民主主義と郷土愛の必須性4

外国勢力に話題を戻しますと,外国意見を代弁する組織がいくら出来ても却って民意からドンドン遊離して過激になって行くので、いわゆる落ち着いた議論で決めようとしても日本敵視勢力の意見で動いているとした場合,到達目的が違ってくるのですからどこまで行っても平行線・「反対のための反対」になって行くしかありません。
議論をした上で「決まったことを守る」共同体の基本的ルールを無視していつまでもいがみ合って人心の分裂・混乱を引き起こすのを目的にしている組織であるとすれば、融和的社会を共に構築する仲間として付き合うのは無理があります。
国内言論で負けた勢力が国連等海外に足場を築いて日本へ反攻しよう?とするグループは、元は純粋に日本の将来を考えた人の集まりだったのでしょうが・・何回も書いていますが,日本社会は前衛・指導者不要社会なのにそれが分っていない人が自分が指導すると思い上がって?こういう運動しているから誰もついえt来ない・・知らず知らずのうちに海外利益代表意見に影響を受けている人に入れ替わって行きます。
日本赤軍等の極左集団と話し合い解決が無理なように,民意無視の程度差があるものの国外支援を受け始めるとその分国内民意反映しなくなるので,民意遊離性では五十歩百歩・・基礎が同じです。
これが旧社会党消滅の基礎原因です。
11月20日頃に紹介しましたが、もう一度12月6日現在のウイキペデイアの60年安保に関する記事一部を引用しておきます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E4%BF%9D%E9%97%98%E4%BA%89
「なお、ソ連共産党中央委員会国際部副部長として、日本をアメリカの影響下から引き離すための工作に従事していたイワン・コワレンコは、自著『対日工作の回想』のなかで、ミハイル・スースロフ政治局員の指導のもと、ソ連共産党中央委員会国際部が社会党や共産党、総評などの「日本の民主勢力」に、「かなり大きな援助を与えて」おり、安保闘争においてもこれらの勢力がソ連共産党中央委員会国際部とその傘下組織と密接に連絡を取り合っていたと記述している[5]」
60年安保騒動はソ連の資金で「反対のための反対をしている」グループが煽っていたコトが今になると判明していますが,元々日本のためにならないことを目的にしているグループと何回議論しても無理があった・・強行採決しかなかったことが分ります。
実は当時の岸総理がこれを喝破していたのですが,ソ連系マスコミは敢えてこれを大きく報道せずに・強行採決の暴挙宣伝ばかりしていたように見えます。
12月8日現在の上記ウイキペデイア記事の一部です。
「岸内閣は緊急臨時閣議声明
「このたびの全学連の暴挙は暴力革命によって民主的な議会政治を破壊し、現在の社会秩序を覆さんとする国際共産主義の企図に踊らされつつある計画的行動に他ならないのであって、もとより国民大多数の到底容認し得ざるところである。
我々は自由と民主主義の基盤の上に初めて真の平和と繁栄が築かれることを確信しているがゆえに、これらを破壊せんとするいかなる暴力にも屈することなく完全にこれを排撃し、以て民生の安定を守り抜かんとするものである。
計画的破壊活動に対して治安当局のとれる措置は当然のところである。
国民諸君においても今回の不祥事件の背後に潜む本質を見極め一層の理解と協力あらんことを要望してやまない。」
「60年安保闘争」は空前の盛り上がりを見せたが、戦前の東條内閣の閣僚でありA級戦犯容疑者にもなった岸首相とその政治手法に対する反感により支えられた倒閣運動という性格が強くなり、安保改定そのものへの反対運動という性格は薄くなっていたため、岸内閣が退陣し池田勇人内閣が成立(7月19日)すると、運動は急激に退潮した。」
「池田首相は動揺を鎮めることに成功。11月20日の総選挙では、社会党と民社党が互いに候補を乱立させた影響もあり、自民党は追加公認込みで300議席を獲得する大勝を収めた[10]。安保条約の改定が国民の承認を得た形になり、現在(2015年)まで半世紀以上にわたり、安保条約の再改定や破棄が現実の政治日程に上ることはなくなっている。」
上記のとおり岸内閣の政治姿経歴の弱みを突いたので、ソ連(実は改訂しない方が有利な米国も岸総理は元戦犯と裏で煽ったでしょう)の唆しが成功しかけただけで、国民は本心で安保改訂反対ではなかったコトが分ります。
反対に成功しても,元々のもっと不利な安保のママですから,反対するコト自体意味がなかったのですから当たりまえです。
逆に外敵の尻馬に乗っていた社会党は、その後の選挙で大敗北を喫しています。
外国政府の応援を受けて外国のために・・日本を不利に陥れるために政治運動をするのは日本国民のための政治をすべき政治家にとって邪道です。
