外資流入減2と中国経済

GDPは中国政府発表ほどには実際に上昇していないし、本当に元気のよいときでも貿易黒字も本当は公表の何分の1しかなかった可能性すらあります。
日本のマスコミがあまりにもはやし立てるので、乗り遅れまいとして日本企業等が毎年巨額投資を続けて来た結果、資本流入が大きかっただけかも知れません。
中国人は実際に羽振りが良さそうでしたが、外資流入を自分で稼いだ金の如く大判振る舞いして来ただけだったらこの流入が減ったら大変なことになります。
外資と言えば返す金・・外国資本の自由になる資金のように誤解し勝ちですが、自由になるのは短期資金のみです。
だからこそ中国政府は、いつでも逃げ出せる短期資金流入を警戒し、規制しているのです。
株等の短期資金は売って逃げるのに時間はかかりませんが、工場用地等を買ったり設備費に使ってしまうと簡単には換金・現金化出来ません。
長期資金・・実物投資の例を国内資金移動の例でみれば、近郊農家が工場用地や住宅用地等として都会資本に土地を売ったお金で自宅を新築し、外車を乗り回し(農協の旗を立てて)海外旅行していた時代を想定すれば分ります。
外資・・工場用地取得資金等で流入した資金は最早外資の資金ではなく、工場用地等を売った地元で自由になるお金です。
私は、急拡大中の千葉県に移り住んで弁護士になったので土地成金や漁業補償金等を得た地元民の羽振りの良さ・・これに群がる自動車会社、建設業者等の各種業態の生態を見てきました。
農家の息子の経営するレストランが大赤字でも、毎年土地を切り売りしていて毎年億単位で流入した資金で豪遊したり、出店加速すれば、知らない人が見ればレストラン業で儲かっているような錯覚に周囲がとらわれます。
(赤字出店・ゴーストタウン建設・客のない鉄道建設をした投資した分でもGDP統計は上がります・・中国のCDPアップはこうした側面が大きいのです)
近郊農家に毎年流入していた土地売却代金(国単位で見れば外資の投資資金)が入らなくなればどうなるかですが、それまで土地を売ったお金がまだ残っていればそれを使い切るまでは何とかなるでしょう。
少しは資金が残っていても日々の収入がなくなったり減れば、気分が落ち込むので従来のように農家の息子が大判振る舞い出来なくなりますし、国単位で言えば新規国内投資が慎重になってガタベリになるでしょうし、アフリカ諸国への気前の良い投資や援助あるいは先進国での土地買いあさりも出来なくなります。
一定期間経過して土地代金等で得た資金を使い切ると大不況が起きます。
もっとも、不景気が来ても農家は土地を売ったお金を返す義務はありませんし、中国の場合も工場用地、スーパー用地として売ったお金をトヨタ等進出企業が撤退しても返す義務はありません。
外資が資金回収したければ工場等を売って日本に売却金を持って帰るしかないのですが、ベトナム等との競争に負けて撤退するとなれば、操業出来ない工場を買う人がいないので丸損になります。
外資と言っても短期資金とは違って投資資金は、中国国内の何か(土地であれ内装工事であれ)を買っているので、外国人は買ったもの(土地や工場設備、店舗など)を海外に持ち出せないだけで、貿易黒字と同じ経済効果があります。
ですから、中国人は日本等から外資が流入すると土地等を輸出したのと同じで(持ち出せない点が違います)貿易黒字による資金と経済実質は同じですから、その分贅沢出来たのは当然の権利です。
中国では毎年1000億ドルもの外資流入(個人で言えば土地売却金収入)が続いていたので、このお金を全部無駄遣いして来た訳ではないものの、かなり贅沢に使うのに慣れてしまっているところが問題です。
「流入が減るだけであって、資本引き上げはさせないから大丈夫」とは言い切れないでしょう。
資金を引き上げられなくとも、新規流入が減るだけでも大変なのは土地成金が次々と土地を売れなくなった場合と同じです。
外資と言うと一見中国政府や国民が自由に使えない資金のようですが、上記例のように土地代や工場建設代金としてもらった資金ですから、中国人→政府は自由に使えていたのです。

