新型コロナウイルス対応の巧拙7(周期的変化2)

新型コロナウイルス対応の巧拙7(周期的変化2)

感染症には周期的進行〜収束サイクルがあるので、大邱の方が早く始まってピークがすで来ているとすれば、名古屋や北海道もピークを過ぎ去ってみないと比較が公平でないかもしれません。
合計死者50人としても数ヶ月に一人づつの場合と数ヶ月内に50人死亡・これに比例する重症者大量発生とは社会の受ける打撃が違います。
この違いを分けるのは政策の巧拙・民度です。
昨日引用の井戸端会議の表は感染者や死者等の数字の出典不明で、日本の日々変わる数値をニュースで追いかけて比較しても、統一した日付で比較しないと意味不明になります。
日々数字が動く流動的状態での意見ですので仕方ない面もありますが、約1週間遅れであればデータが出揃うので統一日付けの比較が可能になりそうです。
ヤフーニュースで3月8日現在で統一的に確認します。
https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20200308-00166660/

新型コロナ感染者」が韓国、イタリアと違い、日本はなぜ少ない?
辺真一 | ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

3/8(日) 10:02

世界で2番目に多いコロナウイルス感染者を出している韓国は7日午後4時基準でさらに274人増え、7041人に達した。死亡者も5人増え、49人となった。
日本はどうか。3月7日午後6時の時点で厚生省の発表によると、国内感染者はクルーズ船感染者696人を除くと、前日よりも71人増え、420人。韓国の約16分の1、イタリアの14分の1に過ぎない。
都道府県別別で最も多いのが北海道の82人。続いて首都・東京(52人)、愛知(51人)の順。大阪は15人に留まっている。東京はソウルの約半分、大阪は釜山の約6分の1に留まっている。
日本の死亡者数は6人のままである。これも韓国の約8分の1、イタリアの約38分の1とはるかに少ない。

上記は国内データは厚労省のデータによると書いてあるほか国外分はどういうデータ根拠かいつの日付け分かも書いていませんが、個人ブログと違い、大手ヤフーニュースに出ているので相応の根拠資料に基づいた数字であろうと一応信用して書いています。
(感染者数や死者のデータは累積数がほとんどですので、国内データより国外データが半日〜1日程度遅くても感染者や死者数等が低く出るだけですので、日本の方が少ないという比較においての誤差は、意見の信用性補完にはなっても不信感の根拠にならないでしょう)
GDPや各企業の決算数字などは発表の出揃う期間経過後の比較が正確なのと同じで、日々データ更新される感染者や死亡数は、日付誤差のない1〜2週間程度前のデータ・・政府発表のデータの場合一定期間ごとの発表など区切りがあるので(国家機関の公式データは、厚労書発表はニュースのように日々、あるいは数時間ごとに出るものではありません)10日前1ヶ月前のデータ比較などが有効です。
とはいうものの最新データを見たいものです。
以下厚労省データの通り昨日現在ではなんとイタリアが(高齢化率が高いからか?)死者数で中国を追い越して世界一になっているのは驚くばかりです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10316.htmlに入ってみると3月20日付け発表が出ています。

1.国内の発生状況(3月20日12:00)

3月20日12:00現在、国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は950例となりました。
内訳は、患者841例、無症状病原体保有者107例、陽性確定例(症状有無確認中)2例となります。国内の死亡者は33名となりました。
国内での退院者は、昨日より12名増加し、227名(患者193名、無症状病原体保有者34名)となりました。

【内訳】
・患者841例(国内事例829例、チャーター便帰国者事例11例、空港検疫1例)
・無症状病原体保有者107例
(国内事例97例、チャーター便帰国者事例4例、空港検疫6例)
・陽性確定例2例(国内事例2例)
うち日本国籍692名

 

3.国外の発生状況

・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと3月20日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。

