政治運動の支持母体?

私は、反日目的の運動家がそんなにいるはずがない・本気で非武装論が正しいと思っている人・・思わざるを得ない人たちが末端運動家の大多数を占めていると思います・・。
幼稚園や小学校で習ったばかりの料理知識を親に自慢する幼児的素直な思考の持ち主としてみる方が合理的かもしれません。
大学教授となり弁護士を何十年もやっていても幼児的思考に止まることがあるのかの疑問ですが、要はどの階層にもいる負け組の心理状況と芦部説の影響力です。
オーム真理教事件で明らかになったところですが、それぞれの分野で医師や科学者、弁護士など社会全体では勝ち組の有資格者が多く参加していたことが注目を浴びましたが、医師にも科学者にも東大生〜一流高校や一流企業、官僚等にも、その内部ではうまく行かない「落ちこぼれ」が一定率生じるのは当然です。
以前書いたことがありますが、参加資格をいかに厳選しても実務に入ると「伸び悩む」と言うか不適格な採用や合格であったこと起きるのは、むしろ当然のことですが、エリート評価の高い分野ほど不適合になっても自発的退場が難しいものです。
周りは「せっかく〇〇に入ったのに」医師弁護士になったのに・・と言うし、本人も医師や学者、有名企業をやめてしまってどうなるか心配でしょう。
そこまでいかなくともストレスだらけで生きているエリートがいっぱいるので、こう言う人はオーム真理教みたいな「自己実現」を提示されると飛びつきたくなるのでしょう。
法律家の場合、宗教系よりは名だたる憲法学者芦部教授の御託宣ほどありがたい誘引はありません。
東大まで行き更に大学に残れたエリート・学閥のトップに君臨していても、社会的円熟度の低い人には日常生活面では生きにくい世の中です。
社会性がなくとも明治時代の学者は「西洋ではこうだ」と言って象牙の塔にこもって社会を見下していればよかったでしょうが、今はそうは行きません。
弁護士でも円熟度の低い人は一般事件があまり来ない・市場淘汰されるのですが、日弁連内では〇〇系という閥が出来上がっているので、この種の活動に精出している限りその世界では自己実現できる社会です。
こういう人たちの精神的逃げ場として芦部教授の唱えた「自己実現」と並んで重視される「自己統治」という価値優越概念の図式的理解がエリート知識人に染み込んで重宝される所以ではないでしょうか?
総がかり運動その他のネット報道を見るとこれら反対政治運動に参加する発言録からは、自己実現・自己統治の場に参加していることに対する高揚感が伝わってきます。
3月22日に引用したhttp://nota.jp/group/kenpo/?20061016104219.htmlらの続き引用です。

表現の自由=自己統治?
これも、表現の自由ならば自己統治、自己統治ならば表現の自由が成り立つようなイコールの関係にはない。自己統治が民主制ないし民主主義を意味するならば、それを支えている人権は、直接的には(普通・平等)選挙権であろう。平等な選挙が保障されていないところで行われている政治は本物の民主政治とはいえないから、選挙権は、民主主義や国民主権を成り立たせるための不可欠の権利であるといえよう。選挙権は主権的権利などとよばれることもある。これに対して、表現の自由は、直接、民主主義を成り立たせている(主権的)権利ではない。

