韓国の財閥系オーナーが借金している訳がないので、借金は庶民中心ですから国民数で割ったのでは実態が分りません。
昨日紹介した中央日報の記事では、資産増加率より借金増加率が高いのですが、資産増は財閥(例えばサムスンオーナー1族が株価上昇等で)が殖やし、債務は庶民が増やしていることが想定されます。
昨日紹介した統計期間中に増えた資産は財閥系・・上位何%が殖やして債務の方は下位何%の人が増やして来た・・2極分化が進んでいたことが分ります。
韓国は日本が超円高で困っている間、経済好調だった筈ですが、その果実は外資や財閥オーナーが取得していて庶民に及んでいないこと・・労働分配率や社会保障負担率の低さが問題です。
韓国庶民の苦境・・老人の自殺や若い女性が売春婦になって海外進出していることが、世界中で問題になり始めた時期と個人負債増加現象が世界に知られるようになったのと反日のエスカレーチなどが同時進行している現象をパラパラと報じるのではなく、それらの事象に着眼してその共通の因果関係を読み解くべきでしょう。
一方でGDPに対する貿易黒字比率が大き過ぎて、IMFから勧告を受けている異常な状態です。
即ち国家運営の健全性のためには一定の黒字が必要としても、GDP比6%を越えているのは(スターリンが国民を餓死させてまで穀物輸出していたほどではないにしても)異常過ぎるので、せいぜい2%くらいに抑えるべき・と言う勧告を受けています。
内需不振を輸出で補っている・・国民不在政治をしている象徴として、国際的に見られているのです。
タマタマ今朝の日経新聞2ページには内需不振を輸出に頼る韓国経済の行き詰まり・日本の失われた20年が始まるのか?と言うムード的記事・・だから何を主張したいの意味不明の記事が大きく載っています。
大手マスコミは論旨不明のムード的記事を流して徐々に世論誘導・洗脳して行くことが多いのですが、これもその1パターンです。
私の論旨は韓国では、個人の債務が次第に膨らんで行き多くの庶民が苦しんでいること・格差拡大に、韓国の経済不振や政治困難→反日行動エスカレートの原因があると言う主張ですから、個人が豊かな日本と同じ結果になる訳がありません。
大掛かりなバブル崩壊の割にダメージを受けたのは企業や金融機関であって、個人金融資産がほぼ無傷?で残って、逆に増加し続けていた日本との大きな違いです。
日本はこの間「失われた20年」と揶揄されながらも個人が豊かになり続けたのに対して、韓国や中国は個人が苦しくなる一方と言う大きな違いがありますから個人が豊かな日本の「失われた20年」の真似は無理でしょう。
昨日紹介したようにこの2〜3年は個人負債増加が破局的状態になっていることから、李前大統領や朴現大統領はなりふり構わず反日に走るしか政権維持の方策がなくなってしまったのではないでしょうか?
日本のバブルの場合、日本人個々人はあまり(勿論一定割合でいましたが、率が少なかったと言う意味です)投機に走らなかった・・踊っていたのは、不動産屋と金融業者中心だったことが中韓との違いです。
少子化問題でもマスコミの宣伝に踊らされないで、着々と少子化に邁進している国民は賢明であると書いてきましたが、バブル景気に踊っていたのは不動産業界とこれに貸し込んでいた金融業界が中心でしたので、これらの連鎖倒産が経済に与えるショックが急激でした。
個々人は必要な自宅は年齢が来て仕方なしに買うことがあったとしても、投機売買にあまり(当然少しはいました)関係しないで堅実でした。
弁護士業界もバブル最前線のいろいろな取引に関与する立場でしたが、自分もその気になって投機に参加した弁護士が全くいなかったとは言いませんが、多くは堅実に仕事だけしてきた結果、バブルによる増収の恩恵だけ受けた人の方が多かったと思われます。
弁護士と言う士業に限らず我が国では、金儲け目的で行動することを恥とする文化があるからです。
要は国民の基礎的価値観と金儲けを明からさまに公言して羞じない人間がどれだけいるかの構成比率の問題です。
バブル絶頂期に買うべき年齢が来て仕方なしに高額マンションを買わされた人は購入後のバブル崩壊で損をして気の毒な印象ですが、考えてみると投機用ではない自宅用ですから、6000万のマンションが、3000万円に値下がりしても、元々売る予定がないので、日常生活には何の関係もありません。
(バブル崩壊したからと言って最寄り駅から10分の距離が20分になったり、4LDKが2DKに狭くなった訳でもなく居住条件は変わりません。)
日本の場合、20年にわたり物価下落が続いていたので固定資産税も下がるし生活費が下がって行ったのに対して、サラリーマンの場合、給与は下がらないので、生活は逆に楽になったただけでした。
この結果日本はバブル崩壊後個人金融資産は増え続けたのです。
長期デフレ・円高の結果、殆どの人の生活水準はバブル崩壊後約2倍に上がっていると言う意見を「失われた20年」等のテーマで何回も書いてきました。
私の直感ではなくデータを紹介しておきましょう。
個人金融資産に関する推移を以下の記事から引用します。
以下のグラフは引用元の削除によって消えてしまうらしいので、文字で書いておきますと前年比上昇は5年連続で13年末は1645兆円になったと言うグラフと説明です。
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_kojinkinyushisanか引用です。
※記事などの内容は2014年3月25日掲載時のものです
日銀が25日発表した資金循環統計によると、2013年12月末の家計(個人)の金融資産は前年比6.0%増の1645兆円と、過去最高になった。前年を上回るのは5年連続。