法人の成立要件

法による定義が普及したのは、人によって単語の意味が違うと困るからです。
自然人の場合、外見だけで子供か大人かわかりますが、法人はちょっとした外見からでは一人前の集団かどうか不明ですので、内部組織や資本などの内部がしっかりしたものしか法人格を認めないということで信用を確保するようになっています。
人間の場合、子供か大人くらいはわかるがその人の人格や能力は不明なので大雑把に知るには学歴が大きな指標になりますし、どこそこの従業員といえばその信用になるのですが、どこの所属しているかではなく、個々人の具体的能力を公に示すには運転免許その他各種技能資格が発達していきます。
医師や弁護士のようにその資格だけで生きていければ、どの集団に所属しているかにこだわる必要が低くなります。
今や、法人の場合も全て法で決められた基準に合致したものだけが、証券会社や銀行などの特定の名称を名乗れる時代です。
「人」は生まれながらにして・・生まれたこと自体で直ちに平等に権利主体になれるのですが、人と同じように何かの権利主体になれるのは、法で決められた基準に合致する組織にしたうえで設立手続(登記)した集団だけと宣言したのが民法です。
人は能力や家柄身分に関わらず等しく権利能力の主体ですが、法人の場合、公益法人や医療法人あるいは財団法人等々法人の仕組みによって多種多様ですし、登記して初めて法人として生まれる・成立するのですが、人は生まれたこと自体で人の資格がある・・出生届しなくとも人です。
財産法では登記手続きを了していることは一般的に対抗要件ですが、法人に関しては成立要件です。
会社法の会社は昔から登記が成立要件でしたが、民法の公益法人は主務官庁の許可によって成立する方法でした。
公益法人3法という法律成立・施行後は一般社団〜一般財団は許可制でなくなったので会社法同様に登記によって成立することになりました。

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律

(平成十八年法律第四十八号)
第五款 一般社団法人の成立
第二十二条 一般社団法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する。

公益法人は、この一般社団・財団が一定の後継事業の基準に合致した場合に公益法人としての特典が得られる仕組みですので、結局は特別法によって設立される法人以外の一般的民間団体は、登記が成立要件になっていると見るべきでしょう。
基本的理解として言えることは政府の許可を得て成立する法人は、政府や国会の厳格な審査によって法人格が認められたものであるが、法人の有益性が強調された商業分野では設立自由化論が盛んになって、会社設立が盛んになったのですが、民間が一定の基準さえクリアーすれば自由に法人を作れるようになると、一般には基準をクリアーした法人かどうか不明なので登記した時点で法人と認めることにしたということだったのでしょう。
公益目的の場合許可主義・がちがちの監督を緩めてもっと自由化しようとなったので、公益法人も許可主義をやめて(何が公益かの基準が不明朗だったのを詳細なガイダンス等で透明化した?)いわゆる準則主義に変えたようです。
その代わり登記が成立要件になったということでしょうか。
ロボット同様の人造人間?なので法・国民合意の範囲内でどのような種類・能力(性能?)のある法人を作るのも勝手ということでしょうか?
ロボットが勝手に動き回ると困るので?法人は設立目的の範囲内でしか行為能力がないという議論もあります。
人間の場合、家業を継がせる目的で子供を産んで育てても子供は親が産んでくれた目的に従う義務がありませんが・・。
法人は法によって権利能力を与えられているので、法によってその権利能力を制限することも可能です(民法34条)。
八幡製鐵所最高裁判例があります。
八幡製鐵所事件のウイキペデイアの記事からです。

(最高裁判所大法廷判決昭和45年6月24日 民集24巻6号625頁/判時596号3頁)
政治献金は会社の権利能力の範囲内である。
会社は定款所定の目的の範囲内において権利能力を有する、との前提に立ち、目的の範囲内の行為とは定款に明示された目的に限らず、その目的遂行のために直接または間接に必要な行為すべてを含む。
会社も自然人同様、社会の構成単位であり、社会的作用を負担せざるを得ない。その負担は企業の円滑な発展に効果があり、間接的ではあるが、(定款所定の)目的遂行上必要といえる。
政治献金も同様で、政党政治の健全な発展に協力することは社会的実在たる会社にとっては当然の行為として期待される。
会社の政治献金は参政権違反ではない
会社は自然人同様、納税者たる立場において政治的意見を表明することを禁止する理由はない。
憲法第三章「国民の権利及び義務」は性質上可能な限り内国の法人にも適用すべきであり、政治的行為の自由もまた同様である。

