米英系マスコミ支配2とマスコミの限界

日本が中韓に負けずに口汚く罵ったり仕返しをしているのではレベルが同じ所に落ちてしまうから、これを避けるべきだという意見を何回も書いてきました。
品位を維持して行くためには、今後も憲法で宣言した「国際信義が世界に存在する」ものと信じて冷静に行動して行くしかないでしょう。
ただし、今後は今までのように何も言えないで黙っているのではなく、正当なことはきちんと冷静に国際社会に訴えて行く必要がある点を否定しているのではありません。
冷静に品位を持ってやりましょうというだけです。
ネット社会になって、ありとあらゆる言論をアメリカも妨害出来なくなってきました。
アメリカの意向に従った報道しか出来ないマスコミ(大企業)と違って、先進国ではネットの発達によって、マスコミさえ抑えておけば嘘でも何でも刷り込める時代が終わり、言論統制が難しくなってきました。
ネットの発達が中国の民主化を進めるだろうというのが、アングロアメリカン系マスコミ大方の意見でしたが、先進国でマスコミ支配によって隠密裏に進められて来たアメリカによる事実上の支配力が、中国よりも先に機能不全を起こし始めたのは皮肉です。
先進国では中国のように露骨な言論統制が出来ませんが、マスコミ=マスメデイア=大手ですから、許認可その他で何かといやがらせされることや(電波法による規制について以前書いたことが有りますが、)スポンサーの意向によって経営に対する圧力がかかり易いのが特徴です。
この特性を利用してアメリカは世界中でマスコミ支配し易いメリットを受けてきました。
これがNov 7, 2012に書いた米英発のプロパガンダが、世界を支配して来た裏付けでした。
先進国では中国のように露骨な直接言論統制が出来ないので、ネット発信時代になると相手が多過ぎて事実上の圧力に頼るアメリカの報道支配方式ではどうにもならなくなりました。
この結果戦後ずっと続いて来た米英系のマスコミを通じた世界の世論形成能力・・支配は崩壊しつつあると考えられます。
アラブ世界では、何年か前から独自の情報発信を目指してアルジャズイージャという媒体を創設しました。
今後ネット発信が増えて来ると、大手マスコミ報道以外に世界中の状況が個々人あるいは少数グループから発進されるので、マスコミの創作した虚像・でっち上げによる世界世論形成力が弱まって行くことは間違いがないでしょう。
今回の総選挙は従来のマスコミによる世論誘導よりも、ネットの影響力の方が大きかった初の総選挙だったと後世で言われるようになるでしょう。
あるいはネット批判に大手マスコミも影響を受けざるを得なくなった時代が始まっていると言うべきでしょうか?
今後は地道に個々人がまじめに世界中で働き、生活する過程で、日本人に対するイメージが世界中の日常で正確に作られて行くことになります。
こう言う時代が始まったので、こつこつと正しいことを冷静に主張し実践して行けば、中国や韓国の人がいかに虚偽の宣伝に精出しても正しい人が日本とどちらが多いかどちらがまじめで誠実か、粗暴か、優しいか等々すべてが明らかになり始めました。
ところで、日本人個々人はそれぞれ頑張るとして政府としての正当な主張はどうなるのでしょうか?
今後正当な主張をして行く必要があるとは言え、日本のやってもいないことを何でも創作して「日本人はひどいことにしよう」と中韓等を背後でけしかけているアメリカに遠慮しながら正当な意見を言うしかないのでは、結構難しいことです。
苛められている子に「自分の意見を堂々と言えば良いじゃない」と無責任に言うのと同じで実際には難しいことです。
日本人は縄文時代の昔から生まれ育った場所を捨てて一族そろって移住するようなことをしたことのない社会ですから、(明治の北海道開拓団の移住でも武士団だけが移住したのであって農民はそのまま居残っていました。)10数年どころか百年千年経っても子孫が先祖を悪く言われると困る社会でしたから、信義を尽くすのが習いです。
2012/12/10/「信義を守る世界9(価値観の共通)」まで連載しましたが、日本特有の正義が世界に通用する時代が来るように辛抱して広めて行くのが、結局長い目で見た得点になるのではないでしょうか?
幸い日本のアニメが世界中で受入れられていますが、これは実は大変重要なことで日本的価値観が西洋その他の世界で幼児期から植え付けられつつあります。
日本アニメで育った次世代の多くが、世界中で日本的価値観を心か素晴らしいと思う時代が来るでしょう。
・・・子供を心から愛している国民性が浸透しますと、欧米のように子供をムチで叩いたり他人に預けて育てる国民性との比較・・革命を起こした始めて人権擁護とか弱者救済なった社会とそんなスローガンがいらないほど優しい社会だったことが分る時代が来ます。
日本の孤独な正義・・信義を尽くす生き方は、もうすぐ報われようとしているのです。