国・地域感染者死亡者
中国809673248
香港2084
マカオ170
韓国865294
台湾1081
シンガポール3450
ネパール10
タイ2721
ベトナム850
マレーシア9002
豪州6816
米国14250176
カナダ7369
フランス10995372
ドイツ1099920
カンボジア370
スリランカ600
アラブ首長国連邦1400
フィンランド4000
フィリピン21717
インド1944
イタリア410353405
英国3269144
ロシア1990
スウェーデン142310
スペイン17147767
ベルギー179521
エジプト2566
イラン184071284
イスラエル6770
レバノン1573
クウェート1480
バーレーン2781
オマーン480
アフガニスタン220
イラク19213
アルジェリア879
オーストリア20136
スイス310329
クロアチア1051
ブラジル6216
ジョージア400
パキスタン4542
北マケドニア480
ギリシア4186
ノルウェー15526
ルーマニア2770
デンマーク12256
エストニア2670
オランダ246076
サンマリノ11911
リトアニア360
ナイジェリア80
アイスランド3300
アゼルバイジャン441
ベラルーシ510
ニュージーランド280
メキシコ1181
カタール4600
ルクセンブルク3354
モナコ70
エクアドル1993
アイルランド5573
チェコ6940
アルメニア1150
ドミニカ共和国342
インドネシア31125
アンドラ530
ポルトガル7853
ラトビア860
セネガル310
サウジアラビア2740
ヨルダン690
アルゼンチン973
チリ2380
ウクライナ162
モロッコ632
チュニジア391
ハンガリー731
リヒテンシュタイン280
ポーランド3555
スロベニア2861
パレスチナ440
ボスニア・ヘルツェゴビナ630
南アフリカ1500
ジブラルタル(英領)30
ブータン10
カメルーン130
トーゴ10
セルビア1030
スロバキア1230
バチカン10
コロンビア1020
ペルー2340
コスタリカ690
マルタ530
パラグアイ110
バングラデシュ171
モルドバ491
ブルガリア943
モルディブ130
ブルネイ750
キプロス670
アルバニア642
ブルキナファソ331
チャンネル諸島(英王室属領)10
モンゴル60
パナマ1091
ボリビア120
ホンジュラス120
コンゴ民主共和国140
ジャマイカ151
トルコ1923
コートジボワール90
ガイアナ71
ガーンジー(英領)10
ジャージー(英領)50
ケイマン諸島(英領)10
キューバ111
トリニダード・トバゴ90
スーダン21
ギニア10
エチオピア60
ケニア70
グアテマラ91
ベネズエラ420
ガボン10
ガーナ110
アンティグア・バーブーダ10
カザフスタン440
ウルグアイ790
アルバ40
ナミビア30
セーシェル60
セントルシア20
ルワンダ80
エスワティニ10
キュラソー30
スリナム10
モーリタニア20
コソボ20
コンゴ共和国30
セントビンセント及びクレナディーン諸島10
中央アフリカ10
ウズベキスタン230
赤道ギニア60
プエルトリコ50
リベリア20
タンザニア60
グリーンランド20
ソマリア10
ベナン20
バハマ30
モンテネグロ30
バルバドス(英領)50
キルギス30
ザンビア20
ジブチ10
ガンビア10
モーリシャス30
フィジー10
エルサルバドル10
チャド10
ニカラグア10
モントセラト(英領)11

新型コロナウイルス対応の巧拙6(周期的変化1)

昨日紹介のhttp://vox.hatenablog.com/entry/2020/03/13/174636
の続きです。

画像:人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる死者数

韓国(全土): 1.31人
テグ(大邱): 19.7人
韓国(テグを除く): 0.39人
韓国(テグと慶北を除く): 0.06人
日本: 0.12人
イタリア: 16.8人
韓国の新型コロナによる死者数はテグの死者数によって全体的に大きく引き上げられています。テグ広域市と慶尚北道での死者数を除外した韓国の人口100万人あたりの新型コロナによる死者数は 0.06 人です。
この数値は3月9日時点の日本と同じですから、ムン・ジェイン大統領が強気な姿勢を示す理由も理解できなくはないと言えるでしょう。
イタリアは3月6日の時点で「人口100万人あたりの新型コロナによる死者数」は 3.25 人でした。それが1週間ほどでテグの水準にまで達してしまったのですから、医療崩壊が起きているのは確実です。
新型コロナウイルス感染者への対応に医療リソース(人員・病床・機材など)が取られたことで他の疾患への治療に支障が生じるのが医療崩壊です。

