新規感染者増加率2→治癒期間短縮

治癒までの平均期間×新規感染中発症者=現存患者数ですから、地域医療キャパ内に抑えるには治癒期間を1日でも短縮する努力が重要です。
増加率マイナス・・・大事故で100人一斉に運び込まれてもその後の負傷者ゼロであれば、治癒期間平均10日でも30日でも100人のキャパで間に合います。
増加率±ゼロで毎日100人運び込まれると治癒期間10日(暗算で分かり良い数字にするだけの架空数字です)とすれば1000人分の収容能力が必要になり11日目から治癒者と新規患者発生が均衡します。
治癒期間9日ならば、医療キャパが900人分で足りるし治癒期間が11日ならば1100人分のキャパが必要ですから、治癒期間と新規感染数の抑制の双方が重要です。
昨日のニュースで20台の看護師さんが2月日に感染後重篤であったのが二回連続の陰性確認で治癒したとして退院(経過観察)できたという記事が出ていました。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/594612/

熊本市の20代女性看護師が退院 重篤状態から回復、県内1例目の感染者
市によると、女性は2月17日に発症し、21日に感染が判明した。市内の感染症医療機関に救急搬送され、25日に重篤化。人工呼吸器を装着して呼吸を管理した上で対症療法を続け、体力の回復を待っていた。
今月9日には人工呼吸器を外し、20日以降はほぼ軽快状態に。23日午後と24日午後のPCR検査で、退院基準となる2回連続の陰性が確認された。

これによるとおよそ2ヶ月間の入院だったことになります。
厚労省のデータを今朝(午前10時)現在で見ると熊本県の累積感染者6名しかないので一人が2ヶ月間入院していても熊本県にとってはどうってことがなかったのでしょう。
多くの人がこんなに退院まで長いと病床不足になり兼ねませんが、この点では中国武漢の投与実験では富士フィルム子会社の開発した薬品アビガンとかいう薬投与実験の結果目立って治癒期間短縮に効果があったという中国の発表は朗報です。
① 以下の厚労省データ3月25日発表データ(3月25日正午現在)によると感染者累計1193名、死者43名、退院者数合計310名です。
1193−816=377名は感染が判明しているが入院不要者ということのようです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10442.html

国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は1,193例となりました。
内訳は、患者1,055例、無症状病原体保有者130例、陽性確定例(症状有無確認中)8例となります。国内の死亡者は43名となりました。
国内での退院者は、昨日より9名増加し、310名(患者272名、無症状病原体保有者38名)となりました。

② 令和2年2月19日(水)発表資料によると(熊本の看護師さんの発症日)

国内では、2月18日に今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の患者6名(54例目から59例目)及び無症状病原体保有者1名の報告があり、プレスリリースを行いました。

③ 2020年3月10日(火)掲載

新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(458~503例目)

25日現在の要入院者816から同日までの死者43と退院者310を除いた残=現在入院者は、463ですから、これがどのくらい前からの感染者に対応するかを見ていきます。
感染者には463名の要入院者だけでなく入院不要者もいるのですが、25日のデータによる要入院者と入院不要者の比率は、816対377=1193ですから463名の要入院者に対応する入院不要者は、463×377÷816=262名(0,462)となり、
要入院463の時点では+入院不要者262=725の感染数時点となります。
725の感染者を引いた時点はいつかというと
25日の1193ー725人=488
感染者数累積が488になった日を見ると上記の通り3月10日発表データです。
4〜5日で退院する人も1ヶ月前後入院などいろいろでしょうが、平均数値として単純計算で、古い順に退院していると仮定すれば、3月10日頃までの発生患者全員が25日までに退院していても良い計算です。
単純化すれば、現在入院者の多くは3月9〜10日ころ以降25日までの16日間以内感染した数に対応する要入院者となります。
実際には、熊本の看護師さんのように2月から入院していてようやく退院した人もいるので、古い順に退院しているのではなく数日で退院する人も20日で退院する人などいろいろいるとしてもの話ですが、トータルでみると日本の入院期間が2〜3週間で済んでいる人が、多そうな感じです。
16日間程度で回転してれば、病床不足・・医療崩壊心配はなさそうで一安心です。
愛知県の報道が減ってきたかと思うと代わって東京で急速に感染者数が増えてきた危機感(昨日17人とか?)が生じていますが、東京の今後の心配はこれからのこととして今までの所だけ見れば、入退院循環がうまく回っていると見て良いのでしょうか?
クラスターがはっきりしない増加が増えると追い掛けきれなくなる→大変な事態になるリスクが高まります。
感染増加率が右肩上がりで治癒期間短縮が進まない場合入院患者が増え続けることになり医療崩壊に直面します。

