4月24日に紹介したグラフの最後の方で金利が少し上がり、今年の4月には更に上がって2,75%になっている(正確には4月に上がったのではなく不景気になったことによる利下げ予測だったのが,下げられず据え置いたと言う報道記事でした)のは韓国の景気が良くて上がったのではなく、日本の保障がなくなったことによって不景気進行にもかかわらず昨年末からジリジリと金利を上げるしかない手詰まり状態を表しています。
昨年末から日本の後ろ盾がなくなった韓国はジリジリと資金不足に陥っていますので、不景気対策として金利を下げることも出来ません。
日本の後ろ盾がなくなったことにより、ウオン安政策を取るとその勢いで暴落する恐れがあって、怖くって日本に対抗してウオン安政策を取ることも出来ません。
リーマンショック直後のように不景気下で逆に金利を上げるしかない局面が早晩来るでしょう。
この矛盾した局面打開には日本による資金保障しかないのですが韓国は自ら問題を起こしておいて謝る気もなくむしろ反日感情を煽る一方です。
現在の韓国経済状況は以下のとおりです。
【社説】墜落する韓国経済に翼はない
2013年04月23日09時20分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
今年の韓国の経済成長見通しがますます暗くなっている。アジア開発銀行(ADB)はこのほど韓国の今年の成長率見通しを昨年10月の3.4%から2.8%に大幅に引き下げた。これは日本を除くアジアの国内総生産(GDP)上位11カ国のうち下から2番目だ。
・・・以下省略
借金まみれで殆どの国民や企業がマトモに金利さえ払えないような不景気状態で、逆に金利を上げたら国・経済がどうなるか・・お手並み拝見というところです。
個人債務は以前から巨額でこのため売春婦が世界中に進出していることを大分前に書きましたが、最近では債務が更に増えて行って個人債務総額が可処分所得を大幅に越えている状態ですし,今や大手企業も個人も国を上げて借金まみれです。
(ウオン安で儲かっていたのは財閥系企業ばかりで個人に還元せず、企業利潤として海外流出していました・・韓国企業の多くを外資が支配していることも紹介しました・・・不景気になっても高金利維持するしかないのと同様で、配当性向を高くしないと資金が海外に逃げると大変なので国民に還元するより配当を多くするしかなかったからです)
スペインその他弱諸国は不況下で金利下げをしないと企業経営が成り立たないのですが,苦しくなると逆に高金利にしないとどこも貸してくれない(ハイリスク・ハイリターンの原理)のが経済の原理です。
このために南欧諸国では危機ラインとされる国債金利が5〜6%前後に張り付いています。
韓国はこのジレンマを日本の保障でくぐり抜ける良い思いをして来たのですが,(24日のグラフで見たようにリーマンショック後ハイリスク国として金利が上がっていたのですが、日本の保障が出来て5%台からか一挙に2%台に下げることが出来ました)その恩返しの代わりに日本の御陰で安く資金を調達出来るようになったバネで日本企業を目の敵にして競争を挑んで来た挙げ句に、日本が震災で苦しんでいるときに千載一遇のチャンスとばかりにその仕返しを日本にして来たのです。
こんな恩知らずな国のために日本が何故保障をしてやって、競争力の下駄を履かせ続ける気になるか?と言うことですからスワップ協定の更新を拒否したのは当然のことです。
日本の保障がなくなればスペインやギリシャ等同様に信用力に応じた高金利・高配当を謳わないと資金が入って来ないし,(ハイリスクハイリターンが経済原理です)日本の保障があったときに低金利・低配当を許容して入って来た資金も満期の来る都度逃げ出すでしょう。
輸出縮小の中で金利下げが出来ない・・逆に上げるしかないとすれば、早晩韓国経済には破綻の危機が迫って来るでしょう。
ここで、アジア通貨危機以降の日本の保障と韓国経済の浮上関係を見ておきましょう。
リーマンショック直後にウオン暴落状態が始まり、破綻の渕に立たされました。
これを救済するためにチェンマイイニシアチヴに上乗せする形で更に日韓で特別枠のスワップ協定を結んだことにより、韓国の通貨危機・・ウオンの投機売りが生じた場合の保険的枠組みが整備されました。
続いて起きた欧州危機に際しても3回目の韓国通貨危機発生直前になって、日本が巨額保障をして破綻回避出来たばかりでした。
日本の特別保障によって漸くアジア通貨危機以来第2回め〜3回目になる韓国破綻を救ったのです。
こうした繰り返しで漸くウオンの再暴落・・デフォルトを免れていたのですが、日本の支払い保証で漸く危機を脱した途端に「日本の援助は要らなかった」とうそぶいています。
昨年夏の韓国大統領の竹島上陸で怒った日本では、日韓スワップ協定の延長拒否に発展したことを記憶している方が多いでしょうが、イザというときのドル資金融通協定が韓国にとっては保険になっていたから,韓国は安い金利で世界から資金を集められて競争力が強化され,世界で大きな顔が出来ていたに過ぎません。
経営を始めたばかりで信用の少ない息子が資産家の親の保障で銀行から安い金利で融資を受けたり資金調達出来て、有利に事業展開出来て大きな顔をしているような姿です。
日韓の通貨スワップ協定関連については、ウイキペデイアの記事を紹介しておきましょう。
4月24日現在のウイキペデイアの記事によると以下のとおりの経過です。
日韓通貨スワップ協定 [編集]
日本銀行と韓国銀行(中央銀行)が結んでいる円と韓国通貨ウォンを相互に融通し合う通貨スワップ協定。2005年締結[5]。
2008年12月、リーマン・ショックにより韓国で外貨流動性問題(韓国通貨危機)が浮上したため、引出限度額を30億ドル相当から200億ドル相当に増額。
2010年4月末、為替市場が安定化したとして増額措置を終了、30億ドルとする。
2010年6月、日韓通貨スワップ協定の期限を3年延長し、期限を2013年7月までとする。
2011年10月、欧州金融市場の不安定化の中、引出限度額を30億ドル相当から300億ドル相当に増額。2012年10月末までの時限措置。
2012年10月、時限措置終了。引出限度額を300億ドル相当から30億ドル相当に戻す。
チェンマイ・イニシアティブ [編集]
チェンマイ・イニシアティブの下での財務省(外為特会)と韓国銀行間の通貨スワップ100億ドル。 2001年7月4日、上限20億ドルのドル・ウォン間の一方向スワップ取極(日本から韓国へドルを供与)を締結[6]。
ドル・自国通貨スワップ [編集]
2011 年10月、財務省(外為特会)と韓国銀行間で新たに締結されたドル・自国通貨の通貨スワップ、限度額300億ドル、2012年10月末までの時限措置。 ドル・自国通貨となっているが、実質ドル・ウォンの通貨スワップ。国際通貨基金(IMF)の関与はない。
2012年10月末をもって終了。