※ソ連の味方をすることがニッポン民族にとって不利かどうかはその当時(その後ソ連側に日本が着かなかったことが正解であったと分りましたが、それは歴史が決めることでその時点では)誰にも分りませんでしたが、民主国家においては選挙で民意を決めた以上はそれが国益であると言うべきです。
Aの遂行が国益と民意が決めた以上はAの効果を減じる方向に運動するのは、国益に反する行為です。
いわゆる外患誘致罪には条文上あたらないコトは明らかですが,同罪処罰の基礎にある国家民族に対する背信行為である点は明らかです。
ウイキペデイアの続きです。
「ソ連側の動き
ソ連は安保改定を自国への挑戦と受け止め、上記のように社会党や共産党、総評の安保反対活動に対して多大な援助を行うとともに、1960年1月27日には、1956年(昭和31年)の日ソ共同宣言で確約された「平和条約締結後に歯舞群島・色丹島を返還する」条件として、日本全土からの外国軍隊の撤退を要求した[12]。
産経新聞によれば、日ソの国交回復以降在日大使館や通商代表部に潜入したソ連国家保安委員会(KGB)工作員や、日本社会党や労働組合等に多数侵入した誓約引揚者(ソ連のスパイ)等が、ソ連による安保改定阻止の意向を受けてスパイ活動を行い、運動が拡大化したという[13]。」
騒動を起こしているそのときには当然特定勢力が外国援助を受けている証拠はありませんが、長期の経過で自然に事実が出て来ます・・この結果社会党は信用をなくし,消滅しかなくなったのだと思われます。
現在の政治状況に戻りますと,旧社会党系議員や現民進党は、本気で日本のためになるかどうかの話し合いをする気がなくて、国会の場で揚げ足取りばかりしている印象が強烈です。
集団自衛権等の審議でもあったかどうか忘れましたが,一般的に野党は何かあると大臣や,関連委員長の◯◯発言を撤回しないと・・あるいは解任・辞任しないと・・審議に応じないなどの戦術で、慎重審議の必要なTPPなどの重要法案に限って議論自体を妨害する傾向があります。
審議妨害ばかりしておきながら,法案が議決されると「充分議論をしていない」と言い張っているコトが多いのもおかしな主張です。
今年の秋の臨時国会で審議時間確保のために与党が大幅会期延長しようとするとこれに反対していたのが野党です。
こういう変な戦術(素人には分らない高等戦術かも知れませんが一般人には理解不能です)に頼っているから,国民の支持率が下がる一方になっているのです。
この10年ほど韓国人が表に立って行なっている世界中での慰安婦騒動の資金は中国政府スジが出しているともっぱらの噂ですが、数十年後には真相が分かって来るでしょう。
最近幕末の政治運動・・明治維新の再評価が進み始めたようですが、当時の国際情勢から見て無茶な結果が見えている尊王攘夷運動はどう言う勢力が火をつけたのか?
どう言う目的があったのか?
今はまだ明治政府の続きだと言う意見を10年ほど前に書いたことがありますが、明治維新政府の影響がなくなると、次第に真実が分って来ると思われます。

民主主義と郷土愛の必須性3

指導者社会か、世話役・民意吸収型社会(後追い型)かの違いに戻りますと、日本は古代から民意・文化が自然に熟成して社会構造が間断なく変わって来たので、政治家は民意の把握・これに基づく世話役的役割が求められていたのに対して、欧米その他ではモーゼのような卓越した指導者が進むべき道筋を示して蒙昧な民・羊を導いて行く社会を選定していることと対比出来ます。
欧米の民主主議とは指導者選定手続を言うノミであって、選任された「指導者」は民意によらずに神の啓示?で民を導く存在です。
独裁では,終身か任期制かは重要な意味を持ちますが,日本の場合任期制がなくとも幕府老中でも現在総理でも概ね2〜3年ごとに自然に変わってくのは,民意が2〜3年で移ろい易いものであり,どんなに良く考えた良い法律でも,施行してみて2〜3年すると矛盾や不都合な部分が出て来るので修正する必要があることによります。
「牛にひかれて善光寺参り」と言う言葉がありますが,欧米や中東その他では羊に人間が導かれるという発想がないでしょう。
指導者の導く社会・・が良いと思っているものの日本人である限り「自分が卓越した指導者」と名乗るのはいくら何でも憚られるので,「欧米では◯◯」「国際社会では◯◯」と言って「無知な民を導く」「指導者」の代弁者?になろうとするのが,左翼・文化人です。
これの延長で日本人でありながらNGOとして国連で日本批判運動をして国連報告を作り上げようとした?疑いが生じたのが昨年末頃に児童売買春についてマトモな調査もしないで国連報告になりかけた騒動・・問題です。
国内政治の実現には国内の有権者に解してもらうべきであって,国内支持の少ない分を国外勢力で補完しこれをを巻き込もうとするのは亡国の始まりです。
軍事紛争で見ればすぐに分りますが,国内だけの戦争で見れば関ヶ原の合戦でも一日で終わったように勝敗が簡単ですが,国外勢力の介入があると負けた方が外国の援助でまた盛り返すなど,普通は数十年単位の内乱が続きまます。