人口比死亡率を見るのが合理的という意味では上記グラフの提示は合理的で、私の考え方にもあっていて目についたので引用したのですが、グラフ表示と文字解説・主張が一致していないような気がするのは残念です。
点線グラフが大邱の死亡率と表示されているにもかかわらず、韓国全体のグラフより低い数値を表すグラフになっている不合理性で頭がついていけない点と図面に19、7の数値表示場所さえないので、韓国全体と大邱のグラフ表記が入れ替わった単純ミスでもなさそうです。
そこで19、7がどこから出た数字か気になったものの、グラフ作成をどの資料に基づいてしたかの説明がついていません。
読者・私のような素人には大邱の人口と日々の死者数データを簡単入手できないので何と何を組み合わせて19、7になっているか、何月何日時点の数字かも検証不能です。
結果的に残念ながら、グラフに基づく解説あるいは主張としては意味不明になっています。
それらを措いて・・グラフでなく文字意見を前提にするとしても、論旨には以下の通り疑問があります。
井戸端会議の筆者は、韓国のデータからテグと慶北を除けば日本と比率が同じだから韓国全体では問題がないかのような説明ですが、日本でもっとも感染者の多い北海道を除けばとか言い出せばきりがないので、比較するなら同じ基礎条件・・日本全体との比較の場合は大邱周辺を含めた韓国全体数字で比較すべきでしょう。
日本全土対韓国全土で言えば、上記主張・解説によっても韓国の死亡率は日本の約10倍以上ですし、都市間比較ならば同規模都市同士で日本の最大感染率の都市と大邱市を比較するのが妥当でしょう。
国内最大感染率かどうか不明ですが、同規模都市として名古屋市・愛知県の感染報道が多いのでこれを比べてみます。
名古屋市の感染関連では、たまたま3月8日のニュースが出ていました。https://www.asahi.com/articles/ASN383FRRN38OIPE008.html

名古屋市は8日、市内在住の80代男性が7日に死亡し、直後の検査で新型コロナウイルスの感染が判明したと発表した。男性は別の感染者との接触があり、6日夕まで目立った症状がなかったが容体が急変したという。愛知県内で感染者の死亡が明らかになったのは初めて。
男性は7日午前8時ごろに県内の病院に救急搬送され、救急隊の到着時は心肺停止状態だった。離れて暮らす遺族からの聞き取りでは、6日夕の段階では発熱はなく、食事もとっていたという。

上記によれば日本国内で感染者数が伸びていて要注意になっている名古屋市でも、3月8日時点で初の死者が出た状態です。
14日時点では、以下の通り愛知県では増えています・このようにいつの時点かの特定がないと比較になりません。hhttps://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3929338.html

新型コロナウイルス、名古屋市で男性2人死亡
名古屋市は、これまでに新型コロナウイルスに感染していることが確認されていた男性2人が死亡したと発表しました。
名古屋市によりますと、1人は今月10日に感染が判明した90代の男性で、新型コロナウイルス肺炎で死亡。さらに、これまでに感染が判明した高齢の男性が死亡しましたが、年代や死因は明らかにされませんでした。
・・・愛知県では感染者が114人、死者は10人となりました

これらのニュースが正しければ、冒頭引用した井戸端会議が、なぜ大邱のデータと名古屋市あるいは愛知県とを比較しないかの疑問が膨らみます。
しかも3月8日の死亡者は前夜まで自宅で元気だったのに一晩でいきなり急変したものですから、仮に日本で希望さえあれば無制限検査できるようにしていても防げなかった事例です。
次に札幌で見てみると札幌の数字が直接出ないので北海道で見ると以下の通りです。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/402615

新型コロナ、札幌の80代女性死亡 道内死者5人目 感染4人増の148人に
03/16 11:36 更新

3月16日現在でも北海道全部で死者5人にすぎません。

新型コロナウイルス対応の巧拙3(医療崩壊の有無1)