外資流入減1と中国経済

流入した外資を元手に無駄な国内投資を繰り返していた中国では、資本流入縮小〜引き揚げが始まると内需が縮小し、海外再投資資金が枯渇して致命的打撃になります。
外資の資金流出を防ぐために公的資本規制があるだけではなく、実際には工場投資・新規店舗投資などした資金を現金化して引き上げるのは容易ではなく・・殆どの場合二束三文で現地業者に売り渡すしかないのが中国投資資金回収の現実と言われています。
賃上げ要求その他が激しくて採算が取れなくなって日本企業が撤退しようとすると、従業員からの不当な補償要求が噴出して収拾がつかなくなり、結局は何十億も掛けた工場や店舗などを5円か10円・・ただ同様の値段で合弁相手に売り払うことで解決して行くしかないのが実態のようです。
何故日本の業者が頑張れないかと言うと、賃金未払いで訴えられるとこの決着までの間は出国が認められない法制度があるらしいのです。
一見尤もな規制のようですが、・・事実上捕虜みたいな扱いになるので多くの駐在員を人質に取られた企業は、参ってしまって無茶な取引(・・殆ど強盗にあったようなものですが・・・)にサインするしかなくなる仕組みらしいです。
投資した長期資本引き揚げは、公的規制があるだけではなく、実際には滅多にうまく行かない仕組みです。
(・・敗戦時に満州から引き揚げるときには家財全部棄てて逃げて来た経験が参考になるでしょう)
中国としては一旦現地工場・スーパー・百貨店などに投資させれば、いつでも自分の物に出来る・・自分の物になったのと同じ感覚になっているでしょう。
ヘンデルとグレーテルの寓話のように太らせてから食う・・中国は日本に投資させるだけさせて、これ以上の資金流入や技術移転が見込めないとなれば、後は反日運動で叩くだけ叩いて日本人・日系企業が命からがら引き上げるように仕向けて、ただ同然で奪い取ることが可能です。
執拗な反日教育は、イザとなれば国民の心に火をつければ直ぐに燃え広がるようにするための準備行為と見られないこともありません。
日本政府・企業としては中韓政府が幼児期からの反日教育をやめない限り、(やめてから一定期間経過しない限り)投資・技術協力出来ないというスタンスを取るべきでしょう。
上海株価指数推移表のグラフを見てきましたが、製造業その他の生産が上昇していなくとも毎年1000億ドルも資金が流入していれば、それだけで経済は豊かに回って行きます。
(この後に中国への流入資金量のグラフを紹介しますが、公式発表だけでも年間約1000億ドル前後の巨額です・・これに貿易決済を装った短期資金流入額を加えるともっと巨額になっています・・実際の貿易黒字額はもっと減ります。)
ソニー等が営業赤字でも保有する自社ビルを売れば、その期は特別利益何百億円も出るのと同じです。
年間千億ドル以上の継続的資金流入=その資金が中国の土地代金や施設建設代金に変換されて中国(地方政府〜回り回って中国企業)の収入になっているのは、上記ソニー等が毎年自社ビルや不動産を売って特別利益を出し続けてきたようなものです。
千億ドルと言えば、円にすれば毎年約10兆円以上もの大金が株式市場参加企業に継続的に配られて来たとも言えます。
これだけの特別収入が毎年あれば余程の赤字体質(中国企業全体で1000億ドル以下であれば)企業でも黒字家決算が可能です。
これまで、もしかしたら,(私の仮説ですが・・)巨額投資資金の中国流入があって漸く通貨取引が収支トントンあるいは少しだけプラス(人民元のじり高)を維持出来ていた可能性があるというスタンスで書いています。
(公表数字とは違い、実際には貿易収支が大赤字あるいは大したことがなく、これを資本収支の黒字=外資流入で補って来た可能性が高いのではないかという仮説です)
リーマンショック〜欧州危機〜反日暴動以来、外資流入が急激に細って来たことにより、今後どのくらいの期間経過で株式相場の下落や人民元相場が弱含みになって行くかの関心です。
4月28日の比喩ではこれまでの中国による宣伝を前提に実勢相場としては人民元が2〜3倍上がるべき前提で書きましたが、実はそんなに大幅に上がるべき状態(実態経済)ではない(車がエンジン停止後慣性によって少し走るように今後少しはまだ上がる)かも知れません。