西欧ではドイツ30年戦争がその典型ですが,要は背後の大国にとっては遠く離れた辺境での小競り合いでしかないので百年続いても良いでしょうが,戦場になっている辺境の民族に取っては生まれたときから戦乱状態・・ある町で数ヶ月ごとに支配者が入れ替わる・・今のシリアやIS支配地争奪戦を見れば分りますが,市民は銃弾から逃げ回るのが日常ではマトモな教育や職業訓練・・長年の文化も途絶えてしまう・・その民族劣化が進みます。
たとえば、カシミール紛争ではカシミールの住民に取っては戦後ずっと戦乱状態にありますが,背後の中国、インド,パキスタンに取っては,辺境地の奪い合いでしかありませんので、早く収束するに越したことはないにしても100年かかっても譲りたくない関係でしょう。
独立後のアフリカ等で内乱が相次ぎ,際限のない殺戮が続いたのは先進国の介入・・軍事援助があったからこそ長引いたことは歴然たる事実です。
この種の意見はいろんなところでこのコラムで書いて来ましたが,国内問題に外国の軍事力、軍事顧問団であれ,外国資金であれ,思想であれ,外国勢力を自己の不足する政治力補強に使うのは掲げる理想が正しいかどうかは別として,結果的に自国民族劣化・衰退を目指すことになると言っても過言ではない・・邪道です。
この一貫として政治資金規正法では,外国人または一定率の外国資本の入った企業献金を禁止していmすし・・資金だけではなく,国連等に出掛けて行って反日的吹聴して日本に不利な国連決議や不当な対日勧告を目指すのは,反日運動そのものです。
ただし,何が日本に不利かどうかが不明ですから彼らは言論自由の範囲だと言うのでしょうが,言論の自由は国内で議論を尽くす権利があると言うのみであって,国内の言論自由市場で負けた主張について,国外に応援を求めるのは国内での言論自由の範囲を超えています。
国内言論で負けた方が国連等で運動して国連韓国だと言うやり方は,内乱で負けた勢力が外国軍介入を頼んで盛り返しを図っているのと原理が同じです。
外国言論で勝負し直すのではいつまでも勝負がつきませんから、政府・統一権力=法令の実効性が成り立ちません・・民主主義・表現の自由主義・・軍事対
立の代わりに言論で勝負することに決めた以上は,国内選挙で勝負がつけばそれに従うべきです。
負けた方あるいは新規法案が時期尚早として支持が広がらないときは更に支持者を増やす努力を国内ですべきであって,その努力の代わりに外国権威を持ち出して反対運動するのは,軍事で勝負つける社会でいえば、異民族軍導入を図るのと同じです。
こう言うグループは,国外に価値の源泉を求める結果、その影響をい受けるのでおのずから現状のニッポン民族の問題意識・あり方からいよいよ遊離して行く傾向になり勝ちです。
意識が民意に遊離すると国内支持が益々減って行く→資金源に苦しむのでニッポン民族共同体外から資金援助が意識的・無意識を問わず間接的に浸透し易くなります。
最近日弁連・単位弁護士会が政治の表面に出る傾向が目につくようになったのは、全学連同様に会費強制徴収を利用して執行部さえ握ってしまえば,潤沢な資金が利用出来る・・利用するしかなくなって来たからではないでしょうか?
民意が離れる一方→自発拠出金を出す人が減り強制徴収資金しか頼れなくなれば,強制徴収組織を乗っ取って行くしかないのでしょうが,行き過ぎが起きると将来的には一般会員から執行部意識が遊離して行き・・結果的国民に対する発言・影響力が急減して行くでしょう。
今では全学連が声明を出しても全学生の代表意見とは誰も思わなくなっているでしょう。
たまたまネットでみていると島根県弁護士会や札幌弁護士会,大阪弁護士会、京都弁護士会、埼玉弁護士会等で相次いで「最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明」が出ています。
多分何らかの組織が背後で動いて一斉(各単位会の内部機関開催時期の違いで少しずつズレているとは思いますが)全国的行動になっているのかと思います。
内容詳細は関心のある方が読んで頂ければ良いと思いますが,最低賃金は当該地域の各業界賃金・土地ごとの物価水準など統計資料を前提にした議論等で緻密な計算をしたうえで決めて行くことだと思われますが,弁護士会が最低賃金を決めるのに必要な専門的議論を無視して独自意見をどうして出せるのかさっぱり分りません。
内容を見ると(私の読解力が低いせいか)詳細データを把握した上でこのデータを前提に「この決定がおかしい」と言う専門的意見ではなさそうです・・「立場的に賃金が高い方が良い」かのような書き方・・最低賃金を上げた方が格差拡大阻止に資すると言う程度のことであって,格段に専門性のある意見には読めません・・単純な特定立場を代弁する政治意見(と言うよりもスローガン的レベル)表明の印象です?