上記に批判されているように、自己統治などというよりは選挙権の行使とその結果こそ直接的自己統治です。
明治維新以来の習慣で西洋の価値観を持って来れば「最新知識」として威張っていたのですが、これも見方を変えれば、幼稚園等で習ってきたことを両親に自慢する幼児レベルの精神状況だったと評価できないこともありません。
家庭内で幼児や児童が自慢するだけならば親が微笑んでればいいし、社会不適合者・幼児レベルの集団が芸術系で自己実現するだけならいざ知らず、社会関係を持つ運動になると社会の迷惑を考える必要があります。
自己実現のためなら(違法でない限り)何を言い、何をしてもいいという乳幼児的万能思想の人たちが学会で支配的地位を確立し、社会科学分野の世界を牛耳るようになると一般健康人が困ります。
産業革命では西欧が先行していましたが・・テクニカル・皮相分野のことであって、日本社会では何周回(数千年以上)前に経験済みの円熟社会の経験がありません。
日本社会の落ちこぼれ・幼児的段階にある人にとっては、円熟社会経験のない西欧がようやく気がついたばかりの皮相な社会契約とか民主主義や人道(人の道)という概念をありがたい知識として振り回せば偉くなったような気がしているように見えます。
明治維新以来横文字を縦に直せば知識人と言われる時代が続きました・・昭和40年に入ってからこの揶揄が効いたらしく、(パソコン普及の関係もあって)平成に入った頃から日本語自体を横書きする習慣が根付きました。
誰もが海外に出かける時代になり、昭和50年代頃から「欧米では・・」という識者のテレビ発言がなくなりましたが、思想界ではまだ欧米で学んできた思想を国内に紹介した人が学界で重きをなす傾向が続いているような印象を受けます。
学閥を基礎にしたボス支配が続いている・・思想の自由市場がないからだと思います。
逆説的ですが、グローバル化が進めば進むほど、留学先での功績・・ハーバードでこういう実績を上げたなどの経歴が幅を利かすようになるので余計その傾向が続いているように外部からみえます。
日本の社会運営技術の方が数千年以上も進んでいるのではないか?という考え方は行き過ぎると「井の中の蛙」となる危険がありますが、文化面で見れば西洋の油絵の輸入に対して日本画の画風が直ちに確立したように、日本民族独自の思想にもとずく政治思想や哲学を語る人材が必要な時期がきているのではないか?ということです。
文化市場は顧客が必要なのでボス支配が成り立たないので、文字通り自由市場が成立しているので、国民がどのような文化を支持しているかが明らかです。
日本画は学校教育ではすみに押しやられ、美術系教師は洋画中心ですが、お金を出して買ってくれる顧客・・よく売れる・需要があって食っていけるのは日本画に偏っています。
洋画界では美術館買い上げ(学者が東大閥に支配されている?ように)など業界馴れ合いに頼る現状です。
音楽でも義務教育で邦楽を教えません。

各種反対政治運動背後の利害

政治とはその政策実現によって受益するグループと損するグループのせめぎ合いです。
非合理な扇動にすぐに乗るレベル・・付和雷同型もいますが、扇動する側の人材は一応憲法学者や弁護士ジャーナリスト等ある程度の知識人が多いことから見ると、それぞれがなんらかの利害関係者の意向を受けて動いていたと見るのが合理的です。
芦部理論・自己実現自己統治論を理解して「これは使える」と図式化して中レベル階層へのセールストークに書き換えていく知恵者が、低レベルとは思えません。
集団自衛権論を「戦争法」と言い換える(浅?)知恵者と同じです。
背後の利害当事者を見ると、日本の再軍備反対〜独立反対〜反安保運動〜沖縄基地を残す返還反対は、(密約騒ぎはその亜流です)日本対旧ソ連系諸国の利害であり、公害・・工場立地や高速道路、空港開設などありとあらゆるイノベーション反対(パソコンやレンジの害を強調し防犯カメラ反対など)運動は日本台頭を抑え込みたい国際競争上の利害国全部による対日包囲網であり、尖閣諸島問題は、日中であり、慰安婦騒動で言えば韓国による日本の国際的地位低下を目指す運動です。
それぞれに呼応する国内運動体・支持層がいつも共通して(何々を守る会などと名称こそ違いますが、概ね同じような構成員がダブっているイメージです)いるところが不思議です。
ずべての事件で日本支持層は日本人である限り重複しているのは当たり前ですが、片面講和反対に始まり、相手がソ連であれ中国であれ韓国であれ、日本民族弱体化したい勢力といつも利害共通の運動に精出すのを見れば、理解力の低い単純思考グループとバカにするのは間違いです。
単純図式に反応する人材を表面に出して敵を欺く・「バカの集まりだから相手にする必要がない」と油断させる高等戦術だったとも言えます。
慰安婦騒動ではこの戦術に乗せられて「ばかのいうことはほっておけばいい」と放置していたツケが回ったのです。
例えば集団自衛権立法反対運動の檄文の一例は以下の通りです。
https://shikyoso.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305081007-1

こんにちは!静岡市教組です。

・・・この一年余、「戦争法案絶対反対」「9条壊すな」の声は全国津々浦々にひろがり、老若男女がこぞって行動し手を結ぶ歴史的なうねりとなってきた。最高裁長官や内閣法制局長官の職にあった人びとをはじめ、学者、法律家、宗教者、芸能人などを含むあらゆる分野で「戦争法案廃案」の声が湧きあがり、大学生や高校生、若い母親たちの主体的な行動とも響きあい、違いを超えた広範な共同行動が生み出された。私たち「総がかり行動実行委員会」は、このような運動の発展に一定の役割を果たすことができたことを誇りに思う。
この間、全国数千か所での人びとの行動を背景にして国会正門前を連日埋めつくし、国会を何度も包囲した人びとの波は、暴走する政府・与党に立ちふさがる巨大な壁となり、政府・与党を大きく揺さぶり、窮地に追い込んだ。この広範な人びとの声と行動こそが、民主・共産・社民・生活の連携を支え、野党の闘いを強めるという画期的な状況をつくりだした。

