ドイツのホームレス実態続きです。
好調ドイツで深刻化する「見えない」貧困 人々は語らず、政治家も目を背ける
Dec 25 2017
◆ホームレス増加。低所得者向け住宅の減少が影響?
ドイツでは約86万人の人がホームレスとなっており、路上生活者は5万2000人、友達の家やシェルターを渡り歩く人々は、80万人以上だという。
DWは、ホームレスが増える原因のひとつとして、政府の補助を受けた安い賃貸住宅が減りつつあることを上げる。30年前の西ドイツでは400万戸の低所得者向け住宅があったが、現在では130万戸まで減少した。家賃は市場が決める今では手ごろな賃貸物件は稀で、特に単身者向けは高騰している。1700万世帯が一人世帯なのに、1~2ベッドルームのアパートは市場に520万戸しか出回っていない。その結果、一人暮らしの多い都市部の家賃が上がっている。
家賃を払えずに住む場所を失った人々は、ホームレスとなり比較的生き延びやすい都市部に集まる。
◆貧困は話題になりにくい?政治の対応も遅れている
政府の調査によれば、貧困の危機にある人は2014年には16%となり、1995年より4%増加した。失業率は非常に低いが、パートや低賃金、不安定な仕事に就く人々がより増えているため、経済成長の恩恵を受けられない人が増えているという。高齢者が最も打撃を被っており、貧困ライン以下で暮らす退職者は全体の15%だという(CNN)。ホームレス・シェルターで働く職員は、多くの人がひどい状況のもと暮らしているが、「ドイツでは、貧困についてあまり話さない」と嘆いている(The Local)。
貧困は確実に広がっているのに、ほとんどの政治家は先の選挙戦でも沈黙を守ったままだったとCNNは指摘する。
ネットによればドイツにはホームレスの政府統計がないとも書かれていて、慈善団体等の推計によっているようで、このため65万とかばらつきがありますが、米国よりひどい状態です。
なんとなく、コロナ禍での日本の死亡者(20年9月15日現在1,451)数と米欧の死亡者数の比較に似た傾向になっているのが不思義です。
ちなみに9月17日日経朝刊10p記載の世界各国地域新型コロナ感染者数(死者数)によれば以下の通りです。
米国 65544820(194536)
独 263222(9356)
日本は15日現在で厚労省発表では 感染者75,958 死者1,451とのことで、米国死者は日本の130倍以上、ドイツは約7倍です。
ドイツの人口は日本の約半分で比率が桁違いです。
コロナ禍による世界の死亡率は、ブラジルやインドを見ても社会格差比率に大方比例しているのではないでしょうか?
以上のように世界では優等生と言われるドイツでさえも格差社会の進行でホームレスが増える一方のイメージです。
欧米の格差は種として移民増加によるものでしょう。
日本では底上げが成功して多くの国民が豊か感満喫中ですが、貧困者がへれば助けを求める人も減るし貧困層をターゲットにして日常活動をしてきた共産党員も減り赤旗読者も減るのは当然です。
真面目にやってきた政党の活躍すべき場面がなくなったのは、貧困撲滅運動の成果であり、長年の共産党活動の成功の証であると自賛して、発展的解消を祝うべきかもしれません。
ただし保守系政党としては、長年の経済政策の成果というのでしょうが・・。
特定政党が貧困層を問題にしたから貧困がなくなるのではなく、日本社会は同胞・絆のつよい社会・・もともと大企業トップと庶民との所得格差の小さい社会である点から、経済成長の果実が底辺層にいき渡りやすい社会です。
この点経済成長がストレートに経済格差拡大に結びつく諸外国との大きな違いと言えるでしょうか?
日本の場合特殊政党が格差反対論を打たなくとも経済成長すると自然に底上げされる社会です。
要は成長戦略さえ軌道に乗せれば良いので、為政者にとって楽な社会ではないでしょうか?
欧米の真似をして格差反対だけ唱えてれば支持が集まると安易にキャンペインを張ってると政党の役割を果たせず支持が増えません。
貧困が減ってきたのは、貧困を頼りにしてきた政党には気の毒ですが日本社会にとって良いことです。