昨日サムスンの国外移転の実態を見ましたが、日本代表的企業トヨタで見ると、今なお国内生産比率が、約3割台を維持しているのとは大違いです。
(民族資本か否か・・・目先の利ばかりではなく、国内生産をなんとか維持しようとする「根性」の違いでしょう)
https://www.toyota.co.jp/jpn/company/about_toyota/data/monthly_data/j001_18.html
2018年 トヨタの自動車生産台数(単位:台)
上記によると、1〜11月までのデータで世界生産9,775,324台で国内生産約390万台(関連企業別データになっているので国内合計は私が概略計算したものです)ですから、18年でもまだ国内生産を3割以上を維持しています。
日本の方が韓国や台湾等へ早くから国外進出してきたのですが、それでもこれだけの国内生産を維持しているのです。
韓国は諸外国と比較して内需が振るわない理由は、国内生産比率を維持する政策採用の差にもよるでしょう。
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/29282.html
登録:2017-12-19 06:55 修正:2017-12-19 21:51
韓国の内需比重はOECDで下位圏
・・・韓国の内需の割合は下落傾向を見せた。1996年には78.4%だったが、2015年には53.4%で、20年間で25.1%pも下がった。10年単位で分析してみると、1996~2005年の平均は70.1%だったが、2006~2015年には56.0%と、やはり14.1%p下落した。
18日、国会予算政策処が発行した「内需活性化の決定要因分析」報告書によると・・・消費支出成長率を引き下げたのは、国内家計消費支出だった。この10年間、家計消費成長率(1.91%)は非営利団体消費成長率(7.21%)、政府の消費成長率(3.70%)より低かった。家計消費の成長を妨げる障害物は、相対的に低い可処分所得と消費性向、高い物価水準だった。
金融危機以降内需が縮小する一方・・その原因は家計の消費率が過去10年間で1、9%しか上がっていないことによると言うのです。
この間の韓国名目GDPは下記引用グラフの通り、1直線で(目見当で約1、8倍)上がっているのに家計消費が10年間累積で1、9%しか上がらないのはGDPアップの恩恵が一般家計に行き渡らない仕組みになっていることを表しています。
この10年間で韓国GDPがどれだけアップしたか?(1、9%なら整合します)
世界経済ネタ帳です。
https://ecodb.net/country/KR/imf_gdp.html
上記は「名目」GDPですから、極端な例で仮に物価が1、8倍になっているとして、この間家計手取り・「借金等支払い後自由に使えるお金」が1、9%しか増えていないと極貧化が進んでいることになります。
この間の物価上昇率がゼロとしてもGDP伸びの1割しか生活水準がアップしていない点は同じです。
企業の儲けを外資が国外に吸い上げ、その残りでもらった給与を更に町金融や銀行あるいは教育費に持っていかれる社会です。
韓国の場合、進学率が異常(産業構造に合わない・・卒業しても就職先がないい)に高い上に、サムスン等の大手企業や国家公務員等への就職予備校に通わせる(合宿形式が多い)ために親は莫大な教育費を負担しています。
売春稼ぎが一般化しているのはこの教育関連債務返済のためとも言われています。
2月4日に紹介した通り家計債務が多いので、「教育費負担➕借金支払い後自由に使えるお金が名目?1、9%しか増えていない」ということでしょう。
高利貸しへの返済のために売春して1日10万稼いでも、9万5000円が高利支払いになっていれば食うや食わずですから、給与統計やエコノミストのいう可処分所得だけ見ても本当の生活水準はわかりません。
実際の消費水準が国民の本当の生活水準でしょう。
http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/4797491.html
にピーナッツ事件の背景(一生懸命勉強して大企業に入ってもちょっとしたミスがあれば生まれつきのオーナー一族に土下座させられるどうにもならない格差)と教育費負担による老後資金枯渇・家庭崩壊を活写した朝鮮日報の引用記事が出ています。
企業利益は金融利益として株主や社債の保有者に還元されるのですが、韓国の場合多くが外資支配ですので国外流出・・財閥系等特定階層以外で金融資本を持たない国民に恩恵が行き渡りません。