中朝の反抗1

北朝鮮がアメリカによる安全保障を欲しがっていることや、あくまで核兵器保有にこだわるのは、理不尽なイラク侵攻に虞れをなした対アメリカ恐怖症・・パラドックスですが、恐怖感が強くて簡単に妥協出来ないので突っ張るしかない状態になっています。
アメリカによる将軍様体制保障さえしてくれたら良いという北朝鮮の立場は、国民に対する反米教育をそれほどしていないから、成り立つ論理なのでしょう。
アラブ諸国と違って、建国以来アメリカと正面から敵対して来たことによって、傀儡政権ではなかったことから具体的な被害を受けて来た歴史がないので、国民レベルでのアメリカに対する不満が蓄積していないことによります。
もしもアメリカが民主化要求を引っ込めて将軍体制保障下でアメリカと正常な交際が始まると、一昔前の中南米独裁政権やアラブの王様や独裁政権とアラブの国民関係同様になります。
アメリカによる半端な承認を得るやり方は、当初は開放経済化によって高度成長するので何とかなりますが、一定期間経過で成長の停滞が始まると、石油収入の一部を分配して不満を抑えて来たアラブ産油国が分配出来なくなった場合と同じような騒乱が待ち受けています。
(等しく貧しい方が政権維持し易いのですが・市場経済化で大もうけした人が出て来ると・・それも政権に近い人が多いのでなおのこと国民は不満を抱きます)
中国もアメリカから共産党独裁を大目に見てもらって市場経済化の果実だけ得ていたのですが、停滞の始まりかけた中国は、おこぼれの分配が出来なくなって来てアラブの独裁政権並みの瀬戸際が目前に迫って来ました。
ですから独裁を当面大目に見てもらう方式は、時間の経過で無理が出て来て独裁は自然崩壊するので、アメリカとしては先ずは市場経済化を迫る方が合理的です。
北朝鮮は国民の反米意識が具体的ではないとしても、中国同様に民主化要求には絶対従えませんから、今のところこの面で6カ国交渉が行き詰まっている状態です。
中国がグーグル事件以降、民主化要求に逆切れ的拒否反応・・・開き直って膨大なアルバイトを雇ってネット検閲して都合の悪い文字が出れば直ぐに消去する体制を維持しているのは、政権崩壊が迫って来たことの逆証明と言えるでしょう。
民衆暴動に対する中国の必死さが、ここ数年の北朝鮮問題の交渉停止に連動していると見るべきでしょう。
北朝鮮が最近打ち上げ失敗したロケットの砲身?が中国製であることが報道されていましたが、中国が北朝鮮の強硬態度を背後で後押しているのは、アメリカによる民主化要求に対する利害が一致しているからです。
対北朝鮮関係は、米中対決が露骨になってくれば来るほど、何ら進展しないことにならざるを得ません。
我が国では中国の海洋権益拡大志向・・小さな島の取り合いだけが注目されていますが、ヘゲモニー争いは国単位でみれば協力国の奪い合いですから、アジアにおける親密国の奪い合いに関する米中角逐が始まっていて、中国の影響下にあったミャンマーの引きはがしにアメリカが成功したところです。
ミャンマーは、政権が個人崇拝になっていないのと政権の腐敗が進んでいないので国益にさえなればある程度民主化に応じても良い状態なのでしょう。
世界中で中南米に始まり多数の独裁政権がアメリから公認されて来た(韓国だって全斗換大統領までは軍事政権でした)中で、ミャンマーだけが経済制裁を受け続けて来たのは、イギリス支配を軍事力で覆した恨みが底流にあるからでしょう。
軍事独裁政権特有の一族が要職についたり、私腹を肥やすような腐敗はミャンマ−ではないように見えます。

