日本の国防力弱体運動家でも「平和を守ろう」といえば誰も反対しにくいからこういう運動をしているのでしょうが、自衛の軍隊でさえ持てない非武装平和主義・従来思想を前提とするのか、「自衛権を認める平和主義」かをはっきりさせる必要があります。
正当防衛になるかどうかは、公判前整理手続きの紹介で具体的に判断するしかないと書いてきましたが、具体論がない平和を守れというスローガンを訴える運動はインチキっぽい政治活動です。
国民が知りたいのはどうやって平和を守るかの具体論です。
国民の多く(97〜98%)が考えている平和希望(自衛隊がきちっと国や民族を守ってくれる)とは違った意味・取り違えを期待していることになります。
改憲容認の希望の党へうやむやで合流しておいて、選挙が終われば民進党系議員多数なので、憲法改正反対を言い出すのではないか?と選挙の頃に書きましたが、選挙後の代表選の時にすぐに改憲反対の主張が出てきたことを以下のコラムで書いています。
「希望の党の体質・代表選候補者の主張3(羊頭狗肉)November 16, 2017,
このような私を含めた批判があったので、小池代表が民進党からの移籍者には誓約書を書かすとか、排除論理を発表するしかなくなったのですが、1週間ほど前に民進出身議員多数の力で幹部間で民進党との統一会派結成基本合意を発表し、統一会派に反対(保守系の人は)は分党したらどうかと言い出しています。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/
産経新聞
“排除”したはずが…今度は蚊帳の外-「希望」なき野党再編、立憲民主中心に進展か/ar-AAuXzMZ#page=2
希望の党の岸本周平幹事長代理は21日のNHK番組で、民進党系3野党結集に重ねて意欲をにじませた。
希望の党の玉木雄一郎代表は、安全保障法制を容認しない姿勢を鮮明にした党見解を近く発表する。玉木氏に近い中堅議員は党見解の方向性をこう明かした。
「安保法制には『反対』。憲法9条改正は『優先順は高くない』。無所属の会が納得する内容にしないといけない」
置き去りにされた希望の党は、恭順の道をひた走っているように映る。(松本学)
絵に描いたようなずるい動きですが、流石に問題が大ききすぎてこの話はご破算になったようですが、飽くまで民進党の従来(改憲集団自衛権反対)主張に戻りたいらしく、今朝の日経新聞朝刊2pには、再び改憲支持の党創立メンバーに対して分党を画策してしていくと出ています。
選挙の時だけ改憲標榜の保守政党に合流を希望して殺到しておきながら、選挙が終わったらまた改憲反対とは驚いた政治家の集まりです。
もともと健全野党・保守2党論を期待させて旗揚げした政党なのに、そこに我も我もと参加しておきながら、選挙が終われば元のなんでも反対政党に逆戻りしそうです。
自衛隊違憲論の憲法学者(学説としてはその動機原因を言う必要がないので明言していないでしょうが、)その基本姿勢は「自衛のためでも軍隊を持つと平和を志向する国家ではなくなる」と言う決まり文句・・「合憲解釈で運用を監視すればいい」という説を取らないのは一旦権限を付与すると暴走する危険確率が高いという価値観を前提にしていると想定されます。
一般的に自分の行動原理を前提に物事を考えるものとすれば、上記希望の党への参集と選挙後の変節ぶりを見れば、「公務員を信用できない」という基本姿勢も理解可能です・・。
とすれば、中露韓に限って人格が信用できるとでも言わない限り近隣軍隊保有国の多くは侵略国家であるはずです。
世界中でバチカン等のごく例外的小国を除いて)軍備のない国はほぼないといっても過言ではないでしょうから、そんな意見が憲法学会の多数を占めているとすれば、世界でも日本だけではないでしょうか。
憲法学者の上記論理によれば世界中が軍隊を持っている現実・とりわけ日本周辺では、中露に始まって北朝鮮も韓国も強大な軍事力を維持していますので、日本は侵略国家に取り囲まれていることになりそうです。
いわば猛獣や山賊、海賊、追いはぎなどがウロウロしている危険な社会・・いつでも襲いたい国々に囲まれている環境下に日本があることになりますが、一方で日本だけが
「非武装の平和国家・(武力を持つと不必要に振り回すから棍棒一つ持ってもいけない)・・結果的に無抵抗で受け入れるのが良い・・戸締り不要で生活すべし」
とすれば、周辺国にとっては、空き巣や押し込み強盗・強姦等犯罪行為やり放題になります。
押し込み強盗は短時間で退散しますが、憲法学者の主張によれば自衛手段準備・訓練自体が違憲→抵抗することが憲法違反になりそうですから、強盗がそのまま居座り、家の主人になり、日本人は彼らの家畜のように扱われることになっても抵抗してはいけないとすれば悲惨です。
親兄弟・子供が理不尽に殺され、暴力を振るわれる・働いてもお金を払ってくれない・・お金を貯めても横取りされてしまう・殺され略奪され妻子が強姦されるがまま耐え忍ぶのが理想の社会というのでしょうか?
中韓やロシア政府は日本政府よりも信用できるという自信があるのでしょうか?
憲法学者がそこまでは明言しませんが、「もしも敵国の侵略があったらどうするんだ」という質問には、「粘り強く平和解決を求める」などのあやふやな回答ばかりで、まともに答えるのをきいたことがありません。
質問者は、平和交渉が行き詰まり相手が実力行使・・(南シナ海埋め立て軍事基地建設強行や尖閣諸島海域侵犯を現実に繰り返しています・・竹島占領や拉致被害も同じです・)武力行使してきた場合を念頭に聞いているのに、はぐらかしているだけです。
現実に日本が占領下に置かれれば「はぐらかし」で済むものではありません。
そこで勝手な想像・・侵略されれば「黙って殺されあるいは鞭打たれているしかないのだ」と考えているのかな?となります。
中国や韓国の占領支配に入るのを理想としている・中国等の支配下に入ったほうが日本人に取って幸福だという意見もあり得るので一概に非難できません。
日産やシャープが、外資傘下に入ってから業績が良くなった例もあって、M&Aで世界企業傘下に入った方が良いかどうかは一概に言えません。
企業買収は金儲けが目的なので、優良〜中堅従業員でも彼らを冷遇してやめられたのでは買収の意味がないので大事にしますが、他民族支配欲は合理的目的によらないので、企業の身売りとは次元・意味が違う点をどう見るかです。
とはいえ、せっかく占領した以上は、大なり小なり搾取目的を満足させるためには占領地経済を肥え太らせる必要がある点は同じです。
ソ連のように占領下のドイツから鉄道線路まで引き剥がして持ち去るやり方もありますが、そいう最低占領政策を繰り返すかは別問題です。
日本ではソ連軍侵攻による満州での地獄の経験がまだ生々しいので簡単には忘れられない上に、中国歴史を見ると中国も政治闘争に勝てば勝った方がどんな残虐なことでもしてきた歴史が知られています。
「無駄な抵抗をしないですぐに支配下にはいった方が幸福だ」と言われても・・・?と言う人が多いでしょう。