中国のように一斉に鉄道工事や道路港湾工事をやると工事完成後客がなくて港湾や鉄道運営が困るだけではなく、ここ数年鉄道建設のために集めた職人やレールや機関車や車両等を造る工場設備自体(工員)も次の仕事がなくて参ってしまいます。
このため鉄鋼製品の出血輸出同様に世界中への鉄道工事のダンピング輸出に精出すようになっています。
このために、国有企業南車北車の合併で世界最大車両工場になったと自慢していますが、要は出血輸出するための資本力が必要になって、技術がない代わりに「世界最大」と言うこけおどし装置が必要になっただけでしょう。
いろんな分野で似たような状態になっていて、国を挙げて不要な設備を作り続けるしかない→出血輸出の継続になっている様子です。
韓国では知能テストに着目してその問題ばかり練習させ、受験生を選抜したりして日本を追い越したと自慢していると言われます。
中韓共に同じ価値基準・・全体の一部だからこそ意味がある抜き打ち検査の場所を知っていて、検査箇所だけ良い米を入れておくようなやり方が好きなようです。
GDPを上げることに意味があるのではなく、国民全体水準がどうかこそが本来の意味であって、GDPはその指標の1つでしかないのですが、そこが分っていない感じです。
世界ランクの見せかけ・・GDPアップのためにいろんなものを作り過ぎると、10年ほど放っておくとこれが使い物にならないので、取り壊す費用がまた莫大になります。
商人は自己資金ですから採算性を厳しく見ますが、日本でも公共工事になると政治の圧力で役人が決めるので大方の場合、需要予測が過大過ぎる欠点があります。
無駄な投資を見て完成したら困るだろうと言う通常の想定をしないで、中国は景気が良い・・将来が楽しみと煽って来た日本マスコミの責任は大きなものがあります。
無理の積み重ねの結果が、遂に上海総合の暴落になって現れて来たと見るのが普通でしょう。
中国の実態経済不振を表す統計関係がパラパラとネットに出ていましたが、どこで読んだかはっきり記憶していなかったのですが、タマタマ勝又氏の5月20日の記事にまとまっていましたので、一部5月22日ころに紹介しましたがここでこれをまとめて引用しておきます。
ただし以下は、政府発表統計を前提にしていますから、政府統計数字自体が怪しいので、何割か差し引いて(もっと景気が悪いと)考える必要があることを前提にしています。
このコラムは5月中に書いておいたものですが、この間に中国政府の強行策の無理が出て来て上海株式暴落→世界連鎖暴落が始まっていますし、マスコミも7月のクルマ製造が26%減など各種産業の大幅生産減少を公表するようになっているので、今になると不要かも知れませんがおさらいのつもりで読んで下さい。
(今では中国に遠慮している段階でなくなった・・とは言え、結果が出てからのデータ公表では・・もっと前に出しておくべきだと言う意味では何のためにマスコミがあるのか?マスコミの存在意義が問われるでしょうが・・)
http://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/day-20150520.html
2015-05-20 04:44:11
中国、「製造業ピンチ」賃金高騰で輸出競争力は大幅減退
製造業は不振の極へ
中国メディア『BWCHINESE』(5月5日付け)は、次のように伝えた。
①・・『中国の製造業が2012年以降、かつてないほどの困難に直面しているため』と論じた。中国の製造業が直面している困難の証拠として、企業数が減少していることに現れている。特に工業製品のメーカーのうち、民間企業数が2010年から13年にかけて26%も減少して淘汰の進んでいることを示唆している。中国国家統計局のデータによると、国内で製造業に従事している労働者数も12年以降、前月比ベースでの減少が常態化している。税収の伸びも同時期から鈍化している。中国の製造業は重大な危機に直面している」。
② 「鉄道貨物輸送量も鈍化している。12年から前年比でマイナス成長になっている。12年は前年比0.9%減、13年も同0.9%減、14年は同7.0%減と落ちこんでいる。これだけの指標を見ただけで、中国製造業の“曲がり角”が2012年であることを示している」
以下は勝又氏自身の意見です。
「ドイツ社会学者のマックス・ヴェーバーに従えば、中国には市民社会に依拠する市場機構が存在せず、売り方=買い方の概念すら存在しない奇形的な市場で取引している。市場が、過剰設備=過剰生産=過剰債務を調整することが不可能な希有な経済構造だ。つまり、社会主義市場経済という「似非市場機構」に基づいている結果だ。これを是正するには、共産党政権の「止揚」(アウフーベン)を待つしかない。それは当面、不可能であろう。」
「5月5日に閉幕した中国最大の貿易見本市「中国輸出入商品交易会(広州交易会)」は、不振であった。前記のように、製造業の生産コスト増大によって、競争力が低下している結果だ。輸出契約額は前年同期の2014年春と比べ9.6%減の280億5600万ドルと大台の300億ドルを割り込んだ。リーマン・ショック後に輸出が急減した09年春の水準に落ちこんでいる」
ところで、9月8日付き日経新聞夕刊1pによると、中国の輸出は2ヶ月連続減とあって、7月8、3%、8月5、5%減となっています。輸入は13、8%減ですから、輸入を経済活動の先行指標としてみれば(原材料を仕入れないと次の製品が作れません)先行きも暗い感じです。