韓情報協定不必要という韓国の決意は明らかです。
その決意の背後には、自分らは中国陣営に入りたいし、中国に認めて欲しい民族の悲願?でしょう。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_china_2018

国別ブランド乗用車販売シェア (工場出荷台数)

2018年12月 2018年1-12月累計
台数
(万台)
シェア(%) 前年
同月比(%)
台数
(万台)
シェア(%) 前年
同期比(%)
民族系 97.96 43.87 -24.27 997.99 42.09 -7.99
日系 41.50 18.58 10.20 444.63 18.75 5.74
独系 44.15 19.77 10.04 508.05 21.43 4.76
米国系 20.01 8.96 -39.64 247.79 10.45 -18.48
韓国系 16.01 7.17 -8.62 118.05 4.98 3.14
仏系 1.59 0.71 -71.61 30.70 1.29 -32.65

資料:中国汽車工業協会発表、各種報道より

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/57449cdc408b6808.html

2018年の中国の新車販売台数は28年ぶりのマイナスとなり、2019年に入ってからも厳しい状況が続いている。
全体市場が大きく落ち込んでいるにもかかわらず、ホンダとトヨタは2桁の伸びを続けており、6月には日産や三菱自動車が前年同月を上回るなど、日系各社は総じてプラスを維持している。

このように中国の成長が下り坂に入ったのが鮮明になって来たにも拘わらず、開き直り精神か?却って、国内では独裁性を強化し、国民の日々の行動を監視して対外的にも強硬策一点張りの硬直政治に転じたのが習近平政権でした。
外資には知財の提供を強制するようになるなど、最近の政治はもはや強盗国家的になりました。
韓国が技術移転を求めて次からへと対日要求するようになった(韓国の場合強盗的強制するほど強くないので、言いがかり国家程度です)ことを書いてきましたが、その大型版というべきでしょうか。

地方交付金(再分配)制度2(都市国家の有利性1)

企業を例にすれば、10の事業部門のうち9部門平均が10%の収益率でA部門だけ3%あるいはマイナスとした場合、A部門を売却した方が平均収益率が上がります。
赤字部門を抱え続けて収益部門の収益で補填していると収益部門の研究開発費や再投資資金が蚕食されて競合他社に遅れを取っていきます。
GMが最盛期にドラッカー氏に指摘されたこの提言を無視した挙句に破産に至った事例をラストベルト地帯のシリーズで紹介しました。
イギリスのシティ・オブ・ロンドンに関するウイキペデイアによると以下の通り荒稼ぎのようです。

シティは英国のGNPの2.5パーセントに貢献しており[5]、ロンドン証券取引所やイングランド銀行、ロイズ本社等が置かれる金融センターとして[注釈 6]ニューヨークのウォール街と共に世界経済を先導し[6]、世界有数の商業の中心地としてビジネス上の重要な会合の開催地としても機能している[7][注釈 7]。

1990年代初期に、IRA暫定派がシティ内に複数の爆弾を仕掛けて爆発させる事件が発生した[注釈 8][注釈 9]。居住する人口はおよそ11,700人だが、金融業を中心に約31万6,700人の昼間人口がある[9]。

これを英国全土にばら撒かずに、シンガポールや香港のようにスクエア・マイル(the Square Mile)?の狭いシティー内で収益分配できればボロ儲けでしょうが、そうは行きません。
居住人口11,700人でGDPの2、5%も稼ぐ・このおこぼれがグレーターロンドンに浸透しはるかな僻地にもおこぼれが行き渡るのでしょうが、この極端な職業の格差というか分離が、国民一体化を崩壊させているように見えます。
EU離脱支持が地方に多く、反対がロンドン市民に多いとのニュースを見た記憶ですが、このような極端な産業構造の分離が国論統一に対する妨げになっているような印象を受けます。
上海だって、独立して、周辺の安い労働力(昼間人口)を使って儲けを上海市民だけで分配した方が得に決まっています。
現在の香港騒動を西側メデイアが民主主義の危機と受け止めて大騒ぎですが、中国人の方は上海深圳と違い「香港だけいい思いをしている」・・巨大人口市場をバックに儲けているのに全土に還元しない不満があって、中国本土人民での支持が広がらずこれをバックに中共政府の対応が強気になっているように見えます。
貧しい・・近代化の遅れた国は実力のままの方が相応の待遇を得られて有利なのに、僻地が大国の仲間入りすると僻地の企業まで(中国でいえば)後進国向けの恩典を得にくくなります。
外国へ行った時に中国人として大きな態度を取れる程度のミエを張れるのと引き換えに相応の振る舞いが要求されるより、内陸のチベット人や少数民族の人は、その民族名で外国へ行き経済力相応の安宿に泊まる方がエコノミーで良いのではないでしょうか?
自分の属する国が大国であることによって何か良いことがあるのでしょうか?
中国が偉そうな主張をしながら、後進国の特別待遇を求め続けているのはズルイと思う人が多いでしょうが、この矛盾を抱えていることによります。
平均化の不都合の穴埋めに、円が上がると今でも苦しい農業等が余計困るので貿易交渉・・概ね農業保護の要求撤廃緩和の妥協の都度農業地域への補助金等の所得格差補正が行われてきました。
不採算事業・農林漁業の多くはそうですが、企業の事業部門のように不採算事業売却とはいかないので世代交代によって従事人口が減っていくのを待つしかないのでその間は環境変化に対する適応期間(失業者の再就職適応のための職業訓練や、失業給付と目的は同じです)とが必要です。
昭和30年代に高度成長が始まると金の卵と呼ばれる中卒集団就職列車が農村部から東京に向かいましたが、当時現役の4〜50台の農漁業労働者の工場労働者への変身は無理でした。
その頃でも長男は残ることが多かったので、結果的に約2世代かかりました。
それから約5〜60年でようやく農家の担い手がなくなってきた・・近代工場労働〜都市型労働への切り替えが終わった段階です。
今は都市内労働者が、ITやサービス関連への切り替え・再教育が模索されている段階ですが、今後は変化が早いので世代交代を待ってられません。
世代交代なしにIT化など急速進化する科学技術に適応していくのは難しくなりそうです。
今後の世代は大卒時の能力で人生が固定するのではなく、20年ごとに来る新技術への適応力次第で中高年時に大きな格差が生じることになりそうです。
40代に生じた技術変革にうまく適応できた成功者が、60代に来る2回目の変化に適応できないなどの厳しい社会になります。
10年ほど前までは60代になったばかりの人が新技術を知らなくとも「俺は逃げ切れる」という発想の人が多かったのですが、70代まで普通に働く時代が来ると、60代の人でも、もう一度新技術を学ぶしかない時代がきます。
農漁村が置き去りにされる時代には、地域格差でしたので政府の所得保障・補助金や地域経済の活性化目的公共事業による底上げでなんとかなってきましたが、今後は地域にお金を落として就労機会を与えれば良いのではなく(地方救済の公共工事の場合、農家の人が土木工事作業員に向いていたのですが・・)個々のニーズに合わせた再教育機会の提供が重要です。
日本ではこうした分配・所得修正政策が手厚かったので、地域格差問題にそれほど苦しまないし、個々人間の所得格差にも早くから手厚い修正・再教育プランが働いているので民族一体感を強固に保っていられるのだと思います。
東京都は持ち出しが多いので小池都知事が全国知事会等で不満を表明していた記事を読んだ記憶ですが、そもそも東京は周辺や地方経済があってこそ(千葉県には製鉄所や東京電力その他大工場がありますが)と東京に本社機能が集中しエリートサラリーマンや高級官僚がひしめくのであって、東京都民だけでは今の大規模なビル群が維持出来ないはずです。
大規模な催し物・高級芸能あるいは美術展音楽会などが東京で可能なのは、全国から人が集まるから興行が成り立っています。