この種のネット記事は巷に溢れています。
1億数千万の人口のうち非武装平和論や戦争になると信じるレベルの人が総人口の1%でも百数十万ですし、国会周辺への日帰り圏人口は2千万を超えていますので、その1%でも20万人もいるのです。
こらの人たちは「自己実現・自己統治はいいことだ」という応援に力を得て政治活動に関する活動力が上がっている上にお祭り騒ぎでテンションが上がっているのもわかります。
彼らが繰り返しデモに参加すれば国会周辺で2〜3万前後集まってもそれが国民大方の意思とは関係がありません。
数万のサッカーファンが暴徒化しても、それが国民意思と関係ないのと同じです。
選挙でも自己実現・自己統治理論によって投票率や活動力が一般の人より高いとすれば、4〜50%の投票率の場合、得票率1%の支持を得ているとしても投票しなかった人を含めた実態はもっと支持率が低いことになります。
悪天候等で投票率が下がると組織票に頼る共産党や公明党の得票率が上がると一般的に言われていることを想起してもいいでしょう。
逆からいえば、投票率30%でも60〜65%でも凝り固まった組織票の場合得票数が変わらないので65%になれば投票率が極端に下がる政党となります。
意見が違うから議論するために会議や議会があるのですが、どの政策を採用するかが決まった後は前向きに実現に協力しその過程で運用によって判明した不都合の修正を提案するのが政治家の仕事でしょうが、今までの野党のやり方はそれを怠りせっかくの権限を政権批判に利用するばかりです。
企業内や同好会その他あらゆる組織でこういうことをする人が、その組織内で一定の居場所があるのか?を考えれば、日本の野党の政治活動のあり方が如何に異常であるかが分かるでしょう。
団体や組織とまでいかない友人関係でも・気に入らないとプイッと横を向いて協力しないどころか妨害に精出すような人は、その集団内での居場所をなくすのが普通です。
これが政治問題になると芦部憲法によれば、自己実現・自己統治の崇高さを解くので、これを図式的理解する人たちは、違法でない限り何(妨害行為?)をしても許されると誤解しているようですし、国民も何%かの人が誤解しているのが不思議です。
日本では欧米よりも数千年以上も前から進んだ社会合意のあり方が確立していたことを繰り返し書いてきましたが、欧米がフランス革命で初めて手に入れた民意重視政治の理想(まだ経験不足で観念の先走りです)伝播は、多くの国では新しい統治形態の新知識でしょうが、数千年以上前から衆議で決めていく伝統のある我が国にとっては、小さな子供が生煮えの知識を学校で習ってきた料理の仕方などを両親に自慢しているような姿です。
これを象徴するのが絵画の世界で、幕末欧米の新技術・遠近法あるいはブルーの顔料はそのまま部分的に取り入れたものの北斎に象徴されるように「美意識」そのものは日本の方が優れていたので、ジャポニズムとして西洋文化に影響を与えてきました。
輸入された民主主義は児童の料理自慢同様で、まだ生煮え的歴史段階ですので、落ち着いた結論を出す様式を確立できていないので、人材次第で「自己実現はいいことだ」式の乱用的に利用すると文字通り衆愚政治になってしまいます。

希望の党の評価(東京10区の選挙結果)