内部規律・組織が法人となるにふさわしい内実を持っていても、設立登記をしていない集団は、権利能力なき社団とされていますし、逆に形式的に法人となる設立基準に合致した書類を揃えて登記したとしても、実質的に個人組織と変わりがないときには、法人格が否認されることがあります。
これが法人格否認の法理です。

政党要件2(政治資金規正法)

政党助成金法は政治資金規正法の政党定義とは違い助成金交付に必要な定義ですので、政治資金規正法とは定義が若干ずれます。
政治資金規制法の対象となる「政党」とどう違うのか見ておきます。
公費助成するほどでないが、資金規制が必要な団体の方が幅広いのが原則です。
そこで比較のために条文を引用してみましたが、3条1項第3号が助成対象でないが資金規制の必要な政治団体のようです。
政党でなくとも政治活動する団体の場合、資金出所と使途が重要で出所に関しては22条以下に(禁止)が明記されています。
あとでの引用便宜のために禁止規定の頭だけで引用します。

政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)

(定義等)
第三条 この法律において「政治団体」とは、次に掲げる団体をいう。
一 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
二 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
三 前二号に掲げるもののほか、次に掲げる活動をその主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体
イ 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること。
ロ 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること。
2 この法律において「政党」とは、政治団体のうち次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該政治団体に所属する衆議院議員又は参議院議員を五人以上有するもの
二 直近において行われた衆議院議員の総選挙における小選挙区選出議員の選挙若しくは比例代表選出議員の選挙又は直近において行われた参議院議員の通常選挙若しくは当該参議院議員の通常選挙の直近において行われた参議院議員の通常選挙における比例代表選出議員の選挙若しくは選挙区選出議員の選挙における当該政治団体の得票総数が当該選挙における有効投票の総数の百分の二以上であるもの
3 前項各号の規定は、他の政党(第六条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により政党である旨の届出をしたものに限る。)に所属している衆議院議員又は参議院議員が所属している政治団体については、適用しない。
4〜5号(公職候補者定義等)以下略
第二十二条の五 何人も、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である団体その他の組織・以下略

非合法行為をした場合を不適格要件にするのは無理がある・・違法行為といっても民事の債務不履行から何でもあるので、構成要件を明確化するの無理があるからでしょう。
結局は税金を使う政党行為として国民が許されないと評価するような行為をした場合支持が下がって行き、国会議員数減少や2%基準以下に追い込んで行く民意の結果待ちにしているようです。
多くの新人中堅が泥舟状態になった社会党を逃げ出した後に残った社民党が2%基準を維持できるかが、社民党にとって死活的ハードルになってきました。
https://www.asahi.com/articles/ASM7Q35YTM7QTIPE00B.html

社民、政党要件満たす得票率 当選の前党首「雲泥の差」
2019年7月22日 11時28分
社民党は公職選挙法上の政党要件を満たす比例区の得票率2%を確保した。ただ、得たのは比例区の1議席のみだった。
報道陣の取材に「政党要件を失うのと継続するのでは雲泥の差がある」と安堵(あんど)の表情を見せつつも、「党員の拡大など社民党の再生に向けて努力をしていきたい」と気を引き締めていた。

世論調査は以前かなり信用されていましたが、近年では選挙結果と大幅にずれていることが多く信用されなくなってきました。
固定電話中心では携帯やスマホしか持たない若者のデータが取れていないからでないかなど指摘されてきましたが、今回毎日新聞が大胆に変えた点が注目れている程度で、それまでは調査手法は調査主体によってほとんど変わらないにも関わらず・・調査主体によって毎回自民党系と革新系の支持率差で安定した違いの傾向が見えますので、質問方法に偏りがあるか?集計データ自体の偽装?があるのではないかの疑問が起きていました。
そんな中でショッキングなニュースが出てきました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f0bfd6068f1182eb75c16dab59b51026cf51adc

世論調査で架空データ入力 過去14回、フジと産経新聞
6/19(金) 12:16配信
フジテレビと産経新聞社は19日、合同で行った過去14回の電話世論調査で、調査業務委託先のコールセンター現場責任者が、実際には電話していない架空の回答を1回につき百数十件、不正に入力していたと発表した。
世論調査は内閣支持率を含む政治がテーマ。両社は昨年5月~今年5月の調査14回分の放送と記事を取り消すという。
フジテレビは「委託先からの不正なデータをチェックできず、誤った情報を放送してしまった責任を痛感している」、産経新聞社は「報道機関の重要な役割である世論調査の報道で、誤った情報をお届けしたことを深くおわび申し上げます」とそれぞれコメントを発表した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2feaf8925e4162cba9fb69a4e7f5761fd7fcbee8

FNNと産経新聞の世論調査で「架空のデータ入力」。「利益増やしたかった」と委託先
6/19(金) 12:47配信

ヤフーは共同通信記事と内容はほぼ同様ですが、ヤフーの方は「利益増やしたかった」と動機を報道しています。
電話料金百数十人分の電話料金節約?と言う程度の目的で「利益増やしたかった」だけでこんなことをしていたという説明は不自然すぎませんか?
発注社の希望する傾向のデータにする必要があったということではないでしょうか?
録音データを残すとどの政党に有利に改ざんしたのかがバレるので「電話していないので録音データがない」ことにしたのでないかと勘ぐりたくなりますが、邪推すぎでしょうか?

