マック騒動など連続した品質騒動が中国政府の意図的行動米企業に対する締め付け戦略によるとすれば、これらの法制度的仕上げが外資に知財提供を強制する法令の制定でしょう。
https://www.ngb.co.jp/ip_articles/detail/1642.html
2018年米中貿易摩擦の焦点、「強制的技術移転」政策とは — 「自主創新政策」摩擦への遡り
2018/12/20
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自主創新を実現するための政策とは、「政府調達規則」、技術標準化政策(特許取扱い規則)、独占禁止法、ハイテク企業認定規則、特許法(改正)など、さまざまな分野にわたって展開されており、2009年辺りからそれぞれの具体的規則案が明らかになるにつれ、その強気の姿勢ゆえに(「中国市場にアクセスしたいならば、あなたの技術・知財を開示・提供してください」といった「強制的知的財産移転」タイプの要件が含まれている)、2006年の発表当時はさほど注目されなかった自主創新政策が、俄然注目(警戒)されるようになりました。
・・・・中国政府向け調達品は1兆ドルの巨大市場になっているといわれています(政府機関だけでなく、国有企業による調達も含む)。米国をはじめ多くの外資系企業がこの巨大市場の開放を求めているわけですが、すでに2003年に施行された政府調達法が自国製品、工事及びサービスを優先的に調達することが明確に規定されているなど、もともと外資系企業にとってはハードルの高い状態が存在していました。
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そのような環境の上に、さらに自主創新政策に基づき、中国の特許・商標が使われた製品を優遇する旨の規則案が出されてきました。
例えば2009年に開始された自主創新製品認定制度では、政府調達品として優遇を受ける条件として、(1)認定申請人の製品は「中国の知的財産とブランド」を所有していること、(2)申請人は、かかる中国知財を合法的に有する中国企業・団体であること、(3) 申請人によるかかる知的財産の使用、取扱、二次的開発は、外国企業とは完全に切り離されていること、(4)申請人が対象製品の商標を所有しており、その商標の最初の登録場所が中国であり、外国ブランドとは切り離されていること、が掲げられていました。
上記の通り2009年頃には、日本企業で言えば知財があれば中国合弁企業の権利にしないと操業許可しない・・高度部品も現地生産現地企業特許にしないと参入できない露骨な制度になっていたのですが、こういう理不尽なことが報道されるようになったのは(私が知らなかっただけかも知れませんが)まだ数年〜4〜5前頃からではないでしょうか?
尖閣諸島問題では、中国漁船が海上保安庁の巡視船に自分から体当たりして来たにも関わらず、民主党政権がこの事実を公開できず、義憤に駆られた保安庁職員が私的に映像公開してようやく国益を守れた事件が知られていますが、日本(メデイア)は不満があっても正面切って文句を言えない弱い立場であったことが今になると分かります。
年末から日韓関係の新たな火種になっている韓国軍艦艇による日本の哨戒機に対する攻撃用レーダー照射事件については、日本政府は「上記教訓を踏まえて」直ちに公表し、韓国がこれを否定すると追加して動画も公開しましたが、相手が弱小国だから遠慮なくしているに過ぎないとも言えます。
中国の自分勝手な行動をトランプ政権になってようやくアメリカが問題にし始めると日本メデイアも追随して公表始めたようです。
ここ数年グローバル化に疲れてきた人の反発が強くなっていますが、これを受けたトランプ政権誕生以来自国主義の主張が世界的に顕著になってきましたが、・・これまで人道主義などの理念先行で、各民族の発展段階や国情・歴史の違いを無視しすぎる傾向が強すぎたことが反発を生むようになった基礎的原因ではないでしょうか?
お互い主権尊重で、その国での行為はその国の法律や運用基準で運用するべきではないでしょうか?(行為地法の原則)
ファーウエイの副会長逮捕事件で知られるように、アメリカンファーストといいながら米国は、自国法で禁止したことを諸外国の企業等が自国内で違反していないニコ関わららず・・諸外国内で米国法違反を行っただけでも(イラン制裁に違反した企業は米国内での金融取引禁止)米国の法律違反を理由に金融制裁など行うことができる仕組みです。
いわば国内法を世界中に適用するが、自然人の場合身一つなのでよその国で米国法に反しても合法的に逮捕できない(CIAが非合法に暗殺などしていた?)ので、米国内に来た時に逮捕するしかないのですから、それほどの害がありませんでした。
日本の刑法を年末に紹介しましたが、例えば日本国民に対する殺人犯は国外犯でもニッポン国内にきたときに処罰できますが、殺人犯は世界中どこでも処罰される自然犯なので世界的軋轢をおこさないのです。
環境や労働法規、金融、建築その他各種規制は国によって違いますし、まして国際紛争解決手段としての規制法・・A国がB国を処罰する法令の場合、C以下の諸国が同調するかどうかは保障の限りではありません。
世界企業の場合、自然人と違い分身が世界中にあるので、エジプトにある企業子会社がイランと取引しても米国に所在する事業所を処罰できる形になると、事実上力のある国の政策とその企業本国政策と矛盾する場合、弱い国に所在する企業は、世界中で市場支配力のある国の法令に優先的に従うしか無くなります。
例えばある企業のアフリカや中国での生産でアメリカの環境規制や労働規制に違反している場合「アメリカ国内での販売禁止あるいは、後進国の企業トップが訪米した時に検挙される」となれば、後進国でも米国基準に合致した工場や最低賃金を払うしかなくなります。
ココまでで行くと主権って?何だ?となりますので重要な国策以外には発動しないで自制するのが現実的運用ですが、原理論的に徹底すれば国外でも麻薬売買など許すべきではないとか売買春を許すなとか、言い出せばすべてその国の法律違反=その国の道徳基準ばかりです。
例えば、アラブの人がくれば、一夫一婦制に反している他女性の車運転禁止、スカーフ着用強制などの女性差別・・カトリック教徒が離婚を禁止しているのは憲法違反だとか言い出したら収拾がつかなくなるに決まっています。
日本人がアラブに行けば、日本国内でアラブの法律違反している(例えば豚肉食禁止の法律がある場合)ことを理由にいきなり検挙され、アラブの男性や王族がくればアラブ国内での女性差別で日本で処罰されるとなれば、どうなるでしょうか?
アラブでは王族は処罰対象でないとすれば、それも日本憲法の法の下の平等違反で問題外の主張になります。
貧困国で児童を学校に行かせずに働かせていれば、日本基準・人権尊重運動家からいえば児童虐待・・児童保護法違反で、軽い罪ではないでしょう。
貧困国の成人がきた時に児童虐待で処罰しろ言うのでしょうか?
このように「自国の法律を国外のひとが、国外でも侵してはならない」とすれば蜂の巣を突つくような混乱状態になります。