地域格差と地方交付金制度1

地方税収と地方交付金比率等の現状紹介です。
http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/hakusyo/chihou/30data/2018data/30czb01-03.html

3 地方財源の状況
平成28年度における租税収入及び租税負担の状況並びに地方歳入の状況は、次のとおりである。
ア 地方税
地方税の決算額は39兆3,924億円で、前年度と比べると0.8%増(前年度6.3%増)となっている。
地方税収入額の62.0%を占める住民税、事業税及び地方消費税の収入状況は、第14表のとおりである。
イウは省略
エ 地方交付税[資料編:第21表、第129表]
地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、どの地域においても一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するための地方の固有財源である。また、その目的は、地方公共団体が自主的にその財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を損なわずに、その財源の均衡化を図り、地方行政の計画的な運営を保障することによって、地方自治の本旨の実現に資するとともに、地方公共団体の独立性を強化することである。
地方交付税の決算額は、17兆2,390億円で、前年度と比べると0.9%減(前年度0.2%減)となっている。また、歳入総額に占める割合は17.0%(前年度17.1%)となっている。

上記の通り、地方税決算額約39兆円に対して約17兆の交付金ですから、格差是正用資金比率が大きい・・昨日2割と仮定して書きましたが、約3割であることがわかります。
本社の集中する東京都の税収が大きいままでは格差が広がり過ぎます。
地域格差是正のためには国税比率を上げて、格差調整資金として使うことになりますが、自治体の自主性との兼ね合いです。
シンガポールやモナコは、日本の地方交付金に当たる資金負担しないで周辺から吸い上げるばかりでうまいことをしていることになります。
古来から都市国家にした方がいいとこ取りで効率がよく、現在のシンガポールや香港などが突出的に一人当たりGDPが高くなっている所以です。
これに似た例がドイツと南欧諸国との関係です。
EUがなくドイツ単独通貨であれば、輸出黒字の積み上がりはドイツ通貨マルク高となり、輸出価格上がり輸出が減り、輸入品価格が下がるので国民が輸入品を安く買えるようになり貿易黒字にブレーキがかかるのが為替制度の仕組みです。
EUの通貨統合によりEU全体の貿易収支平均でユーロ相場が決まるためにEU全体で貿易収支が均衡していれば、ドイツ1国がいくら貿易黒字を積み上げてもユーロ相場が同じのままなのでドイツは為替相場による修正がなく国力以下の安い通貨のままで際限ない黒字を続けられ、EU域内の恒常的赤字国にとってはいくら赤字が続いても為替相場の下落がないので、赤字が自動的に修正されないまま・・弱小国・南欧諸国にとっては、競争力以上の割高通貨を強制される損な関係です。
この関係は日本でも地域や業種によって輸出競争力差があるのに車や各種工業品など競争力のある業界の大幅黒字の結果、円高になると弱い産業を抱える地域がもしも別の国であれば通貨が下がるはずのところ、同じ国に属しているために国際競争力の弱い地方農産品も車等工業製品の競争力を基準にした通貨との平均価格=日本全体の貿易収支によって決まる円相場で輸入品と競うことになります。
競争力の弱い農業しかない地域の通貨相場が下がるどころか、自分らに関係ない車の輸出が増えると逆に円相場が上がる関係になります。
このように見ると通貨単位は小さければ小さいほどその地域の実情に応じた国際交渉可能なので実は有利なことがわかります。
この後続けて都市国家の有利性を書きますがこの原理によります。

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