民法改正に要する期間

GHQによる農業国家化の強制→都市住民復活に対する疑問もあった?上に、短期間での大改正でしたので時間をかけて多くの意見を聞く必要性を感じず?嫡出非嫡出子の差別が合理的という判断になったのでしょうか?
1年余りの期間が如何に短かったかについて、以下民法制定過程や最近の改正に要した期間と比較しておきます。
17年成立した民法中債権法改正案審議は、以下のとおり審議会で公式テーマになって(そこまで行くにはその前に学会や実務界での議論を経ています)からでさえ、約10年もの歳月を要しています。
http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201903_14.pdf

明治政府が民法を制定するに当たって参考にしたドイツ・フランス・イギリスを含むヨーロッパなどの先進国では、近年、民法改正の検討が進められています。例えば、ドイツは2000年に民法を改正しています。こうした状況のなかで、日本でも2009年10月から、法務省法制審議会において民法(債権法)の改正について検討が進められました。審議結果を踏まえて2015年3月に民法の一部を改正する法律が閣議決定され、2017年5月に成立したという事情があります。

しかも実際に施行されるのは19年からです。
もっと前の元々の民法を作るのにどれだけの期間がかかったかを見ておきましょう。
このコラムで06/04/03「民法制定当時の事情(民法典論争1)」や刑事法制制定過程のシリーズで明治維新以降の法制定過程を紹介しましたが、民放制定に要した期間だけ見るにはあちこちの引用が必要なので、他人様の文章の引用です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/

日本政府法制顧問のフランス人法学家ギュスターヴ・エミール・ボアソナードらが、1879年から1886年ごろまでに起草した日本の民法草案のひとつ。1890年に公布された旧民法(明治23年法律第28号及び第98号、財産編・財産取得編・債権担保編・証拠編・人事編全1762条)のうち、「財産編」と「財産取得編」の原案
現行の民法(明治29年4月27日法律第89号、明治31年法律第9号)が施行された。

明治23年民法・・ボワソナード民法(これが旧民法と言われるものです)は約11年かかってようやく成立にこぎつけたものですが、一回も施行されないまま現行民法が約10年かかかって明治29〜31年に成立しその後施行されます。
以上見てきた通り、国民生活の根幹をなす民法の成案作りには約10年はかかるのが普通でしょう。
これを戦後混乱期にわずか1年余りで法律になったにしては内容がよくできているのではないでしょうか?
先に書いたようにもともとこのように改革すべきという意見の積み重ねが実務界であったからだと思います。
この種の意見は、戦後農地改革のシリーズでも(戦前から耕地整理の必要性や地主による搾取構造改革案が先行していた)書いたことがあります。
敗戦前の家督相続の場合、非嫡出子どころか長男以外ゼロ相続でしたから、これを半分でももらえるようにしたのはかなりの前進だったという意見もあったのでしょうか。
明治の民法がなぜ家の制度を骨格にしたかといえば、当時の産業構造がなお勤労収入による人がごく少なかったことによるでしょう。
明治2〜30年頃の民法制定当時の関係者は、武士の時代〜徳川時代だけでも約260年間も続いた家を基準した収入構造・大名や武士層は家禄収入基本で生きてきた時代の人が多かったでしょう。
明治維新から2〜30年経っても八幡製鐵などの近代工場で働く人は人口全体の例外だったでしょうし、明治30年で30歳の人は明治元年生まれ、その人たちの多くは、幕藩体制下の生き方しか知らない親に教育されて育った人たちです。
まして親世代が4〜50歳の人であれば家庭内の会話・・幕藩体制下の価値観そのものだったでしょう。
家に縛られている時代の名残の強い意識・生活習慣が色濃く残っていたから家の制度を骨格に据えたものと思われます。
小説の描写なので事実かどうか不明ですが、日経新聞小説でサントリー創業者の伝記風物語の連載を愛読しましたが、そこには当時の家族・親族関係が描写されています。
ウイキペデイアで見ると鳥井信治郎氏は明治12年生まれですから、同氏の青少年期の描写はちょうど民法制定作業開始から明治31年制定までと歩調を合わせた当時の社会状況を描写していたことになります。
戦後民法改正時(昭和22年)の社会状況と言えるかどうか不明ですが、私が育って物心ついた頃(昭和24〜5年前後頃)生活していた地方(地方の意識変化が1〜2世代程度ズレている?)の原風景と小説の描写はそれほど変わっていません。
その頃(昭和20年代中葉?私の小学生1〜2年?)の記憶ですが、明治20年頃(小学校制度が全国に行き渡った程度?)とは違い一定率の高校進学があったでしょうが(私には高校大学の区別もわからない年令でした)進学しない人もいます。
私の10歳くらい上の世代(農家次男坊以下)は新制中学卒業後小僧さんとして都会の商家などに住み込み奉公に出る習慣・盆暮れに農村地帯に帰ってくるのを見て育ちました。
就職と言わずに「奉公に出る」という表現が耳に残っているので、地方ではまだそういう意識だったのでしょう。
ちなみに明治30年生まれの人が昭和22年にようやく50歳ですから、その当時の周りの意識はそんなものでした。
鳥井氏の育った頃とは進学率・・当時は小学校普及段階?・・が大幅に違いますので小僧に出る比率が低くなっていたが、(進学率上昇が遅れる地方では)まだそう言うライフスタイルが残っていたというべきでしょうか?
未成年婚姻の場合に同意を要する父母として、戦前民法では「家にある父母」と限定していたように、明治30年代の民法制定時には核家族が例外であったから判断基準が家の内外(今の言葉で言えば生計の同一性)が重要指標でしたが、戦後高度成長後の我が国では核家族化が急速に進み、且つ相続財産の大部分が、先祖伝来の継承資産ではなく、夫婦恊働働によって形成した資産が中心になっています。
2019年7月7日の日経朝刊1ページには、農業票のテーマで「1960年には1175万人いた農業人口が、80年には3分の1の412万人、2018年には145万人」と出ています。
しかも担い手は65歳以上中心です。

