国防と内訌蠢動1

中国の問答無用的実力行使が上記の通り頻発してくると、いざという時に現状の日米安保で米国が本当に日本を守ってくれるかを国民多くが心配になっている現状を踏まえて従来より日米安保を緊密化する必要があるという問題意識によるのが、一連の安保法案でした。
その必要性を十分理解している人もいるし、理解したくない人もいるでしょう。
政治は100%の支持を待って10年先に必要な法律をつくるのではなく、10年先の社会、国際環境の変化を読んで行うもので、その意味で消費動向を先取りして商品開発し先行投資する商人・企業家と同じです。
その見通しを誤れば商人は倒産の危機があるし、政治家には落選・・政党にとっては政権を失う憂き目が待っています。
いつも政治決断には長期的国家の進路に関する展望が下敷きになっています。
数年前の安保関連法案は、中国の理不尽な実力行使の脅威が高まり始めたので、中国の多民族侵略傾向・近い将来を見据えて、どうやって民族の安全を守るかの展望を競うものです。
安保法案で本来行うべき論争は、過去70年平和があったという陶酔ではなく、来るべき国際環境で日本がどうやって生き残るかの論争であるべきです。
大きな家を借りて台風をしのいでいたが、その家が壊れかけてきたので台風が来る前に修繕費を一部負担するか等の問題です。
国防に関しては企業戦略同様にしょっちゅう変化する国際情勢を展望しながら中長期的な友好関係を広げることといざという時に本気で応援してくれる国の選別が重要です。
これまで書いてきた戦後の大きな選択・・全面講和か西側諸国との片面講和かの選択で国運の方向が定まり、西側陣営での復興を目指すことに決まりました。
その後の60年、70年安保、臨海工業地帯の新設、成田空港開設、高速道路敷設など、常にその先の進路を見据えた選択がありましたが、その都度社共系政党や文化人などは、毎回国民大多数(地元住民)の反対を無視するな!という決まり文句を唱えながら、全て反対して見通しを誤ってきたことは歴然たる史実です。
安保条約時反対では国民支持を得られないのがはっきりしてくると米軍基地存在は「日本に置いてやっている迷惑存在でしかない」「米国の戦争に巻き込まれる」式の有害論でした。
この応用として、米軍軍兵の交通事故程度で大規模ニュースになる傾向が普遍化していました。
また対ソ防衛主目的時代には、前線基地となる東北や北陸北海道の基地反対闘争では安保反対を基礎にした反対で、地元だけが迷惑を押し付けられている形式の反対運動はありませんでしたが、中国の台頭による国防最前線としての沖縄の重要性が見えてくると、約20年以上前から「沖縄だけの負担は不公平」論が加わって被害強調が始まり・この被害意識が定着したので、民主党が「少なくとも県外へ」の公約を掲げるようになりました。
これと並行して沖縄人=少数民族が虐げられている論への誘導が盛んになって、沖縄独立運動への揺さぶり→中国侵略への地ならし運動?の思惑も広がって地元で少数民族→虐げられている被害感情を反基地感情に結びつける運動をしてきたのが旧社共系政党と文化人メデイアでした。
政党やメデイアの動きは慎重ですが、跳ねっ返りグループは主張が露骨ですので長年かけてじんわりと浸透させてきたいわゆる文化人らの本音が露骨にでます。
例えば「乗り越えねっと」の活動です。
表向き民族協調・異民族の違いを乗り越えようという名目ですが、実質は少数民族が虐げられている・沖縄県民は少数民族である→沖縄県民に少数民族の自覚をを植え付け自立扇動→全体利益のために我慢する意識軽薄化が目的のように見えます。
本日現在のウイキペディアの記事です。

