軍部責任説2(マスメデイアの報道は公正か?)

時の経過で本当に日本軍人が南京大虐殺や慰安婦強制連行をしたのかについて疑問が起きてきたのは当然です。
「戦犯とは何だ!という疑問も起きてきます。
戦犯とは戦争当時に締結されていた戦時条約違反者のことであって、戦勝国が勝手に決めたルールで裁くことこそ条約違反であり戦争犯罪です。
まして後の人権思想で裁く権利ではありません。
この点については後で戦時国際法やマーストリヒト条約等の紹介をしながら書いていく予定です。
国民から湧き上がる疑問に対して左翼・文化人は答えることができません・・。
そこで、アメリカの戦後秩序を否定するのか?と言わんかのような国際宣伝をしてみたものの、慰安婦騒動ではアメリカにはしごをはずされ、その後トランプ氏と安倍政権が仲良くやっていることもあって、うまくいかないので、国連等へ行って日本には言論の自由がないと主張する人が増えてきました。
数年前に児童売買春関連で国連調査官を招いて(公的議決によるので個人が招く訳がはないでしょうから、日本の言論状況調査の必要性を強調し調査官派遣決議実現に尽力した人がいるのでしょうか?)少女の10何%かがやっていると言う記者会見だったかを誇らしげにブログか何かで発表していたことが話題になりましたが、この再現のようです。
この委員会委員長は日本の弁護士であるとのネット報道があったような記憶です。
委員長が独裁的に決めるものではないものの、いろんな国際会議での議長国になると議事進行等の裁量権が半端でないことが知られています。
https://blog.goo.ne.jp/hanamiduki87/e/6ccf38ccbdd4259fd27b7d85ad4ab2e2

日本の「報道の自由度」は過去最低、国連調査官の訪日と警告
2016年04月22日 | 社会のニュースを考える
報道自由度ランキング、日本は72位 3年連続で順位落とす
(TBSニュースi)
国際ジャーナリスト組織=「国境なき記者団」は、報道の自由に関する2016年の世界のランキングを発表しました。日本は72位に後退し、3年連続して順位を落としています。
「国境なき記者団」が発表した「世界報道の自由度ランキング」では、世界180の国と地域の報道がメディアの独立性や透明性などを基準に評価されています。
日本は、前年から11ポイント後退して72位でした。国境なき記者団は、安倍政権がメディアの独立性を脅かしていることや、主要メディアの自己検閲が増加していることなどが日本の民主主義の土台を危ういものにしているとしています。また、福島原発、日本の国防などが“国家機密”となっていて、ジャーナリストの取材を防ぐ厳しい法律で守られていると指摘しています。
最も報道の自由度が高い国はフィンランドで、70位に韓国が入ったほか、中国は176位、北朝鮮は179位、最下位はエリトリアでした。(20日21:55)
・・・ケイ氏はこの日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見。番組に政治的公平を求める放送法四条の廃止を提言し、「メディア規制から手を引くべきだ」と述べた。高市氏には何度も面会を申し入れたが、会えなかったという。

上記はランクが下がったことを自慢のように「どうだ!と言いたいらしい人のネット記事ですが、世界中で国防関係機密情報あるいは原子力情報(テロリストの手に渡ると大変なので)を無制限開示している国がある筈がありません。
日本がこれを世界標準に近づけようと努力しただけで、これを理由にしてもともと機密にしている国よりも言論自由度を低くする理由にすのは論理的意見とはいえません。
また、一定方向へ誘導する言論がメデイアで幅を利かしていて公平でないことに対するネット上の非難が強まると、「言論が不自由になった」と国連機関を利用している疑いをもたれるようになってきました。
これまでマスメディアが情報発信を寡占していたので、報道の偏りに不満があってもマスメデイアが取り上げない限り自由な批判発表の場がなかったのでメデイア界を牛耳っている人が偏った意見を垂れ流しても批判できなかった・言論の不自由な社会でした。
ネット発達によってマスメデイアが偏っていると言う非難が自由に出回るようになってメデイア関係者が従来通り言いたいことを100%言えなくなるのはむしろ健全化したことではないでしょうか?
彼らが批判を意識して萎縮している現状について、国連調査官が来日して偏向報道批判の根拠になっている「メデイアの公平論を外せ」と提言しているようですが、電波に限りある以上・・・テレビ放送できるマスメデイアは、日本に何社もない寡占市場です・・・寡占企業が独占的地位を利用して報道の自由と称して一定の立場に偏った報道をして良いのか?と言う意見には、一定の合理性があります。
思想の自由市場論が成り立っていないからです。
鉄道や電力のような地域独占を認める産業では提供サービスや対価を自由に決められない規制があるのは当たり前のことで、独占~寡占と規制とは裏腹の関係です。
「公平報道規制をなくせ」という意見をメデイアの主張としてではなく、国連調査官報告という権威を借りて大規模に報道するならば、同時に偏頗報道規制が必要、あるいは参入規制撤廃が必要という反対意見報道もすべき・・反対意見併記が公正な報道態度でしょう。
国連調査官による言論不自由度批判を報道する時には、メデイアの公平性必要を言わずに国連調査官の批判を「神のお告げ」のように宣伝していたのに、今になって中立性というか「規制」の必要性を大規模に主張し始めたのは不思議です。
日経新3月26日朝刊3pには、大見出しで
『放送の政治的公平』撤廃も」
の大規模報道が突如出てきました。
政府が規制改革というか番組制作部門と放送インフラの2階建構造に改組して、一般ネット通信企業にインフラを開放する構想をしていることに対するメデイア界の危機感の表明らしいです。
上記開放が実現するとネット通信にはもともと放送法4条の政治的公平その他の規制がないので、放送法の規制そのものがなくなるというのですが、日経新聞の主張?メデイア界の反発主張は、規制がなくなれば好き勝手な放送が始まり
「偏った番組懸念」