最低賃金が高い方が人権尊重になると言えばそうでしょうし,だれでも生活水準が上がる方が良いに決まっていますが,それには先端技術その他の工夫等で生産性を上げて国際競争に勝って行くことが前提です。
給与だけ上げて企業倒産・・海外工場移転されたのでは元も子もなくすし,どの程度の賃金水準が妥当かは国際競争力維持(生産性以上に高止まりすると企業活動が海外移転します)や失業率その他総合判断すべき高度に政治的なものであって,法の専門家に過ぎない弁護士会が専門外のことに公式に口出しするようになると政党との区別がつかなくなって来ます。
各単位会で会長声明を出すには相応の機関決定を経ていることは当然ですが,形式手続さえ整えば良いのか?内容的に本当に会員意思を反映しているかの自己抑制機能がなくなっているのかの疑問が起きて来ます。
上記は左右対立のテーマではないですが,中国の最低賃金急激引き揚げ政策が深圳等の大規模工場の閉鎖ラッシュ→東南アジアへの工場移転ラッシュが起きていることは周知のとおりですが,最低賃金引き揚げは自由主義経済の例外的強権発動行為ですから,経済構造全体のあり方を見通した高度な政治判断の範疇です。
これについて,専門外の各地弁護士会が判で押したようにもっと大幅引き揚げを求めると言う声明を次々と安易に?出す体質になっていることが問題です。
私個人は最低賃金がどの程度で良いか知りませんので,弁護士会が上げている数字に反対している訳ではありません・・。
以上は,弁護士会が外国勢力の応援を受けている例としてではなく、またその内容が正しいか否かはなく,最近政治的発言や行動が多くなっている例として「コンなコトまで声明を出しているのかと言う驚き』を書いているだけです。
ただ「高い方が良い」と言うだけの「結論ありき」の姿勢では,データに基づく合理的・マトモな議論にならない例の1つです。

民主主義と郷土愛の必須性2

郷土愛に立脚した「はらから」同士の議論であれば「郷土のため」と言う共通目的実現のための方法論の違いでしかありませんから,落ち着くべきところに必ず落ち着く前提で古代からずっとニッポン民族はやって来ました。
これが聖徳太子の頃には既に普通の道義となっていたからこそ「和をもって尊しとなす」精神が機能して来た基礎です。
リンカーンのthat government of the people, by the people, for thepeople, shall not perish from the earth.は、その社会の現実ではなく「今後こうありたい」と言う願望演説ですから、当時の社会実態とは違っていますし、その後そのように変わったと言う保障もありません。
欧米の革命やトランプ氏の主張も全て「これからこうする」と言う願望を言っている点が日本の政治とは180度?違っています。
日本の政治は卓越した指導者が誰も気が付かないような方向性を示して庶民を導くのではなく、生活上の経験で庶民が既に気が付いている現状の不都合をご用聞きしながら治して行く仕事です。
法の改正も同じで日本の場合、大改正と言っても、過去の判例・学説・実務の集積に合わせて修正するのが殆どです。
現在進行中の民法改正でも,現行法では判例実務で不都合のない点はそのままで,解釈が分かれているABCの説のうちB説A説を加味した条文に変えるなどの解説が普通です。
現在事務所で解決を求められている民事執行法の解釈でも,現行条文が出来るまでの旧法の解釈・判例学説の動き・改正法案の1次試案2次案3次案等への変化→現行法成立その後の運用結果に対する学説判例・実務の動きを見ないと正確な理解が不可能です。
民訴法その他の改正の都度解説が来ますが,多くは書面の書き方など私の事務所が大分前からこのようにした方が便利と思って実践していたことをマニアル化していたことが多く含まれています。
最近相次いだ非嫡出子の相続分や女性の待婚期間などの憲法判断も過去の一定時期の社会意識から見てその事件が起きた当時すでに違憲になっているか否かと言う判断であって,「今後こうあるべき」と国民を指導するものではありません。
その内夫婦同氏の合憲判断には不満が多いようですが,裁判所は今後かくあるべき」と言う判断をしたのではなく、その事件当時(その事件発生当時・・最高裁判決の約5〜10年前が対象になっていることが多いです)に国民合意がそこまで達していたかの事実認定ですから「こうあるべき」と言う立場からの不満は筋違いです。
話題を国民合意の前提にもどします。