のりこえねっとは、2013年に設立された日本の任意団体である[1]。正式名称は「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」[2]。「在日外国人・留学生、国際交流、行政への改策提言」を活動分野として公表する
概要[編集]
在日本大韓民国民団(民団)の機関紙「民団新聞」による発足記者会見レポート
2013年9月25日に、都内で開催した「キックオフ記者会見」で結成を発表[2]。
在日本大韓民国民団(民団)の機関紙「民団新聞」では、共同代表の辛淑玉が在日コリアン3世であると写真付きで紹介し、のりこえねっとの結成を「在日同胞主導」と表記し、辛淑玉の「売られたケンカを買う」、「敵はでかいので、広範囲に抵抗していきたい。」などの宣言とともに、結成記者会見をリポートしている[2]。民団新聞によると、「のりこえねっと」の目的は「在日特権を許さない会」などの「行動する右翼」(原文ママ)に対する「包囲網づくり」であるという[2]。そのレポートによると、辛らは「いまは闘う基盤を作るのが最優先」とし、全国で小規模な学習会を組織して賛同人を増やしつつ、共同代表は知名度を活かしてテレビに出演し、広報活動を行うとしている[2]。また、インターネットの差別表現には内容証明を送ったり悪質なものは告訴する方針であるという[2]。
活動[編集]
沖縄への「市民特派員」へ5万円支給[編集]
カンパで募った資金をもとに、本土から沖縄への交通費にあたる5万円を支給し、沖縄の現地の様子をツイートする「市民特派員」を募集した。2016年9月から12月まで16人を派遣している[3]。チラシに「往復の飛行機代相当、5万円を支援します。あとは自力でがんばってください!」と書かれている[4]。
ガジェット通信によると、2016年ののりこえねっとの講演で、辛淑玉が、高江ヘリパッドの反対デモへの参加予定者に対し、「私は稼ぎます。若い者には死んでもらう。爺さん婆さん達は嫌がらせをして捕まってください。山城博治には『病気で死ぬな。米兵に殺されるな。日本の警察に殺されるな。私が殺してやるから』」などと講義している動画がアップされ、過激な内容ではないかとネットで話題になっているという[5]。

カイロ宣言と米国朝鮮政策1(日本道義否定)

朝鮮半島の北半分がソ連圏に入ったので北の朝鮮人は、古代価値観を基本にして生きているソ連・ロシア民族支配をすんなり受け入れて安心したでしょうが、日々食うのに忙しい・・人口の90%以上を占める庶民にとって政治意見を言えないことや表現の自由の制限など日常何の不自由も感じないことを24〜25日に書いてきました。
表現の自由にこだわる芸術家でも普通の芸術活動である限り・同時代の緊迫した時代精神気分を表しているなどの評価を後世に受けるとしても、その程度のことで表現が規制されるとは考えにくく、99、99%の芸術家は政治などに関係なく、創作活動を自由にできてきたと思われます。
明治以降の漱石、島崎藤村の詩集などの文壇、日本画に表現の自由による制約を見る人は少ないでしょう。
江戸時代に世界に冠たる文化発達繚乱したのは、西洋近代の権力分立・人権思想の有無と関係なかったのです。
そもそも芸術家自体人口の1%もいないでしょう。
アメリカ占領下に入った南半分(現韓国)は、微温的な日本統治という緩衝装置がなくなり欧米価値観ストレートな政治文化の浸透に見舞われたことになります。
米国の中南米、南ベトナムその他各地支配・指導は、現地民族ごとの微妙な気持ちの汲み取り能力に欠けた・いわゆる投票箱民主主義・あんちょこな民主主義の押し付けが国情に合わない結果、多くの国で失敗の連続でした。
米国の対日戦争の大義として朝鮮民族の日本隷属からの解放を宣伝してきた米国としては、朝鮮占領政策では日本が進めていた以上の急速な近代化を目ざす必要に迫られていたことは、推測に難くありません。
朝鮮族の対日不満の源泉は旧特権階層の権益剥奪と教育の機会均等・四民平等・を徹底すれば国民大多数のストレス社会化が進みます。
自由競争社会化すればするほど、底辺層の方が富士の裾野のように最大多数になるのが原理です。
日本の場合文明開化によって新たな職域が量産され、失業した武士の多くを吸収しましたし、産業構造変化までひと世代程度の期間余裕があったので、紡績〜繊維から家電組み立てなどの構造変化も1世代以上の時間軸があり次世代がうまく適応できてきました。
新興国の場合工場設備丸ごと導入パターンですから、最新技術導入があんちょこな分に比例して産業構造・主役が変わって行く構造変化が5〜6年サイクルでくるので、日本に追いつくスピードは自慢でしょうが、それに比例してどんどん振り落とされ置いていかれる人が増えてストレス過多社会になって行きます。
ルーズベルト政権は対日開戦の大義名分として日本の朝鮮人民に対する過酷な植民地支配〜中国での南京虐殺などを国内外で大宣伝してきました。
対日開戦を奴隷状態にある悲惨な朝鮮人民解放戦と位置付けてきたのです。
フセインが大量破壊兵器を隠していると称してイラク侵攻を正当化したのと同じ手口です。
競争社会に対する不満を吸収する方向で米軍支配による「日本支配がひどかった」という反日宣伝が不満に火をつける形で、ガス抜きしていく効果を発揮していたと思われます。
アメリカの対日プロパガンダの公式記録がカイロ宣言に出ています。
1943年に出された連合国のカイロ宣言の一部・対朝鮮関連部分のみ紹介します。
カイロ宣言に関するウイキペデイアの記事からです。