中国経済の動向5(単純作業・模倣社会から抜け出せるか?3)

5月5日に紹介した日経論文(5月3日付)のように共通市場化が進めば進むほど開かれた社会になって良いことではありますが、共通市場に出回る部品・商材は誰でも入手可能ということですから、これの組み合わせの工夫程度ではローエンド製品に限定されることと、既存部品の組み合わせの新規工夫による新製品創作の効果は多寡が知れています。
(思いつき程度ですから、陳腐化が早く持続的発展には不向きです)
社会の発展にとって実際に価値があるのは、従来の部品では不可能であったことが部品の小型化や耐久性の強化あるいは高機能化等の研究によって、全く別のものが作れたり新技術が創出され、新たな分野に応用出来るようになることによるものです。
電気自動車や太陽光発電・医療技術等々全て部品改良・新製品開発の積み重ねで新たな内視鏡手術・放射線・レーザー治療・ハイブリッド車・・ユニクロのヒートテック等が出来るようになったものであって、既存の汎用部品を組み込めば出来るという発想では新たな製品は生まれてきません。
一時期、今後電気自動車になれば装置が簡単になるので誰でも簡単に参入出来るという報道が充満していて、実際中国でどこかの企業が参入しましたが、失敗に終わっています。
電気自動車と言っても電池その他各種部品を改良に改良を重ねないとやって行けない(・・しかもそれは企業秘密であって共通部品市場に出回るのはかなり遅れてからです)実態は、今やだれでも知っているとおりです。
(日本の最も得意とする分野です)
・・市場に出回っている既存部品組み合わせという当時のマスコミの発想自体・・5月3日の日経新聞掲載論文も同じですが、社会発展の実態を理解しない議論だったことになります。
既存部品の組み合わせ等による新商品企画では、本質的に模倣の域を出ませんから、外国から新部品の絶えざる導入がない限り・・自前では作れない社会のままということですから将来性がないでしょう。
(ココ数日ネットを賑わしている・・反日教育に邁進している筈の韓国の教科書の表紙の幸せそうな家族写真が、実は日本人家族の写真であった・・その写真家は誰だ→日本人写真家→了解を得ずに使っていたという事実が次々と明るみに出ていますし、中国の北京5輪でもテーマ音楽が日本人大分前の作曲だと分ったことがありましたが、このようにあるものを継ぎ合わせる文化では剽窃が当たり前になります)
この点はいろんな産業の盛衰に共通しています。
低賃金による海外生産開始・・海外展開による新発想で新機軸を出して一時日の出の勢いだった企業がいくつかありますが、誰よりも先に着手したり先鞭を付けるだけでは、他社が真似をし始めたら優位性がなくなります。
最初にラーメンにトウモロコシやキクラゲを入れたりして目新しさで販売を伸ばしても、周囲が真似したらおしまいです。
(他社が真似出来ない秘伝の具を入れるなら別ですが、どこでも売っているような具材を入れるアイデアだけならば・・共通部品市場に頼るということは汎用品に頼るという意味です)
結局は味の良い方に負けてしまいますし、トヨタは海外展開が他社よりも遅いことが多いのですが、結局は海外でも最後に勝つのは元々の技術力・開発力の違いです。
いろんな業態でも一番乗りの企業は当初は有利ですが、直ぐに同業態に進出した同業者との技術力・販売力等の差になります。
スーパーダイエーは草分けとして意味がありましたが、販売実力が弱いので結局は後発のスーパーに負けてしまいました。
日経新聞掲載の上記論文は中国の発展性を書いたつもりでしょうが、商業民族である中国人はそもそも既成品の組合わせしか関心がない民族性・・汎用品すらも自分で作れないし、作る気持ちが元々ないと言う私の中国に関する歴史認識を証明する結果になっています。
これでは、ローエンド製品の末端組み立て産業社会からぬけ出すのは困難でベトナム等の後発低賃金国に投資が逃げて行くしかなく将来は暗いでしょう。
既製品の組み合わせ(中には写真の切り貼りや楽曲の挿入等剽窃も簡単に入り込みます)で安易に金儲け出来るので、如何にも自前の技術が身に付いたかのような錯覚にとらわて見誤ります。