民進党や共産党は相手を批判するのは慣れているが政策を練り上げる・利害調整能力不足・・そもそも調整の経験がないのが特徴です。
「草の根の意見を大切に!」とスローガンだけは立派ですが、自分らは頭が良いと思い込んでいる・・前衛思想が基本ですから、バカな庶民意見など問題にしない基本が染み込んでいます。
「正しいことは正しい・だからこれを理解しないのは無知蒙昧なだけ・そんなバカな奴の意見など聞いても仕方がない・・押しつぶせばいい」というだけの単純論理・レーニン〜スターリンに連なる政敵抹殺・粛清正当化体質です。
銃口から権力が生まれるというテーゼです。
日本にもそういう脳構造の硬い人が一定数いるのは当然で、(安全・綺麗な社会といっても一定の犯罪が存在するように民度というのは比率の問題です)これが唯我独尊的政党の岩盤的支持基盤です。
三派系全学連の内ゲバ〜浅間山荘・連合赤軍事件も、意見の違う相手を受け入れない基本体質が行き着いた結果お互い・・殺し合うしかない・スターリン粛清の小型版になったものです。
この種の脳構造の人たちにはもともと違った意見の存在を認められない脳構造ですから、利害調整する気がないので独裁体制=恐怖政治に親和性があることが分かります。
共産主義国家=共産主義という一つの思想で統治する主張ですから、共産主義以外の思想を許さない・・独裁制になりキリスト教その他の宗教禁止したのは論理必然だったことになります。
独裁政治を主張する政党が政権を取れば独裁政治するのは当たり前です。
エリートによる指導を前提とする独善思想に凝り固まっているグループ・政党の高学歴信奉‥・党幹部や代議士候補に高学歴思考・医師・弁護士等を優先する体質もその表れです。
安保法制や特定秘密保護法関連のシリーズでも書きましたが、「憲法学者多数が違憲と言っている」という宣伝を繰り広げて、「素人は黙ってろ」と言わんかのように一般人にまともな議論をさせない思考停止誘導の政治活動方法も同根です。
安倍総理が東大卒でないことをメデイアなどでしきりに揶揄していたのもその現れでしょうし、希望の党結党騒動もメデイア応援によるスローガン・パフォーマンスだけの選挙・真面目な議論抜きの姿勢が顕著でした。
「欧米の言論の自由や民主主義.人道思想は日本列島では古代から行ってきたことに西欧が数千年以上も遅れて気がついて自慢している滑稽なものである」という意見を繰り返し書いてきましたが、わが列島民族の多くは未熟さを自己証明しているような(ポピュリズム)甘言・スローガン程度には簡単に踊りませんので、欧米の真似をしたら進んでいるかのように振る舞うイメージ頼りの政党は短時間の経過でジリ貧になるしかありません。
合理的政策提示能力のないメデイア合作によるムード幻想ふりまきにの氾濫に国民がすぐに冷めてしまったものの、慌てて作った公約は「自分の党はどういう経済政策をする」「何をする」という具体性のない空疎さから、やむなく安倍政権打倒とかアベノミクスは失敗などの批判しかなくなっていました。
使い古した「森加計問題」を言うしかなくなった時点で選挙せんを「投げた」と見るべきでしょう。
希望の党にも公約があったのですが、あまりにも幼稚すぎてメデイアも報道できなかったし希望の党の立候補者自身恥ずかしくて支持者説明できない状態が続いていました。
せいぜい伝わってくるのは「リセット」するとスローガンだけでした。
この後で公約政策集の一部を紹介しますが、読んで見ると何か主張しても言いっ放しで実現するべきプロセスを説明できない・幼稚園児が将来「〇〇になりたい」というのと似ています・・この程度のことしか言えない集団が、政党を名乗るのは無理があります。
幼稚園児の夢と違い政治家の発言に重みがあるのは、それが具体的政治に直結できる準備が済んでいる前提があるからですが、政党の公約でありながら実現性のないことを言うのでは(割安メニューだけ書いてあって店内に入ると料理提供の準備のないレストランのようで)虚偽広告・不正商法と変わりません。
ムード戦略が失速していく中で追い詰められた最後の奇策が、政策を決めないママでの希望の党への合流でした。
小池氏はこの1年間都政を停滞させた印象しかなくて何をしたか不明のまま都政そっちのけ・・実績を示す時期が来たのでそこから食い散らかして逃げる印象をまず受けたのは選挙結果を見ると私だけではなかったようです。
11月9日に紹介した文春の意見も同旨ですし、支持率急低下にたまらず11月14日ついに代表辞任表明に至ったのですが、小池氏の合理的実現性のないメデイア受けだけ狙った行動・我欲が目立ってしまった旗揚げは、その弱点を狙った老練な?民進党政治家に利用されて民進党系議員の延命に寄与しただけの結果になりました。
メデイアがしきりに小池氏を老獪な政治家と宣伝しますが、これまでメデイアの意向に沿って振り付けによって踊っていただけ・・地元密着がなくとも選挙には強かったに過ぎなかったように見えます。
小池氏は・・ドロドロした地元利害調整に汗を書いたことがない・これが身近な政治家(自民党都連)の間で人望のないと言われてきた理由でしょうし、利害調整の必要な政治家としての能力は素人政治家の域を出てない・・大差がなかったのではないでしょうか?
だから自民党政治家に比べれば稚拙な民進党系議員にすら「赤子の手をひねるかのように」手もなく利用されてしまったのです。
何よりも都内の小選挙区で惨敗どころか、これまで小池氏が連続当選して来た本拠地の選挙区で小池氏が都知事選立候補以来協力して来た元自民党の代議士若狭氏を立候補させたのに、若狭氏を大敗・落選させてしまったのですから、都民は小池氏も若狭氏も自民党員であるから当選させて来たにすぎない・個人支持・信望がほとんどなかったことが分かります。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E7%AC%AC10%E5%8C%BA

