占領政治と警察組織解体(旧警察法〜現行警察法)

在日問題に逸れましたが占領政策・・警察法に入ります。
先ず、旧警察法から見て行きましょう。
ウイキペデイアによります。
旧警察法
自治体警察はすべての市および、人口5000人以上の市街的町村に設置されると定められた。市町村長の所轄のもとに市町村公安委員会を置き、自治体警察を管理するとされた[1]。経費はすべて当該自治体の負担とされた。
自治体警察の法執行官は、最高責任者である警察長と警察吏員(現行法における警察官に相当)によって構成された。
小規模の町村にとって警察経費は重い財政負担だった。1951年に一部法改正が行われ、住民投票の付託で自治体警察の存廃ができるようになると、自治体警察の返上が相次ぎ、ほんの僅かな期間に1千以上の自治体警察が廃止された。」
「自治体ごとに小分けにされた警察は広域犯罪に対処することができず[3]、戦後の混乱期にあって増加する犯罪に的確に対処することが難しい事例もあった。さらに自治体警察は地元に密着していることから、暴力団などとの癒着も横行していた。」
「様々な問題を受け、1954年(昭和29年)に全面改正された現行の警察法が施行された。」
私が子供の頃に住んでいた5000人以上の農村規模(子供の頃の目分量では約1km四方のほぼ正方形的地形でした)でも設置ですから、経済的に無理がありました。
小さな村にまで警察を置くのは一見警察官が増えるかのようですが、細分化してしまう結果、却って一定規模の警察署がなくなりどこの村や町にも一人か2人しかいないのでは、複数犯・・集団化した暴徒や広域犯罪に対応出来なくなります。
ウイキペデイアでは暴力団と癒着と書いていますが、1〜2人に細分化された警察では、物理力で優る暴力団に頼るしかない面があったことが推測されます・・これが田岡組長の自伝で語られている真実でしょう。
比喩的に言えば「10万の軍が展開」と言っても、1km四方に一人ずつ配置では軍隊の役割を果たせないと言えば分りよいでしょうか?
これが朝鮮人の違法行為続出を誘発した制度的原因ではないかと思います。
占領軍は治安悪化・・警察組織解体を目指していた・・混乱が広がれば軍が出動してやる・・占領・軍政を長引かせる思惑もあったのでしょうか?
案に相違して食うに困っていた筈の日本人の犯罪は広がらず朝鮮人の犯罪ばかり広がったので支配の手先・道具として朝鮮人を使うのは無理となりました。
占領長期化・・軍による直截支配の思惑が狂い結果的に支配道具として利用する予定だった朝鮮人を(数日前に紹介した首相官邸事件や神戸の非常事態宣言に至る事件のように)鎮圧対象にするしかなかったのです。
昭和29年・現行警察法でも市町村単位から県単位に引き上げただけで、自治体警察の原則が今でも残っています・・。
日本は律儀ですからアメリカの残した基本・・自治体警察の基本までは手を着けられなかったとも言えます。
自衛隊を作りながらも平和憲法自体をいじらないのと同じで大人の智恵です。
ウイキペデイアの続きです。
「1952年、日本が独立を回復すると、旧警察法に内在する問題を根本的に解決すべく、警察制度改革が始まり、1954年6月8日、旧警察法を全面改正した新警察法が公布され、同年7月1日から施行された。新警察法では、従来の国家地方警察と自治体警察による二本立ての制度を廃止し、新たに警察庁と都道府県警察を発足させて、日本の警察機構を再び中央集権化した(地方警務官も参照)。また、内閣の責任を明確化すべく、国家公安委員会委員長に国務大臣を充てることになった。
以下は政府公報からの引用です。
警察法(昭和二九年 六月 八日法律第一六二号)
(警察の責務)
第二条 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。
第五条  国家公安委員会は、国の公安に係る警察運営をつかさどり、警察教養、警察通信、情報技術の解析、犯罪鑑識、犯罪統計及び警察装備に関する事項を統轄し、並びに警察行政に関する調整を行うことにより、個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持することを任務とする。
  2、3項省略
 4  国家公安委員会は、第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務について、警察庁を管理する。
一  警察に関する制度の企画及び立案に関すること。
二  警察に関する国の予算に関すること。
三  警察に関する国の政策の評価に関すること。
四  次に掲げる事案で国の公安に係るものについての警察運営に関すること。
イ 民心に不安を生ずべき大規模な災害に係る事案
ロ 地方の静穏を害するおそれのある騒乱に係る事案
ハ 国際関係に重大な影響を与え、その他国の重大な利益を著しく害するおそれのある航空機の強取、人質による強要、爆発物の所持その他これらに準ずる犯罪に係る事案
五  第七十一条の緊急事態に対処するための計画及びその実施に関すること。
六  次のいずれかに該当する広域組織犯罪その他の事案(以下「広域組織犯罪等」という。)に対処するための警察の態勢に関すること。
イ 全国の広範な区域において個人の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を害し、又は害するおそれのある事案
ロ 国外において日本国民の生命、身体及び財産並びに日本国の重大な利益を害し、又は害するおそれのある事案

第一六条 警察庁の長は、警察庁長官とし、国家公安委員会が内閣総理大臣の承認を得て、任免する。
2 警察庁長官(以下「長官」という。)は、国家公安委員会の管理に服し、警察庁の庁務を統括し、所部の職員を任免し、及びその服務についてこれを統督し、並びに警察庁の所掌事務について、都道府県警察を指揮監督する。
(所掌事務)
第一七条 警察庁は、国家公安委員会の管理の下に、第五条第四項各号に掲げる事務をつかさどり、並びに同条第五項及び第六項に規定する事務について国家公安委員会を補佐する。
第三六条 都道府県に、都道府県警察を置く。
2 都道府県警察は、当該都道府県の区域につき、第二条の責務に任ずる。

上記のとおり、16条2項によって、警察庁長官は「所掌事務について」都道府県警察の指揮監督出来るのですが、肝腎の所掌事務は国家公安委員会の事務を担当する事務部門でしかありません。
第17条を見ると、警察庁の庁務には第2条記載の本来の警察業務が所掌事務に入っていないのですから、企画立案・統計調査などが主任務で具体的事件に対する指揮監督権がありません。

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