ちなみに女性の方が夫を気に入らないときには、どうすればいいのでしょうか?
家に生活費を入れないとか暴力を振るうのは論外(・・法的に離婚請求出来るので)として、夫にこれと言った非違行為がないけれども言わば好きな男が出来たらどうするかです。
男性の場合妻子の生活費を見なければならない社会の掟・・慰藉料や養育料支払・・・がありますが、女性にはこれがありません。
チャタレイ夫人のように、現在の地位を捨てても良ければ・・あるいは逆にもっと地位の高い人やお金持ちと一緒になるとすれば、これを抑止する方法がないのです。
相手の男に対して、不貞行為を理由にする慰謝料請求出来るくらいが関の山です。
一定の金さえ払えばいいのかとなれば、妻が億万長者相手に浮気した場合、何の苦痛もないでしょう。
夫の方も一定の収入があれば、少しばかりの慰謝料を相手の男からもらっても仕方がありません。
そこで、女性に限り金銭で縛るのではなく、厳しい貞操観念や道徳教育、姦通罪による処罰などの厳しい時代が続いたのだと思います。
姦通罪がなくなった現在では、道徳教育に頼るしかないのですが、個々人の道徳では弱いので女性全般がこれを守るということで後に続く女性全般に対する信用維持システムになっているのです。
2010-9-14「高齢者に対する感謝」・・・報恩のコラムで書きましたが、道徳とは長期時差のある対価関係のルールと言うことが出来るでしょう。
個々人でいえば子供が育ち上がれば夫に生活費を入れてもらう必要性が少なくなる、定年退職して稼ぎがそれほどでなくなり、しかも年金も分割してくれるとなれば、離婚した方が夫の食事その他の世話をしなくて良い・・老後の介護もしなくて良いなど目先・功利的に考えれば離婚して夫を放り出した方が有利です。
実際にそうはならないのは、こんな身勝手を許すと後に続く女性が困るからです。
いわゆる熟年離婚ですが、夫に非違行為がないのにこれをやる女性が増えると、何のために馬車馬のごとく若い頃に働いたか分らないとなって、結婚する男は極端に減少してしまいます。
現在の男にとって若い頃に妻子のために尽くすのは、若い頃に気持ちの良いサービスを受けるだけではなく、老後の保障が期待されているからであって、50台になってからお払い箱・・一人暮らしになるのが普通の社会になれば、世の中商売女だけでいいのじゃないか?となってくるでしょう。
実際女性からの離婚請求があまりにも容易になってくると、(恩知らずな行為をされることが増えると)男性は結婚に懐疑的になるのは当然です。
このように後に続く女性全般の利益のために身勝手な離婚請求あるいは浮気による家出(女性の不貞行為)は滅多になかったのです。
これをやる女性は、その男に恩知らずと言う非難を受けるだけではなく、女性全般の敵扱いになる筈です。