解散日:2017年9月28日  投票日:2017年10月22日
当日有権者数:470,938人 最終投票率:52.95%(前回比:-0.61ポイント)

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧 得票数 得票率 惜敗率 推薦・支持 重複
鈴木隼人 40 自由民主党 91,146票
37.4%
―― 公明党
鈴木庸介 41 立憲民主党 70,168票
28.8%
77.0%
若狭勝 60 希望の党 57,901票
23.7%
63.5%
岸良信 62 日本共産党 20,828票
8.5%
22.9%
小山徹 42 無所属 2,107票
0.9%
2.3% ×
吉井利光 35 幸福実現党 1,744票
0.7%
1.9%

当日有権者数:人 最終投票率:34.85%(前回比:-18.71ポイント)

当落 候補者名 年齢 所属党派 新旧 得票数 得票率 推薦・支持
若狭勝 59 自由民主党 75,755票
60.3%
公明党
鈴木庸介 40 民進党 47,141票
37.5%
生活者ネット社会民主党
吉井利光 34 幸福実現党 2,824票
2.2%
    • 若狭は比例東京ブロック単独から鞍替え

上記2回の選挙を見れば分かるように、東京10区に出た自民立候補者は前回の選挙に出ていないので、小池氏と若狭氏の離党→希望の党結党により、今回の選挙で急遽他の地区から来た飛び込み・・現地に接点のない人と思われますが、それでも小池氏の盤石の地盤であったはずの10区で若狭氏を圧勝しています。
鈴木ハヤト氏に関するウィキペデアによると以下の通りです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9A%BC%E4%BA%BA_(%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AE%B6)

2014年、経済産業省を退職し、同年12月2日、第47回衆議院議員総選挙に比例東京ブロックから自由民主党名簿第25位で出馬して、初当選を果たす。
2017年の第48回衆議院議員総選挙で自民党公認候補として東京10区から出馬。都民ファーストの会を支援するため自民党を離脱し、希望の党の公認候補となった若狭勝に比例復活も許さず、小選挙区初当選を果たした。セガサミーホールディングスの里見治総帥の娘婿である[3]。

上記によれば、鈴木氏は文字通り1年生議員で、しかも小選挙区では出馬すらできていない・・比例単独立候補で前回の自民党大勝の余禄で当選できた程度の人に見えます。
この程度の知名度のない若手が、小池氏の生え抜き側近として脚光を浴びている若狭氏相手の選挙区に飛び込んで圧勝したことにな
ります。

テロの供給源2(精神障害者利用とその結果)