米英系支配の終焉1

日本がアメリカによる言いがかり戦争に負けて以降、アメリカが世界のマスコミを動員してどのように言い繕おうとも、アメリカは強い=怖い国だと言う恐怖感が世界中に浸透しています。
最近ではほぼ言いがかりとしか言えないような2回にわたるイラク戦争がその象徴ですが、この見せしめ侵攻に恐れた結果、暴れん坊で鳴らしたリビアのカダフィ大佐もその後アメリカに屈服しました。
この屈服による権威喪失が底流にあって、昨年のリビヤ騒乱による政権転覆に繋がったのです。
彼の場合、アメリカに楯突くことで・・反米教育して支持を維持していたのですから、アメリカに楯突けなくなれば、逆に反米意識を刷り込まれている国民の信望が失われるのが必然です。
(日本批判教育で政権維持している中韓両国政権にとっては、日本との妥協は自分のして来た思想教育に反する結果・・どの政権も弱腰外交・権威失墜になるので、いつまでも日本批判をやめられません。
それどころか、失政隠し・得点稼ぎのためにエスカレートする一方になるのが一般的原理です。
・・反日反米・あるいは異宗教批判その他、他民族を非難し続ける教育を一旦始める収拾がつかなくなる・・この教育をやめても効果が出るのには数十年単位の時間がかかるので、どの政治家もそのようなリスクを取りたがりません・・この結果いつか戦争で決着がつくまで突き進むしかない危険がありますから、こうしたことを一旦始めるとがん細胞のように過激化して行くしかなくなるので、お互い民族の不幸ですから、政治の世界では絶対に始めては行けない禁じ手と言うべきです。
話題がそれますが、反米指導者のカダフィ政権が転覆したのは、彼の失脚が反米の旗印をおろしたことに原因があるのですから、民主化された?次期政権が親米になる訳ではありません。
逆に統制の効かない原理主義的反米国家になってしまう可能性の方が高いでしょう。
イランのパーレビ体制崩壊の場合と同じです。
今回のチュ二ジュアに始まる群衆蜂起・政権崩壊(エジプトも含めて)は指導者が良いようにアメリカに首根っこを押さえられていることに対する民衆の不満が原因ですから、この波及を中国に期待するのはまるで見当違いでした。
世界中で諜報機関を利用して各国の指導者の弱みを握ってはアメリカに都合のいい政権を作って来たアメリカのやり方は、草の根の情報媒介機器・ネットの発達によって、逆回転し始めたと見るべきでしょう。
アラブ世界の騒動をネット発達による民意実現と賞賛しているマスコミ大手はこの動きが中国に波及することを期待する報道が目立ちました。
アラブ諸国での反米意識実現のための民衆蜂起も一種の民主化運動と言えないことはないとしても、アメリカ型民主主義の実現・・親米政権の実現とは方向性がまるで違うのに、敢えてアメリカに都合の良いようにマスコミは単純な民主化の動き・・すなわちアメリカ型民主主義の勝利の如く誤報道して来たのです。
中国指導部はアメリカの言いなりではないので、アラブ諸国の民衆の動き(民主化運動と言えないことはないとしてもそのエネルギーが反米にある以上)が中国にそのまま波及することはあり得ません。
中国政府としては、アメリカによる民主化要求に応じていると一党独裁が崩壊する危険があるので、これが怖いのでアメリカの言うとおりには出来ません。
中国はアラブの騒乱を見てアメリカの民主化要求に反して、思想統制強化に精出したのは立場上当然の適正対応でした。
これの端的な意思表示・・一種の手切れの始まりがグーグルの中国市場撤退事件だったし、ノーベル平和賞に対抗した孔子賞の創設だったことになります。
どこの国でもカダフィ大佐やエジプトのムバラク大統領のようにアメリカに屈服すれば、却って権力維持が難しいとなれば、逆にアメリカ支配に対する対抗心・教育をエスカレートするしか権力維持が出来ません。
世界中がアメリカに屈服してアメリカ礼賛の(民主化の進展)教育(ミャンマ−がその1例です)をするか、国内反米勢力あるいは民主化要求を無視し続けるためにアメリカに正面から対抗するかの二極化して来たと言えます。
これが中国による航空母艦建造や海洋権益拡大要求等アメリカの覇権に対する挑戦活動の拡大に繋がっているのでしょうし、アメリカも中国が対アメリカ敵対路線に舵を切ったと見て、アフガンや中東へのコミットを減らして、冷戦時代のような(勿論同じではありません)中国封じ込め・対抗戦略に舵を切ったことに連なります。