医師の過剰労働時間が社会問題になっている現状で分かるように医療機関は日常業務で手いっぱいが普通で、余剰人員を抱えている医療機関は滅多にないでしょう。
この状態で日常業務を中止して検査業務にかり出しっぱなし(1〜2日の休日返上でなく1ヶ月規模の連続業務になると)にすると、日常的に行ってきた病人に対するケアがおろそかになる・一般病人の死亡率が上がるマイナスとの兼ね合いです。
グランドプリンセス乗員4000人弱の一斉検査に際しては、緊急に全国から検査要員を集めたのですが、船内閉鎖空間での長期担当は検査担当者の受感染リスクが高まるので2〜3日での交代ローテーションにしていたらしいのですが、担当終了後2週間の隔離期間を置かないと元の医療機関に復職できないので、感染学会からの各医療機関への人員提供呼びかけにほとんどの医療機関が(病院業務がその間維持できないので)応じられなかったという裏話が出てきました。
限られた医療資源有効活用のためには、クラスターになりそうな大型イベントあるいは中小の集まりを縮小してもらう一方で、個別対策としては濃厚接触者その他一定の疑いのある限定者に対する具体的必要に応じた検査に限定すべきで、根拠なく全国民一律に行うのは医療システム破壊リスクの方が大きくなります。
大規模災害時におけるトリアージ原則再確認の必要性です。
もともと大量の負傷者がいる場合、その場で重軽傷等の分類し限られた医療資源投入の優先順位を決める思想です。
食料も洋服や移動手段、教育のコースやエンターテーメントなどなど多様な要望に応じてどれだけきめ細かく用意できるかが豊かさの指標とすれば、これを災害現場に持ち込んだともいえるでしょう。
災害現場への食料寝具等の供給も、老人子供女子その他多様な避難者に応じたきめ細かい配布が要望されるようになっているように、細かなニーズ無視でどーんとトラック何百台分同じものを送ればいいものではありません。
きめ細かく運用するのがこの20年前後注目されるようになった傾向です。
地震/災害時に一斉に車が道路に殺到すると道路が渋滞してパンク状態になって、結局みんな逃げ損ねることや、みんなが一斉に不要不急の携帯発信するとその地域の通信機能がパンクしてしまいます。
検査して陽性になってもこれといった治療ができるわけでなくただ隔離して他への感染拡大防止程度の効能しかない程度の水際作戦→国内感染者がいない初期段階での入国者全員検査なら意味ありますが、国内で経路不明の感染者が散発的に増えてくると、やみくもに全員検査するのは医療資源の無駄遣いです。
警備担当者が、特定警備敷地内に入ろうとするものを入り口で全員チェックするのは合理的ですが、やみくもに通行人全員〜半径数キロの通行人全員の職務質問に駆り出してしまい、肝腎の門番や敷地内の衛兵がいなくなるようなものです。
入室前の手洗いや自分で機器に手をかざす程度に検査機器が簡便化して自動判定できて数十秒で入室できるようにすれば検査精度が低くても合理的ですが、専門機関に出向いて検査を受け結果が出るまで1週間かかるのが2〜3日〜数時間に短縮する程度では不便過ぎて意味がありませんし、検査判定に動員される人的資源の無駄→日常医療業務麻痺になり通常の病人が治療を受けられなくなるリスクが起きます。
大量検査よりクラスターになりそうなイベント縮小の方が、患者を急激増加させない効果が大きいでしょう。
アメリカでは50人以上の集会禁止〜10人以上になり今朝の日経新聞朝刊では、今朝の日経新聞朝刊では、イタリア全土で12日から、生活必需品のスーパーが開いているが、小売店喫茶店など全面営業禁止が報じられ、続いてフランスも同様の措置に入ったようです。
検査しても治療法がない以上は、全面的体制としては人の移動制限が伝染阻止に有効でしょう。
検査動員で医療従事者が疲弊してしまい医師看護師など要員の病欠等を増やす・・いわゆる医療崩壊を起こすよりも、濃厚接触の疑いのある人・感染症と確定している人の同居人だけ検査し、全面移動制限できない社会では、ある程度熱があっても大した負担のない元気な人は、出歩かないで自宅に止まるなどの協力お願いが合理的か?という問題です。
今回の新型コロナ型ウイルス騒動以前・・ちょっとした風邪をひいたかな?と思った場合、早めに帰るなど負荷をかけないで様子を見る・・4〜5日経過で早めに寝る程度では治りそうもないと思ってからクリニックに行くのが普通でした。
今回の新型コロナ型ウイルスの場合も、無症状で終わる人については統計の取りようがないので不明ですが、症状の軽い人は風邪ひき程度の症状で終わる人が8割(高齢者や病人を除けばほぼ100%?)というのですから、普通の風邪気味同様に周りに感染させないように気をつける程度のマナーをより厳重にする程度の対応が合理的でしょう。
マスク着用や外出後入室前に入り口で必ず手洗いするなど、できる程度のことをして自分を守るより周囲の人に自分が感染させない目的のマナー遵守が重要です。
普通の風邪の場合仕事を休まない程度の軽い症状でも(自分の健康を守る目的だけなら無理して出勤を続けるかどうかは自己判断ですが)今回は蔓延を防ぐための観点が重要ですのでちょっとでも疑わしいと思ったら早めに仕事を休むなど・・「企業も風邪によるお休みを取り易くしましょう」という程度のことではないでしょうか?
濃厚接触の心配のない人でもいつ濃厚接触したか不明なために、(クラスターとなった市川市のフィットネスクラブ〜さっぽろ雪まつりや大阪のライブなどもともと元気な人が集まったもので、当時その中に無症状の?感染者がいるとは知らなかったでしょう)そういうリスクを減らすための大規模イベントや学校などの閉鎖空間での集団で長時間一緒になるのを自粛してくださいとなったようです。
日本国民は冷静(政府・地域共同体への信頼性が高いということでしょう)ですので、大震災や津波その他非常事態が起きてもパニックになりにくい社会です。日韓は対中人的交流が大量且つ密ですが、いきなりの全面出入国禁止をしなかったのは、相応の対応力をもっているから制御可能という対応だったのですが、韓国の場合大邱での大規模発生を受けて、擬似的先進国?である韓国民の本性が吹き出してパニック化したようです。
政府は大邱の特定宗教団体をスケープゴートのした上でパニックを抑えるために無駄な大規模検査実施に踏み切るしかなかったのではないでしょうか?
以下のとおり急激な政府批判の噴火がおきていました。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200228/for2002280004-n1.html

