水質汚染2

 

偶発的な雨による偶発的放射性ヨウ素の検出・・数日でまた消滅します。
千葉より数日早くヨウ素が出ていた東京・金町では既に検出されなくなっていますし追っかけて、3月26日にヨウ素が検出された柏井浄水場もヨウ素が直ぐに100以下になっています。
柏井浄水場は,印旛沼から引いている水・・ひいては利根川水系ですから、長期的には利根川源流域の土壌汚染が気になるところです。
源流域の土壌汚染によるものが首都圏で出るようになると、これは数日や1週間程度でどうなるものではなく年単位になってきますので(セシュウムの半減期は30年とも言いますが、セシュウム137の体内半減期は原子力資料室情報の記事によれば100日だそうです)・・セシュウムがほんとに危険かどうか分りませんが・・・この水を使えなくなってしまうとすれば、ペットボトル程度で補充が出来ないので、首都圏脱出しかなくなるかもしれません。
ちなみに放射性ヨウ素の半減期は8日ですので,土壌汚染からしみ出して来るまでにはなくなってしまうでしょう。
そうするとその他の放射性物質ですが,「これの危険性は何も分っていない,分らないから怖いんだ」と言う変な論法で,国民を怖がらせて来たこれまでの政府・識者の結果責任がここで出て来たのです。
これまでの反核・反原爆論の基礎として、放射能の害はどんなに怖いものかとせっせと訴えて来た日本政府の国際的主張が国際的に徐々に認められて来たので,今更放射能が安全だと言えなくなって来たのが苦しいところです。
従来の日本政府の主張からすれば、家庭の使用だけではなく,各種食品工場が成り立たない・・八百屋も魚屋も水道水で洗えないと商売になりません。
食品関連だけではなく各種工業製品もすべて大量に水を使用しますが、この使用水が放射能汚染水としたら海外でも売れなくなるのは明らかです。
さしあたり鹿島臨海工業地帯製の製品は、汚染された筈の海水を大量使用していることから,直ぐにも海外で問題になる可能性があります。
このようなことになる前に何とか原発問題を収束して欲しい、これが出来なければ,我が国経済は壊滅的被害を受けることになると危惧して,おっかなびっくりの警察庁の放水態度を見て驚いてしまったのです。
そこで普段のコラムを中断して決死隊がいないのかとMarch 18, 2011「原発事故防止と自衛隊・警察の役割」を書きました。
原発問題は、東京電力や首都圏住民の心配問題を通り越した国家経済存亡の危機対処・・国防そのものであるとする意識です。
今では,武力侵略など滅多にないし、こうした自然の脅威こそ国家存亡の危機になるのですから日米同盟の真価は、この時こそ問われるとの問題意識で書いています。
実際に日本に限定した原爆戦になった時に、アメリカが本当に日本に代わって敵国を核攻撃してくれるのかについては,誰も信じていないでしょうが、今回のような核の脅威こそいくらアメリカが協力しても自分の国に危険がない分野です。
今後熟練した原発作業員が不足してくる事態が考えられますが、これにアメリカの作業員の協力が得られるかどうかです。
協力に参加する自国民の被爆のリスク程度の被害を理由にして危険行為を一切引き受けないのでは、イザと言うときの同盟の意味がないのではないか・・自衛隊と同様の疑問になります。
飛躍があるとは思いますが,「命をはって協力する」約束じゃないのかの疑問になります。
10人20人が協力した場合,少し被爆するリスクがある程度でも協力するのが嫌だと言う国が、一緒に戦争して何万人単位で命を落とす・あるいは片足切断等のリスクを負う覚悟があるとは思えません。
自衛隊同様に戦う相手が違うと言うことでしょうが、一方で放射能汚染を理由に厳しい輸入制限を率先するのでは、(情報開示の不十分な日本政府も悪いのですが・・・)日本人は納得出来るでしょうか?