反日勢力の浸透について11月20日頃に紹介しましたが、もう一度12月6日現在のウイキペデイアの60年安保に関する記事一部を引用しておきます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E4%BF%9D%E9%97%98%E4%BA%89
「なお、ソ連共産党中央委員会国際部副部長として、日本をアメリカの影響下から引き離すための工作に従事していたイワン・コワレンコは、自著『対日工作の回想』のなかで、ミハイル・スースロフ政治局員の指導のもと、ソ連共産党中央委員会国際部が社会党や共産党、総評などの「日本の民主勢力」に、「かなり大きな援助を与えて」おり、安保闘争においてもこれらの勢力がソ連共産党中央委員会国際部とその傘下組織と密接に連絡を取り合っていたと記述している[5]」
60年安保騒動はソ連の資金で「反対のための反対をしている」グループだったコトが今になると判明していますが,元々日本のためにならないことを目的にしているグループと何回議論しても無理があったことが分ります。
実は当時の岸総理がこれを喝破していたのですが,ソ連系マスコミは敢えてこれを大きく報道せずに・強行採決の暴挙宣伝ばかりしていたように見えます。
12月6日現在の上記ウイキペデイア記事の一部です。
岸内閣は緊急臨時閣議声明
「このたびの全学連の暴挙は暴力革命によって民主的な議会政治を破壊し、現在の社会秩序を覆さんとする国際共産主義の企図に踊らされつつある計画的行動に他ならないのであって、もとより国民大多数の到底容認し得ざるところである。
我々は自由と民主主義の基盤の上に初めて真の平和と繁栄が築かれることを確信しているがゆえに、これらを破壊せんとするいかなる暴力にも屈することなく完全にこれを排撃し、以て民生の安定を守り抜かんとするものである。
計画的破壊活動に対して治安当局のとれる措置は当然のところである。
国民諸君においても今回の不祥事件の背後に潜む本質を見極め一層の理解と協力あらんことを要望してやまない。」
「60年安保闘争」は空前の盛り上がりを見せたが、戦前の東條内閣の閣僚でありA級戦犯容疑者にもなった岸首相とその政治手法に対する反感により支えられた倒閣運動という性格が強くなり、安保改定そのものへの反対運動という性格は薄くなっていたため、岸内閣が退陣し池田勇人内閣が成立(7月19日)すると、運動は急激に退潮した。」
60年安保は上記のとおり岸内閣の政治姿勢の弱みを突いたので、ソ連の唆しが成功しかけただけで、国民は本心で安保反対ではなかったのです。
逆に外敵の尻馬に乗っていた社会党は、その後の選挙で大敗北を喫しています。
「池田首相は動揺を鎮めることに成功。11月20日の総選挙では、社会党と民社党が互いに候補を乱立させた影響もあり、自民党は追加公認込みで300議席を獲得する大勝を収めた[10]。安保条約の改定が国民の承認を得た形になり、現在(2015年)まで半世紀以上にわたり、安保条約の再改定や破棄が現実の政治日程に上ることはなくなっている。」
外国政府の応援を受けて政治をするのは、国民のための政治をすべき政治家にとって邪道です。
「ソ連側の動き
ソ連は安保改定を自国への挑戦と受け止め、上記のように社会党や共産党、総評の安保反対活動に対して多大な援助を行うとともに、1960年1月27日には、1956年(昭和31年)の日ソ共同宣言で確約された「平和条約締結後に歯舞群島・色丹島を返還する」条件として、日本全土からの外国軍隊の撤退を要求した[12]。
産経新聞によれば、日ソの国交回復以降在日大使館や通商代表部に潜入したソ連国家保安委員会(KGB)工作員や、日本社会党や労働組合等に多数侵入した誓約引揚者(ソ連のスパイ)等が、ソ連による安保改定阻止の意向を受けてスパイ活動を行い、運動が拡大化したという[13]。」
騒動を起こしているそのときには当然外国援助を受けている証拠はありませんが、長期の経過で自然に事実が出て来ます・・この結果社会党は信用をなくし,消滅しかなくなったのだと思われます。
現在の状況に戻りますと,旧社会党系議員や現民進党は、国会の場で揚げ足取りばかりしている印象が強烈で,これでは本気で日本のために話し合いをする気があるのかどうか分りません。
民進党政調会長が国会で発言した「保育園落ちた日本死ね」がユーキャンの今年の新語・流行語大賞に選ばれたとかで話題になっていますが,自分の思いどおりに行かないと「保育園落ちた日本死ね」と言ったことを賞讃するのが民進党に多いようです。
自分の思うとおりに行かないときに勤務先の「社長死ね」と言ったり、自分のオヤや友人の名前をつけて「死ね」と言ったりするのが格好いい・・ショッキングな表現には違いないですが,何を意味して発言するものでしょうか?
