USA=領土拡張と人口吸収政策の限界1

米国に戻ります。
国際競争優位が米国団結・UNITEDのメリットであり、その果実を得る手段としてグローバリズム推進だったのが、対中競争で優位性を失っていくと留学生に始まり上位層の流入と底辺労働者双方の流入が縮小します。
トランプ氏の移民制限はランク分けして技能労働者優遇政策ですが、国力の将来性がなくなってからのランク分け流入期待は(移民の方も選ぶ権利があるので)現場労働力でさえ二流人材3流人材化していきます。
連合UNITEDの本質・利益がある限度で連合を組むものですから、言わば現金な関係です。
国の成り立ちは国家構成員同士の絆の成り立ちでもあります。
メリットで集まった人間関係は利に聡く脆弱です。
日本の縄文時代あるいは伝統的国家は、地元にない特殊品だけの例外的交易によって地域を運営してきた社会ですので、いわゆる鎖国制度はどうってことのない社会ですが、アメリカの場合建国当初から地元にないものの交易でなく、人の移動を含めたグローバル展開によって経済が回ってきた社会・・国内の需要以上のものを生産しないと回っていかない社会です。
アメリカンファーストというのは「外国から物品を買ってやらないぞ!という脅しにはなりますが、本当に鎖国競争になると米国の方が中国よりも国内基盤が脆弱です。
1929年大恐慌からの脱却は、TVAで知られるニューデイール政策によったかのようにアメリカは宣伝していて、高校時代の英語教科書英文でこれを賛美するような英文を授業で習った記憶でしたが、実は対日戦争開始成功による戦時経済化によってようやく経済下降を食い止め、日欧に対する戦後復興援助(輸出増)によってプラス成長になったものでした。
ナチスが軍需産業化によって経済成長下のと似ていませんか?
大恐慌に関するウイキペディアの記事からです。

1936-38年にはGDP比5.5%の財政赤字を解消した。しかしこの1937年の財政支出大幅削減予算により1938年は不況になり、実質GDPは11%下がり失業率は4%上昇し[35]、「ルーズベルト不況」と呼ばれることになる。
アメリカのGDPは1936年に恐慌前の水準に回復したものの37年不況により再び34年の水準まで逆戻りして、1941年まで恐慌前の水準に回復することができなかった[36]。ニューディール期間中財政支出赤字の対GNP比が10%を超えた年は2度である。アメリカ経済の本格的な回復はその後の第二次世界大戦参戦による莫大な軍需景気を待つこととなる。
太平洋戦争が起こり、連邦政府はようやく見境のない財政支出を開始し、また国民も戦費国債の購入で積極財政を強力に支援した。1943年には赤字が30%を超えたが失業率は41年の9.1%から44年には1.2%に下がった[37]。しかしダウ平均株価は1954年11月まで1929年の水準に戻らなかった。

