クリスマスから話題が少しズレましたので,12月23日の続きに戻ります。
日本の軍・武士と家の子郎党の関係に戻しますと,落城・負け戦であったとは言え、みんなのために腹を切った元城主や奮戦した勇士を「戦犯」としてあしざまに言うのでは、バチが当たると言う意識の社会です。
アメリカによる日本支配に際しての「軍と国民」の離間政策はこれまで書いて来たように中世以来の歴史を持つ欧米での市民と民衆の分離意識からすれば,普通のことで民族分断を図る特別な悪意でやったものではないのかも知れません。
日本は欧米とは歴史はマ逆であるコトの理解不足が占領政策の基本的ミスであったことになります。
欧米的価値観(ナチスと国民の責任を切り分けるのと同様に)で日本でも軍部の暴走と言う切り分けると共に警察と国民との対立関係の強調・・特高警察が如何に酷かったかの大宣伝教育をしてきました。
アメリカが景気対策と人種差別政策の貫徹のために日本を戦争に引きずり込んだ真実の隠蔽工作をかねて,・・マスコミと教育界さえ支配すれば何でも出来る・・無知蒙昧な欧米民衆・ピープルレベルを前提にする政策でした。
この理解で,極東軍事裁判をやってしまった・・ロケット打ち上げ時の小さな角度失敗が宇宙に行けば大きな誤差になるように、今になると日米に大きなトゲを残してしまいました。
この誤りを少しでも早くアメリカが認めた方が双方にとって有効ですが(繰り返し書いているように日本人は韓国のように相手が謝ったからと言って調子に乗ることはありません),これを潔しとしない欧米発の(日本から見ればイチャモンに見える)中韓を手先に使った戦犯合祀非難問題です。
「軍部の暴走」と言う教育宣伝に私たち世代はどっぷり染まって育ちましたが,アメリカが日本を如何にして戦争に引きずり込もうかと狙っている状況下で・・何かとイチャモンつけては日本包囲網を狭めている状況下で,日本は粘り強く平和解決を求めながらも平行して国防体制を整えて行くのは政治の常道です。
国家の危機が迫れば,国防関係論客の影響力(幕末の海国兵談など)が高まり,政府も実務家を予め要所に配置して備えて行くしかない・・軍関係者の発言力が高まるのは幕末でも今のどこのクニでも同じです。
地震が頻発すれば,地震学者の発言が重視されるし、円相場が上下すればその道の発言力が高まります。
アメリカが日本に軍事圧力をかけ過ぎたから軍部の発言力が高まった・テロが頻発すれば独仏でも治安維持の成否が政権支持率に直結する→治安安定が政権の重要テーマになりひいては治安関係者の発言力が高まり予算も増えるのと原理が同じで現在と何ら変わりません。
日本がアメリカに軍事挑発したことはありません・挑発されていただけです。
アメリカのアメリカインデイアンに対する仕打ち見れば、アメリカの本性がすぐに分ります。
現在中国の違法な挑戦があると平和的に解決のために話し合いを進めたり,国際世論による中国暴発防止のための根回しをしながら、イザというときのためにアメリカの防衛協力を求め(この見返りとして日本もアメリカ軍に相応の協力が必要になります→集団自衛権問題)たり,人頼みだけなく,自分でもパトロールを増やすしかないから、海上保安庁や防衛予算が大幅増になってしまうし,国民の防衛意識も高まります。
軍部が力を持つから戦争になるクニもあるでしょうが,逆は真ならず・・と思われます。
江戸時代に武士の戦力よりは「文」が重視されたのは「四辺波穏やか」であったことによりますし,戦後貧弱な防衛費で間に合っていたのは強大な米軍のカサの下にあったからです。
このように周囲の変数関係を無視して「軍靴の音が聞こえる」と言っても始まりません。
中国の軍事挑戦にアメリカも危機感を持ったのか?次期大統領トランプ氏は軍を退役して10年経過していない人物を国防大臣に指名しました。
シビリアンコントロールのルール上、議会の特別承認がいるようです。
軍が支配権力の道具であって市民と対立して来た歴史を持つ欧米価値観では,相手国に対する非難も軍とあるいは権力と人民を分断するのが有力な手段になります。