個人名を出していないから良いと言う意見もあるようですが,それならば民進党死ねとか,会社の名前を付けて「死ね」と言うのが賞讃されるのでしょうか?
民族名であれ何であれ,「◯◯死ね」というのは名宛人・組織や集団に対する全否定の表現ではないでしょうか?
人によって大きく意見が割れるしょうが,これを賞讃するグループ・政党がいることは確かです。
敵対相手に「死ね」と言うのでさえどぎつ過ぎて品位を欠く表現ですが,自分の所属する組織や民族を名指しして「死ね」と言うのは,自分は日本・所属集団破壊を目的にしていると言う態度表明になり、日本敵視集団から喝采を浴びている印象を受けるのは私だけでしょうか?
「日本死ね」と言う表現に喝采を送るような集団が国会で日本のために議論する資格があるかさえ疑問を抱く人が多くなるでしょう。
民進党の支持率が約8%のようですからそのくらい変わった人がいてもおかしくないのかな?
代議士は選挙で選ばれたのですから議員資格があるには違いないですが,「日本死ねと言う気持ちで頑張りますので国会に行かして下さい」と選挙のときに堂々と演説したら良いでしょう。
集団自衛権(安保法制)等の審議でもあったかどうか忘れましたが,一般的に野党は何かあると大臣や,関連委員長の◯◯発言を撤回しないと・・あるいは解任・辞任しないと・・審議に応じないなどの戦術で、慎重審議の必要なTPPなどの重要法案に限って議論自体を妨害する傾向があります。
審議妨害ばかりしておきながら,法案が議決されると「充分議論をしていない」と言いはっているコトが多いのもおかしな主張です。
今年の秋の臨時国会で審議時間確保のために与党が会期延長しようとするとこれに反対しているのが野党です。
こういう変な戦術(素人には分らない高等戦術かも知れませんが一般人には理解不能です)に頼っているから,国民の支持率が下がる一方になっているのです。
この10年ほど韓国人が表に立って行なっている世界中での慰安婦騒動の資金は中国政府スジが出しているともっぱらの噂ですが、数十年後には真相が分かって来るでしょう。
最近幕末の政治運動・・明治維新の再評価が進み始めたようですが、当時の国際情勢から見て無茶な結果が見えている尊王攘夷運動はどう言う勢力が火をつけたのか?
どう言う目的があったのか?
今はまだ明治政府の続きだと言う意見を10年ほど前に書いたことがありますが、明治維新政府の影響がなくなると、次第に真実が分って来ると思われます。

アメリカの長期戦略と日本1

小笠原や沖縄の返還は,米ソ冷戦真っ最中のアメリカが、日本を自陣営につなぎ止めるための無償?返還ですから、沖縄基地全面返還条件で平和裏に返すことがありえないのが明白・・全面返還に固執してそれで決裂して「一歩も譲らなかった」と自慢していれば良かったかの国民選択の問題です。
国民の政治レベルが熟していないクニでは、熟達した政治家による秘密合意が許されると言う意識が普通・・決断した政治家は将来の歴史評価に委ねるしかないのが現在の常識です。
その意味では「一定期間経過で公開する」アメリカの制度は合理的です。
世界の植民地独立機運が生じたのは、対日独戦に協力させるためにイギリスがインドに独立を約束するしかなかったことに端を発しているように物事には見返りがあります。
アメリカは占領初期には日本を工業国として再起させない目的で国内工場設備を解体してアジアへ搬出強制していたのに、これを一転して国内工業生産再開を許し再軍備を認め日本独立を認めたのは朝鮮戦争以来のあらたな戦争体制に日本を協力させるためであったことは、揺るがない歴史事実でしょう。
この世界大変動のチャンスを生かして、荒廃した産業を立て直し、独立出来たのは日本政府、民族の大成功でしたが、サンフランシスコ平和条約時に社共が主張していた全面講和論貫徹→独立先送りしていた場合を想定すると日本はいつまでも独立出来ないで占領下のままになっていたことになります。
ソ連崩壊による世界世論一致まで待てば良かったのでしょうか?
反対するソ連さえなくなれば社共が賛成に回ったでしょうか?