戦後世界の工場が壊滅したが、戦禍を免れた米国だけが工業製品や食料・資源供給国になって突出した国力を誇れたのです。
戦前の大恐慌対策は世界中がブロック経済化による国際貿易量の急激縮小でしたが、トランプ氏のアメリカンファースト政策は米国だけの孤立化政策です。
モンロー宣言の時代にはまだ米国の規模が小さく南北アメリカ内で交流すれば孤立しても成り立ったでしょうが、今は中南米も世界経済に参加していて、米国と一緒の経済圏に止まる保証はありません。
(中国ソ連が孤立しても70年間も頑張れたのは交易経済にそれほど頼っていなかったからですし、国土の狭い北朝鮮も同様で、領土の広さではありません。)
トランプ氏はアメリカンファーストと言ってモンロー主義の再来をイメージしているようですが、中南米は棍棒外交で米国に散々苦しめられてきたので米国と心中する気持ちはありません。
TPPの創立的メンバーがカナダ、メキシコを含め太平洋沿岸の中南米で、米国が脱退してもそのまま進める方向・ついに米国抜きで発効してしまいました。
米国が無茶すれば足元の南北大陸内でも孤立する方向が確定し、モンロー主義の再来どころではありません。
日本はTPPのほか日欧FTAや東アジア地域包括的経済連携RCEPなどをドシドシ進めて行く方向なので、戦前のような孤立化はしないと思われますが、自国の力に恃みすぎる米国の方が長期的に孤立化が進むように見えます。
一見米国べったりに見える安倍外交は、巧みに上記各経済協定を推し進めているほか、中国にも恩を着せているので、米中対決がどうなろうとも米国の顔を立てながら、米国の国際経済仲間入り・復帰の筋道を立ててやる重要な役割を担うことになりそうです。
安倍総理が習近平の国賓待遇招待に踏み切るかのような姿勢を示していたことに対して右翼の安倍離れを起こしていますが、日韓慰安婦合意が後で役に立ったように、同様に政治というものは後々の効果も考えて複々線の行動が必要です。
NITED・連合とは、主として利によって一時的に結びつく関係を言いますが、成長期待がなくなれば米国留学希望が減るように、北米大陸内の連合を維持するご利益がなくなれば、軍事連合など組む意味がない・United Statesである必要があるか?と思う米国民が増えるでしょう。
ここで米国が独立後破竹の勢いで拡張を続けられた要因を見ておきましょう。
独立時の東部13州が今の領域になるまでの目覚ましい領土拡張によって、豊かな資源を入手したもののこれら資源を利用しきれない少ない人口・・労働力不足に困る状態が続いていました。
国土急拡張に人口が追いつかなかったのです。
低廉な労働力導入政策・・移民受け入れ国として世界に門戸を開くイメージアップに成功し、一方で人口の急拡大で国力増大・白人の生活レベルが飛躍的に上がり続けた満足感を国民に提供することによって、国家運営がスムースに進んだからではないでしょうか。

