中国の過大投資調整20と個人の弱さ5

値下がりマンション等のローン支払限度が来るまで社会は何とかなります・・そこで庶民に負担を押しつければ企業と違って先送り出来ますが、一定期間経過で庶民も限界がきます。
この救済も兼ねて株で儲けて下さいとやったのが株式相場の煽り政策だった・・この売却益でマンション購入者の多くが救済された筈です。
今朝の日経朝刊4pには、編集委員名で中国政府が、投資に偏っている経済構造から消費社会に移行させようとしたが、消費するには庶民に金がないので、庶民に豊かになってもらうために政府が株式購入を勧めたに過ぎない・・人民元切り下げ同様に裏目に出て気の毒だと言う例の中国政府擁護の論文が出ています。
しかし、庶民同士が資金を出しあって、金儲けした気持ちになってもその論文で書いているとおり、溺れかけているときに自分の髪の毛を自分で引っ張り上げているようなもので、金持ちから庶民に金が回ることはあり得ない・・逆に困っている中間層や資本家に庶民から金を回す政策・・この論文は無理なこじ付けです。
人民元切り下げは、IMFの要請に従っただけだが、タマタマ株暴落と一緒になったので、世界に誤解されて気の毒だったとか政府による株投機勧誘の言い訳と言い、無理な中国政府擁護論ですが、この株上昇期待に庶民が殺到して爆買いし、(庶民が買った分誰かが売れているのです)これに対して売り逃げ出来た階層がある事実は変わりません。
いつも書くことですが、中国政府はいつも一石二鳥を狙って自己満足しているのですが、(独裁政権下の国民は「大したものだ」と賞讃するしかありませんが・)世界はその本音の部分を嗅ぎ取ってしまうだけのことです。
この錬金術も終わり次の転嫁先がなくなっている・・庶民の懐まで食い尽くしたら最後でしょう・・のが現在ですが、大勢が失業したりする大企業や中堅企業の倒産とは違いますが、社会全体の活力にじんわりと利いてきます・・これが韓国バブル崩壊後の内需貧困・消費減退・売春婦輸出大国になった原因と思われます。
中国の場合、韓国とは違い、・・9月25日書いたように「あんたの言う通りにしたのだから、結果責任をとってもらおうじゃないか」と言う行動に出られる点が違います。
2014年8月28日に紹介したように人民の方も政府を信用していない・韓国に比べて目先が利きますから、政府が開発業者に融資して在庫一掃を目指していて「夢よもう一度!」と煽っていても、買い手が減って来て在庫が膨らんでいる様子です。
中国も韓国に習って個人に少しでも多く売ってしまえば、それだけ企業の破綻が少額になり、派手なバブル崩壊(企業倒産の連鎖→金融機関破綻)は防げます。
中国としては、日韓の例を充分勉強しているので、日本のように下手なことはしない・・(最後は庶民に付け回して)うまくソフトランデイングできると言う自信があるかのように宣伝していました・・日本のマスコミやエコノミストがそう言っているだけだったのかな?
私の方は中国語の報道を読めませんので・・・
25日に書いたように独裁政権は権力・強制力の強さに比例して民意に敏感であるべきですが、危機的状況になって来るとそんな余裕がありません。
開き直って行くしかないので、体制強化・・軍事公安に力を入れることが先決です。
独裁政権の特徴は、苦しくなれば開き直り・・政権内の粛清・・国民に対しては弾圧強化、海外には強面等が普通の行動パターンなる点でしょうか?
外交交渉もロシアの例を見れば分るように国際的に孤立していて苦しくて日本との友好関係樹立が喉から手が出るほど必要になっているのですが、そうなると却って北方領土で挑発行為をしたり、領海侵犯等の挑発行為が激しくなるのですが、韓国も中国も似ています。
中国も困れば困るほど尖閣諸島で強硬に出て来るし、韓国も困っているからこそ日本攻撃をより激しく繰り返しているのです。
数日前には、高校教科書に慰安婦問題を書くように強制することになったと報道されています・・日本人の感覚では、こうなると日本を頼るしかなくなっているのに、何をやっているんだ!と言うところですが、彼らは日本に頼るしかないとなれば余計激しく攻撃して来る政府です。
「つべこべ言うな」「俺に任せておけ」と威張っていると困ったときに本音で相談出来なくるのが普通で、国内向けにはいつも大成功している姿しか見せられず、(でっち上げ統計発表を繰り返すのも国内向けに必須で)空威張りするしかなくなるのです。