中国経済の動向4(単純作業・模倣社会から抜け出せるか?2)

プラモデルの組み立て作業のような単純作業ばかりではなく、部品そのものの製造工程に参入しないとその先がないのですが、そうした技術は簡単に自前のものに転換出来ません。
(デザイン・その他知財も剽窃が先行しています)
現在中国地域の古代文化の始まりは元々物造り社会で始まったものではなく、商業社会として始まった結果、良いものがあれば買い取れば良い・あるいは奪えば良い式(これが剽窃に繋がりますし、「中国式奪い合い」の原因です)の安易な思考・行動形態が身に付いているので、根気よく何かを工夫して作り上げて行く気質に乏しいのが問題です。
中国地域では古代に商業都市国家から始まった社会=専制君主制で来たことを09/03/05「中国の発展形態の異常性4(ペルシャの影響4)までのコラムで連載しましたし、最近では03/28/10「商業社会の専制君主制3」前後で連載しました。
(何かがあると殺到して取り合いになる)「中国式奪い合い」については、5月5日に以下のとおりネット報道されています。

「中国式奪い合い」が中国人の日常生活のさまざまなシーンに現れるようになった。(筆者:中国高等教育学会公共関係専門委員会秘書長・雍天栄)(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)」

中国では樹木ですら伐採するばかりで、日本のように数世代掛けて山林を育てる気持ちがありません。
(日本列島では縄文時代から、ドングリなどを場所を変えながら植林していた痕跡が出ています)
古代オリエントその他地中海世界〜中央アジア・・商業民族の居住したところは、すべからく禿げ山・・砂漠化している・・レバノン杉はホンの僅かしか残っていないのですが、自然破壊しか知らないのはこうした民族性・・ない物またはなくなれば交易により入手すれば良いという民族性によります。
我が国は古代から孤立した列島ですので、外国から伝播した鉄砲でも機関車でも稲や茶その他野菜類〜木綿等の植物でも全て自分で作る・国産化する本能・DNAを持っています。
(今でもキューイやマンゴーその他人気があれば、直ぐ国産化努力する本能の社会・・その分気候の違う日本での国産化する工夫努力は半端ではありません。)
類人猿の研究その他ノーベル賞受賞した田中さんの例を想起しても良いでしょうが、日本人は植物の品種改良その他何事でも根気よく(数世代にわたって)実験や工夫を続けるのが昔から得意です。
5月3日の日経新聞朝刊25面の経済教室欄の論文では、中国社会の構造的特質として各部品が共通材として市場に出回る社会であることが紹介されていました。
我が国の好きな垂直統合の逆張り・垂直分裂だというのですが、共通部品市場があれば、誰でも手に入れられるのでその組み立ての工夫次第でいくらでも新製品を安く作れるし、新規参入の容易な社会・・無限の発展可能性を秘めていると言いたいのかな?いつもの中国賞讃型論文の結論が導かれるようです。
確かに部品を組み合わせて商品化するのに得意な社会では、(知財の無断使用が頻発し易いのもこの結果です・・)新技術導入による商品開発力が強い・・機敏な社会と言うかその時点での爆発的成長向きです。
他所の国の長所や特徴を謙虚に学ぶべきですからこう言う紹介記事も必要ですが、我が国でも汎用品化すると各種調味料や電気製品部品や車部品も一般修理工場のような共通市場と言うか、秋葉原やスーパー・ホームセンターその他に出回ります。
もう少し専門化した部品でも各種の業界内では共通部品として出回っています。
(我が国では、業界内・・専門家間だけで流通するレベルの物が、中国では素人の参加する市場に出回る社会になっていると言うのかも知れません)
いずれにせよ学問知識、食品知識、医薬品情報であれ、各種業界内専門部品であれ共通市場化・・一般知識化するレベルが少しでも高い方が、社会の発展に有用なことは確かでしょう。