格差社会の構造(米中と日本社会の違い)1

エリートのピンポイント輸入に頼る米国と中国の違いは、異民族支配に柔軟対応するために自前の士大夫階層(一種の官僚機構構成層・中堅人材)がかなり大量存在する=層の厚さが違う感じです。
日本がGHQ支配に柔軟対応できたのと同じです。
日本が中国のように異民族支配を受けた経験がないのにをうまく受けれられたのは、京の朝廷・公卿集団が、次々と勃興して来る武家集団をうまく手なづけてきた長年の経験プラス徳川体制下における外様大名の多様な生き残り経験を活かしたものでしょう。
中央の宮廷官僚だけでなく各地方ごとに、その種人材が多様に存在してい社会であったことが重要です。
中国や朝鮮民族の場合、占領軍・専制支配体制下の生き残り策なので政治工作対象が一点に絞られる単線構造に対して、日本武士団の覇者・幕府は連合政府形態なので同輩が多い点が特徴です。
大和朝廷も諸豪族連立で成立している関係で古来から合議で決めて行くのが慣例でしたが、武家政権になると戦闘場面の延長で指揮官の号令一下のイメージですが、実態はそうでもありません。
戦闘現場での大きな戦略決定・軍議でさえも日々軍議を開いて翌朝(払暁)からの手順を決めて行く仕組みですし、まして内政になると鎌倉幕府は執権政治・・合議で決めて行くのが基本でした。
その合議は、(中流御家人以下の民意吸収能力のある)有力御家人の意向など忖度して決めていかないと政権が浮き上がるリスクがあり結果的に民意吸収能力が問われる仕組みでした。
徳川政権下でも有力諸侯の意見を無視できないというよりは、有力諸侯とは発言力のある諸侯という意味ですし、発言力があるという意味は、中小大名の意向を汲み取り代弁するのに長けた大名という意味であり、時流に関係なく正論であれば良い社会ではありません。
水戸家が尊皇攘夷論では先行していたのに、肝心の維新本番ではほとんど役割を果たせなかったのは、民心や時流の動きとか無関係な主張をしていた・現在の野党的批判論でしかなかったことによります。
水戸家から一橋慶喜を出していて水戸勤王党にとっては期待の星でしたが、彼は名門の一橋家を継いだことで政治力がなくとも知的能力が高かったかもしれませんが、地位による発言力があったという意味でしかなく、中小大名でありながら実力で発言力を持っていた大名に比べて政治力がイマイチだった印象です。
学問と違い政治の世界では、時期尚早の意見を否決されて、自分は1年前から主張していたと自慢しても意味がないのであって、必要時に主張する能力が政治には求められます。
真夏にセーターを着たいと言って馬鹿にされた人が冬になって自分が半年前に言ったことが正しかったというと笑われるのと同じです。
幕末に松平春嶽その他の小大名の活躍、あるいは山内容堂の大政奉還論は、こういう能力があったからです。
大大名は軽率に旗幟鮮明にできないので、こういう中小大名のアドバルーンを利用して形勢を読み時流に乗る体制で、これは鎌倉幕府崩壊時の足利尊氏の動きとも似ています。
明治憲法下の内閣制でも総理は首班と言われたように、同輩のトップでしかないのが特徴です。
占領軍支配に対するにしても、日本は複雑対応人材が多様に存在していたので難局をうまく切り抜けられたのです。
中国は1極支配の単純支配に対応する能力はありますが、国際社会は複雑です。
今回のコロナ禍でも、結果的に個人情報を徹底的監視体制を応用してうまく対応できたというのが自慢のようですが、それを自分で世界に自慢して触れ回ることではありません。
今朝(24日)の日経新聞朝刊6pのフィナンシャルタイムズ提携の署名入りオピニオン紙面には、「自滅した中国コロナ外交の大見出しで、米国ウイスコンシン州議会議長に対して中国政府から「中国の新型コロナ感染拡大に対する取り組みを賞賛する決議案を議会に提出してほしい」という趣旨の電子メールが届き、メールには決議文の案文が添付されていて、その内容は中国共産党がイカに素晴らしく対応したかといった論点や主張が列記されており決議にかけるには怪しすぎたので議長はイタズラだと思って、その議長は、外国政府が、州議会に直接法案の可決を求めるなど聞いたことがない」とこの記事の筆者に語ったということです。
ところがそのメールが中国総領事館からの公式電文だったと分かったという驚きの記事です。
こんな運動をして相手がどう思うか全く念頭にない・・・自分が中央政府にどれだけゴマスリできるかしか眼中にない社会です。
岡田英弘氏の論文を読んだころの印象しか記憶がないので誤解も混じっていますが、魏志倭人伝があてにならない理由として、中国のごますり競争が背後にあって、当時実力者司馬氏と曹操の子孫の政争中で、一方が西域諸国のとりまとめに成功した報告があったので、他方は対抗上東方海上の大国(邪馬台国のことです)が朝貢に来ることになったと誇大報告する必要があり、このためにあちらに千里さらに曲って何千里とものすごい誇張した路程が必要になったという解説です。
同氏は魏志倭人伝の説明通りに地図を書いていくと日本はフィリッピンあたりになるオーストラリア大陸くらいの巨大な遠方の国になってしまうようなイメージをうけて読んだ記憶です。
このように朝貢の歴史といっても権力競争している方が、大げさなお土産を持って来たと披瀝しなければならないので一種の出来レースだったようで、周辺国はちょっとした土産を持っていけばそれを招待した政争当事者が何倍にもして、皇帝の前にお披露目する仕組みだったようです。

アメリカの民度構成と格差社会1

アメリカといってもひとまとめに馬鹿にしてはいけない・優秀な人は物凄く優秀で人格者も多くいる社会です。
象徴的な結果である肥満で言えば、皆が皆超肥満になっているのではなく富裕層・あるいはその出身階層ではスリムですし、オバマ大統領夫妻やトランプ氏の妻や娘や婿はスリムです。
米国は早くから生活水準が高くなっていたので高齢化率が高い筈ですが、どんどん貧困層が下流に入ってくるので、全体として膨大な貧困層が平均寿命(民度)を下げる仕組みになっているのでしょう。
低賃金労働力受け入れ政策は、賃金アップを抑える効果があるだけで国際競争力維持には関係がなく、最低賃金層の人口比率を増やし、格差社会化・国内分断をもたらします。
もともと砂粒の集合体に過ぎない合衆国で、次々と移民を受け入れたので余計分断が進んだと思われます。
仏独の高齢化率がイタリアより低いのは、移民大量受け入れ政策を採用したか否かに関係があります。