中国の過大投資調整19と個人の弱さ4

昨年来のバブル処理のグランドビジョンは、主なシャドーバンキングや中堅企業の危機を何とかした後に、処理することだったように見えます。
売り逃げし損ねたいつくかのシャドーバンキングや不動産業者を潰して、本格的な値下がりが始まっても投機目的で買ってしまった庶民が困るだけで、中国経済に激震が走らないと言う計算だったようです。
業界の大方が売り逃げてから(マンションや株式の)値下がりを放置すれば、個々人が・・転売・・投機目的で高額で買ったマンションが徐々に値下がりして行くのを呆然と見ているだけですから、企業倒産続出のような激震が走らない・・外見上ソフトランディングしたことになるのでしょう。
先日トルコで開催されたG20で人民銀行総裁がバブル崩壊を3回も明言したと言うことは、この段階がきていることを表してます。
企業の場合、評価減=売却金での借入金返済が出来ない→予定価格で売れないとたちまち資金繰りに窮し、たちまち倒産→金融機関への連鎖など社会的影響が大きくなります。
個人の場合マンション評価が半減しても失業しない限りローン支払能力が従来と変わりませんからデフォルトしません。
日本バブル崩壊でも、私の周辺の人で、約6000万円で買ったマンションが数千万円に値下がりしたことがありましたが、元々転売目的でなく、そこに住んでいるだけでしたから、日常生活には何の関係もありませんでした。
サラリーマン場合給与収入はイキナリ変わりません・・。
業者の場合商品を売るしか資金繰りがつきませんが、マンション等エンドユーザーの場合(将来上がるから早めに買っておく人はいますが)転売・投機目的で買っている人の比率はそんなに多くありません。
少数かも知れませんが、支払能力以上の借金をして投機している人の場合で、値上がりしているときには買い替えや借り換え等で借金を返して回転出来るのですが、値上がりが止まったり逆回転すると大変です。
投機的購入者比率がどのくらいかによりますが、中国の場合・政府自体が2戸目購入を規制したり緩めたりしていることからみると、それだけの必要がある以上は、かなり多かったと推定されます。
一流企業に勤めるホワイトカラーが支払能力以上の借入で(例えば、2戸目を買って無駄にローンを払っていても)1年〜2年間は何とか先延ばししてやって行ける・・予定に反して値下がりしてもすぐに損切り処分しません。
デフォルト出来ないので生活費を切り詰めてでも払って行くしかない・・簡単に逃げも隠れも出来ないので、2〜3年くらいは・・支払を続けるしかありません・・業者のように数ヶ月程度で破綻するようなことはありません。
(ローン支払が月10万で、家賃8万で貸しているようなパターン・・将来の再値上がり期待・・一縷の望みに賭けて逆ざや状態で何年か頑張れます)
早めに損切り処分出来るのは、差額を自己資金で決済出来る資金余力のある人だけでしょう。
資金余力のない人は、担保割れマンションを売却すると、差額不足金の決済が出来ないので処分も出来ない・・デフォルト出来ないので生活費を切り詰めてでも払って行くしかない・・逆ざやでも支払を続けるしかありませんので・・(上記の例で言えば月2万円の持ち出しでしかないので、ちょっとした生活費の切り詰めで凌いで行けます)業者のように数ヶ月程度で破綻するようなことはありません。
中国では、底堅いと言われていた上海でもマンション価格が昨年秋頃には下がり始めたことに危機感を抱いていました。
マンション価格下落が全国的に進行している現状に打つ手がなくなってしまい、国有大手企業ばかりではなく中小企業も放置出来なくなって来たことと、ローン金利引き下げによって何とかしてマンション購入意欲引き上げに誘導したい意図が見え見えです。
この辺は昨年夏から秋に書いておいた原稿ですがその後の経過は、政府が先頭に立って株式購入に向けた露骨な宣伝に始まり、このシリーズで書いているように、今年5月までの短期間に3回も次々と金利引き下げ・・6月以降の株下落対応の各種緩和をするしかないほど追いつめられています。