自分の住む社会秩序を破壊し尽くそうとするテロは、一種のアナーキズムですから、権力奪取のための反政府運動等とは性質を異にしています。
権力闘争の場合は、自分が権力をとった場合既存秩序をそのまま利用出来る方が合理的ですから、社会の基本を破壊し尽くすと却って自分が権力を得たときにこまります。
橋や道路等は再工事すれば良いことですが、社会心理=道義を破壊し尽くすと一旦荒廃し尽くした心・・秩序を守る意識の復興は簡単ではありません。
権力を握ったときに今度は自分の握った権力に対する抵抗勢力になってしまいます。
従って反政府勢力がこれを利用すると、今度は自分に対する犯行勢力・鬼っ子を育てる結果になるので、権力奪取目的の政治運動としては言わば禁じ手です。
ISはどのような展望で、テロリストを養成し、煽っているのでしょうか?
マスコミは頻りに移民2世等が社会的に恵まれないから、誘惑に唆されると言う解説が普通ですが、私はそんな簡単なこととは思いません。
アメリカで頻発している銃乱射事件は、経済的に困窮している階層に限りません・・12月2日の銃乱射も公務員が行なったものです。
社会制度に対する不満ならば改革運動になりますが、彼らは改革運動を一切しないでイキナリテロに走っています。
中国のチベットやウイグル族弾圧のような生命の危険がある場合でも内部の地位向上を目指す活動や焼身自殺が先ず先行していますが、アメリカやパリのような自由な政治活動を出来る場所で何ら政治活動も先行しないで、イキナリ銃乱射やテロに走るのは、自分達の社会的地位改善を求める行動とは思えません。
銃乱射事件等では自ら必ず死ぬ覚悟で、(11月のフランス・パリの事件はそうでした)自爆装置をからだに巻き付けて犯行に及ぶようになっています。
ISの支配地域では、残虐行為による恐怖心で支配していると言われていますが、単に野蛮なことをしているのではなく、・・自分を含めた全人類に対する報復感情に凝り固まっている彼らの核心的思考によると思われます。
ISのテロの場合、自爆が必須的アイテムになっているのは、検挙を恐れてと言うよりは自暴自棄・自殺念慮の一態様の発露・・個人の精神的葛藤に対して、ISの宣伝が切っ掛けになっているに過ぎないのではないかと思われるし、同種の連鎖検挙・・拷問等を免れるための組織維持戦術をついでに兼ねたに過ぎないでしょう。
精神病で行き詰まって自暴自棄で銃を発砲したと思われるよりは、ISに共鳴したと言う方がマスコミの取り上げ方が違うし、何となく、格好いいと言うだけの人が増えるのではないでしょうか?
従来から大きな事件があると模倣犯が増えていますので、マスコミが英雄のように取り上げるのは問題です。
IS参加者には、心理学的には自殺念慮と社会に対する報復感情の拡大・・従来個人が内心で鬱々としていたに過ぎない社会脱落者に対するテロ組織による炊き付け・煽動・・精神的応援が成功していると見るべき面があると私は思います。
中央の具体的指令によらずに末端の小グループでテロを起こせば良いと言う原始細胞的活動方式は、自殺願望で周辺を巻き込む銃乱射事件の犯人を誘い込んで単なる自殺行為をテロに格上げする方式としては、合理的です。
精神障害など自殺願望者がある日突然これと言った準備もなくイキナリ個人で暴れるよりは、予め銃器等の操作訓練を請け負い、(「そうだ、そうだ社会・周囲が悪い・・やれやれ」と煽って)精神的応援をしてやる・・後はISに迷惑がかからないように勝手なときに(同病相憐む)「小グル−プで標的を定めてやりなさい」とやっているとすれば実態にもあっています。
12月2日にアメリカの勤務先のパーテイでの乱射事件を見れば、(まだ背景事情がはっきりしませんが・・)個人的不満を吐き出す従来型銃乱射事件をISなどのテロ組織に伝授されてもっと大掛かりに・自信を持って実行したに過ぎないように見えます。
・・ISは精神障害等で、鬱屈した個人が従来一人の思いつきで刃物を振り回したり、銃乱射していたに過ぎなかったのを、プロが手助けしてやることによって世界中の精神障碍者・・自分の住んでいる社会に敵意を持っている人を取り込んでいると位置づけることも可能です。
ISによるテロの広がりは、組織運営者にとっては政治運動でもあると同時に世界中どこにもいる精神障害者・周辺予備軍を巻き込んでいるところに、従来型法制度では対応出来なくなっている側面があると思われます。
社会に対する不満は、アラブ系出身者の生活苦にもあると思いますが、そればかりではありません。
日本人で札幌から出国しようとして制止された人がいましたが、イスラム教徒でなくとも世界に内心鬱屈している人・・けしかけられればすぐに火がつくような人はいくらでもいます。
昇進途上のエリートでも、うつ病等で長期休暇→解雇になってしまう人が一杯いるように、こう言う人は基礎的にもやもやした社会に対する不満を抱えています。
ISがこう言う人をうまく取り込んで行くと、民族融和や経済側面だけの対応では無理があるし、どこにどう言う予備軍がいるのか分らなくなって行きます。
我が国では、オーム真理教がこうした不満分子を吸収して、事件を起こした経験があります。
古来からこう言う人は一定割合でいますが、個々人ではイキナリ刃物を振り回す・・「気違いに刃物」・・時々「通り魔事件」を起こす程度で、どうってことがありませんでした。
アメリカでは元々日本のカッターでの切り付けなどと違い刃物の代わりに銃乱射事件になって影響が大きくなっていたのですが、あくまで個人的思いつき事件だったのを、背後応援する集団が生まれ、背後で爆発物の供給・組織化が進んで来たとすれば、大変なことになりました。
あるいは模倣犯に近い・・感化を受け易い人はいくらもいます。