ドイツで増大する移民と経済への影響


・・・その多くは年齢が若く、低賃金で仕事を請け負うため、飲食業や宿泊業等のサービス業、建設業などの労働集約型産業では移民に頼らざるを得ない状況にある。・・・
ドイツは欧州一の移民大国
ドイツの人口は長らく死亡数が出生数を上回る自然減にあるが、移民の流入に伴う社会増が自然減を上回り人口減少を食い止めている(図表1)。ドイツ連邦統計局の人口統計(2016)によると、現在、ドイツに居住する外国人は約896万人で全人口8,243万人の約11%を占め、ドイツの外国人比率は他の欧州主要国と比較して最も高い。
・・・、ドイツで生まれ育った2世、3世が増え続けた。現在、こうした移民の背景を持つドイツ人を合わせると全人口の約23%に達している(図表2)。

図表2 ドイツの全人口に占める外国人の割合(2016) (出所:ドイツ連邦統計局より住友商事グローバルリサーチ作成)

上記のように2世以上になると23%も占めています。
ドイツに次いで英仏も(旧植民地からの)移民急増社会です。
イタリア経済が戦後ぱっとしなかったのは、手作りにこだわる国民性があって、(高級チーズや高級車など手作りにこだわる国民性です)大量生産社会化に乗り遅れたというか、独自文化にこだわるせいですが、(私も大量生産での勝負は、国際平準化を免れないので文化で差をつけるべきという持論です)その代わり低賃金労働者の移民受け入れ率が低いから平均年齢が上がるからではないでしょうか?
ただし、今回のコロナ被害が北部イタリアで大規模化したのは、北部は産業の発達した地域・かつ世界有数の観光国で国際的な人の出入りの多い地域という点でニューヨークと似たウイルス感染環境にある一方で、高齢者施設が発達している地域なので施設でコロナウイルス感染が起きると爆発的拡大により、多くの高齢者が犠牲になっている現代的側面があり、施設でのクラスター化を防ぐ必要性は日本でも参考にすべき点です。
観光・サービス業の発達した社会では、対面作業の多さ・・弁当をドアの外に置いていけば良いのではなく、にっこりしながら手渡してくれるほんのチョッとした心遣いが大切な国民性・・が距離を置くコロナ対策に不向きな点がありそうです。
この辺は日本にとっても気になる共通弱点です。
ドイツが比較的コロナ被害(感染者数比の死亡)が少ないと言われるのは、人口構成や産業構造・気質の違いもありそうです。
外出自粛で出勤しなくとも、自宅付近散歩中に知り合いに会えば喜んで話かけたい日本人が多いでしょう。
今朝も日々の習慣で自宅前の道路を履いていると、近隣に住む裁判所勤務の人が通りかかり、今は隔日地勤務で今日は自宅勤務の日なので8時なん分までに自宅に戻らないといけないという話を聞きましたが、このように出会えばアリンコ同士のようにしょっちゅう近づいて挨拶の必要な社会です。
無愛想な人の多い社会は、感染しにくいことになります。
何が幸いするか?一寸先側がわからないのが現実社会です。
4月21日には原油相場がマイナスに転落する瞬間があったようです。
https://www.sankei.com/world/news/200421/wor2004210021-n1.html

原油価格マイナス転落…相場低迷に打つ手なし 供給過剰長期化も
2020.4.21 14:06
貯蔵スペース、近く満杯
20日にWTIの5月渡し価格がマイナスとなったのは、余剰原油をためる貯蔵スペースが乏しくなり、市場で5月に受け渡されるWTI原油の買い手が事実上いなくなったためだ。

一定期間分の倉庫料分だけマイナスにしても早く手放したいのでマイナスで売りに出す理屈らしいです。
石炭と違って野積みにできないし、石炭の場合採掘作業中止すればすみますが、石油は自噴形式ですので採掘を止める訳にも行かないでしょう。
現地に垂れ流しにもできないし、えらい時代が来たものです。