韓国・文大統領“弾劾”請願に120万人超が賛同 新型コロナの1日の感染者数「世界で最も多い国」に
2020.2.28

アメリカも大災害があると軍隊がまず展開する必要のある民度です。
トランプ氏は非常事態宣言をしたり、大量検査システムが整っていると政府発表していますが、合理的に行動できる国民レベルでない弱点を表しているにすぎません。
これと言った防疫能力のない国では、大量の軍動員による中国の武漢の物理的封鎖に倣ってロシアに始まりモンゴルや北朝鮮・フィリッピン等は直ちに対中全面国境閉鎖しましたが、これしかない国はこれが最良の対処策と言うことでしょう。
国境閉鎖どころか、国内でも特定地域を閉鎖して孤立させる強制力行使が一般的ですが、こうした乱暴な施策を必要とする国は本来の民度レベルに比例していることになります。
いわゆる独裁国家や民主国家といっても乱暴な政治をするしかない社会は、相応の社会実態が背景にあるのであって、政府がきめ細かい対応をするには国民もこれに見合った相応のレベルが必要です。

新型コロナウイルス対応の巧拙2(無制限検査)

高齢者や病人に感染させないようにするには、高齢者の身近に感染者がいない方がいいのですが、介護施設等の従業員だけ感染比率を防ぐ秘策など有り得ないでしょう。
せいぜい関連者だけこまめに検査したり老人ホーム入室時にアルコール手洗い義務付けぐらいでしょうか?
その上、施設を利用していない高齢者がいっぱいいますので、高齢者はできるだけ外出を控えてもらうとしても同居の親族等の関係者多数との接触が日常的にある関係で、国民全体の感染比率を減らすのが重要です。
人口比の感染者数を減らすにはどうすれば良いか?
感染が始まったばかりで死亡率が統計的にはっきりしないようですが、WHOの発表では感染者のうち致死率2%とのことで8割は軽症(8割は症状に出ないという人もいます)とのことですから、特別な病気を持っている人以外では、80前後の高齢者以外は感染したからといって普通の風邪をひいたかな?程度で終わるようなイメージです。
ちなみに2%とは、(検査等でわかった)感染者比で人口比ではないようですから、今回のウイルスは感染しても無症状の人がいて、しかもそのまま治ってしまう人もいるようですから、これらの人は2%の分母に入っていません。
4〜5日から2週間経過すれば100%検査に引っかかったり症状が出るかというと、そのまま症状が出ないでウイルスも無くなってしまう(免疫力の方が強くて勝ってしまう?)人もいるようです。
変なものを一緒に食べてもすぐ下痢する人と、少しも感じなかった人もいるし少しお腹がおかしいけれどそのうち落ち着く人がいるような違いでしょうか?
いわゆる潜伏期間4〜5日という意味は、一般的日本語の理解では体内でウイルスが入って増殖中だがまだ発熱等の症状が外に出ない期間のように思いますが、この間は検査しても陽性にならないという意味があるようです。
潜伏とは誰に対する潜伏か?ということですが、素人の直感的判別力で分かる程度の症状(微熱だるい、咳き込むなど)が現れていないというだけなのか、いわゆる検査キットでもわからないほど深く潜伏しているという意味かを決める必要があるでしょう。
感染定義とも関連しますが、体内に入っても(小粒の種子などのように)そのまま消化?あるいは残存しないで一定時間で体外排出されてしまえば、その間の体内存在は、感染とは言わないでしょう。
体内で悪さしそうな闖入者に気がついた免疫系が応戦準備に入り応戦が始まると熱が出るのでしょうが、熱が出る前の前哨戦段階で免疫系にとっては気がついているので、その段階で侵入されたその人が意識として気がつかなくとも、ある検査機器を使えば反応するような製品ができれば、検査機器を操作判定する人にとっては潜伏で無くなるのでしょう。