今度は中韓が反対だから反対というのではないでしょうか。
1990年近くまで占領されたままでいたのでは,後記のインデイアンに対するように日本民族は骨抜きにされていたでしょうし,ソ連が崩壊すれば独立出来たかと言うと、そうなってからでは独立が無理になります。
アメリカにとってせっかく大量の人命を犠牲にして支配下に置いた日本を何の見返りもなく独立させる必要がなくなる・・国内世論が承知しないというのがふつうです。
・今のロシア相手に何らの見返りもない北方領土返還などまとまりそうもない実態と同じです・・ギブアンドテイクが冷徹な国際政治です。
ロシアはウクライナ侵攻以来国際孤立していたから日本へにじり寄っていたのですが、トランプ氏登場で息を吹き返してこの僅か数週間でイキナリプーチンが北方領土返還交渉に冷淡、強気になったのと同じで、アメリカも敵対国ソ連が崩壊すればアメリカの日本利用協力メリットが低下するので、態度も変わります。
実際にソ連崩壊後対ソ戦略基地としての日本が不要になると。早速アメリカは中国・江沢民と組んで対日包囲・ジャパンパッシングを強めた・・世界的に「日本には将来がない」と思わせる動きの推進役を果たして来た事実を見れば明らかです。
調子に乗り過ぎた中国の暴発で,対中対立になりかけた結果、安倍政権以来日本が大事にされるようになっていましたが、アメリカ、トランプ氏がアジアで中国と覇権争いをする気がなくなれば・・経済利益だけで見れば,アメリカは伝統的に中国と仲良くし日本を敵視した方が合理的な関係です。
アメリカは元々条約を守ったことがありません。
アメリカでは、降伏したインデアンとの条約(降伏条件)を踏みにじりインデイアンの反骨精神を奪うために、赤ちゃんが生まれると直ぐに全員取り上げて白人家庭に送り込み政策が実行されました。
生まれつき白人の召使いとしての教育・・大きくなると全員寄宿舎に送り込まれて徹底した白人優越教育が行なわれる・・生まれながらの従属・劣等民族意識を刷り込む政策が実行された恐るべき歴史があります。
この結果あの勇猛なインディアンの子孫が、ほぼ全員精神を病むか骨抜きになり、麻薬・アルコール中毒中心の生活に陥り、今や絶滅危惧種並みの被保護人種になっています。
社共勢力・・これに同調していたマスコミ文化人らは何の展望があって独立を拒否したのか?ニッポン民族をどうしたかったのか?不思議です。
沖縄返還で言えば、無条件返還の観念論・・結局返還交渉を破綻させる場合との利害得失ですが・・民度の高い社会では実情を公開しても合意形成可能です・・何故高度に発達していた日本の民度でこの程度の合意形成が出来なかったのでしょうか?
実際に密約があったかは別として国民の「総意」としては,基地が残っても早く返還して欲しかったかったことは間違いがなかったでしょうし、(「異民族支配が続いた方が良い」と言う民族がこの世にあるでしょうか?)沖縄返還時にアメリカ軍に「全面的に出て行ってくれ」と言うのは無理があると言う総意で返還後も長年一致しています。
基地存続の合意で返還された以上、日本は暗黙の合意・約束を守るべき信義があります。
ところで、沖縄が密約や基地存続の結果、沖縄県民が日本本土の人の犠牲になって酷い目にあっているのではありません。
沖縄米軍基地は周知の通り日本防衛のためではなく、ほぼその99%がアジア太平洋全域のアメリカの国益のために日常活動しています。
米軍基地があってもアメリカ軍支配下よりも日本復帰の方がよかったから沖縄県民は復帰を選んだのであり,多くの日本人もこの形しか復帰させられないので気の毒・・一緒に苦労しましょうと言うだけです。
東北の津波被害に対して日本人みんなが自分のことのように気の毒と思っていると、東北の人から「みんなのために犠牲になっていると言い募られると」??となりませんか?
東北の御陰でおいしいワカメが食べられるかも知れませんが・・。
日本は日本列島防衛に関係のない、米軍沖縄基地のため、あるいは発展し損なってる沖縄のために莫大な資金を投下して来ました。
全て沖縄県民のための負担であって、沖縄復帰によって本土は何か恩恵を得ているでしょうか?
せいぜいアメリカ軍のパトロールによるアジア平和への貢献と言う抽象的利益に過ぎませんが,これは米軍施政権下のままにあっても同じです・・・・むしろ日本は基地経費負担など一切する必要がありませんから気楽です。
日本が樺太や北方領土のロシアの軍事基地系経費負担など、誰も考えないのと同じです。
北方領土も元住民のための復帰運動をした結果仮に基地付きで帰って来た場合,元住民から基地の存在のために騒音被害などの損をしている被害者だとしょっ中資金要求されているような関係です。
折角合意しておきながら、飽くまで米軍に嫌がらせして追い出そうとし、米国と仲違いのタネをまいて沖縄の防衛を無能力化したいのは、どこのクニの利益になるのか?
