クリミア編入だけで終わりにせずに欲を出したのかな?あるいはこの程度でやめると政権が持たないと思ったのか?ウクライナ東部分離独立→割譲を視野に介入を続けるから、却って泥沼に足を取られる結果になる可能性が出て来ました。
クリミア編入のように短期決戦ですと欧米の応援や経済制裁は間に合いませんが、長期化してきてバックに欧米がついて軍事援助が始まる内戦状態になって来ると長期化・泥沼化して行くのが普通です。
シリその他アラブの春で書きましたが、外部勢力の後押しがあると内戦が簡単に終息しなくなります。
ロシアは経済が悪くなる一方で、華々しい成果もなく泥沼の戦争が続くと(兵に駆り出される国民の方は溜まりませんから・・)却って民心の離反が始まります。
日本の場合、中国戦線が泥沼化しても最後まで国民が頑張れたのは、アメリカが宣伝して来たように国民の目をそらすために軍部の独走で侵略戦争を始めたのではなかったからです。
アメリカの策略で戦争に引きずり込まれた民族消滅の危機感による自衛戦争でしたから、戦線がどんなに泥沼になっても戦況がどんなに不利になっても、不利になればなるほど最後まで銃後の家族を守りたい一心・・特攻隊だけ特別ではありません・・精神で民族一丸になって頑張りました。
日米戦争をアメリカは「正義のための戦い」と虚偽宣伝していますが、実は世界大恐慌後の経済不振打開のために、日本を標的にして巧妙に戦争開始に追い込んで行ったものです。
私たち子供のころアメリカはニューデイール政策の成功によって景気回復していたと教えられて育ちましたが、それは真っ赤な噓で、アメリカはずっと不況からの脱出が出来ず苦しんでいてたので、一国も早く対日開戦することによって戦争経済化→内需拡大による不況脱出が望まれていたのです。
今ではアメリカは対日戦争を開始することによって、漸く不況から脱出して景気回復出来たことがデータ上明らかになっています。
アメリカの場合無駄な支出でも、スベテ国内産出で間に合う・・今でこそ原油など国策上輸入していますが、当時は石炭、鉄鉱石、原油その他全て国産で使い切れない状態でしたから、いくら戦争によって資源を使っても輸入が増える訳ではない・・輸入資金を必要としない強みがありました。
ケインズ理論がそのまま妥当する社会だったのです。
アメリカは生産能力過剰で困っていて・・これが不況です・・軍艦・戦車や航空機がいくら日本に破壊されても、その分生産増出来て却って喜ぶような社会構造になっていました。
元々余っていて使い道がないのですから、資源を無駄に使っても良いし、戦争の結果、占領地が広がれば資源売却先になって販路が増えるだけです。
話題がそれますが、戦後・・即ち私たちの少年期には、日本がアメリカの物量作戦に負けたと言う意味で「なんて言ったってアメリカでは海にトウモロコシを棄てた方が儲かる」社会らしいからそんな国相手に戦っても勝てる訳なかったよな・・」と言われて育ちました。
ケインズ理論は国内に有り余る資源を持っていればこそ成り立ちますが、ほぼ全量輸入に頼っている日本その他の国ががそのまま真似したらギリシャのように経済危機やデフォルトになってしまいます。
アメリカの例を見れば、経済不振打開のための排外行動は一石2鳥の効果があったのですから、経済不振打開のための排外行動は必ずしも失敗するとは限りません。
この意味では超大国且つ資源大国アメリカに対する歯止めがない・・好きなときに好きな相手を標的にして戦争開始できることになります。
これのモデルケースが産軍複合体が起こしたとされる湾岸戦争に始まる対イラク〜アフガン戦争と言えるでしょう。
冷戦が終わり・・平和の配当と言って大喜びしていた分、軍事予算削減で軍需産業が困っていたからです。
ただし、正規軍同士では超大国に対する歯止めがないのですが、ゲリラ相手では必ずしも大国がいつも勝てるとは限らないことは、ベトナム戦争の失敗でイヤっと言うほど経験していることでした。