独裁と結果責任主義2

結果責任主義の場合、成長を続けていれば被支配者には文句ないのですが、成長が鈍化して来るとこのやり方では無理が出て来ます。
世上中国にとっては、7%成長が政権維持の最低ラインと言われていた所以です。
これは古代から全ての階級社会共通の現象です。
この数年実質的にはこの成長を維持出来ていないので、国民不満が徐々に強まっていて(外国向け統計は誤摩化せても実際に生きている庶民の懐具合が悪くなっている不満を統計で誤摩化してどうなるものでもありません・・)その影響で先ず支配階層内部できしみが生じてきました。
この辺は昨日25日に書いたとおりで、独裁政権では100%お任せの代わりに結果責任を厳しく問う社会ですから、逆説的ですが民意に敏感です。
専制国家では、庶民は唯々諾々と従うだけで思考する訓練が出来ていませんが、権力階層内では、権力交代予備軍が必要ですから、支配階層は自己判断の訓練を受けているので、成果が上がらなくなくなって来ると現権力者の政治に対する不満が出て来ます・・。
これに対する対応が、習近平政権成立直後から始まった粛清の嵐に繋がっていると見るべきでしょう。
ソ連も、経済政策失敗でうまく行かなくなるとスターリンによる粛清が始まり以後4〜5十年間何も言えない状態が続き、収容所列島と言われていました。
庶民自体指示を待っている状態に訓練されている状態では、被支配層に言論の自由がなくとも不満が起きませんが、(むしろ果敢な支持・命令をくれないと不満が起きます・・スポーツその他現場指揮官は果敢な、分り易い指示を出すことが重要です)逆に支配グループ内である程度多様な意見交換がないと政権が脆くなって行きます。
ソ連は対外的には、カクカクたる成果ばかり強調していましたが、虚偽発表の限界がきて遂にソ連崩壊となり、結局自由主義国の進歩に大幅に遅れてしまいました。
余裕があれば政権に遠い庶民も大事ですが、近衛兵のクーデターがいつあるかと言う段階になって来ると関心が権力周辺組織固めに集中しますから、側近層幹部の利権を守り政敵の利権殺ぐのに精一杯で遠くの庶民の面倒はあと回しになります。
逆に庶民から資金を吸い上げて側近幹部クラス関与企業等の保全や延命を計りたくなるのでしょう。
マンションなどを庶民に高値でつかませてしまってから値下がりして庶民がいくら困っても長期的にボデイーに利いて来る程度ですから、目先の政権維持に必死の政権は超短期的政策として庶民救済を重視しません。
目先の共産党幹部間の権力争いに有利かどうかで政策判断をして行くしかない状態に陥っているのが習近平政権ではないでしょうか?
粛清し放題で向かう所敵なしと言う面を外部あるいは政権内部から見れば最強政権とも言えますが、政権全体では硬直性が進み危機状態が極まっている結果の現れとも言えます。
経済政策では、国民全部底上げは無理になって来た現実を踏まえて、権力に近い幹部の関与する国有企業の経営権維持が先ず第1の目標になります。
昨年来の政策を見てると、時々政府資金投入でバブル再燃させることによって、投機心の高い個人にまだもっと儲けられると期待させて、在庫(マンションや株式)の多くを末端個々人に売り抜けさせる目的のように見えます。
実際に今年前半には値上がりした株を元手に多くの不良企業が持ち直して不良債権が減少して金融機関の業績が急上昇している・・助かっています。
不振企業も相場上昇前提に新株発行によって巨大な資金を手に入れたようです・・この分、庶民から企業への所得移転が進んだことになります。
この逆で6月以降の株価下落で新株発行(資金吸い上げ)はぴたりと止まっている外、大半の株が売買禁止状態ですから、資金流通が阻害されています。
「売買禁止とは荒っぽ過ぎるやり方ですが、株式市場が何のためにあるか、資本取引の場である以上これが戒厳令のような命令で取引停止にするとその影響が(高速道路の通行禁止のように)目に見えないだけあって尋常ではない筈です。
株価上昇で一息ついていた企業が今後酸素・血液不足になって来るでしょう。