米英系マスコミ支配1

ポツダム宣言とその前のヤルタ会談等を見れば、米英露中としては、日本をアメリカ支配のフィリッピン等と同じアメリカの支配下・植民地にしてしまい、競争相手として復活して欲しくなかった・工業国として復活させるつもりがなかった筈です。
ところが、アメリカは朝鮮戦争を契機として強くなり過ぎた中ソを相手にするために、味方を増やすためには、日本を独立させて工業力を復活させるしかなかったと思われます。
独立させるとしてもその後のことを考えると周囲の中韓といがみ合わさせておくことは、アメリカにとって利益です。
日本の独立を認める代わりに日本弱体化=孤立化・・半永久的に日本に力を付けさせないために周囲の中韓やアジア諸国から道義的非難を絶え間なく起こさせて、日本のマスコミに対しても、これに呼応して「そうだ日本は悪いことをした」と宣伝させて既成事実化して行くことがアメリカの基本政策だったと思われます。
インド支配はカースト制助長・強化して反目させあるいは地元勢力の争いを激化させて成功したものですし、インドを独立させるときもヒンドウー教とイスラムの反目を助長して、インドとパキスタンに分裂して独立させた結果・・・今でもパキスタンとインドとは宿敵状態のママです・・独立を認めたのと同じやり方です。
米英の世界戦略はいつも現地勢力を反目させて消耗させることにありました。
米国主導の戦後秩序を見ると米国の意図によるとは限らないまでも、世界中あちこちで分断国家が誕生し、同一民族の反目状態が発生したのは偶然のことではないでしょう。
アラブの真ん中にイスラエルを作ったりどこもかしこも、紛争の種をまいて歩いたような戦後秩序でした。
ソ連が崩壊し、共産圏がアメリカの大きな敵ではなくなったときに、アメリカの矛先・抑止するべき相手としての関心は、再び半分日本へも向けられるようになった可能性があります。
(ちょうど、ジャパンアズNo.1という標語が溢れた時期でもあり・・ちょっと日本が有頂天になり過ぎた時期でもあったことがアメリカの警戒心を招いたのです)
この時期に行われたのが、江沢民のアメリカ訪問時における第二次世界大戦時の対日共同戦線を強調した演説であったことになります。
アメリカがこれに内々応じたことから、中国は自信を持ってこれ以降日本に対する歴史批判を繰り返し、国内でも反日教育をするようになったと思われます。
ところで、個人の生き方を考えてみるに、自分の立場を良くするために、陰でこそこそと人の悪口を言いふらしたり陰で嘘を言うようにけしかけているのって、良き友人でしょうか?
我が国の道徳ではこんなことは最も忌み嫌われる生き方ですし、またみんながおおむね陰口をきかない道徳を守っている社会です。
ありもしないことでもでっち上げて、目先の自分の利益のためには世界中に嘘を嘘と知りつつ吹聴して回るのが正しいと思う民族がまわりに一杯(言っても中韓両国だけです)あり、それを絶え間なくけし掛けている国があるという現実とどう向き合って日本は生きるかです。
国際政治は、良き友人でなくともつき合わなければならないのが厄介です。
この端的な例が南京事件であり慰安婦問題であったでしょう。
今になると、ネット報道の充実で中韓の主張は最近始まったことに過ぎず、全くのでっち上げと分ってきました。
(本当にあったことなら極東軍事裁判で何故主張すらなかったのかということです・・当時は敗戦国でどんなインチキっぽいことも反論すら許されないし反論の証拠集めすら出来ない状態でしたのに・・)
マスコミはこうした事実を全く報じないで韓国や中国の言い分ばかり報道して来たので、(アメリカの顔色を窺うしかないので、仕方がなかった面があります)我々国民は本当にあったことなのかと誤解している人が大半でした。
「そんな悪いことをしたなら謝るしかないだろう」と思う人が多かったのです。
現在米英が牛耳る世界道徳は、力関係次第・多数派を形成さえ出来れば、嘘を強制しても良いし何をやっても良いと言うことなのでしょうか。

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