自治体の意思決定7(居住期間3)

支持者の自発的行動によって?住民票移動が行なわれているかについては、都議会選挙の得票数(身近な選挙なので得票数が増えると言う意見があるでしょうが、他党の得票変化と直近衆議院と参議院選挙での得票数を比較すれば大方の傾向が分る筈です。
http://grading.jpn.org/y2409007.html
参院選比例代表の公明党得票率ランキング
47都道府県を対象とする2013年「参院選比例代表の公明党得票率」についての都道府県ランキングです。
最上位から、1位は福岡県の19.69%、 2位は岡山県の19.35%、 3位は宮崎県の19.09%です。
1欄表の内東京都を抜き出すと以下のとおり37位です。
37東京都 12.22%
他方前回(2013年) の都議会選挙結果を公明新聞から見ると以下のとおりです。
https://www.komei.or.jp/news/detail/20130625_11573
公明新聞:2013年6月25日(火)
公明党の総得票数は63万9160票で、得票率は14.10%。絶対得票率(当日有権者数に対する得票割合)は6.04%だった。」
同じ年の参議院比例代表選挙では東京での得票率が12%台なのに他の選挙とは別に行なう都議会選挙になると14%台に上がっています。
公明党に限らず野党が概ね衆参同日選を嫌がる真の理由もここにあります・・逆から言えば同日選になると自民党圧勝の例が多いのは自民党支持層では、積極的に選挙のために住所移動する人が滅多にいないこと及び不断は投票率が低いことを表しています。
住民票を特定候補だけ・・例えば党首だけでも当選させるために特定選挙区へ動かしているばあい、同日選の場合、戦略的住民移動があると特定候補立候補地域だけ突出して得票率が高いと不自然となります。
だからと言って◯◯党に不正移住があると断定出来ませんが・・これを利用しているのが◯◯党ではないか?と成田の一坪地主の例で実証されている印象です。
16年参院選挙結果では25日に紹介したように、自民得票率35.91%(全国)社民得票率2.74%(全国)ですが、そのデータで覇権別得票率が分らなかったのですが、http://www.vontokio.com/archives/122#i-5に出ていましたのでこれを見ると
沖縄の得票率を見ると社民党12.13%,自民党27.82%となっています。
以上によれば社民党全国得票率が平成15年には6.63%あったのが平成28年には約3分の1に激減している外沖縄県の得票率が平成15年に34.57%もあったのが約12%ですから沖縄でも全国平均とほぼ同率で減っています。
それでも沖縄での得票率が全国平均の6倍弱になっていますが、この原因を沖縄に元々(社会党以来)支持層が厚いことによると言えるのかの疑問です。
そもそも海洋系民族である沖縄県民が、大陸国家向きの専制・統制社会・・社会主義の主張に親和性を持っていると言えるのかの基本からして理解不能でしょう。
自民党の得票率が沖縄で約8%減→社民党も減ってその他の野党が全国平均よりもやや高めになっていますから、沖縄の基地闘争の激化は社民党の煽り効果と言うよりは、全野党が沖縄人への反中央政府思考の植え付け(反中央思考に馴染み易い下地?)に成功しているだけではないかと読めます。
ただそれだけかの疑問ですが、勿論疑問に留まります。
一定の政党になると東京も大阪も票を取りたい・重点小選挙区が一杯あるので全国同時選挙の場合重点選挙区に散らばりますが、どこの選挙区でも当選しそうもない政党になると一点集中するメリットが大きく出て来ますし目立ちます。 
都議選・例えば千葉県県議選が半年以上ズレている場合、その間に隣の県への移動が可能になりますが、選挙目的移動を防止するには、居住期間要件を3年〜5年に伸ばせば、都議会や県議選と国会議員選挙との二重取りが出来なくなります。
(生活実態の有無を苦労して調査して漸く何万人に1〜2人摘発しても、選挙結果に影響がありませんので、この摘発意欲がない・・全くこの種の調査する実績がないコトによって、意図的移住が横行する結果になっている印象です。)
信長が戦国時代を制した要因の1つに日常農耕に従事する定職を持っている武士団は戦闘従事可能期間が限られるのに対して、1年中動員出来る足軽の多用にあったことも参考になると思われます。
土人発言に関連検索しているとその直前に東京で嫌韓運動に対するカウンター組織として活躍していたシバキ隊男組隊長が沖縄で検挙されていた事実が出て来ました。
何とか組織(名称を忘れました)が資金を出していて、7月頃から沖縄駐在?で反基地闘争をしていたようですが、アメリから沖縄返還後何十年にわたる反基地闘争では、活動家の中にはその何割かは沖縄に住み着いて行く人もいるでしょうし,周囲の反中央意識醸成に大きな影響を与えて来たと思われます。
その気になれば、3ヶ月で現地居住実態があると言うことで選挙権を得られます。
もっと言えば、選挙権資格だけではなく、デモその他の政治活動は、(5年以上居住)地元居住者以外認めないと言う制度設計の検討が必要でしょう。
沖縄の問題は沖縄で決める・・自治権があると言いながら、選挙結果に大きな影響を及ぼす政治(表現)運動をよそ者に頼っているのは矛盾です。