沖縄基地反対闘争と政党要件1(政党助成金法)

旧社会党は再軍備反対・・非武装平和論ですから、基地存続自体の反対運動は観念的には一貫していますが、旧社会党時代の村山内閣でこれを変更した以上はこれを反故にする主張自体論理違反です。
ただし主張が首尾一貫してればいいのではなく非武装平和論は現実離れいているとして国民支持を失っているから主張を変更した結果、党自体は政策主張よりは、事実上現地実働隊化・・リング上の勝負をやめて場外闘争に軸足を移している印象です。
主義主張で国民支持を求めるのではなく合法非合法織り交ぜて政策実現妨害に専念しているのではもはや政党を名乗る実質的資格がないというべきでしょう。
旧社会党のように名義だけ一坪地主になっていたのと違い、国会議員福島瑞穂氏自身が現場実力行使に参加して警察に排除され(昔でいえば足軽のような役割?)ているのですから、政党の格式も落ちたものです。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/129507

福島瑞穂氏も排除される 辺野古で社民議員ら座り込み
2017年8月18日 12:45
沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの工事車両用ゲート前で18日午前、福島瑞穂参院議員を含む社民党全国自治体議員研修会のメンバー約70人が新基地建設に反対し、座り込み抗議活動をした。機動隊員が座り込む議員らを強制排除し、資材を積んだ工事車両16台が基地内に入った。

福島瑞穂氏に関する7月5日現在のウイキペデイア記事です。

福島 瑞穂(ふくしま みずほ、1955年12月24日 – )は、日本の弁護士、政治家。社会民主党所属の参議院議員(4期)、社会民主党党首(第3・6代)、同参議院議員会長、社会主義インターナショナル副議長。神奈川県在住

大義不要の非合法集団と一線を画せない政党は、実質的意味の政党の資格・・政党交付金受給適格性があるのか疑問ですが、これは心情論であって法規制としては無理があるようです。
政党助成法 平成六年法律第五号

(政党の定義)
第二条 この法律において「政党」とは、政治団体(政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第三条第一項に規定する政治団体をいう。以下同じ。)のうち、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該政治団体に所属する衆議院議員又は参議院議員を五人以上有するもの
二 前号の規定に該当する政治団体に所属していない衆議院議員又は参議院議員を有するもので、直近において行われた衆議院議員の総選挙(以下単に「総選挙」という。)における小選挙区選出議員の選挙若しくは比例代表選出議員の選挙又は直近において行われた参議院議員の通常選挙(以下単に「通常選挙」という。)若しくは当該通常選挙の直近において行われた通常選挙における比例代表選出議員の選挙若しくは選挙区選出議員の選挙における当該政治団体の得票総数が当該選挙における有効投票の総数の百分の二以上であるもの
2 前項各号の規定は、他の政党(政治資金規正法第六条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により政党である旨の届出をしたものに限る。)に所属している衆議院議員又は参議院議員が所属している政治団体については、適用しない。