肺炎で言えば咳が出ない程度の肺炎は潜伏だった症状が、レントゲン撮影できるようになるとレントゲンに写る程度になれば、潜伏とは言わないでしょうし、がん細胞なども検査しないと分からないがん細胞は本人にとっては潜伏状態ですが、検査ですぐ分かるようになるとプロ的には潜伏と言わないのでしょう。
今の時代、レントゲンやMRIなどで分かるようになる直前状態を潜伏というのかもしれません。
検査というのは、ある症状の確定診断のために行う検査と兆候を早めに捉えるための検査があってある程度重複しているのでしょうが、今回の社会的重要性では後者の意味でしょうから兆候判定を前倒しすればするほど検査精度が低くなる宿命です。
テロのために首相官邸に向かっている人を職務質問や注視する場合で言えば、官邸の数十メートル付近の不審行動者限定ならば効率が良いですが、千葉県や神奈川県埼玉県から東京に向かう人全員を・都内全域で千代田区から上野に向かう人までもしかして迂回して最後に官邸に向かうのでないか?とついて歩いたり検問するのでは膨大な人手が必要で、しかも捕捉率が下がります。
ウイルスが体内侵入後迎え撃つ免疫勢と勢力拮抗中の場合・・あるいは犯人がお城に侵入したがまだ建物内に入らず様子を窺っている段階では、分からないということでしょうか?
ところで致死率2%というのは超高齢者を含む数字ですから普通のひとは、まず大丈夫と言えそうなので、超高齢者は別として60歳以下の一般健常者の場合患者のためだけであれば咳や発熱などの症状が出てからの検査で十分であり、(お腹が痛いなど自覚症状があってから診察を受ける一般の病気と同じです)自覚症状のない人まであらかじめ検査する必要性がありません。
血圧、腎臓や腹痛の場合、感染の心配がないので自分さえよければ良いのですが、元気な若者が実はウイルス感染者で他人に感染させる能力がある・・配達員・デパート店員が顧客の高齢者に伝染させると困る・・社会予防のためにはウイルス感染有無に対する事前検査がどこまで必要か?という問題です。
犯罪者の識別・・容貌や物腰態度や身内・・従業員か部外者かで入室基準がわかる人物判定と違い、ウイルス感染有無は親しい人・元気そうな人でも検査しないとわからないので完全を期すると全員検査となるのでしょう。
しかし現在の検査方法では、感染後4〜5日以内では検査しても検出できないのが現状らしいので、数日前から連続検査しないと一回の検査で未感染と判定しても今日感染していないことになりません。
グランドプリンセス号の検疫対応では、閉じ込めて検査しているから次々と感染者が出たような批判報道でしたが、潜伏期間中で一回目の検査で陰性だった人が潜伏期間(このため陰性の人も2週間下船を認めなかった)経過で順次陽性変化しただけ・潜伏期間?2週間経過後の新たな陽性反応がほとんど?ないので検査開始=船内分離後の感染がほとんど?起きていないのが実態のようです。
その上に検査の精度自体がイマイチ・・精度が(簡易キットの場合?)約5割程度?らしいので陽性の人をスルーさせてしまうリスクもあり、(これが下船後の陽性変化?)例えば3回に一回しか出ないとすれば同じ人を別の検査法で何回も検査する必要があります。
風邪の場合でも熱が出ないパターンや咳が出ないパターンなど色々あるように、特定物質の検出方法に頼ると人によっては反応が違う問題があります)
体温チェックのように入室入門の都度簡単にできるシステム開発がない限り、専門検査機関で何時間も並んで一回きりの全員検査は、何%かの感染者を高齢者施設から遮断できる程度で労が多い割に効果がはっきりしないのが難点です。