独裁と結果責任主義1

中国では、底堅いと言われていた上海でもマンション価格が昨年秋頃には下がり始めたことに危機感を抱いていました。
マンション価格下落が全国的に進行している現状に打つ手がなくなってしまい、国有大手企業ばかりではなく中小企業も放置出来なくなって来たことと、ローン金利引き下げや2戸目購入に対する規制緩和するなどによって何とかマンション購入意欲を引き上げに誘導したい意図が見え見えです・・バブル破裂の先送りを策していると見られています。
この辺は昨年夏から秋に書いておいた原稿ですが、その後の経過はこのシリーズで書いているように、今年5月までの短期間に3回も次々と金利引き下げ・・6月以降の株価下落では、各種金融緩和をするしかないほど追いつめられています。
投資家・投機家?とすれば、困って来れば政府が次々と手を打ってくれるので、その間に儲けられると思って、再参入する人が増える・・景況感悪化が報道されると却って政府のテコ入れ期待でマンション購入が増えたり株が上がったりする国民性です。
採算割れで海外投げ売りによって企業業績悪化が鮮明になっているのに、景況感悪化の報道があると逆にこれを理由に政府テコ入れ期待で上海株が逆に急上昇する不思議な国です。
原発事故後に整理ポストに入った東電株式など、その段階から大儲けしようとハイエナのように群がるプロ投資家心理が知られていますが、中国では庶民までこれに競って参加する社会です。
欲深と言えばそれまでですが、これまで書いてきたように専制制度の下で2000年も生きて来たので、「権力は何でも出来る」・・権力の崩壊は何百年に一回で・・それは滅多にないので、権力者や君主の顔色を見て先を競って行動していれば自己保身や金儲け・・出世に繋がると言う生き方が骨の髄までしみ通っているからかも知れません。
政府が株式相場を上げようとしていると知れば我先に買いに走る・・大方損はない・・政府が手じまいしようとしているとなれば、我先に売り逃げる・・この辺で政府がテコ入れしそうだとなればまた買いに走る・・こう言う生き方です。
政府の煽りとおりにして来た以上は、結果が悪かったら政府に責任をとってもらいたいという意識が強くなるようですから、独裁政権・強力なリーダほど責任転嫁出来ないので、被支配者の不満に敏感にならざるを得ません。
我が国で言えば消費税増税による景況感悪化に関してはむしろ安倍政権に同情的世論でした・・その違いを見れば明らかです。
民主国家では思うように行かない分政権の責任も軽くなる・・安全弁になると言う実例です。
もちろん・・指導力がなくて何も決まらないとそれはそれで国民不満が生じてきますので、民主国家ではその塩梅が難しいところです。
自己責任の原理は・個人の主体的判断によって生まれて来るものですから、何事も強制による社会では、主体的判断が許されない・・訓練のないところに自己責任の思想は生まれないでしょう。
個人の主体的判断によって行動する社会では、行動の結果は自分で負うしかない・他人の責任に出来ないので政府責任もありませんが、その判断の前提たる情報が判断を左右することから、その加工や隠匿に対する責任追及社会になります。
民主主義・自由主義社会では、情報透明性が重視される所以です。
他方政府の言うとおりで良い社会では、情報の透明性需要がなく、むしろ政策の強制性に頼っている状態ですから、(統計がデタラメでも)何の不満にもなりません・・「言うとおりする代わりに結果責任とってね・・」と言うのですから・・。
スポーツその他強いリーダーシップが要請される分野では、民主国家においても結果責任主義です。
強いリーダーシップを求める社会では、庶民の方は何も考えずに将棋の駒のように動くだけですから気楽と言えば気楽ですし、言わば能力差や階級差の激しい民度の低い社会向きです。
サムスンなどでは、決断が早いと日本マスコミが賞讃しますが、合議する習慣のない社会ではそれで良いのです。
大量生産の1万人単位の大工場の誘致で成長する段階では、この種社会の方が効率が良かったでしょうが、一定以上の賃金になってこの種工場が低賃金国に負けて来ると、次の段階に進むには、個人の工夫能力等が重要になってきます。
日常的に主体的判断している社会かどうかでこの差が出て来ます。
中韓では大規模工場があっても、中小企業の存在感が少ない所以です。
大企業はサイバーテロや技術者招聘・引き抜きなどで、先端技術を導入出来ますが、中小企業の方はこんなコストをかけていては成り立ちません。
旧ソ連では、人工衛星を飛ばせたのに、日常的な製品であるクルマ1つマトモニ作れなかったのはこの原理によりますし、今の中国も同じです。
ただし中国地域では、古代から商業社会・・都市国家製で始まっているDNAがあるので、商業面での個人才能を侮れないことは大分前から書いています。
中国が商業国家から始まっていることについては、12/14/05「海路の発達と中央アジア交易の縮小」前後を参照して下さい