政党助成金交付対象となる政党の定義は以上の通り形式要件だけです。

道義に反した国々の代償1

日本民族の特性として繰り返し書いてきましたが、縄文の昔からの連続性の結果、千年単位で子孫繁栄を考える性質・・子孫も千年前に先祖が受けた恩義やひどい仕打ちを忘れません。
日本民族は、長期スパーンでモノゴトを考える国民性ですから、ちょっとやそっとのことで目先のことで怒ったりしませんが、その分将来の判断資料として深く残して行く国民性です。
ソ連の日ソ不可侵条約の一方的破棄→侵攻→シベリヤ抑留やアメリカの戦争犯罪について、70年経っても何もモンクを言っていませんが、これは米ソ両国にとっては大変なマイナス遺産を残したことになっています。
今後日本を中心に世界が動いて行くようになっても知らんぷりで付き合って行くつもりでしょうか?
日本が、まさかここまで立ち直って来るとは両国共に想定していなかったでしょうが、今や世界で危機が起きるとドルよりも信用があって円の方がより上がる・・経済界の信用は世界一になっている外、世界中でモノゴトの運用においても日本の信用の方が確か・・アメリカがどこかで何かをしようとすれば、日本の協力・精神的後ろ盾がないと何も進まない時代が来始めています。
日本の協力がないとまとまらなくなって来た点については2014/02/22アメリカの指導力16(引き蘢りのリスク5)ころまでと〜May 4 2015「覇道と日本の補完性1」まで書きましたが、別の話題が挟まって先送りになっています。
最近の事例で言えば、TPP交渉がアメリカ主導の強引な運営ではまとまるものもまとまらなくなって漂流していたのですが、弱小国の言い分を良く聴いてあげる日本参加で漸く昨年末ころにまとまった経緯を見れば明らかです。
(対中国集団結成になるので参加拒否していた民主党政権から安倍政権になって参加方針に変わりました・・韓国も中国に遠慮して参加拒否していましたが、北朝鮮のロケット打ち上げに厳しく対応してくれないのでアメリカ陣営に戻ろうとしています)
アメリカがアジア戦略として、日中韓離間策と合わせて日本台頭を阻止するために中韓を使って、長年日本を怒らせるための悪宣伝をさせて来たものの、中国の台頭によるプレゼンス低下と日本の協力がないと進まない場面が増えて来たので、遂にアメリカの代弁をしていた韓国を切ってはしごを外すしかなかったのが、慰安婦騒動の結末であり中国の反日行動でした。
安倍政権を歴史修正主義者だとして裏で反日を煽って来た手前、韓国を切り捨て切れないのでアメリカの圧力で日韓合意を昨年末に強制的にまとめさせられましたが、無理に合意させられた日本国民の不満は(何で日本が10億円払うのだ、逆に韓国に慰藉料を払わせないと承知出来ないと言う国民が大多数でしょう)裏で煽って来たアメリカにも当然向かっています。
国際紛争で言えば、シリアを中心とする中東の混乱を、米ロも欧州諸国も、まとめる能力がないことは明らかです。
将来的には道義による政治をしている日本が出て行ってこそ、尊敬され、まとまる時代が来ると思われます。
米中ロ欧州・トルコ・クルド族、サウジ・イラン等々全ての関与者が、現地民のためを考えずに、自国利益誘導ばかり考えているから誰も信用出来ないし、利害で動く関与者が増えれば増えるほど利害が錯綜して混乱する方向になります。
正義の基準で解決するならば、参加者が多い方が文殊の知恵が出ますが、利害で決める場合、利害関係者が多くなれば複雑になるばかりでまとまりません。
利害がAB2者ならば足して2で割れば簡単ですが,上記のように利害関係が多くなればなるほどあちら立てればコチラ立たずで無理が出ます。
日本のように正義の基準で決めるしかない・・覇道政治の限界がその内分ってくるでしょう。
現地が長年の戦乱の結果、完全廃墟化して諸外国が介入するメリットがなくなってしまい、撤退した後で廃墟になった現地再興のために日本が最後に復興に手を貸す方向になるのでしょう。
カンボジアの戦後復興でも、荒し回った中ソは地雷など放りっぱなしで知らん顔で、日本人が黙々と地雷撤去や法制度整備に協力してきました。
一方で中国は産業支配に向けての協力・資本進出?は盛んで、今やカンボジャは中国の鼻息をうかがわないと何も出来ない状態です。
目先の利益ばかり追及している国々は短期的には奏功しますが、その内信用を失って行くでしょうから日本はゆっくりと正しいと思うことだけしていれば良いことです。
この地道なやり方が戦後70年も続いたので、(本当は戦前も同じでした)今や日本の信用が絶大になってきました。
TPP交渉に限らず日本に頼れば頼よるほど日本の存在が大きくなって行くばかりですし、世界中が日本と仲良くしたいと言う競争状態になっているので、アメリカが多数諸国の声を無視出来ないし、アメリカ自身何かしようとすると日本の信用を利用するしかなくなってきます。
アメリカはTPPが発効すれば思うように支配出来ると思っていたでしょうが・成立交渉の経過を見れば分るように、弱小国はアメリカの自分勝手な運用が怖いので何かと運用段階で日本を頼るしかなくなります。
中国は日米主導の国際金融機関で肩身が狭いので独自にIIBを作り肩をイカラせていますが、除け者の集まりになりかねないかと言うところです。
従来中国を頼っている国は世界の除け者になった独裁者や人権侵害の酷い国ばかりです。
AIIBに西欧諸国が雪崩を打って参加したのはちょっとした驚きでしたが、欧米諸国には正義の基準がなく目先の利益打算だけで動いている点については後で書いて行きます。

