ゲリラ相手では大国と言えども簡単ではないのは、人間が蚊や細菌等の小さなもの相手では、おいかけ回すことは出来ても完全勝利できないのと同じです。
アメリカはベトナムの経験があるので、どうせ泥沼になることを知っているので始めっから一定のところで撤退する予定で行動していました。
イラクやアフガンのアメリカ軍は負けているとは言えないまでも、どのようにして終わって良いか分らない・・折角存在した現地秩序を無茶苦茶に壊したまま無責任に撤退する様子です。
イラクではフセイン政権が独裁であれ何であれ、国内秩序維持していたことは明白な事実です。
これをアメリカが民主化のためと称して侵略して秩序をぶっ壊しっぱなしで混乱させたまま新たな秩序も作らずに撤退するとなれば、何のための侵攻だったのか?正義の名分が全く見えません。
結果から見ればフセイン体制をぶっ壊してどう言う秩序を作ろうとしたのか不明ですから、事前に言われていた産軍複合体や石油利権獲得の思惑+イスラエルへの脅威の1つを弱体化する・・親米政権を中東のど真ん中に樹立する目的で侵略を始めたのではないかと言う推測が正しかったような結果になりつつあります。
第二次世界大戦は、アジアでの競争相手になって来た日本をぶっつぶす目的で、次々と難題をふっかけては苦し紛れに飛び出して来るニッポンを舌なめずりしながら待ち構えていたアメリカでしたが、今回のイラク戦争も大量破壊兵器を保有していると言う虚偽報道した挙げ句に侵略したものの、どこからも大量破壊兵器は出て来ませんでした。
アメリカの歴史を見ると周辺国(テキサスその他地域)併呑に始まって、米西戦争によってフィリッピンを植民地化するなど侵略のオンパレードである点は、現在中国の歴史と共通項です。
アメリカは戦争をしたくて仕方が無い・・このためには、どんな汚い手も使うと北朝鮮にさえ恐れられている国になっています。
アメリカは頻りに自国をローマになぞらえれるのが好きですが、ローマが難癖つけて戦争を仕掛けたポエニ戦争を彷彿させます。
アメリカも資源輸入しないとやって行けない普通の国になれば、国内企業救済・・資源浪費・無駄な支出目的に言いがかり的な戦争を吹っかけられなくなるでしょう。
ナチスも破竹の進撃を続けている間は、すごい勢いで国内総生産が上昇していました。
2番手3番手がこれをやるには、世界トップが出て来ない程度の段階でやめられない限り最後は負けてしまうので、行き詰まってしまいます。
ヤクザは被害者が警察を呼ばない程度の脅しや嫌がらせで終わりにしないと警察を呼ばれると失敗するのと同じです。
日本は満州建国時点で日米関係を納められれば成功だったのですが、アメリカの方は対日戦争したくてウズウズしている状態・・如何に日本を戦争に引っ張り込むか手ぐすね引いて待っていたのですから、(河野談話が出来レースだったのと同様で、リットン調査団の結果は見えていたのです)収まる訳がなかったのです。
排外行動の成功の秘訣は、自分より強い国の参戦がないうちにやめる見通しを立てて始めること、また際限なく紛争を拡大して行っても負けることがない・・世界一の大国であると言うことでしょう。
中国もロシアも超大国ではないので、欧米が参戦して来ると引っ込まざるを得ません。
これを防ぐために中国は頻りに太平洋2分案を持ちかけて西太平洋にはアメリカが口を出さないようにしてくれと懇願していることになります。
尖閣諸島やフィリッピン、ベトナム等での実力行使は、アメリカの本気度を試すために行なったものと解釈するべきでしょう。
チェンバレン融和策同様に、腰砕けのオバマ大統領がどこまで中国のゴリ押しを黙認するかを試してみたのでしょう。
アメリカはこれに対してコミットすると明言し続けているので、中国は振り上げた拳の持って行き場に困っています。
勿論ロシアのクリミア併合〜ウクライナ介入に対する経済制裁が、どの程度実効性を持って行なえるかも中国はじっと見ている状態です。
日本は対中牽制のためにはロシアとの関係が良好な方が良いのですが、かと言って経済制裁尻抜けの原因になって中国を勢いづかせるだけで困ります。
日本にとってのロシアは、領土問題に限らずシベリア抑留や日ソ不可侵条約違反などの根に持つべき・・簡単に許せないこと柄が山積しています。
対露関係宥和の必要性は、対中関係の備えのための必要性程度の意味でしかないのですから、基本は対中関係にどう言う影響を与えるかの基準で考えるべきでしょう。
日本にとってのロシアは、領土問題に限らずシベリア抑留や日ソ不可侵条約違反などの根に持つべき・・簡単に許せないこと柄が山積しています。
対露関係宥和の必要性は、対中関係の備えのための必要性程度の意味でしかないのですから、基本は対中関係にどう言う影響を与えるかの基準で考えるべきでしょう。