中国過大投資調整18と個人の弱さ3

マスコミは、中国政府の意向を受けて、中国政府は次々と金融緩和その他景気下支え政策を続けるから、まだ半年〜1年間クライは大丈夫だから日本企業にもっと投資しろと暗に誘導しているつもりだったのでしょう。
しかし日本人は22日に書いたように数百年単位の長期的視野でものを考える国民性ですから半年か1年間でうまく儲けて、逃げようと言う発想の人・・良く言えば器用な人は少ないので、対中投資が減る一方になっています。
エコノミストの一般的意見では、バブル退治の先送りは将来の傷が大きくなるだけ・・バブル崩壊がもっと巨大になるだけと言います。
実際に中国では不動産バブル破裂を防ぐために(マスコミの言うテコ入れ期待どおり)次々と過剰生産分野を拡大して行きましたが、国内投資では、遂に限界がきて一帯一路と言う中央アジアでの道路工事構想(AIIB)や国内では株投機の推奨を始めました。
これが従来の過剰生産拡大と違うところは、拡大構想は同じでも他人の懐を当てにするようになって来た・・中国自身の資金がなくなって来たことを内外に表し始めたことです。
これでは海外資金が、はいるどころか却って怖くなって逃げ出します。
中国ではバブル崩壊を先送りしている間に個人に不良在庫(上がり過ぎていて今後下がるしかない株も焦げ付き予定の債権も言わば不良在庫です)をおしつけてしまえば、不満分子が数十人規模で(数年前から既に年間20万件以上とも言われていますが・・)暴動を起こしても簡単に鎮圧出来る・・ソフトランデイングできると言う壮大な魂胆でやっているとすれば、欧米式(フランス革命以降の)民主国家の論理では理解できません。
中韓の経済政策は経世済民・・庶民をすくうための経済ではなく、政権維持や政権基盤に直結している国有企業や大企業維持のための経済政策と言われる所以です。
左翼運動家が日本国内で「搾取される人民・・」と宣伝しているとおりに、中韓では政府と国民は一体ではなく、支配と被支配・・搾取する者とされる者の対立・敵対構造ですから当然です。
彼ら左翼文化人は、中国社会構造を前提に日本もそうだと主張していることになるので、今や、誰も信用しなくなっています。
中国が軍事拡張主義だから、日本もそうなると言うのと同じです。
中国韓国では強制的な慰安婦や姓奴隷が普通だから、日本もやったろうと言う発想にこり固まっている・・自分で考えることの出来ない脳みそを持っているようです。
日本の価値観は諸外国とは違います。
占領地では、その土地の人のために一生懸命やりましたが欧米価値観でしか考えられない人は植民地で欧米以上に悪いことをした筈という発想しか出て来ないのでしょう。  日本では企業経営も政府と国民も究極の目的は構成員・国民の幸せですが、他所の国では経営者と従業員は、限られたパイを奪い合う最大の敵対関係です。
戦後アメリカは財閥解体によって、日本企業の人的結束を解体してアメリカ式企業経営を持ち込もうとしました。
解体によって企業民主化に成功しましたが日本は独自の従業員持株会その他で従業員のための企業であることをやめませんでした。
系列と言われる協力体もその一環です。
今ROE重視が言われて第二の開国でもありますが、多分これに適応したとしても内実は従業員のための会社であることを絶対にやめないと思います。
これは日本教とも言うべき宗教の大本ですから・・・。
中韓政府にとっては政権維持に必要な近衛兵・・側近とも言うべき大企業がバタバタ倒産することを思えば、政権に近い順に大企業〜中堅の多くを救済して政権にもっとも遠い庶民を救済しないで放置しておいた方が政権延命には有効です。
11月21日ころ金利引き下げ発表がありましたが、これは、中小企業救済・・住宅ローン金利引き下げが目的と解説されていました。

以下はブルームバーグの記事です。
中国人民銀行:政策金利引き下げ、2012年以来-成長てこ入れ
11月21日(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)は2012年7月以来の利下げに踏み切った。中国の指導者らは景気てこ入れ策を強化している。
中銀が21日ウェブサイトで発表したところによると、1年物預金金利は0.25ポイントの引き下げで2.75%となる。1年物貸出基準金利は0.4ポイント引き下げ5.6%。新金利は22日から適用される。
人民銀はこれまでのところ、対象を絞った金融緩和と市場への流動性注入によって、成長支援を図ってきた。今年通年の成長率 は1990年以来の低水準となる見通し。
人民銀は2013年7月に大半の金利を自由化したものの、銀行側にとって政策金利は住宅ローンを含めた融資金利の指針となっている。」

上記「対象を絞った金融緩和と市場への流動性注入によって」と言う意味は、政府に密接なコネのある関係先だけ個別救済して来たことを意味しているようです。
しかし国有企業や共産党幹部の企業だけしか救済されないのでは社会が持ちません。
そうは、うまく行かない・・それでは社会不満を抑え切れなくなって来たので、金融緩和によって幅広く救済して行くしかなくなったのでしょう。

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