どこの国でも外国人に政治活動の自由を認めていない原理がここでも求められるべきです。
自治体のことは、地元民による判断が重要と言いながら、何故関係のないシバキ隊が東京から出っ張って行くのか・常駐資金を出してやっていることこそが矛盾そのものです。
公職選挙法の選挙権資格の居住期間を5年以上にし、その期間未満のものは当該自治体関連の政治活動も出来ないとすれば、イキナリ関係ないグループがやって来て座り込みしたり居住をカモフラージュする(働かないで座り込みやデモをしている人に対する日当支給も巨額になる・・資金援助団体も資金的に苦しくなるし)には、資金負担が比例して大きくなりハードルが高くなるでしょう。
自治を強調するならば政治運動も自治体住民しか出来ない仕組みにしないと一貫しません。
成田空港開港反対運動で言えば、地元民の頭越しに決めたと言いながら他所モノが住み着いて反対運動している・・地元民の多くが怖くて逃げてしまっている状態こそ、彼らの主張自体の欺瞞性を表しています。
国の基本に関する大プロジェクト・・大きなテーマの賛否論争については、10年来の争いが普通ですので、2年や3年間住むだけの要件では解決になりません。
沖縄の基地移転問題やヤンバダム反対闘争はいずれも10年以上のテーマであることをみれば分るとおりです。
成田の一坪地主かどうか分りませんが、土地明け渡し訴訟がこの27日ころに最高裁で明け渡し判決がやっと出たと報道されていました。
昭和50年頃に成田闘争が盛んだったのですが、約40年経過でやっと立ち退きが決まる状態です。
これまでの運動経過からして判決にそのまま従わないとした場合、実際の撤去までにはなお紆余曲折があるのでこの先がまだ分りません。
4〜5日前にアメリカ大統領選の模様を紹介して書いたように民主主義とは、対論を経て勝負がついた以上はこれに従う原理ですが、社民党や文化人・マスコミは何をやっても議論が充分でないと言い張って反対する・・マスコミも政府の強引な手法が行けないとこれを応援する繰り返しで議会制民主義軽視のいろんな反対運動を煽って来ました。
野党左翼系は世論の支持を失う(社民党の支持率は僅か2%台です)と法廷闘争に持ち込んで成田空港問題では40年前後も利用阻害に精出して引き延ばして来たのですが、最高裁判決が出てももしも自発的に明け渡さない場合、そもそも法治国家システムを悪用しているだけのテロリストと変わらないのではないでしょうか?
以前テロの定義を書きましたが、テロリストとは自分の方は、法治国家のシステム・・信号機や鉄道などが予定どおり運行するシステムを最大限利用して犯行計画を立てる集団です。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161026/k10010744741000.htmlの報道によるとまだ何軒か残っているそうですから、完全解決にはほど遠いようです。
「空港のB滑走路の近くでは成田空港会社が取得できていない土地があることからターミナルと滑走路を結ぶ誘導路が「へ」の字型に曲がっていて、空港会社によりますと、旅客機の通過に時間がかかるなど今も支障が出ているということです。
土地の明け渡しを求める訴訟は男性などとの間でほかにも2件あり、いずれも千葉地方裁判所で係争中であることから、誘導路を直線化するには時間がかかる見通しです。」
これまでこうした妨害のために誘導路が変則的な折れ曲がったままの不便な利用状態・「支障」が続いていましたから、この間に被った日本国の損害(国際競争力阻害目効果=損害)は巨大なモノがあります。
成田空港の開港には地元自治体が協力していてさえこの有様ですから、沖縄その他の各自治体が(数十年先を見据えた)原発その他戦略的産業政策・・国家施策に何でも反対するようになれば、この何倍も国家施策の実行開始を長引かせることが可能ですから・・当然競合外国勢力・企業が影響力行使に動くでしょう。
成田空港の例で言えば、折角早くから新時代向けに計画していたのに、完全開港が長引いている・しかも制約が多過ぎて使い勝手の悪い空港になってしまったことから・・成田の計画を知って後から計画した韓国に国際ハブ空港の地位を韓国に奪われてしまいました。
旧社会党や文化人・マスコミを悪く言う立場からすれば、今更成田の使い勝手が良くなったとしても逃げた客を取り返せない・・・(反日)目的達成の成功感に浸っていることになるのかも知れません?
仁川空港に関するウイキペデアの記事です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%81%E5%B7%9D%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A9%BA%E6%B8%AF
仁川空港
1992年
2月 首都圏新空港建設基本計画確定
11月 空港用地造成工事着工
2001年3月29日 開港
何と成田に比べて約20年遅れの計画をして10年足らずで3本もの滑走路で開港していることが分ります。
夏の間に生産に取りかかるべきときにああだこうだ反対していて、冬になって冬もの衣類の生産を始めても出来があるのが春になる場合と同じで物事は時機が重要です。
何でも反対運動ってバカにされていますが、実は大きな成果を上げているのです。