マスコミの中立性6(国籍要件1)

人材浸透作戦は日中国交回復後中国も加わり、ちょうど民主党政権時代にマスコミ支配が完成したので、日本マスコミ界はこぞって思い切った日本批判を始めたようです。
(今や内部の事務局やデイレクターなどに限らず、お笑いタレントなど多くは在日系の印象です)
真偽不明ですが、NHKや朝日新聞には新華社の記者が相互交流とか言う名目で?常駐していると言われています。
民主党政権時代のテレビ画面は、見るからに韓国系・中国系のどぎつい色彩感覚(パチンコ屋をイメージすれば分りよいでしょう)が溢れていました。
マスコミに関しては報道の中立性や国益に重要な影響がある関係で資本規制がありますが、内部で働く人材に関して国籍要件がありません。
中韓両国の国策的マスコミ浸透は、この隙をついているようです。
この延長として、地方自治体採用から国籍条項をなくせと言う運動が中韓系支持者の多い政党や人権?団体を通じて始まり、これが既に成功していることは周知のとおりです。
中韓は人材浸透作戦は日本に限らず、国際機関でも人材供給に熱心・・成功しているので→これがユネスコで簡単に南京虐殺が認定されてしまう原因です。
各種スポーツ組織にも浸透しているので、宮沢政権のとき日本開催に決まっていたワールドカップに対して直前に割り込んで来て結果的に共同開催になるなど何かと反日的韓国の意見が幅を利かす原因です。
資本だけ規制しても、働く人材の90%以上を本国の指令で動く中韓系が占めるようになると、各種資料作成での色付けや人材登用や採用などで事実上の政策決定に大きな影響を及ぼせます。
各種審議会などのテーマ選定や運用・・・・官僚や事務局の資料準備や方向付けが大きな影響を及ぼしていることを知らない人はないでしょう。
これを制度的に表していたのが、共産圏での政治制度・・本来の事務局トップでしかない筈の「書記長」が国政のトップにつく制度でした。
この本質を知り尽くしている中韓が世界中の国際組織事務局に人材を下から順に浸透させて行くやり方をしているのです。
ヤクザ組織もいつの間にか下から順に浸透して行き、今や在日系が殆どになっていると言われます。
日本マスコミ界に就職して順次出世して行き、今や中堅以上の人材を抑えている・・一旦出世すると同国人ばかりコネ重視する仕組みでがん細胞のように派閥を作って行く・・国連事務総長を押さえた韓国勢は自国出身者を重用していることが知られていますが、マスコミで言えば中堅以上を押さえるようになると取材対象選択や記事の書き方やコーデイネーターなどによる話題の運用の仕方が少しずつ偏っていくことについて、同じ空気の中にいるので、自覚出来なくなるようです。
過去4〜50年の社共両党とマスコミの運動を前提に、仮にこれらが実現する場合の結果を想定すると、出来るだけ日本経済発展に不利な方向を目指していたような印象を受けます。
この辺は、革新政党と称していたが、実際には何でも反対の反動勢力であったと言うシリーズで書いて来たことがあります。
弁護士になったばかりの頃に川鉄公害訴訟や成田空港や高速道路建設反対運動を共産党系弁護士から誘われたことがあることを、このコラムで紹介したことがあります。
共産主義だからと言ってソ連でも空港があり製鉄工場が煙を出しているのに、もっと公害防止技術の進んだ日本の工場や空港だと何故操業に反対するのかが分らなくて参加しませんでした。
アメリカの原水爆実験には大騒ぎでしたが、中ソの核実験には何の反応も示しません。
結論から見ると人権擁護が目的と言うよりは、人権と言う錦の御旗を唱えて反対し、規制を厳しくして、新たな産業発達を如何に妨害するかに熱心であるかのように見えました。
マスコミや人権団体が積極的な方向を見ると、保険適用の例で書いたように、財源破綻する方向への煽りに熱心です。
増税すれば、日本経済が悪化するのが見え見えなのに、庶民の味方を標榜している割には、衆愚・・大衆迎合主義は良くないと言う切り分けで、増税には熱心に官僚の応援をしています。
実は官僚自体が中韓のトラップに引っかかっていると言う噂が出回っていますが・・。
マスコミや人権派の推奨する方向で長期的に何を期待しているのかと言う点で見ると、全て日本経済の破綻か産業界が国際競争に負けてしまうような方向の推奨(新製品開発等反対のブレーキ提案)が多いのが特徴です。
最近ではこの意見を「憲法改正・変遷3(社会党の憲法解釈変更)」December 22, 2015で要約して書いています。

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