緊急時対応法令(流言飛語1)

新型コロナ特効薬がまだない・・科学的に不明・・大災害の最中=真相不明のパニック時に・トイレットペーパー不足のような流言飛語が飛び交うのと似ている状態です。
・・関東大震災時に不逞鮮人が何をするかしれないという噂が広がったと言われる・事実かどうか不明ですが・・この一種でした。
メデイアは、流言飛語を慎むべきという強化宣伝する役割を果たす一方で、「自分の方だけは格別の扱い」としてお得意の政治批判のチャンスとばかりに精出します。
政府が何か決めると一波万波の波及効果が起きるので、相応の準備がいることをホテルでの受け入れに関連して説明してきましたが、これを無視して決断が遅すぎると批判し、ある程度の準備をして政権が決断すると今度は準備不足でその被害を受ける方の手当がお粗末だ、遅すぎると批判します。
政権批判のできない中国の場合、自画自賛・・「独裁政権の方がうまくやれたお手本だ」これがこれから求められる政治体制と自慢し国際標準化を露骨に主張し始めました。
緊急時には平時のルールそのままでは動きが取れないのは明らかですが、新薬承認手続き一つとっても治験作業に数年かかる手順を踏んでいるのでは緊急時に間に合わないのは明白ですしこの種のことは無限にありますが、いわゆるPC主張の行き過ぎで政府要人も医学界あるいは医薬品業界〜厚労省も怖くて思い切った決断が何もできない弱点が表面化しています。
政権が想定外のコロナ災害に対応するために新機軸で対応しようとすると、官僚組織はに既存法令の運用枠内でどこまでできるかの作業が先に立つ・もともと既存法令制定時の目的の枠を超えた運用を求めるものである以上は、既存の法令の従来解釈では無理な運用の要求になるのが原則です。
慎重な手続き枠を突き破った思い切った策の必要性ですので、概ね抵触するに決まっているので、こういう具合に捻ればなんとかなりますという知恵にある官僚のひねり出しに頼るしかないのが現実です。
そいう場合運用の微修正が限度ですので抜本的大胆な施策を展開するのは無理があります。
こういう矛盾というか、日本の硬直性がイラク特措法やソマリア特措法(正確な記憶がないのでうろ覚えの命名です)その他でいつも元の基本法の目的変更を主目的にしながらも元の法律と矛盾しないように特措法で処理するので、特措法の使い勝手が悪いのが原則です。
国外派兵反対の野党の主張に押されて、危険地域に行かないという変な縛りをつけたソマリア派遣だったかで、緊迫事態があったかなかったか?と言う、枝葉末節?の国会追求が延々と続き当時の稲田防衛相の辞任につながりました。
本来軍を派遣する必要があるのは、危険だからであって物見遊山に行ったのではありません。
こういう馬鹿げた議論にうつつを抜かすしかない国会の現状は憂うべきです。
自衛隊派遣必要性を認めるかどうかは「人命を賭しても国際協調する必要があるかどうかの判断」が本来でしたが、国外派兵は憲法の平和主義精神違反という教条主義論に負けてこういう変な海外派兵法が成立するしかなかったのです。
イラク派兵も自衛隊自体が攻撃されないと近くにいる多国籍軍の防衛に協力できないなどの不都合が指摘されていましたし、直近ではイランとサウジ(バックの米国)間の緊迫によるオマーン沖シーレーン確保のための米国主導の国際共同歩調では海賊対策の法律の流用?による特措法?での自衛隊艦船派遣のために海賊でないイラン政府軍の正式な攻撃があった場合どう対応できるかの基本が詰められないママの船出でした。
教条主義的主張がなぜ現実無視の力を持つか不明ですが、選挙結果によると野党の支持率は微々たるものなのに憲法論になると野党の影響力が支持率以上に強いのは、憲法学者や、これを大規模宣伝するメデイア界の政治的立場の偏りが原因でないかという主張は、結果から見ると合っているのかも知れません。
今回の新型肺炎・・いわゆる超国難に際しても、抜本的法令改正や非常時の憲法停止が諸外国のようにできないので、解釈変更しか打つ手がない後日の国家賠償や責任者の民事・刑事責任追及が待っている仕組みでは誰も思い切った手(法改正さえも憲法違反で後日追求され個人責任追求が怖く)を打てません。
たとえば輸血製剤事件で刑事処罰請求を受けた関連省庁や学者は怖くて治験手続き簡略化承認・・新薬に手を出せない状況らしいです。
今回の緊急事態を宣言しても、要請しかできないし、要請対象すら政令?か規則等で厳しく縛られている・・補償が前提になるのは憲法秩序一時停止を前提しないことから、何をするにも憲法違反・国家賠償等の恐れ検討が先に立つからです。
諸外国の果断な施策に比べて安倍政権は・という批判的メデイア論調が多いですが、一方で緊急時の憲法一時停止の憲法改正反対の野党支持の立場がかなりはっきりしていますので、ただ現政権の対応能力不足を滲ませ、それとなく安倍政権の迷走ぶりを浮き彫りにする戦略のように見えます。
上記の通り憲法制約を厳しく主張しながら諸外国のような果敢な政策断行を求める矛盾を隠してメデイアが政権の迷走イメージを膨らませるのは、一種の流言飛語の類ではないかの疑問で書いています。
トランプ氏はコロナ感染が米国で拡大始めると真っ先に(3月19日)戦時下発言をして昨年から続く対中対決の延長図式に持ち込み、戦争時は国防の必要があれば民間企業に対して特定品の生産命令できるという古い法律を引っ張り出してGMに医療機器緊急生産を命じました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57369910Y0A320C2000000/

トランプ氏、GMに人工呼吸器生産命令 国防生産法適用
2020/3/28 1:21 (2020/3/28 6:42更新)
トランプ氏は18日、呼吸器やマスクなど新型コロナへの対応に必要な医療品を確保するため、1950年の朝鮮戦争下に成立した国防生産法を発動した。ただ実際に企業に具体的な命令を出すのはためらっていた。

トランプ氏は選挙対策もあって?国内対決棚上げ・・いつも標的の必要なアメリカ的発想で3月19日には戦時下発言をして昨年から続く米中経済対決を格上げして対中悪感情をそれとなく煽ってきました。
上記マスク等を中国に頼っている状態は危険が大きいアッピールの他に・経営苦境にあるGM救済・製造業国内回帰にもつながるというアッピールの一環でしょう。

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