自治体の意思決定6(居住期間2)

文化人・憲法学者の言うとおり政治制度は、政治家を信頼するものではなく権力に対する猜疑心で三権分立制度や情報公開制度があります。
自治体選挙制度が濫用される疑いがあるならば(猜疑心だけで制度を作るべきとすれば濫用の事実認定まで要りません・・権力集中→腐敗→三権分立論が腐敗の事実認定がいらないのと同じです)、これらを牽制する制度設計が必要です。
自治体選挙で本来の支持率・・実力以上の地位をどうやって得るかとなれば、特定自治体の重要性に応じて支持者を(自主的に)そこへ集中させればその地域での支持率が急上昇します。
しかも10月22日紹介したとおり3ヶ月前から住民登録していれば良いのであれば、活動家が自主的に?順次移動して行けばアチコチの自治体で重複して投票出来る・・・悪用する組織が増えて来た現実を直視してこれを早期に改正する必要があります。
3ヶ月以上前に住民登録を移動しておけば、選挙権がある仕組みならば自衛隊基地問題や原発立地あるいは原発ゴミ処理施設の賛否などの国政上の重要問題が起きてから活動家が住所移動しても十分間に合う仕組みになっているから、選挙制度を濫用するリスクが高まっているのですから、・・これの放置こそ重大な違憲状態です。
現在合法的節税目的で一定期間海外への住所移転問題がクロ−ズアップされていますが(私が知ったのは武富士元会長長男の2000億円に上る税還付訴訟の判例を見たことによりますが・・)21日の日経朝刊1面に相続税対象者として従来5年超の海外在住期間者には海外資産に対する相続税免除規定を変更する予定と言う記事が出ています。
昔と違って海外移転でさえ簡単になり、税逃れ目的に住所移転が容易になっている・・本当に住んでいるかどうか近所の人には分り難くなっている現状を直視して制度改正する必要があります。
法的には住所=「生活の本拠」の移動ですから、生活の本拠を移さずに住民票だけ移動するのは違法ですが、・・選挙作業現場では実態調査している暇がないし選挙目的移動の認定が困難なので、住民登録を基準に選挙人名簿を選挙に間に合うように機械的に作成し投票用紙送付を間に合わせるのに必死です。
これを5年以上の居住期間を必要とすれば、選挙準備もかなり早くからやれますし、生活実体のない不審な移動をあぶり出す調査力がアップするでしょう。
5年にもなると偽装負担(資金負担団体のコスト)も大きくなり、不正移住に対するブレーキになります。
ただし、21日の新聞記事によると海外資産の相続税対象から外す基準として5年超でも悪用する例が多いので改正すると言う記事です。
上記のように税制ではしょっ中対応しているのに民主主義の根幹に関わる選挙権について戦後約70年間も何故放置して来たかが(野党が反対していて改正し難いのでしょうか?)疑問です。
仮に5年以上の居住要件してもその人が選挙出来ないのではなく、従来の選挙区での選挙権があるのですから、(今は海外転勤者の現地選挙まで導入されている時代で、遠隔地の不利益はそれほど大きくはありません)まして本来の転居の大多数は、隣の町あるいは同一通勤圏(鉄道沿線間)からの移住が多いのでそんなに不便にならないのが普通です。
転居すれば職場への通勤や友人知己と遠くなる・・子供の転校その他一定の不都合があるのを考えた上で転居するものですから、その内の1つとして考慮しておけば足りることで予測不能の損害とは言えません。
加えて地方自治制度発足当時と異なり、原発、空港、基地設置も地元意見が重視されるようになって来ると・・日常生活的争点ではなくなって来ると自治体選挙も、長期居住を要件とした方が合理的です。
村全部水没するダム建設賛否について先祖代々住んでいる人と4〜5ヶ月前に来た人あるいは来春転勤で移動する予定の転勤族も同じ発言権があること自体がおかしいと思う人の方が多いのではないでしょうか?