対日方針を協議するため1943年(昭和18年)11月22日からエジプトのカイロで開催されたフランクリン・ルーズベルト米大統領、ウィンストン・チャーチル英首相、蒋介石国民政府主席による首脳会談を受けて、12月1日に発表された「カイロ宣言」。
以下はカイロ宣言の日本語訳[1]。
「ローズヴェルト」大統領、蒋介石大元帥及「チャーチル」総理大臣ハ、各自ノ軍事及外交顧問ト共ニ北「アフリカ」ニ於テ会議ヲ終了シ左ノ一般的声明ヲ発セラレタリ。
各軍事使節ハ日本国ニ対スル将来ノ軍事行動ヲ協定セリ。
日本国ハ又暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ
前記三大国ハ朝鮮ノ人民ノ奴隷状態ニ留意シ軈テ朝鮮ヲ自由且独立ノモノタラシムルノ決意ヲ有ス

世論誘導3(民度と発覚後ペナルテイーの重要性)

データアクセスチャンスに戻しますと、私の場合でいえば、弁護士会や日弁連で自分が関与している委員会活動に関して、委員会配布資料その他データに直接アクセスできていますが、それは委員現役である間だけのことです。
しかも現役委員の場合、正式な議事録や意見書になる前の詳細議論を見聞していることによる臨場感的な体感(非公式意見)も身につきます。
民意を重視するアップデートの政治過程に戻りますと、世論動向を知りどのように世論誘導するかは文字通りナマ情報(ある事件が起きたばあい、これに対する現在の民意)が生命線です。
現在アメリカで大問題になっているロシアゲート事件・.ロシアによる大統領選挙介入・・ヒラリー候補に対するマイナスイメージのフェイクニュースを垂れ流した疑惑・・で言えば、政治は過去の統計による議論では間に合いません。
米国大統領選挙が終わってからロシア関与がわかっても負けた方にとっては後の祭りですから、リアルタイムで情報を握る世界IT企業による情報操作が始まるとその独壇場になりそうです。
ただし、一定規模以上の企業の場合、関与企業が数年後に市場から抹殺されるとすれば簡単に悪事に手を染めません。
日本でも長い間選挙時に限って怪文書が横行したことがありましたが、民度の高い日本では非論理的な激しすぎる誹謗中傷行為は逆効果になることと、代議士や地方議員1回切りではなく次の選挙があるので、選挙後すぐにバレるような無茶な誹謗中傷には走らなくなって久しい感じです。
日本で不正の少ない社会が出来上がっているのは、長期的人間関係を大切にする価値観が基礎ですが、年季を積んだ人望のある人がトップになる議院内閣制(地方議会でも当選回数によって委員長になり議長になっていくなど)も一発勝負の不正を防ぐ制度保証になっているのでしょう。
大統領選に勝ちさえすればその後独裁権力が保証されている(検察その他が政治迎合で動き、権力にある限りかなりの抑えが効く場合)ような社会では、「目先選挙さえ勝てばいい」という一発勝負の誹謗中傷行為への誘惑が高くなるのでしょう。
組織票に頼る議員では極端な意見や相手党の誹謗をして中立的世論の失望を買って党全体支持率を下げても、組織内支持率は変わりません・・むしろ内部では「よくやった」「よくそこまで言った」という評価が上がるでしょうから、こういう意見が内部的評価(党内序列比例上位が)が上がり幅を利かします。
自己陶酔的過激主張(過激派の場合過激なテロであればあるほど)が幅を利かしていよいよ党全体の世論の支持が減っていきますが、国会議員当選者150人の党が120〜100〜80と順次減っても、勇ましいことを言っていた党内エリートの順位は変わりません。
空理空論に酔い痴れていた社会党がこうして消滅して行ったのです。