奴隷労働→ベルトコンベアー式と世界平準化

大量生産方式→韓国、台湾ー東南アジアの雁行的発展であり〜中国改革解放後の国際経済システム参入の流れになりました。
米国あるいは先進国が後進国に低賃金競争に負けるのを防ぐために、生産やサービスの機械化に成功すればするほど後進国もそのシステムさえ導入し、(当初数年日本などから最新設備の作動技術を学べば、)導入前よりも現場技能の比重が下がるので技術格差によるハンデイがさらに縮小されることになります。
新技術を開発してもすぐにアジア諸国が真似して追いついてくる・米企業/先進国企業自体がアジア諸国に工場を進出して安い人件費で作るようになるので、技術開発に努力する意味がなくなります。
IT化の発達で微細技術・・熟練作業による金型造りでさえもどんどんデータ化できるようになりましたが、どこまでいっても結果は大量生産化でしかない点が先進国の弱点です。
他社・他国より早く微細化製品分野のIT化・大量生産に突入できるかの競争の過ぎない点は同じですから、情報拡散の早い現在では先行者独占的利益期間も超短期化していきます。
例えば江戸時代に麺製品が西国で先行すると福島の郷土の偉人が先進地域に修行に出て技術を持ち帰るまでは、1世代以上かかっていたものですが、今でも西欧のワイン用ぶどうの木を育てたり技術の導入には1〜2世代以上の時間軸が必要です。
IT化にたよる先端技術は産業スパイの能力次第で設計図さえ入手すればそっくりのものが作れるので、すぐに競争相手もIT化に成功して追いついてきます。
中国との低賃金競争に対抗するために日米が低賃金の中国人を仮に移民させても日米国内工場である限り日米国賃金基準で雇用するしかないので、人手不足による人件費アップを抑えられるだけで賃下げにはならず、中国との低賃金競争に貢献しません。
中国に工場進出して中国人を雇用して中国現地水準で雇用する方が有利なので国外進出する方がよくなり、外国人労働力を受け入れるメリットがなくなり移民不要経済になってきたのです。
中国が速やかにIT化成功しなくとも米国資本自体が、ホンの少しでも賃金コストの安い国での生産をする傾向があるので、すぐに技術移転が起きます。
日本の場合も同じで移民を受け入れる以上は人種差別できないので、国内労働者同様の賃金その他待遇が同じ水準でなければならない点は同じ・人手不足による賃金上昇を防ぐ効果しかありません。
例えば現在のコロナ騒動により武漢上海等の大都市に出稼ぎに出ている農民工がどうなるかの新聞報道では、中国の農民工の月収が現在5〜6万と報道されていましたが、この農民工を日本が外国人労働力として導入しても、日本で月収5〜6万で雇用することは許されません。
日本で雇用する以上は、日本人同様の数十万が最低賃金になりますので、日本企業は中国に進出して5〜6万円の賃金で生産して運賃関税を払って逆輸入した方が国内生産の競業他社より有利です。
このように自動化が進めば進むほど人間の能力差による品質差が低くなるので中国、ベトナム、バングラ等の低賃金国の攻勢に太刀打ちできません。
新興国の興隆は、新興国が攻勢をかけているというより自国企業が国内同業他者に勝つべく進出競争するようになったことによります。
自動化が進めば進むほど消費地生産に移行し国際的な所得の平準化が進むという意見を10年ほど前から・・たとえば07/16/09 「製造業と人口」でこのコラムで書いてきました。
このためアップルの場合ほぼ全量中国生産になっているわけで、こうなると先進国は低賃金労働者を移民として受け入れる政策で国際競争力を維持するのは不可能で福祉予算の増大リスクを抱えるマイナスの方が大きくなります。
生きる習慣、価値観や美意識が違うから異民族なのですから、民族融和に多大なエネルギーを要する(日本語の通じない移民の子供の教育負担など膨大です)だけでもマイナスです。
個々人で言えば他人は隣人として挨拶程度で付き合えばいいのであって、同居する必要がないように異民族は喧嘩せずほどほどの交際に止めるのが良いというのが私の持論です。
米国は中国が知財剽窃どころか、移転強制が許せないと言いますが、自国企業が新技術を開発しても国内で製造しないで中国等で低賃金国に進出した自国企業工場・・例えば中国のフォード工場で最新技術のエンジン製造するのなら良いと言うのですから、・・日本のトヨタやトーレも同じです・・例えば燃費向上した最新技術製品を競争力のある製品を巨大市場の中国に投入して競争に勝ちたいでしょう・・結局は資本家の利益を守るだけのことであって、国内製造業の維持には関心がないことがわかります。
知財剽窃しているから、中国市場が大きくなった訳ではないのでしょう。
私の個人感想ですが、米中は超大多数の民度が低い・民度格差の大きい点で似た国民構成になっている点で双方同じ開放経済になると競合面が大きいのが米中対決の根本要因です。
極論すれば、アメリカはノーベル賞級知識層をピンポイントで招聘するパターンによって少数エリート・ビルゲイツやアップルのジョブズ氏のような人が数百万人の仕事を創出し、一握りの人が巨万の富を得てこれを寄付等によって社会還元すれば良いという思想です。
米国の民度格差の大きさの根本原因は、エリートと同時に低賃金労働者の両端を求めて大量移民政策を継続してきた咎めが出てきたのではないでしょうか?
この後に排日移民法成立を紹介しますが、勤勉で優秀だから日系移民を排斥するしかない・中堅堅実層の少ない社会・・国民レベルの低さが結果的に証明されています。
戦後はドイツ系を筆頭にした・留学制度利用による頭脳部分移民確保に精出してきたようですが、一方で低賃金労働者を求めて移民の大量流入をしてきた結果、平均レベルが下がる一方になっているように見えます。
100点満点の秀才一人と10点しか取れない低レベル99人の社会ではどうにもならないでしょう。
低賃金労働者の大量流入を止めない限り民度全体の低下と格差社会化を防げません。
そこでトランプ氏による過激な移民規制が始まったと見るべきです。
新規流入阻止しても現にいる低賃金層をなくすか、(これが、違法移民追い出し政策です)ビルゲイツやスポーツ・芸能系の大スターのいない社会にしない限り解決しません。