という大きな縦書きの見出しがついています。

「首相は1月末の新経済連盟の会合で『ネットテレビには放送法の規制がかからない』と主張」規制撤廃に意欲を示した」

と危機感を煽っています。
既存メデイアは放送法の公平性を守っているから良質な放送をできているが、規制がなくなれば

「放送法に詳しい立教大砂川教授は第4条が撤廃されればフェイクニュースが話題になったように情報がどんどん偏る」と語る」

と主張しています。
国連調査官まで招いて?「4条の規制を外せ」と煽っていたのに、政府が「それでは参入を自由化して皆で好きに報道したいことを報道できる制度にしたらどうだ」と方針表明すると今度は既得権益喪失危機感表明の大合唱です。
憲法学者の言う「思想の自由市場」とは、左翼系メデイアの寡占支配を前提にした仮想現実で自己満足していたように見えます。
本当に表現の自由が始まると今までメデイアが「一方的に行なっていた主張ができなくなり競争に負けそう」という悲壮感アリアリの報道です。
「日テレ社長『容認できない』との大きな見出しも出ています。

二項対立社会観5→軍部責任説1

メデイアや野党政治家や文化人が、戦前の言論弾圧批判・・軍国主義批判・・自分らは被害者であるかのような主張を臆面もなく何故繰り返すのでしょうか?
自己批判することなく治安維持法や軍部の責任にしてしまえば気楽でしょうが、その代わり厳しい自己批判をしないから、戦前の過ち・政策論争よりは政敵攻撃しかしない体質をそのままを繰り返しているように見えます。
「軍部が悪い・国民に責任がない」占領軍の民族分断政策にまんまと乗った・狡いのが左翼文化人・メデイア界です。
ドイツのように「ナチスだけに責任を負わせて国民は知らん顔」しているだけでは、民族の歴史・・将来に禍根を残す筈ですが、それだけでは気が済まなかったのか?
後ろめたさを隠すためか?
「毒を食らわば皿まで」と言う言葉がありますが、左翼文化人は米軍に協力するだけでは満足せずに中韓にもっと日本軍部の責任を追及するようにそそのかしてきたように見えます。
二項対立社会観については、17年2月23日「単純政治の限界・・2項対立4」まで書いてその後3月末〜4月にかけて表題にしていませんが、関係意見を書いていますのでその続きです。
軍部の発言力強化に力を貸してきのが、その時々の野党政治家でありメデイアであったことをこれまで書いてきました。
戦後軍部だけが悪かったという変な切り分け虚構に酔いしれた結果、政府攻撃材料に靖国参拝を問題視するようになったので、日本の左翼文化人・・メデイアが軍国主義復活反対と騒いでいるのに被害者の中国政府が黙っていると「政府は何をしているのだ」という国内突き上げに呼応するしかなくなった面が知られています。
慰安婦騒動も当初韓国政府はあまり信じていなかった・問題にしていなかったのですが、日本国内で盛り上がっているのに「政府が黙っているとは何事だ」という突き上げによって、韓国政府も腰をあげた経緯です。
http://ksmworld.blog.jp/archives/1067111984.html