水質汚染1

26日のニュースでは、千葉市の柏井浄水場3月25日採取分について放射性物質であるヨウ素が、130ベクレル検出されたことが出ていました。
成人の場合の基準値が300らしいですが、乳児の場合100ベクレル以上は、心配があるらしいです。
ま,数日くらいヨウ素が出ても何の問題もないし,まして我が家には乳幼児がいないので当面何の心配もないのですが、これが他の放射性物質に広がりあるいは長期化すると心配ですから水系が重要です。
ただし,我が家の水系をネットで調べてみると意外や意外、千葉市の柏井浄水場の水は千葉市の大部分と隣接する習志野市や船橋方面に供給していて,我が家の区域は例外的に千葉よりもずっと南の市原や君津の山奥の養老川や小櫃川(木更津の方に流れる川)の水を引いている水系らしいので、千葉市にある柏井浄水場の水は我が家とは何の関係もないことが分りました。
我が家に給水している市原市の福増浄水場では、ヨウ素だけではなくセシュームその他の放射性物質はすべて不検出でした。
千葉から房総半島を何十kmか南東に寄ったところを水源とする川ですから、そこまでは風向きに拘らず福島からの放射能が届いていないと言うことでしょうか?
個人的なことで恐縮ですが,私の個人的お知り合いの読者の方については,このコラム記事をお読み下さることで、ご安心下さるようご挨拶・・お伝えしておきます。
今後もっと放射能汚染が進んでも群馬や栃木から流れてくる水ではないので、自分のことを考える限り安心ですが、このコラムは日本全体の関心で書いています。
千葉東京でのヨウ素検出は、ここ数日の雨の影響らしく一過性に過ぎないようですが、March 24, 2011「原発事故と今後の見通し4(情報開示1)」で書きましたが、もしも、水源地帯が高濃度に汚染されると利根川水系の生活は壊滅です。
ちなみに東京でも東側の金町浄水場以外は、地域別に順に考えて行くと意外に利根川水系ではないようです。
西から見て行くと神奈川は相模湖系ですし,その次の川崎や東京西部または中央部は多摩川水系です。
(江戸時代からある五日市街道に沿ってある神田用水系・・・新宿西口再開発前には淀橋浄水場がありましたが,これも多摩川水系に入るでしょう)
東京中央部から東側のほとんどは荒川(隅田川も荒川の分水です)水系になりますので、利根川水系は意外に埼玉、茨城、千葉に偏っていることになります。
東京でも金町浄水場だけが江戸川(江戸時代に利根川から分離したものです)から取水しているので、利根川系になるだけと思われます。
旧地名表記で言えば,「葛飾」(江戸川とその上流の両端を葛飾と言います・・東京では葛飾区、千葉県側では浦安などは葛南地域、松戸方面は東葛地域と今でも言っています)の地域に限定されるのかもしれません。
江戸川を利根川から分離するまでは江戸時代には、この辺一帯と少し上流・・古河・水海道当たりまで水郷地帯だったのです(だから里八犬伝の歌舞伎でも結城合戦で船が出てくるのです)から、何故葛飾(葛は吉野葛や葛城山等の地名から分るようにどちらかと言うと山に自生するものですから・・)と言うのか不明です。
万葉集にも葛飾の地名は、真間の手児奈伝説に基づいて11首ばかり出て来ているのですが、下記のとおり、万葉仮名ですが・・葛飾の漢字が違います。
以下はwww6.airnet.ne.jp/manyo/main/area/…/katusika.html – キャッシュ – 類似ページからの引用です。

   壮鹿之 真間之井見者 立平之 水■(手偏+邑)家武 手兒名之所念
(勝鹿(かつしか)の、真間(まま)の井(い)見れば、立ち平(なら)し、水汲(く)ましけむ、手児名(てこな)し、思(おも)ほゆ)

  可豆思賀能 麻萬能手兒奈我 安里之可婆 麻末乃於須比尓 奈美毛登杼呂尓
(葛飾(かづしか)の、真間(まま)の手児名(てごな)が、ありしかば、真間(まま)のおすひに、波(なみ)もとどろに)

安能於登世受 由可牟古馬母我 可豆思加乃 麻末乃都藝波思 夜麻受可欲波牟

足(あ)の音せず、行かむ駒(こま)もが、葛飾(かつしか)の、真間(まま)の継橋(つぎはし)、やまず通(かよ)はむ

「壮鹿」をそのままカツシかと書き,「可豆思加」を葛飾と書き分けていますが,その根拠が分りません。
上記のとおり昔は水郷地帯ですから、鹿の生息地でもありません。
何時頃から「葛飾」と言う漢字を当てるようになったのか不明ですが,アイヌ語にの発音に対する当て字だったのでは、ないでしょうか?
01/10/05「汚水処理場と浄化槽1(公娼制度1」で広域下水道問題の書き始めに、松戸で汚水処理して江戸川に流した水をその数十〜数百メートル下流の金町で取水して,その地域の都民が飲んでいると書いたことがあります。
(松戸市民の糞便を処理した水を都民が知らずに飲んでいる構図です)
ですから金町でヨウ素が検出された報道の直後で松戸でも出たと報道されていましたが、当然のことです。

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