ロシアゲートでは、バルカン・マケドニアだったかの若者を一本釣りしていた(オレオレ詐欺で末端の受け渡し役としてアルバイトを雇うような)実情を紹介しましたが、そのうち背後で彼らを操っていたグループの追及にまで進むでしょう。
Facebook情報利用による選挙操作疑惑では、Facebookのトップが陳謝し、フェイクニュース拡散を放置せずに今後相応の削除を約束していましたが、大手は情報操作に関与していると思われたらおしまいです。
(15日の日経新聞夕刊3pでもイギリスコンサル(流用して米大統領選挙介入)以外に200のアプリが、フェイスブックからの情報流用疑いで停止したと発表しています)
起業したばかりの新興企業であってもITに当たって世界企業になった以上は、大量の従業員や株主あるいは取引先等のステークホルダーが生じているので、一時の利益(特定政治家と心中する)ようなリスクを取れません。
犯罪の特徴は発覚までの時間が長ければ長いほど成功率が高いし受益も大きいので犯行に及ぶ誘惑が高いのですが、半年後〜1年後であっても犯行発覚した場合の社会抹殺度の高さもその重要です。
数年前の統計などのデータを入手できても、現実政治経済の決断には利用できませんし、事後にバレた場合のリスクの大きさによる自己抑制だけでは、今後もメデイアやIT企業を通じた世論操作を防ぐのは無理がありそうですが、日本の場合には、国民の民度(庶民レベル)の高さが最後の砦となるのでしょうか。
治安維持は刑罰の重さだけではない民度による原理がここにも妥当するでしょう。
60年安保騒動以降の流れを見るとメデイアの煽りに反応する軽薄層が減る一方=メデイア誘導頼りの社会党支持率が下がり続けてついに事実上消滅した事実からわかります。
メデイアに煽られてそのま行動をする人はメデイアが持ち上げるので目立ちますが、いわゆるサイレントマジョリテイーは健全で底堅い社会です。
今回のセクハラ被害発表と国会審議拒否の結末を見るとメデイアが民意無視で作り上げた虚構の?騒動には国民は意味を認めない・・世論誘導が成功しなかったようです。
個人が被害を受けて止むに止まれず行動を起こした・「被害の声」というよりは政局にインパクトを与えるのが主目的だったのではないか?の疑いを抱く人の方が多かったでしょう。
野党も外国勢力の意を受けた大手メデイアの振り付けどおりに動くのではなく、日本の政治家である以上は「政策の足を引っ張りさえすれば良い」という反日的活動ではなく、前向きの政策を主張する健全政治が行われるようになっていく始まりとなれば良いのですが・・日本の将来が楽しみです。
メデイア界が外国(スパイ?)勢力が自由に浸透できる自由市場?になってしまったのは、米占領軍による検閲強化によって、米軍政に都合の良い方向へ報道機関内部人脈を完成させてから、独立後の日本で「思想表現の自由」→報道の自由をとなえて独立後の日本政府が報道機関内部人事に手をだせないようにしてしまったことによります。
日本独立後も日本に罪悪感を耐えず植え付けて、極東軍事裁判その他戦争原因究明を許さない・・反米思想の広がりを防ぐために教育界その他に打った布石の一つというべきでしょう。
カイロ宣言以来、日本による朝鮮半島の過酷な支配からの開放を主張していた経緯から、韓国が奴隷支配・その延長での慰安婦・・その外延である徴用工問題をいつも持ち出すのは米国が「罠を仕掛けて日本を戦争に引きずり込んだ」大義に関係するので応援せざるを得ないからです。
ポツダム宣言の前提となったカイロ宣言に関するウイキペディアの記事からの一部引用です。

