治癒までの平均期間×新規感染中発症者=現存患者数ですから、地域医療キャパ内に抑えるには治癒期間を1日でも短縮する努力が重要です。
増加率マイナス・・・大事故で100人一斉に運び込まれてもその後の負傷者ゼロであれば、治癒期間平均10日でも30日でも100人のキャパで間に合います。
増加率±ゼロで毎日100人運び込まれると治癒期間10日(暗算で分かり良い数字にするだけの架空数字です)とすれば1000人分の収容能力が必要になり11日目から治癒者と新規患者発生が均衡します。
治癒期間9日ならば、医療キャパが900人分で足りるし治癒期間が11日ならば1100人分のキャパが必要ですから、治癒期間と新規感染数の抑制の双方が重要です。
昨日のニュースで20台の看護師さんが2月日に感染後重篤であったのが二回連続の陰性確認で治癒したとして退院(経過観察)できたという記事が出ていました。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/594612/
熊本市の20代女性看護師が退院 重篤状態から回復、県内1例目の感染者
市によると、女性は2月17日に発症し、21日に感染が判明した。市内の感染症医療機関に救急搬送され、25日に重篤化。人工呼吸器を装着して呼吸を管理した上で対症療法を続け、体力の回復を待っていた。
今月9日には人工呼吸器を外し、20日以降はほぼ軽快状態に。23日午後と24日午後のPCR検査で、退院基準となる2回連続の陰性が確認された。
これによるとおよそ2ヶ月間の入院だったことになります。
厚労省のデータを今朝(午前10時)現在で見ると熊本県の累積感染者6名しかないので一人が2ヶ月間入院していても熊本県にとってはどうってことがなかったのでしょう。
多くの人がこんなに退院まで長いと病床不足になり兼ねませんが、この点では中国武漢の投与実験では富士フィルム子会社の開発した薬品アビガンとかいう薬投与実験の結果目立って治癒期間短縮に効果があったという中国の発表は朗報です。
① 以下の厚労省データ3月25日発表データ(3月25日正午現在)によると感染者累計1193名、死者43名、退院者数合計310名です。
1193−816=377名は感染が判明しているが入院不要者ということのようです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10442.html
国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は1,193例となりました。
内訳は、患者1,055例、無症状病原体保有者130例、陽性確定例(症状有無確認中)8例となります。国内の死亡者は43名となりました。
国内での退院者は、昨日より9名増加し、310名(患者272名、無症状病原体保有者38名)となりました。
② 令和2年2月19日(水)発表資料によると(熊本の看護師さんの発症日)
国内では、2月18日に今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の患者6名(54例目から59例目)及び無症状病原体保有者1名の報告があり、プレスリリースを行いました。
③ 2020年3月10日(火)掲載
新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(458~503例目)
25日現在の要入院者816から同日までの死者43と退院者310を除いた残=現在入院者は、463ですから、これがどのくらい前からの感染者に対応するかを見ていきます。
感染者には463名の要入院者だけでなく入院不要者もいるのですが、25日のデータによる要入院者と入院不要者の比率は、816対377=1193ですから463名の要入院者に対応する入院不要者は、463×377÷816=262名(0,462)となり、
要入院463の時点では+入院不要者262=725の感染数時点となります。
725の感染者を引いた時点はいつかというと
25日の1193ー725人=488
感染者数累積が488になった日を見ると上記の通り3月10日発表データです。
4〜5日で退院する人も1ヶ月前後入院などいろいろでしょうが、平均数値として単純計算で、古い順に退院していると仮定すれば、3月10日頃までの発生患者全員が25日までに退院していても良い計算です。
単純化すれば、現在入院者の多くは3月9〜10日ころ以降25日までの16日間以内感染した数に対応する要入院者となります。
実際には、熊本の看護師さんのように2月から入院していてようやく退院した人もいるので、古い順に退院しているのではなく数日で退院する人も20日で退院する人などいろいろいるとしてもの話ですが、トータルでみると日本の入院期間が2〜3週間で済んでいる人が、多そうな感じです。
16日間程度で回転してれば、病床不足・・医療崩壊心配はなさそうで一安心です。
愛知県の報道が減ってきたかと思うと代わって東京で急速に感染者数が増えてきた危機感(昨日17人とか?)が生じていますが、東京の今後の心配はこれからのこととして今までの所だけ見れば、入退院循環がうまく回っていると見て良いのでしょうか?
クラスターがはっきりしない増加が増えると追い掛けきれなくなる→大変な事態になるリスクが高まります。
感染増加率が右肩上がりで治癒期間短縮が進まない場合入院患者が増え続けることになり医療崩壊に直面します。