2015-12-9
   
   テロの供給源2(精神障害者利用とその結果)

政治運動家は、自分が政権を取って人民の支持を受ける目的で政権や社会批判をしますが、社会(秩序を守る意識)そのものの解体を目指してはいません。
支配者になったときにそのまま官僚機構や交通システムを利用出来た方が便利からです。
漢の劉邦が権力を把握すると、儒教が統治に便利だからとイキナリ保護し、以来王朝が何回変わろうとも統治に便利な儒教を事実上の国教(基本法)扱いして来ました。
これが、漢承秦制の思想の基礎になったのです。
漢承秦制の思想については、04/10/05「明治維新の開国と中国の開放経済1・・・「脱亜入欧・和魂洋才」と清朝の「中学為体、西学為用」1〜04/11/05「中国の開放経済3・・・「漢承秦制の思想と共産主義の堅持」前後で紹介しました。
権力者にとっては鉄道や道路などの復興は簡単で、しかも復興契景気になって良いことですが、権力に従わない気風が長期にわたるとその改善は至難です。
アフガンのテロ組織はアメリカがソ連のアフガン侵攻を失敗させるために養成したものがソ連撤退後これが自然消滅せずに、アルカイダなどのテロ組織としてアメリカで9・11のテロを起こすようながん細胞に育ったものです。
ISも、社会破壊目的のテロを利用して勢力を伸ばしていると権力を獲得したときに自分自身がうまく統治出来ません。
IS・・自暴自棄者の背後組織・たき付け組織の場合、その社会を良くしたいのではなく、うまく行っている社会を恐怖に陥いれ、混乱させることだけを目的にするのであれば、行動は一貫します。
身体で言えばがん細胞のような関係ですから、栄養さえ付けてからだを大きくして行けばがん細胞が成長しない訳ではありません。
精神障害者の不満は、社会福祉政策や最低賃金を引き上げるような、即物的側面の充実ではどうにもならない分野です。
精神障害者の増加は、いわゆる近代合理主義の貫徹や経済成長の結果によるものですから、成長やバラマキ・福祉政策の充実で解決出来る分野ではありません。
ですから彼らを煽って社会を攻撃させても何の解決にならない・・社会秩序が乱れるだけです。
宗教は精神の安定を図れば良い・衆生済度が極意であって社会に対する不満を煽るのは邪道です。
アメリカの例によると、上記成長政策等成功の拡大と精神病者の増加が比例関係にあると思われていますので、近代合理主義の貫徹がひずみを生じさせているのですから、この面の対応が必要です。
高層ビルを造ればこれに応じた消防設備がいるようなものです。
いつの時代にも一定比率で精神的不安定な人がいて、これを精神病院等に隔離するなどで社会防衛機能を果たしてきました。
近年精神不安等を訴える人が増えて来たので、全員隔離する訳に行かずむしろ長期入院を抑制し、解放処遇する方向に進んでいます。
経済政策の成功や福祉政策の充実・・精神科医を増やす・・薬付けで却って悪くしているような印象です・・だけではこうした人の社会に対する鬱屈した気持ちを吸収出来ません。
アメリカ型精神科医(薬品メーカーが儲かるような)増加政策では、根本的解決出来ないことがはっきりして来たと言えるでしょう。
日本では、中世以来「南無妙法蓮華経」「南無摩阿弥陀仏」などと毎日頭がぼうっとするほど唱えたり踊っていれば救済されるとする念仏系宗教がこれらを吸収して来た結果、社会の安定性が高かったのだと思われます。
一向宗など政治に走る宗教もありましたが、中世に発生した多くの宗派が精神面の救済に留まっていたのは救済を求めて来る人の目的に合致していました。
精神病質・・障碍者の場合、社会に適合出来ないことによる漠然とした社会に対する不満・・破壊意欲はあるだけであって、特定の制度を変えれば鬱屈した気持ちがどうなるものでもありません。
消費税の税率をどうするか道路交通法の規制をどうするか・・労働法規をどうする・・療養休暇期間を半年延ばしてもどうなるものではありません・・多くのうつ病等の人は休暇期間を使い切って最後は退職になっていますが、・退職後年数経過するに連れて悪化して行くような人が最後に大事件を起こす傾向がありますので、企業の休暇期間を2倍にしても良くなるような人は滅多にいません・・精神病者の不満はなくならないでしょう。