カイロ宣言
第二次世界大戦中の1943年に開かれたカイロ会談(Cairo Conference)を経て示された宣言。連合国の対日方針などが定められた。
・・・・
前記三大国ハ朝鮮ノ人民ノ奴隷状態ニ留意シ軈テ朝鮮ヲ自由且独立ノモノタラシムルノ決意ヲ有ス

この結果、少しでも朝鮮半島支配の正当化発言・・学校を作るなど民生アップに協力してきた意見があると「妄言」と称してメデイア界一致のパッシングで袋叩きにして発言した大臣を引きずり降ろすようなことが行われてきました。
日本のためのメデイアか(背後で嗾す米国の威力を背景にする)朝鮮や中国の代弁者か分からないような実態が続いてきました。

世論誘導2(粉飾決算・会計監査の限界)

虚偽に塗り固められた韓国(と反日国内集団・メデイア)による慰安婦攻撃の結末は、「正義はいつか勝つ」という日本国民の信念の勝利です。
日本国内政治分野も同様で、敗戦後アメリカの後押しでメデイアの政治性(米中ソ3ヶ国寄りの報道圧力)が強まり、メデイアは情報の仕入れ機能を活用して世論動向を調査できるだけでなく、今後の方向性もマスメデイアが誘導できるような時代でした。
民主主義社会とは、民意(ピラミッド型の階層構成であれば最下層が最大多数層)重視政治ですから
「大衆の多くは無知で愚かである」「熱狂する大衆のみが操縦可能である。」
とゲッペルスの言う通り、インテリと同じ1票を持つ大衆の意識操作こそが重要です。
民衆相手の民主主義社会の到来が政治宣伝を劇的に発達させた要因です。
しかし、わが国の場合、ちょっとした演説で熱狂するアメリカ大衆とは違い民度の高い
「日本の大衆を見くびるな!」という意見は千金の価値があるように思いますが・・。
国際交流がエリートによるだけの19世紀までとは違い、20世紀後半以降は中間層の交流どころか出稼ぎ労働者=最下層の海外渡航が広がっているので、中下層民度レベル差がモロに出る時代です。
昨今コンピューターの発達によりビッグデータの解析が盛んですが、それとは別にメガ情報をフェイスブックやアマゾンのような世界IT大手が握る問題点が議論されるようになりましたが、それは従来型のマスメデイアの情報独占から別の業界にヘゲモニーが移るという意味で問題になっているのであって情報操作がなくなるわけではないでしょう。
メデイアもIT企業も情報利用のために情報入手している以上は、好むと好まざるとを問わず一定方向への利用・商品販促キャンペイン利用は避けられません・・・これを政治方向で意図的に行うのを「情報操作」と名付けているだけのことでしょう。
ビッグデータの把握やその解析は、個人情報→民意の塊ですから、民意の動向を探る方向にも使える点では20世紀以降マスメデイアが情報収集とその提供業務→編集→世論誘導能力保有となって、政治の方向性を事実上決める力を持って来た傾向と変わりません。
これに対するネット空間の発達によって、個々人がどれほど抵抗できるかでしょうが、データの解放がいくら進んでも時間格差を穴埋めできないでしょう。
研究者や企業トップも研究所や企業在籍中には、膨大な情報の入手や加工が自由自在にできていたのですが、退職すればこれらを利用できなくなるのでアップデートの研究や意見発表能力が、何百分の1以下に落ちるでしょう。
大学図書館等の利用権が残っても、それは過去の資料調査に役立つだけであって政治や経済等の決断に必要な今現在の世論動向を知り、誘導するには力を持ちません。
これが電子媒体中心になってくると、各種文献もネット上で開示されることが増えてきたのでフリー・個人研究もある程度継続できるようになってきたように見えますが、まだまだ論文等がネットに出ているのはホンのわずかです。
あってもだいぶ前のデータにもとずく論文など・・.
例えば輸出入の動向なども公式統計に頼ると1〜2年前のものが普通ですから、それではこの数ヶ月内の相手国の動向や景況感による行動指針を提言することは不可能です。
そもそも公式統計になる前の「生の矛盾情報」等を読み解く能力こそが研究者の腕でしょうが、整理前の最新資料そのものにアクセスできるか否かの段階で情報格差が起きます。