原発の誘致や空港の誘致も同じで、転勤族で、来春転勤が決まっている人がその町の将来に関する決議に参加出来るのはおかしいでしょう。
こう言う問題は5〜10年の居住期間では解決不能、文化は3代と言いますが3代以上住み続けている人に限定すべきと思います。
町内会ではアパート・借家の人を元々期待していないし、アパート・借家の人も町内会に入ろうとしないのは「定住していてこそ一緒に決めて行く仲間」と言う暗黙の合意を表しています。
ただ現実論として当面3ケ月間を5年に変更してはどうかというだけです。
県知事選挙なども政党色が強まると、党派的主張を貫徹するために熱心な支持者が自発的に?住所移転する人が増えて来るのを防げません。
自治体首長の政党色化が悪いのではなく、国政テーマに自治体が口出しするために政治裁量権を予定しない技術的基準による許認可権の行使を色付け運用するようになった結果、自治体政治がイデオロギー化して来た逆の関係です。
自治体に決定権があるコト自体をすぐに変えられないとしても、居住期間を5年以上にすれば自治体選挙の半年前後の時間差を利用して次々巡業的移動の濫用行為は最低防げます。
ただし、基地問題や原発新規設置やダム設建設などの国家百年の計・・大きな計画は事前準備も長期化して行きますので、5年前後前から地元調整などが始まり最終的住民投票や選挙はそのごとなりますから、5年程度の居住期間要件では選挙目当ての移住を防げません。
以下は噂に過ぎませんが、現在ホットなニュースでは、次の総選挙解散の時期を巡っての憶測では、総選挙日程を与党で決めるには公明党が総選挙と都議会選挙には最低3ヶ月以上の(最小でも半年前後の)期間を空けることが至上命題になっている・・これが長年政界の常識とされています。
ところで、実際の住民票を意図的移動するには、選挙日の3ヶ月前の数ヶ月〜半年以上前から徐々に転入・・選挙後も数ヶ月〜半年前後かけて少しずつ出て行く方法しかないのが普通です。
選挙期日のピッタリ3ヶ月前に何万人と一斉移動出来ない・目立ち過ぎます・・選挙が終わって翌日に直ぐに・・何万人も一斉に元に戻す住民票移動が出来ないので、結果的に選挙予定日(これも半年前には具体的期日が確定していない・・ハバがあります。)前後合計8〜9ヶ月間は公明党が衆院解散に同意出来ないのが政界の常識になっていると言われています。
解散時期については公明党が同意しなくとも総理の専権ですが、そこは貸し借りの複雑な政治駆け引きの世界です。
自民党としては、公明党に貸しを作って損がないので、公明党の(脱法行為ミエミエの)勝手な都合を尊重して都議会選挙前か後にするしかないのですが、都議会選挙後だと衆議員任期が迫って来るので今度は政権の方が追い込まれ解散になってしまうリスクがあります。
そこで今年の「通常国会での冒頭解散しかないだろう」と一般に言われて政治家が走り出しています。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016050100063&g=polからの引用です
衆院解散、年内か=年越せば任期満了近くも-政局シミュレーション
◇17年は解散なし?
17年7月には、任期満了を迎える東京都議選が控える。公明党は都議選を国政選挙並みに重視しており、衆院選との重複を避けたいのが本音。
追い込まれリスク
 そこで浮上するのが18年の解散だ。・・任期満了が迫れば「追い込まれ解散」の様相を呈し、劣勢を強いられるリスクは高まる。」
「公明党は・・重複を避けたい」と言う婉曲的表現ですが、この不文律・・政界公知の噂・推測?公明党の至上命題の前提には、公職選挙法の三ヶ月期間の規定がある・・と言うのがもっぱらの噂さです。
以上のとおり公明党が「意図的住所移転を利用している」と言う公然の前提になっていることになります。
住所移転を離れて考えると本来同日選の方が一般的に投票率が上がりますが、これが困る政党は投票率が低い方が有利→活動家率が高いことも表しています。

