我が国では明治開国以降焦眉の急であった民族防衛のために軍近代化を取り入れるしかなかったとしても、朱に交われば赤くなる面がありますので、武士道精神の元でこれを取り入れる和魂洋才が基本でした。
野蛮な気風を理解して行く・・こちらも武力向上・・そのためにはさしあたり支配地の拡大を図るしかないと欧米のやり方の真似したのが、明治以来の富国強兵政策で、行き着いたところが太平洋戦争での完敗でした。
これに懲りた我が国では憲法前文で諸外国が崇高な理念に従って信義を守ってくれることを信じて生きて行く・・旧来の平和志向に方向転換したことを December 9, 2012「信義を守る世界7(名誉の重要性1)」前後で紹介しました。
憲法前文抜粋
「・・・日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。・・」
これが憲法第9条の交戦権放棄や非武装条文に連なっているのですが、戦後70年近くも経過すると秩序維持能力のあったアメリカの軍事力にかげりが出て来ました。
他方でこれに挑戦する中国軍の台頭(まだ実態は大したことがないですが、勝手に自信を持ってしまっているのが厄介です)があって、そうも行かない状態になって来たのが昨今の軍事・治安情勢です。
中国は西洋列強の卒業した19〜20世紀型武力万能思想・・ほぼ山賊や海賊の論理でごり押しして来る上に、韓国、中国は公然と日本征服意欲を隠さないで常々表明していますし、仕返しと称して日本人を奴隷化したい欲望を隠さない状態です。
こう言う野蛮な隣国に囲まれている以上は、諸外国の信義だけに頼っていると日本人は中国軍の奴隷にされかねない恐怖が生じて来ました。
やはり、相手が相手・・獰猛過ぎるならば、ある程度自衛のための武力保持が必要になって来ました。
大正から昭和に掛けて我が国が西洋列強から孤立して行った轍を踏まないように、世界を味方に付ける智恵こそが発揮されるべきでしょう。
ショールーム等で来客がマナーを守れば、こちらからそろそろ帰って下さいとかマナーをうるさく言う必要がありませんが、相手がいくらでも居座るようなら一定時間でお帰り下さいというしかないし、次の訪問を断りする必要が出てきます。
企業がクレーマーなどで4〜5時間居座られることが繰り返されれば、警察に予め相談する・・警察が来るのが遅ければ警備会社と契約するどの自衛策が必要になります。
信義を信じると言っても治安状況次第です。
相手が人道上のルールを守らず武力万能思想を持っている上に、かれらに占領された場合、チベット民族やウイグル族に対するやり方を見れば分るように、相手民族の尊厳などはまるで頓着しない思想の国家です。
中国地域の歴史では征服したり勝った場合、相手の民族を何十万単位で皆殺しにしたり、敗者の將に対して、その親の肉を無理に食べさせたりするような人道以前のやり方をして来た歴史が連綿と続いています。
だからこそ前王朝の文物が殆ど残っていない・・先人に学ぶ意味の歴史が存在しない地域・・民族だと書いてきましたが、こう言う残忍・露骨な傾向だけはDNAとして受け継いでいます。
自分達が残忍なことから、日本軍も似たようなことをしただろうという虚偽宣伝に努めていることについては繰り替えし書いてきましたが、中国が仮にも日本に対する勝者になると恐るべき事態が待っています。
こう言う国が目前で実力行使を始めようとしてデモンストレーションを始めている状態で、自衛のためのガードマン不要論・平和を唱えていれば平和を維持出来るという意見は現実的ではなくなりました。
尖閣諸島の一件以来我が国では、国土を守るための準備をする必要があると言う意見・・憲法9条改正論が主流になりつつあるように見えます。
中韓両政府は日本右傾化を主張して批判していますが、中韓の実力行使やデモンストレーションがこれを後押ししているのですから、彼らこそが日本の軍備増強を後押していることになります。
中韓政府は膨大な資金を使って政府やマスコミに対し様々な形で思想浸透を図り、日本の軍備弱体化を狙って宣伝してきた結果、民主党政権が誕生してその効果が最高潮に達しました。
いよいよ日本が弱体化した見るや(韓国大統領公式発言では「日本が弱体化しているので・・(このチャンスに)・・」と言うほど)脅迫を繰り返すようになったので、彼らの推奨する非武装中立・日本右傾化反対論・・マスコミ論調の真意がどこにあったのかが誰の目にも明らかになってきました。
今では中韓政府に都合の良い意見ばかり流し続けるマスコミ・言論人の意見を信じる人が、殆どいなくなってしまったでしょう。
テレビ番組の不調・新聞の売れ行き減が言われていますが、インターネット関連発達によるばかりではなく、中韓好みに日本の歴史上の人物を卑しく汚らしく描いたり、如何にも日本が過去に悪いことばかりして来たかのように描くドラマが多くなって来たなど内容に大きな原因があるように思えます。