一般的にいってもリアルタイムの政治や貿易・最新技術動向に関するデータ分析になると、直接ナマの情報にアクセスできる現役研究者や現役企業関係者にかないません。
そこで現場にいる者(セミプロ?)による世論調査や企業格つけなどが必要になって来たのですが、結果の出る事例では実際の選挙結果と事前の世論調査や格つけ(高格つけ企業があっという間に倒産するリーマンショックなど)とまるで合わない事例が増えてきました。
調査能力が低くて結果と違ったのか?意図的に誘導的調査したのか?データを故意的に読み変えたのかなどの疑問→プロ調査機関の信用性が落ちてきました。
時々発覚しては大騒ぎになる世界企業による粉飾決算(古くはエンロン事件最近では東芝事件?)が頻発していますが、これもデータ悪用による市場・世論誘導の一種であり、これを防ぐためにあるのがプロによる会計監査であり厳格な会計ルールですが、こういう大事件が発覚するたびに「何のための会計監査か?」となって大手会計事務所が消滅したこともあります。
監査が馴れ合いだったか?誤魔化す方が1枚上手だったかの問題ですが、会計監査の信用性をなくす例がしょっちゅう発生しています。
虚偽報告でも会計の場合、お金だけの問題ですから、時間経過で経営に無理が来るので短期間で発覚するのが論理的帰結ですが、政治の場合には複雑な要因が絡み合っているので、ソ連崩壊を待たねばならなかったように100年前後の時間軸・・まさに歴史の審判に委ねるしかない点・自分が生きているうちには発覚しないだろうという安心感が、不正横行・事実を捻じ曲げた世論誘導の誘惑・温床になりやすい原因です。
このように見ると一定方向へ誘導しようとする会計不正をプロの(個人の会計士ではなく組織対応している)大手会計事務所でさえ看破できないとすれば、いろんな分野で情報処理が高度化すればするほど、その道のプロでも専門外の公式発表の資料をみて自力で情報操作を見抜くことが不可能に近いように見えます。
いろんな分野で会計士のような専門家による監査が必要な時代が来ているように思えますし、特定の監査機関だけしか資料をみられないのではなく、他のプロもある程度不正の匂いを嗅ぎつけられるように、決定に至る前の何種類ものナマデータを開示すべきでしょう。
そうすればABCDのデータから甲乙にテーマが絞られていく過程がわかり、どういう議論があって、最後に甲が採用されたかもわかります。
リーマンショックで言えば、データ捏造というよりは、サブプライムローンシステムに対する誤った理解が高格付けの原因になっていたのですが、これに対する警鐘を鳴らすエコノミストが誰も?いなかったのが不思議です。
それでも幅広く意見の根拠が開示されていれば、大事件になる前に気がつく人も出てくるでしょう。
いわば検証可能性の保証です。
政治分野では古くからあるのが政治評論家やオンブズマンというものでしょうが、会計監査のように4半期ごとの決算資料のような会計原則が決まっていない点が難点です。
メデイアの中立性チェックと言ってもその方法が手探りですが、今後そういう外部チェックが必要とする意見が増えるのではないでしょうか?
会計のように「正」と「不正」の境界がはっきりしている分野でさえ経営陣に粉飾をやる気でやられるとプロの監査法人でさえ簡単に見抜けないのですから、政治分野になるとなおさらです。
政治テーマでは事実に反するのではなく、ある事実をどのように理解するかについては人によってかなりの幅があるので、その幅の範囲内で一定の方向・・編集権と業界では言いますが・右端〜左端の意見を報道するのは虚偽ではないものの編集者による一定の世論誘導が可能になります。
5月8日頃のコラムで書きましが、憲法改正の世論調査でいえば、端的に各党の改正案を比較表記してその賛否を中立的に聞くべきでしょうが、数日前に紹介した朝日新聞の「安倍政権下」の「憲法改正の賛否を聞く」方式ははじめっから「安倍政権に対する好き嫌い」を最初に決める前提にしていて憲法に関する肝心の質問が二の次になっています。
また日常的政策との優先順位を聴くのも不合理という私の意見によれば一定の世論誘導になっているでしょう。