USA=領土拡張5(ジェノサイド1)

敗戦を機に主張を変えた人を節操がないと批判する人が多いですが、これが民族を守るための言外の国策だったのですから、民族存続のために恥を捨てた人物(韓信の股くぐりを「誇りがない」と馬鹿にするか褒めるかの違いです)はむしろ国士です。
メデイアと教育界支配に精出していた米国の意向を受けて本気でそのように誤解し?日本民族を悪し様にいう文化人やメデイア界がほとんどでしたが、国民の多くは黙って「意を体して」時節到来を待ってきた状態です。
平成の初めころ、ある委員会の視察旅行の旅先での懇親会で、当時70歳前後のいかにも保守系代表のような委員から、当時若かった私を相手に「今の若い者は・・・・式の意見を述べ始めたことがあります。
弁護士=左翼系と見ての話だったのでしょうが、私の方は持論に従って「アメリカはスポーツであれ何であれ自分に都合が悪くなるとルールを変えるズルイ国であることは常識であり、そんなこと文句言っても始まらないからみんな我慢しているだけです。
物事には時節というものがあるから時節到来を待つしかないから待っているだけで、若者も皆知っていますよ!」と応じるとひどく驚いた顔をして「若い人がよく理解しているなら安心だ!」と大喜びされたことがあります。
昭和40年代末〜50年代ころにかけて右翼政治家が大東亜戦争は聖戦だったとか、朝鮮支配は朝鮮に多くのメリットを与えたなどの主張があると、直ちに(占領当時GHQのメデイア支配の本拠だったか?)朝日新聞を中心に批判が起こりこれに触発されて韓国や中国が批判するパターンが続くようになりました。
これは日本の米国服従が本心かどうかのリトマス試験紙のような役割を果たしていたことから、政府は公式には発言大臣を更迭するしかないのに気をよくした中韓政府の便乗攻撃でした。
この延長が2010年代に入ってからの慰安婦攻撃であり、南京大虐殺キャンペインでしたが、流石に時節は変わっていたので安倍政権は正面から敢然と否定して戦う姿勢を見せたのに対し、中韓は安倍氏を米国向けに歴史修正主義者というレッテル貼り攻勢をかけました。
しかし米国は中国による挑戦を受けるようになっていたこの時点では、日本の忠誠心を試すどころか自国の後詰を頼みたい関係になっていたので中韓の日本攻勢を後押しできる国際情勢ではなくなっていたので、中韓は情勢を読み誤ったことになります。
戦後政治では、敗戦受け入れと同時に一糸乱れず国を挙げて米国を素晴らしい国だと持ち上げた上で図に乗って暴れる朝鮮人の取り締まりを求めたので米軍もこれに応じるしかなくなった・日本民族が根絶やしにされるのを防いだことになります。
引用文では簡略ですが、最後に引用するように「交渉相手になるべき主権国家消滅滅宣言」の一言にその最後(集団としての存続がなくなるまでやり尽くされた)結果が象徴されています。