自治体の意思決定2(エゴだけで良いか1?)

22日紹介した武蔵野市給水拒否事件(国政対立一テーマによる事件ではありませんが、首長が恣意的対応可能と言う意味で紹介しています)で言えば、刑事罰と言っても罰金刑でしかありませんから、悪く言えば党派的立場による濫用行為の歯止めにはなりません。
水道法
(昭和三十二年六月十五日法律第百七十七号)
第五十三条  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一  第十条第一項前段の規定に違反した者
二  第十一条第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
三  第十五条第一項の規定に違反した者

裁判で負けても20万円前後の罰金支払などと引き換えに10年単位で国策遂行を引き延ばせれば何の痛みもないでしょう。
最近行なわれた鹿児島・沖縄や新潟県の知事選挙で言えば、選挙段階で原発や基地移転に対する反対派県知事かどうかをマスコミが報道していました。
如何にも国政規模の政府の勝ち負けになるかのように論じていることから見て、今や自治体選挙は身近な日常行為をどうするかのテーマとは実質が違って来ていることが明らかです。
知事就任後の結果を見ると沖縄では県知事が変わった途端に前知事の埋め立て許可をイキナリ取り消してしまう・・単なる事務的処理とは違う・政治的立場でどうにでもなることを自ら示しています・・その結果基地移転問題が混迷状態に陥っています。
鹿児島知事も前知事の同意を取り消さないまでも,次の同意をどうするかに付いて否定的意見を述べているし、新潟県県知事も現状では再稼働に同意出来ないと明言しています。
原発であれ薬品であれクルマであれ、およそ安全性は国家で決めることであって、自治体が最終的に安全でないと決めて拒否権を持つかのような意見自体おかしな論理です。
新潟県知事は原発周辺避難計画や対策が充分かどうか検証すると言うらしいですが、4〜50年前に立地計画が示されている以上は、(誘致運動していたとすればなおさらです)運転開始までに自治体が国策に応じて周辺整備しておくべきことであって、自治体の過去の首長の怠慢を理由に運転を拒否出来るとすれば、おかしな論理です。
首長裁量行為が刑事罰を受けるほど非常識であっても21日に書いたように何年も後に裁判で負けてもその期間だけでも、政策遂行を妨害出来れば目的達成する場合があるから困ったものです。
こう言う状態が続いているのに、未だに自治体政治は日常生活条件を決めるだけであるから居住している外国人にも参政権を与えるべきと宣伝しているマスコミや文化人の欺瞞性が分ります。
上記のとおり選挙前からの主張と当選後の発言を見れば、国政テーマに関する党派性が明らかなのに、無所属と称して出馬するのも住民を欺くものです。
最近の知事選の争点や結果を見れば、今や国政決定の場で負けたことの蒸し返し選挙が普通になっている・・憲法の自治制度の逸脱濫用が常態化している・・こう言う実態があると国政の場で支持を受けられないことを自治体で実現したい人が競って立候補するようになって行きます。
国政で採用されない意見・・少数意見・野党系が自治体選挙や訴訟で妨害することに生き残りをかける構図になって来ます。
ところで国政の支持率が(地域によって若干の違いがあるとしても・)概ね各自治体で同率とすれば、自治体が許認可事務で一定の裁量権があっても、政府方針と大幅に変わらないので政府決定が実現出来るように周辺整備などで協力すれば、国政の不統一が起きません・・これを前提に地方自治制度が出来ていると思われます。