今回のトランプ氏の要求・・「基地経費を全部持たないならば撤退する」と言う要求が本当に出て来たら、このときこそ逐次全面返還交渉のチャンスでしょうが(それでも数十年かかる交渉です)、トランプ氏は脅す・・駆け引きだけであって、本気で出る気はないでしょうが,結果的にアメリカの存在感が縮小する方向へ向かうことは確かでしょう。
元々オバマ時代からアメリカは当面アジア地域のプレゼンスを維持しながら将来的には地域大国程度で良いと言うのが基本セオリーだったと思われますから,それをトランプ氏が(一種の孤立主義・・アメリカ第一と言うのもこの意味で理解すべきで)刺激的表現をするか、温和な言い方をするか程度の差でしょう。

郷土愛(大陸と島嶼国の気質の違い)3

日本の企業人は、幕藩時代の藩・・お家の維持存続意識と同じ発想で企業を経営し,授業員も働いていると言われますが、私に言わせれば大名家の家制度以前・子々孫々に残して行くべき郷土愛の対象となる郷土と同じ意識で、経営者も従業員も自分の任期中・勤務中だけ業績が良ければ良いという発想にはなれません。
大陸ではいつでも長距離逃走が可能なことが生き残りの基本で、(大月支国などは千km単位で逃げています)中国では上は裸官と称して遠くアメリカやスイスなど何千〜何万km彼方に資金や家族を逃避させて、現役権力者の段階で失脚に備えて既に逃げ支度をしています。
下々は逃走資金の準備が出来た順にアメリカ、カナダ、オーストラリア等の国籍取得に血道を上げている・・結果的に目先のお金・利害損失にこだわる国民性(金亡者)になっているように思われます。
この辺は韓国でも同じで、外国籍獲得熱の高さはいつも報道されているとおりです。
中韓では優秀な順に国から逃げ出すのでは国が持ちません。
ヒラリークリントンが国務長官退任前にどこかの大学で「国民が先を争って逃げ出すような中国に将来がない」と厳しい批判講演していたことがユーチューブ出ていたとおりです。
(古代のように民族丸ごと移動した方がマシです)
国民に愛国心がないので、逆に中韓政府は愛国心を強調するしかありません。
こういう国では愛国心と言っても(日本人が考えている子々孫々まで住み続けるための)郷土愛→環境等を守ることよりは、上記のように外敵から襲われて流民になる歴史しか知らないので、オオカミ(敵)が来ると言う方向・・愛国心強調→外敵を煽るしかありません。
この辺は愛国心の強調→国旗に頼るアメリカも実は同じです。
アメリカ大統領の主な仕事は対外行動・・戦争しかないと書いてきましたが、大統領制の国は内政・・選任基準として利害調整能力が求められていないことから、対外的に赫々たる成果を上げるしか存在価値がない・・外交は相手との譲り合いになるのが本質ですから、一方的な成果を上げるのは不可能に近いので・・一方的成果を求める以上は性質上侵略国家にならざるを得ません。
TPP交渉を見てもアメリカは日本との競争で負ける自動車関税をなくしたくないが、日本に対しては農産物は自由化しろという一方的な主張しか出来ません。
今まで圧倒的軍事力を背景に一方的な要求をしても、何でも通ったのでボロが出ませんでしたが、今では東南アジア諸国もアメリカにばかり都合の良い交渉に簡単に乗りませんし、日本もアメリカ大統領の顔を立てるためとはいえ、日本が不利な交渉に応じるのは限度があります。
そこでアメリカは尖閣諸島カードをちらつかせて(アメリカが中国や韓国を裏でけしかけているという意見を大分前から書いています)日本に譲歩を迫っている構図です。
アメリカ国民は当面アメリカが没落する心配がないから定住しているだけで、(現在中国やその他の後進国からアメリカに目指す人が多いのは、より良い生活を求める基準からの選択に過ぎません)資源が枯渇して将来不安が始まれば、アメリカ人も(日本人みたいに死守するような郷土愛がないので)ゴーストタウンにして棄てて行く気持ちの長距離版でアメリカ大陸から逃げ出すのが早い可能性があります。
ところで、アメリカも大陸国家ではあるのに、何故相対的価値観・・民主主義が定着出来たのでしょうか?
アメリカは欧州諸国からの移民で成り立っているので、欧州系に関して出自・DNAの違いによる各種価値観・・ドイツ系がイギリス系の価値観を否定している訳に行かないし、その逆も然りです・・価値観の相対性を認めざるを得なかったことが先ず第一の原因です。
第2に気候風土的に見ると初めっからの人工的巨大国家ですから、西海岸や内陸、東海岸と南北の違い・・あるいは砂漠地帯や山岳地帯や大平原や森林地帯など多様な気候風土・植生の変化を基礎にして建国した点では、日本列島に成立した大和朝廷と似ています。

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