インフルエンザ特措法2と私権制限1

要請(ご協力お願い)するくらいならば、特別な法律がなくともある程度できるでしょう。
そこで要請に応じないときは「特に必要な時に」「当該要請に係る措置を講ずべきことを指示することができる。
という二段階システムが用意されていますが、「特に必要な時に」という要件は意味不明です。
すでに非常事態宣言が出ていて、その次に具体的必要性判断の結果、休校等の要請するのですから、要請段階よりも、より一層の蔓延悪化進行認定しないで、要請に応じないというだけでは指示すらできない厳重な縛りです。
指示に応じないとどうなるかですが、直接強制権が明記されていないので指示するだけで小中学校やイベント興行企業が応じないと指をくわえているしかないのかな?
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020030502000154.html

新型コロナ>「休校しない」広がる 栃木・茂木町 通常授業へ転換
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う政府の休校要請に対し、栃木県茂木町(もてぎまち)は10日から予定していた町内の小中学校5校の臨時休校を取りやめ、通常通り授業を行うことを決めた。同町教育委員会は「児童生徒の精神衛生上、また健康・安全を確保する上でも学校で過ごすことが最適と判断した」としている。 (原田拓哉)
茨城県常総市も四日、学習の遅れや生活リズムの乱れを防ぐため、市内の小中学校で三日間の登校日を設定すると発表。安倍晋三首相の要請とは異なる判断を各自治体が取り始めた。