(日本は別の国、異民族・・それぞれが違った価値観で出来上がって来た国・民族の利害相克のために便宜的に連合を組んだEUや征服した事実を隠蔽するためにロシア連邦などと名称だけ連邦やイギリスのように連合王国にしている国とは違い、元々地域・民族対立がありません・・古代から統治の都合上で地域を◯◯の国と名付けて分けて来た区分・・地図上の名称みたいな程度?に過ぎません。)
白村江の敗戦以降、九州に防人が派遣され、蒙古襲来時にも日本列島全体の防衛のために九州の在地武士団が命を惜しまずに戦いました。
国防のために九州人だけが犠牲になっているから蒙古軍に降伏した方が良いと言う不満が出たことがありません。
戦国時代で言えば、長篠の合戦の長篠城の城将もそんな不満を言わずに死守していました。
これが古代からの日本列島文化です。
同質文化であることから、国政支持率と自治体選挙の支持率がほぼ同じであれば、国政で支持されない主張が自治体でもほぼ支持されない筈ですが、国政と自治体選挙のズレ・・自治体で選挙では国家全体としてどうなる?かの考慮不要→地域エゴ強調に矛盾を感じさせなくする長年の教育・・工夫が生きて来ます。
左翼・文化人がことさら個人利益・エゴを強調するばかりで、その場合に全体がどうなるかを問題にしない傾向が多いのは、この連係プレーと見ることが可能です。
このあとで紹介しますが、憲法で保障されている人権も「公共の福祉」に反しない限り保障されるものであって、公共・・全体利益を無視してエゴの主張が許される前提にはなっていません。
自治体選挙の投票基準がエゴ重視・・地域への利益誘導がどの程度あるかの競争ばかり強調して選挙するようになってしまったのは、占領軍による悪しき道徳教育に迎合する文化人・マスコミによう宣伝効果が浸透した結果と思われます。
ところで、米軍による日本の強固な共同体意識破壊目的の戦後教育遺産で「エゴ競争こそ民主主義である」と我々世代が教育されてしまった結果、アダムスミスのレッセフェールが正しいと言う神の手論・・各人がエゴを主張していれば自然に良い結果になると思い込まされて来ました。
しかし上記のように戦後流布されていた説明は間違っている・その前提として倫理があったと言う解説が出回るようになって来ました。
この解説の方がストンと腑に落ちる人が多いでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/日下公人(10月23日現在)
(アダムスミスの国富論は)・・「強欲なのはいいことだ」へ発展したが、彼はそんなことまで言っていない。」「見えざる手がすべてを解決してくれる」といったイデオロギーにまでしてしまった。当時は社会のベースには、倫理や道徳があり、人間は道徳的でなければならないという大前提の下で暮らしていた。そうした縛りがあった上での、「営利精神はあってもいい」ということであって、アダム・スミスは野放図な強欲を肯定したわけではない[14]。」
物事には原則と例外があり、例外的な自由や権利を強調すると後世これが一人歩きする例の1つです。
日本の大企業の多くでは創業者の社会貢献に関する家訓等が大事にされているのが普通です。
こう言う企業精神のない中韓企業がタマタマ時流に乗って急躍進しても、時代変化に付いて行けないだろうというのが我が国多くの(内心)見方でしょう。
エゴに訴えて沖縄の基地や原発その他重要施設の誘致しているようなことでは、仮に設置や移転に成功しても、他国との緊張時の肝腎のときに危険過ぎると言う理由で基地撤去運動・偵察機や戦闘機離着陸反対が激しくなって(もしかして使用禁止の仮処分が出る?)肝腎のときに使い勝手の悪いリスクが?目に見えています。

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