今でもロシアや中国批判はいつも国民から遊離しているとか国民を抑圧していると言うスタイルです。
欧米手法をそのまま信じて戦争責任・・慰安婦でも南京虐殺でも何でも軍の責任にすれば良い(自分に関係がない)からと、中韓の主張に便乗して分断を煽る文化人の間違いがその内明らかになる時期が来ます。
警察官も庶民を守る味方であって権力の手先と言うのは、左翼文化人が日本の歴史に無知で?あるいは目の前で行なわれているおまわりさんの仕事を見ないで、西欧の概念を持ち込んで空想して主張しているだけです。
お猿が出たとか鹿がいる,蛇がいる,食いつき亀がいる,大分前にサーカスのトラが逃げたと言ってお巡りさんが探している様子が報道されていましたが,トラでは警察手帳を見せても驚かないので,困ったでしょう。
おまわりさんの道案内は日常業務ですし,夫婦喧嘩の仲裁をさせられたり、何かと忙しいのが日本の警察であって,みんなのヨロズ困りごと相談・・解決に協力する仕事です。
犯罪者を取り締まるのもこの一貫で、要は町中で困った害虫・与太者も退治してくれる頼もしい役割です。
ストーカー被害その他新たな被害パターンが起きると先ずは警察へ相談に行くのが普通の行動です。
困ったら弁護士に行くべきであって市民抑圧装置と教えられていた警察に何故相談に行くのか?と不思議に思うほど学校教育以外の知識の源泉がなくて世間がよく分ってない若い頃には,学校教育そのまま刷り込まれていましたが,大人になって世間を良く知るようになると真逆の関係と分って来ました。
万分の1の確率でおまわりさんも(誰でも)間違うことがある・弁護士は滅多にない間違いを正すのに必要な役割であって,おまわりさんは原則として有り難い存在と言う常識が身に付いて来ました。
母親の健康管理や教育方法が意識が間違っている場合もあるので,子供の定期健康診断や学校など外部チェックも必要ですが,母親を子供の敵だと教育する必要はありません。
おまわりさんを邪魔扱いしたいのは町のダニだけであって,おまわりさんが来たら普通の人がこそこそと逃げ回るのでしょうか?
防犯カメラに反対するグル−プも市民を守るおまわりさんが邪魔になる一群でしょうか?
マイナンバー法反対論者は政府に自分の行動が知られるのがイヤだと言うのですが,別に悪いことをしていない限り,何故そんなに騒ぐのでしょうか?
プライバシー侵害を許すな!と言いますが,政府も警察も犯罪の嫌疑のあるときだけ綿密に防犯カメラなどチェックするだけであって,何にも事件のないときには自動的に消えて行くだけで誰も見ません。
事件の前後に居あわせた人は自分から進んで「あのときは◯◯していたら、こう言う音がして振り向いたら・・」と言う体験談を話すのが普通で,プライバシーだから言いたくないと言う人は滅多にいません。
その人の体験説明が合っているかどうかを防犯カメラでチェックしたら確かにその人が振り向いた様子が写っていることが確認されることもあります。
と言うことは事件前後の犯人の動きを見るために防犯カメラを警察がじっくり見たからと言って犯罪に関係のない人が腹を立てる人は滅多にいないと言うことです。
プライバシーを楯に反対する勢力は、実態に合わない被害意識を創作していることになります。
国民の意識が低いから自分たちエリートが教育してやる必要があると言う立場が基本でしょうか?
おまわりさんは本当は怖い存在・・権力の手先だ・・如何に怖いものかを学校でしっかり教えられて来たとおりに、自分たちエリートは国民に教えねばならないと言う使命感に燃えているように見えます。
我々若い頃には戦前教育を受けた人が殆どでしたから、昔の人は政府に騙されている・・昔の人は仕方がないと思い込まされて育ちましたが,戦後教育を受けた人が中心になった今になると,「学校であれだけ習ったのに身に付かないのは成績の悪い子だったに違いない・・やはりもっと教え込まねば・・」と言うエリーと意識そのままで運動している人が多いように見えます。