ウイキペデイアによるアメリカ合衆国の歴史
西部開拓時代 (1865年〜1890年)
リンカーン大統領は南北戦争中から、東西交通の機関となる大陸横断鉄道の建設を進めた。
鉄道建設は苦難の連続であった。西側からは新参の中国人移民が駆りだされ、シエラネバダ山脈で低賃金の労働をしたが、爆薬としてニトログリセリンを、安全性を軽視したまま使用させたことにより、多数の死者を出した。
鉄道建設の邪魔になり、西部のインディアンの生活の糧でもあるバッファローの政策としての絶滅作戦をとる。
組織的なバッファロー虐殺によって、平原のバッファローはただ殺され、19世紀初頭に4000万頭を数えたバッファローは1890年ころには1000頭を切ってしまった。
平原のインディアンたちは生活の柱を奪われ、保留地で飢えることとなった
急速に生活圏を奪われたインディアンは、1860年代から1870年代にかけて、各部族による一斉蜂起を行った。
これがインディアン戦争であり、米軍との間で20年以上の争いとなった。結局、蜂起は次々に鎮圧されてゆき、ナバホ族のように領土を一時完全に没収されるか(ロング・ウォーク)、保留地へ幽閉された。指導者は戦いで死ぬか毒殺されるかして部族のコミュニティも壊滅させられ、人口も減少していった。さらにドーズ法はインディアンの社会を根本から破壊し、彼らの土地のほとんどを白人農業者のものとした。
1871年、合衆国政府は「合衆国はもうインディアン部族を独立国家とはみなさない。したがって今後はもう主権条約は結ばない」と宣言した。この時点で、全米のインディアン部族の領土(保留地)は総計51万km2に過ぎず、合衆国政府は1778年から1868年の100年足らずの間に、インディアンから1億1000万エーカー(44万5200km2)の土地を没収し、768万km2の国土を手に入れていた。西部の最大反抗勢力のスー族も、シッティング・ブルやクレイジー・ホースが殺され、南西部でアパッチ族のジェロニモが投降し、「ウーンデッド・ニーの虐殺」を機に、「開拓に邪魔なインディアンの掃討作戦は終了した」として、合衆国は1890年に「フロンティアの消滅」を宣言した。インディアンはさらなる同化の意図をもって、「インディアン寄宿学校」へと子供たちが強制入学させられることとなった。

文字通り民族浄化作戦の実施でした。
この結果母親から切り離されて白人家庭に乳幼児期から引き取られ育てられたインデイアンの子供世代は、民族のアイデンテイテイ〜を完全に奪われ廃人化していくおそるべき民族浄化政策で、このような人の道を踏み外したことしている国が世界に向かって道義を説く資格があるのでしょうか?
対日焦土作戦や原爆投下の残虐さもこの文脈で見るべきでしょう。

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