独裁と結果責任主義2

結果責任主義の場合、成長を続けていれば被支配者には文句ないのですが、成長が鈍化して来るとこのやり方では無理が出て来ます。
世上中国にとっては、7%成長が政権維持の最低ラインと言われていた所以です。
これは古代から全ての階級社会共通の現象です。
この数年実質的にはこの成長を維持出来ていないので、国民不満が徐々に強まっていて(外国向け統計は誤摩化せても実際に生きている庶民の懐具合が悪くなっている不満を統計で誤摩化してどうなるものでもありません・・)その影響で先ず支配階層内部できしみが生じてきました。
この辺は昨日25日に書いたとおりで、独裁政権では100%お任せの代わりに結果責任を厳しく問う社会ですから、逆説的ですが民意に敏感です。
専制国家では、庶民は唯々諾々と従うだけで思考する訓練が出来ていませんが、権力階層内では、権力交代予備軍が必要ですから、支配階層は自己判断の訓練を受けているので、成果が上がらなくなくなって来ると現権力者の政治に対する不満が出て来ます・・。
これに対する対応が、習近平政権成立直後から始まった粛清の嵐に繋がっていると見るべきでしょう。
ソ連も、経済政策失敗でうまく行かなくなるとスターリンによる粛清が始まり以後4〜5十年間何も言えない状態が続き、収容所列島と言われていました。
庶民自体指示を待っている状態に訓練されている状態では、被支配層に言論の自由がなくとも不満が起きませんが、(むしろ果敢な支持・命令をくれないと不満が起きます・・スポーツその他現場指揮官は果敢な、分り易い指示を出すことが重要です)逆に支配グループ内である程度多様な意見交換がないと政権が脆くなって行きます。
ソ連は対外的には、カクカクたる成果ばかり強調していましたが、虚偽発表の限界がきて遂にソ連崩壊となり、結局自由主義国の進歩に大幅に遅れてしまいました。
余裕があれば政権に遠い庶民も大事ですが、近衛兵のクーデターがいつあるかと言う段階になって来ると関心が権力周辺組織固めに集中しますから、側近層幹部の利権を守り政敵の利権殺ぐのに精一杯で遠くの庶民の面倒はあと回しになります。
逆に庶民から資金を吸い上げて側近幹部クラス関与企業等の保全や延命を計りたくなるのでしょう。
マンションなどを庶民に高値でつかませてしまってから値下がりして庶民がいくら困っても長期的にボデイーに利いて来る程度ですから、目先の政権維持に必死の政権は超短期的政策として庶民救済を重視しません。
目先の共産党幹部間の権力争いに有利かどうかで政策判断をして行くしかない状態に陥っているのが習近平政権ではないでしょうか?
粛清し放題で向かう所敵なしと言う面を外部あるいは政権内部から見れば最強政権とも言えますが、政権全体では硬直性が進み危機状態が極まっている結果の現れとも言えます。
経済政策では、国民全部底上げは無理になって来た現実を踏まえて、権力に近い幹部の関与する国有企業の経営権維持が先ず第1の目標になります。
昨年来の政策を見てると、時々政府資金投入でバブル再燃させることによって、投機心の高い個人にまだもっと儲けられると期待させて、在庫(マンションや株式)の多くを末端個々人に売り抜けさせる目的のように見えます。
実際に今年前半には値上がりした株を元手に多くの不良企業が持ち直して不良債権が減少して金融機関の業績が急上昇している・・助かっています。
不振企業も相場上昇前提に新株発行によって巨大な資金を手に入れたようです・・この分、庶民から企業への所得移転が進んだことになります。
この逆で6月以降の株価下落で新株発行(資金吸い上げ)はぴたりと止まっている外、大半の株が売買禁止状態ですから、資金流通が阻害されています。
「売買禁止とは荒っぽ過ぎるやり方ですが、株式市場が何のためにあるか、資本取引の場である以上これが戒厳令のような命令で取引停止にするとその影響が(高速道路の通行禁止のように)目に見えないだけあって尋常ではない筈です。
株価上昇で一息ついていた企業が今後酸素・血液不足になって来るでしょう。

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