1986年に当時の中曽根康弘首相は靖国神社参拝を取りやめるが、それまでは過去10回にわたり中曽根氏は靖国参拝をしていた。しかも、1985年8月15日には、現職首相として初めて靖国神社に公式参拝していた。
ところが、1986年に朝日新聞などのメディアが1978年に合祀されたA級戦犯のことを取り上げ、公式参拝を問題視した。中国側も朝日新聞から「この問題をどう思うか」と取材を受ければ「公式参拝はアジア各国人民の感情を傷つける」と言わざるを得ない。かくして、中曽根首相は1986年に一転して靖国参拝を取りやめる。
このときの後藤田正晴官房長官が残した「内閣総理大臣その他の国務大臣による靖国神社公式参拝に関する官房長官談話」(官房長官談話)は次のような内容だった。
《A級戦犯に礼拝したという批判があり、近隣諸国の国民感情に配慮するために、首相の公式参拝を差し控える》
この官房長談話は、『河野談話』、『村山談話』同様に罪深い。A級戦犯が合祀されたのは1978年(新聞が報じたのは1979年)で、その後も大平正芳首相や鈴木善幸首相は靖国を参拝しているが、中韓両国からは批判されていない。

慰安婦騒動については周知の通り、以下の朝日新聞報道に始まり韓国も対応する事態になりました。
http://ianfukangaeru.blogspot.jp/2013/12/1992.html
朝日新聞の奇襲

一九九二年一月十一日、朝日新聞の朝刊を手にとった人は、第一面トップに躍る慰安婦のキャンペーン記事に目を見はったことであろう。今にして思えば、この「スクープ報道」こそ、それから数年わが国ばかりでなくアジア諸国まで巻きこむ一大狂騒曲の発火点となるものだった。第一面ばかりでなく社会面まで潰したこの大報道を紹介すると長くなるので、とりあえずは主な見出しだけを次に羅列しておこう。

「慰安所 軍関与示す資料」「防衛庁図書館に旧日本軍の通達・日誌」
「部隊に設置指示 募集含め統制・監督参謀長名で、次官印も」「〈民間任せ〉政府見解揺らぐ」
「〈謝罪を〉〈補償を〉の声さらに」
「募集など派遣軍において統制、すみやかに性的慰安の設備を」

さらに防衛庁資料を「発見」した吉見義明中央大教授の「軍関与は明白 謝罪と補償を」の談話、「不十分な調査示す」との女性史研究家鈴木裕子さん、「軍の関与は明らか」とする元日本軍慰安係長山田清吉少尉のコメント、「多くは朝鮮人女性」と見出しをつけた「従軍慰安婦」の解説コラムもつく構成になっている。
しかし「見出し」だけでは、なぜこんな大報道になったのか理解しかねる人もあると思うので、朝日新聞の意図を一面のリードから引用する。

日中戦争や太平洋戦争中、日本軍が慰安所の設置や、従軍慰安婦の募集を監督、統制していたことを示す通達類や陣中日誌が、防衛庁の防衛研究所図書館に所蔵されていることが十日、明らかになった。
朝鮮人慰安婦について、日本政府はこれまで国会答弁の中で「民間業者が連れて歩いていた」として、国としての関与を認めてこなかった。昨年十二月には、朝鮮人元慰安婦らが日本政府に補償を求める訴訟を起こし、韓国政府も真相究明を要求している。国の関与を示す資料が防衛庁にあったことで、これまでの日本政府の見解は大きく揺らぐことになる。政府として新たな対応を迫られるとともに、宮沢首相の十六日からの訪韓でも深刻な課題を背負わされたことになる。

このリード文を読めば、キャンペーン報道の意図が首相訪韓のタイミングに合わせて、それまで「国の関与」を否定していた日本政府に「偽証」の証拠をつきつける劇的な演出だったらしいことが読みとれる。

一月十一日といえば、訪韓の五日前にあたる。今さら予定の変更もできず、かといって予想される韓国側の猛反発への対応策を立てる余裕もない。私はタイミングの良さと、「関与」という曖昧な概念を持ち出して、争点に絞った朝日新聞の手法に、「やるもんだなあ」と感嘆した。
防研図書館の「陸支密大日記」は三十年前から公開されていて、慰安婦関係の書類が含まれていることも、軍が関与していたことも、研究者の間では周知の事実だった。慰安所を利用した軍人の手記や映画やテレビドラマのたぐいも数多く、この種の見聞者をふくめれば、軍が関与していないと思う人の方が珍らしかっただろう。それをやや舌足らずの国会答弁(後述)に結びつけて、「国としての関与を認めてこなかった」とこじつけたのは、トリックとしか言いようがない。

ところが軍部といっても外国人傭兵ではなく皆国民の父親です・・都合よく切り分けて自分に関係がないという誤魔化しが良心のある人ならばいつまでも通用するはずがありません。
そこで、軍部とは職業軍人のみで徴兵で駆り出された方は被害者だと言う分類が一般的です。

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