上記の通り政府は要請するだけですから、自治体の勝手です。
上記自治体の主張を見ると、新型肺炎蔓延リスク防止より自分の市町村内の生徒が休校を取りやめ、通常通り授業を行うことを決めた。同町教育委員会は「児童生徒の精神衛生上、また健康・安全を確保する上でも学校で過ごすことが最適」かどうかの基準で判断していることがわかります。
大阪のライブに集った人たちの感染が全国に広がっていますが、参加者の方は家でうっとうしくしているより著名なライブ参加の熱気に触れる方が気持ち良いし健康にも良いと考えたから高知県その他全国各地から参集したのでしょう。
さっぽろ雪まつり参加者の感染も広がっていますし、クラスターになるリスクの高い大規模イベント中止要請の趣旨は、参加者個々人あるいはその集団構成員にとってマイナスかどうかの基準で要請しているのではない点を誤解した意見です。
教育が滞る、給食センターの経営が困る・・学校が休みにると、共働き家庭では生活に困るなどの連鎖が当然ありますが、旅行自粛であれ、演劇・野球、相撲等の大規模イベント中止、感染者増大中の国への渡航制限・入国制限等は、経済面文化活動その他の複雑な連鎖が起きるのは覚悟の上で、目先の爆発的な感染症の蔓延を防ぐのが法制定の趣旨・目的でしょう。
中国が武漢で何千万もの人々を封鎖したのも同じですし現在イタリアが全土封鎖に動いているのも経済や教育上マイナス効果あるのは承知の上で一時我慢して欲しいという利益衡量の結果でしょう。
社会全体への影響を考えずに自己の狭い地域社会内利害だけ考えレバ、誰も感染してないのになぜ休む必要があるんだ?自主?判断するのっておかしくないですか?
自覚症状が出るまでの潜伏期間中に他人に感染させるリスクは、他人に負担させるリスクです。
大阪のライブに高知県やあちこちから参加したり、札幌雪祭りに行った人らは元和人らでしょうから自分が感染して、ウイルスを持ち帰り周囲に再感染させる自覚もなかったでしょう。
無自覚で周囲に大量感染させると取り返しがつかないので「人の集まりは当面自粛してください」という要請に対し、自分は元気だしどこで遊ぼうと、勉強しようと自由だという利己主義でいいのでしょうか?
社会生活は自分だけ良ければ良いというものでないのと同じで、地域社会も地域エゴでなく国家社会全体の利益を総合判断すべきです。
マイナスの総合判断は程度問題ですが、国家規模の非常事態認定がある場合(今回はまだ非常事態宣言していないのかな?)4〜5キロ四方程度の狭い地域の利害・・・自治体首長の総合判断に委ねるべきではない・そういう価値判断は全国規模に政治責任を持つ中央政府が決めるべきことではないでしょうか。
要請は強制でないので応じなくとも法令違反ではないので罰則などあるはずもないのですが、罰則の箇所を見ると主に物流業者に対する保管命令等違反に対する処罰のようです。
本来緊急事態ではその場の命令権者を決めて指揮に従わない者には裁判なしの一時的拘束や強制権限を与えるべきです。
これが戒厳令制度の思想ですが、我が国にはこの例外規定をタブー視していることが新型インフルエンザ等の非常事態が起きても政府が迅速に対応できない・・意味不明の法律になっている背景でしょう。

新型インフルエンザ等対策特別措置法
(物資の売渡しの要請等)
第五十五条 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等緊急事態措置の実施に必要な物資(医薬品、食品その他の政令で定める物資に限る。)であって生産、集荷、販売、配給、保管又は輸送を業とする者が取り扱うもの(以下「特定物資」という。)について、その所有者に対し、当該特定物資の売渡しを要請することができる。
2 特定物資の所有者が正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないときは、特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施するため特に必要があると認めるときに限り、当該特定物資を収用することができる。
3 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施するに当たり、特定物資を確保するため緊急の必要があると認めるときは、当該特定物資の生産、集荷、販売、配給、保管又は輸送を業とする者に対し、その取り扱う特定物資の保管を命ずることができる。

第七章 罰則
第七十六条 第五十五条第三項の規定による特定都道府県知事の命令又は同条第四項の規定による指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長の命令に従わず、特定物資を隠匿し、損壊し、廃棄し、又は搬出した者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第七十七条 第七十二条第一項若しくは第二項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第七十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

非常時に必要な直接強制権を用意していない・・何となく遠くから騒いでいるだけのような法律に見えます。
指示に応じない時の手段→有無を言わせない直接強制力・・例えばイベント会場の閉鎖その他の強制力が用意されていないようです。
要請に応じないで指示にまで進んだ企業名を公表するなどの規定がありますが、個人名は公表できません。
公表の書きぶりを見ると、懲罰としての公表でなく、政府指示の妥当性を国民批判に晒す目的のような書き方です。

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