メデイアによる世論誘導1(ゲッペレス宣伝相)

メデイアの方も戦前何かと政権批判のタネを見つけては野党と組んで騒動を煽る・・(今でもメデイアの方が情報収集能力が高いのでメデイアがこれを政治家に流して野党が国会で質問するという方式が確立しているイメージです)その都度政権を倒すのに成功してきたので、第4の権力とまで言われるようになっていて政治に対する強力な影響力を持てた旨味を忘れられないようです。
しかしメデイアは言わば中国の宦官みたいな立ち位置でしかなく、民意による何らの洗礼を受けていないばかりか、政治訓練も受けていない鬼っ子です。
トランプ政権が外交のプロ・国務省を使わずCIA・.情報機関のプロに頼って、北朝鮮や中東問題を解決しようとしているのとどこか似ていますが、それは為政者が片腕としてどのような経験者を重用する(彼らは使われる立場です)かの次元であり民意を彼らが決めるのではありません。
ただ、情報機関は収集に特化(機械的に顧客に提供)している限り有用ですが、情報機関自身が収集した情報を加工選別して発信者を兼ねるようになると危険です。
メデイア界は、上記の情報収集者と発信者を兼ねている点で第4の権力と言われるようになったのです。
メデイア界は公式にも非公式にも民意を代表する能力に関するスクリーニングを全く受けないのですが、・・情報発信のためには商品仕入れとして情報収集の現場にいるので、仕入れた情報をどのように使うかの選択権をもち、民意誘導できるようになっている関係が問題です。
物品販売の商人が仕入れ関連の商品情報と売れ筋・顧客情報を握るのが原始形態とすれば、新聞〜書籍〜ラジオ・映画〜テレビに始まる各種情報媒体の発達によって、情報そのものを業とするものが情報を仕入れる過程で顧客の意向を知るだけではなく、映画で著名ですが、銀幕のスターの多くが業界の作り上げる虚像でした。
慰安婦騒動を激化させる端緒になったいわゆる吉田調書の著者が「フィクションで何が悪い」と開きなおった?ような報道が出ていましたが、メデイア自身がヤラセ報道をするようになって久しく、要は「魚心に水心」の関係で起きた事件でした。
20世紀後半は、今年の流行ファッションの発表に始まり、メデイア界があらゆる分野の先行指標・虚像を作り上げると世界中がこれに追随する時代が続きました。
ナチスの宣伝戦略が有名です。
以下ゲッペレス宣伝相に関する部分引用です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/

ゲッベルスの宣伝思想と行動:「鋼鉄のロマン主義」
ゲッベルスは「宣伝は精神的認識を伝える必要もなければ、おだやかだったり上品だったりする必要もない。成功に導くのがよい宣伝で、望んだ成功を外してしまうのが悪い宣伝である」「重要なのは宣伝水準ではなく、それが目的を達することである」とし[216]、その目的は「大衆の獲得」であり、「その目的に役立つなら、どんな手段でもよいのだ」と語っている
・・・・・・ゲッベルス自身は、前述の政治イベント等とは違い「気楽に楽しめる娯楽の中に宣伝を刷り込ませ、相手に宣伝と気づかれないように宣伝を行う」「宣伝したい内容を直接キャッチフレーズ化して強調・連呼せず、心の中で思っているであろう不満・疑問・欲望を遠まわしに刺激し暴発させる」「もっとも速度の遅い船に船団全体の速度を合わせる護送船団の如く、知識レベルの低い階層に合わせた宣伝を心掛ける」を政治宣伝のあるべき姿と心掛けていた。これらの手法・考えは、当時のドイツやソ連、そして後年幾つか登場する全体主義国家(他、カルト団体など)よりも、むしろ民主主義国家(政治だけでなく商業でも)で本領を発揮し易いもので、事実、ナチスドイツを産み育てたヴァイマル共和政ヴァイマル憲法は当時の世界の中で最高水準の民主制制度を備えていた。マインドコントロール#洗脳との相違も参照の事。
ゲッペレスの影響力については以下の通りです。
https://blogs.yahoo.co.jp/hattor123inakjima/25477445.html