中国経済の動向3(単純作業・模倣社会から抜け出せるか?1)

一般的な理解では「不透明社会では安心して投資出来ない」という構図になるべきですが、中国の場合、何故か大手マスコミが大躍進報道を続けて、何年後にはアメリカを追い越すという根拠のない報道に明け暮れています。
世界中のマスコミが投資競争に一刻も早く参加しないと損をすると煽り続けてくれるので、不透明なままの方があわてて投資する企業が多くて中国にとっては得だからこう言う不透明政策を続けていられるのです。
(減速どころかマイナス成長になっていると分ったら、投資資金流入が停まって大変なことになります)
赤字企業は社債発行を続けないと資金が続かないので、一旦粉飾決算を始めるとこれがバレて資金供給が途絶えると大変な崖っぷちに立たされるので粉飾決算を続けるしかありません。
為替相場について規制しているときに、イキナリ実勢相場に戻ると大暴落または大暴騰になってしまうので、戻れなくなる・・個人の生き方でも一旦嘘をつくと、嘘の上塗りを続けるしかないの同じ原理です。
中国経済は国内総生産が伸びて来たと言っても、その殆どが海外投資資金導入効果によるものであることについては、この後で薄煕来事件に関連して紹介します。
世上人口ボーナス論/オーナス論が盛んですが、私はこうした考え方に対してはAugust 4, 2012「マインドコントロール2( 人口ボーナス論の誤り2)」「労働力人口と国力」 January 23, 2013その他で反対してきました。
・・資金流入の増減と技術導入の成否こそが経済浮揚・減速の原因であり、それ以外には日本のような固有の技術文化を持つ国を除いては滅多にありません。
韓国の漢江の奇跡と言っても、日韓条約によって巨額資金と技術が日本から流入したことによって起きたことです。
土地成金・・農協が元気一杯であったのは、大都市の資金が近郊農家に流れ込んだ結果でしかないのと同じで、この流入が停まれば(潤沢な資金を利用して進学したり・なんらかの技術を身につけるなどしていない限り)土地成金のままではどら息子は直ぐに干上がってしまいます。
農家人口が多ければ農業が成長するならば、戦後の農業衰退はなかったでしょうし、各種産業の衰退に伴う余剰労働人口問題が起こりようがありません。
石炭産業が衰退したのは炭坑労働人口が減ったからではなく・我が国の石炭産業が時代にあわなくなったからです。
すべからく、その産業が興隆したことによって関連労働者が増えるのであってその逆はありません。
この意味でも先に弁護士や会計士を増やせば弁護士や会計士の需要が増えるだろうという倒錯した議論によって弁護士。会計士数を無茶に増やす政策決したのは、無茶苦茶過ぎてその咎めが今になって出ています。
スペインやギリシャでは失業率が4割に達していると報道されていますが、余剰労働力さえあれば経済成長するならば、苦労がない筈です。
中国でもインドでもインドネシアでも昔から人口は充分にあったのであって、最近興隆を始めたのは資金と技術が外国から入ったからです。
数十年前からグローバル化が進んだのは、組み立て工程が単純化されて技術蓄積の低い後進国でも設備さえ据え付ければ(ちょっとした教育で)世界最先端品でも直ぐに生産出来るようになったことによります。
パソコン・スマホなどの製品そのものは高度文明の産物ですが、その組み立て自体はもの凄い単純作業ですから中国等最低賃金国での生産に簡単にシフト出来ます。
単純作業工程だけ引き受けて世界の工場だと威張っていても、あるいは既存部品の組み合わせ工夫程度では時間の経過でもっと低賃金国へシフトして行きますので、その先がありません。
(これがいわゆる中進国の罠です)

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