ゲッペルスの言葉は現代のマスコミが実行しています。
ヒトラー・ゲッペルス時代から時は流れましたが「嘘も百回言えば真実になる」と云う事を着実に現代のマスコミも実行し、この手法を行っていると考えられます。その手法は巧妙で大衆が気がつかないうちに刷り込ませる事が狙いです。
「娯楽の中に宣伝を刷り込ませ、・・・、知識レベルの低い階層に合わせた宣伝を心がける」。これらの手法・考えは、当時のドイツやソ連、そして後年幾つか登場する全体主義国家(他、カルト団体など)よりも、むしろ民主主義国家(政治だけでなく商業でも)で本領を発揮し易いもので、アメリカ大統領選挙(特に1964年以降)でのネガティブキャンペーンや大企業のCMに顕著な例であります。壮大な規模の大パレードやマスゲームで優越感をくすぐり、攻撃対象を痛烈に罵倒し罵る宣伝は支持者への即効性が望める反面、ある程度以上の知性を持つ大衆、或は外国から畏怖や違和感を抱かせる逆宣伝効果が多大にある(敵対勢力に簡単に逆用されてしまう)事をゲッベルスは理解していました。このことは、現在も行われています。嘘も百回言えば真実になる・・・テレビは洗脳兵器です・・・どこのTV局も、大手の新聞社はどこも、毎日流す嘘を、一般家庭の人々は頭から信じている、まさかTVは嘘は言わないだろうと。また、ゲッペルスは大きな嘘ほど真実に見えるとも言っています。これは「大きな嘘ほど民衆は疑わない」と云う事です。まさに大衆の真理を知りつくした扇動者の言葉です。サブプライム問題を震源とする世界金融危機も、いつのまにか100年に一度の経済危機にすり替わり、それが本当は仕組まれたものであると認識する人は極めて少数派であります。性善説で知られる日本国民はほぼ100%、アメリカ政府の発表をそのまま信じてきました。
またゲッペルスはつぎの様にも言っています。
「大衆の多くは無知で愚かである」「熱狂する大衆のみが操縦可能である。」
「大衆は女と同じだ。私の後に従わせる。」「人々が思考しないことは、政府にとっては幸いだ。」「思想宣伝には秘訣がある。何より宣伝の対象人物に、それが宣伝だと気づかせてはならない。同様に、宣伝の意図も巧妙に隠しておく必要がある。相手の知らぬ間に、たっぷり思想をしみこませるのだ。」「大衆の操作は簡単である、近隣諸国は常に脅威であると言い続け、平和主義者は愛国者の敵と言えば良い」

上記の通り・・宣伝合戦の時代が続きましたが「実を重んじる」日本人は「沈黙は金」「巧言令色、鮮(すくなし)仁」と習いますので、宣伝能力に弱く(今でも「弁護士が宣伝するなど恥ずかしい」という意識の人が圧倒的でしょう)、日本はアメリカによる第二次大戦前から続く反日宣伝によって戦後も長年苦しめられてきました。
慰安婦騒動も「嘘を百回言えば真実になる」という論法で執拗に攻撃され続けましたが、日本人は「嘘はいつかはバレる」という思想ですから相手にしてきませんでした。
ところが、日本人が海外で韓国系に?いじめにあうなど放置できない水準になってきたので、安倍政権になって初めて反撃を始めたものです。
それにしても安倍総理の国際外交は巧みで、あっという間にパク大統領のあしもとが崩れ、同大統領の名誉ある撤退ということで首の皮1枚残した日韓不可逆的合意に追い込んでしまいましたし、米国による南京大虐殺の虚構宣伝に頼る中国の日本批判も、米中対立が始まり日本の対米協力必須となれば、中国の虚偽宣伝を後押しする米国の力が弱まるでしょう。
上記引用記事中のコメントには有益なコメントがありました。
以下の通りです。

「ゲッペルスが言った言葉は、宣伝の秘訣では決してありません。ナチスドイツが滅びたのも、民主党が滅びようとしているのも、国民を愚か者達と思い込んだ思い上がりの結果です。一時的に「政権交代の夢」に惑わされても、必ず本質を見抜く力を、賢い国民は持っています。国民を見縊って欲しくないですね。 」

私あるいは日本国民の多くが、このコメントに賛同ではないでしょうか?

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