上田、音喜多両氏の経歴では「みんなの党」が出てきましたが、みんなの党創設者の渡辺喜美氏は希望の党創設に影で関与していた記憶です。
渡辺喜美に関する11月5日現在のウィキペデアの記事です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E5%96%9C%E7%BE%8E
渡辺 喜美(わたなべ よしみ、1952年3月17日 – )は、日本の政治家。参議院議員(1期)。
衆議院議員(6期)、内閣府特命担当大臣(規制改革)、内閣府特命担当大臣(金融)、みんなの党代表(初代)、日本維新の会副代表を務めた。
父は元衆議院議員で副総理、外務大臣、大蔵大臣、通商産業大臣等を歴任した渡辺美智雄
2017年10月の第48回衆議院議員総選挙が間近に迫った同年9月に小池百合子による希望の党の設立に影の存在として関わり[10]、衆議院栃木3区へのくら替え出馬に意欲を示していたが[11]、小池側の要請で出馬断念し[12][13][14]、代わりに妹の渡辺美由紀を栃木3区から希望の党候補として擁立したが落選[15]。その後、「当面は無所属議員として仕事をやらせてもらう」と述べ、希望の党に参加しない意向を明らかにした
http://www.sankei.com/politics/news/171023/plt1710230321-n1.htmlによると以下の通りです。
希望失速に渡辺喜美参院議員「排除発言でなく、民進合流が原因。保守路線に疑念」
今ごろこの記事が出ていたのに気が付きましたが、内部から(私同様の)意見が出ていたのを知りました。
希望の党創設に陰で骨折っていた渡辺氏の公式発言ですから、創設母体の有力組織であった「みんなの党」関係者が、都議選準備段階を機に民進党員の大量合流が始まった前後から脇役に追いやられる展開になっていたことが窺い知られます。
小池氏にすれば国政担当目的での旗揚げですから、所帯の小さな「みんなの党」にこだわっていられない・・もっと大きな組織を取り込むしかなかったと言うことでしょう。
小池氏の都知事選立候補〜結党に協力していた戦国時代で言えば地元小規模豪族・保守系政治家を切り捨てる小池氏流儀の民進党取り込み決定に不満をもっていたとするこの連載・・私の推測が当たっていたことになります。
離党理由によれば当初支持者切り捨て準備として?外野にうかがい知れない内部統制・・一切の意見を言わせない組織運営が始まっていたように見えます。
また巷間漏れ出ていた小池氏の資金問題その他、小池新党の全般的問題点が離党者側の意見で具体的に出ていますが、マスメデイアではほぼ無視して排除発言で失速したと繰り返しています。
排除発言がなければ立憲民主党系の支持がへらなかったでしょうが、それでは解散前の民進党支持率6〜7%にとどまっていたことになります。
頑固左翼を切り捨てて寛容な保守を標榜したので、何割かの保守票が希望の党に流れたので、立憲民主と野田氏らの無所属を合わせると元民主党系合計が120名前後になって一応焼け太りになりました。
小池氏にとっては大失敗でも、希望の党の当選者50名の内民進党出身者が、希望の45名も占めるのですから、民進党系の伸長を図る立場から見れば大成功だったのではないでしょうか。
ところで草の根の意見を大切にとか、口当たりの良い主張をする集団ほど肝心の足元・組織内意見を全く聞かない・指導者が独裁運営することが多い実態が離党者発言でモロに出てきました。
小池氏はまだ(汚職その他刑事犯罪者にでっち上げる)恐怖政治をするほどの権力を持つ前に失速したのですが、上記離党騒動をナチス台頭やロシア革命に当てはめると、一旦権力を握ると政治経験があって自分の意見を言いたがる人材はすぐさま抹殺されていたロシア革命に当てはめるとゾッとする流れになっていたことになります。
ロシア2月革命は帝政を倒して民主化を求めるものでしたが、これに成功するとレーニンはたちまち本音をむき出しにしてクーデターで政権を奪ったのを10月革命と称しています。
意見の違う・民主的選挙で選ばれた政敵を武力で追い出し殺しただけですから、これは革命でも何でもなく、ギャング・山賊行為で国を乗っ取ったものでしかありません。
その点ではヒットラーより悪質です。
その後レーニンは対抗意見を主張できる政治経験のあるグループをテロで次々と抹殺していき、レーニン死亡後スターリンがこのやり方を継承し共産党に対抗する政敵がいなくなるとこの方式を応用して党内政敵粛清に向かったものでした。
10月革命という名で始まった政敵抹殺方式はスターリン粛清に引き継がれ、結果的にイエスマンしか生き残れない状態となり第X次5カ年計画はいつも大成功のインチキ報告で埋め尽くされ・・約70年間も続いた結果、ついにソ連崩壊になりました。
むしろ革命前の帝政の方が大貴族その他各代表の意見を取り入れて漸進的改革を繰り返していた点で民主的でしたしこんなに悲惨な状態ではありませんでした。
10月革命100周年に当たる今年、ロシアでは何の国家的行事もしないことがそれとなく報道されていますが、国民が冷めているのは帝政時代よりもその後の100年の方が、国民にとって不幸な時代であった意識が強いことが現れています。
マスメデイア合体のフィーバーがもしも続いて希望の党の候補者が大量当選していたら、日本も小池氏の思いつき的キャッチフレーズに頼る大衆煽り型の政治になっていた可能性があります。
メデイア受けのする気の利いたフレーズで大衆に訴える政治手法・政策提言では、現実的裏づけがないので実務に入るとうまく行く訳がないので、その都度誤魔化すためにスケープゴートを作ってはメデイアがやんやの喝采を繰り広げるやり方に振り回されて日本社会は大変な代償を払うことになってしまうところでした。
築地移転や五輪関係見直しで見せた強引な政治手法が、国家規模で繰り返されるところでした。
彼女が国家権力を持っていないので、いかにも石原元都知事や森元総理に問題があるかのような思わせぶり吊るし上げだけで終わったのは幸いでした。
旧悪と言えるほど国民の怨嗟の声が高まっていたのならば別ですが、何が「悪」なのかすら不明・思わせぶりだけで何代も前の80代の高齢の元都知事を特別委員会に引きずり出して「旧悪?」を暴くかのような追及をするのは邪道です。
新権力者・新社長交代等で期待されていることは、今後はこういうやり方でやって行く方法や方向性の変更を示しその方針に従って新たな課題を自分が処理していくことで過去の担当者との違いを示し実践してその結果で有権者や社員・株主等から評価を受ければいいことです。
新任者は新たな実績を積めば済むことなのに、就任後ほとんど何もしないで過去に決まってすでに事業が動き出していて、現在目に見えた不都合も起きていないのに「前任者のやったことが気にいらない」という程度のムードだけで「リセット」と称して?ガタガタにするために都知事を交代したものではありません。
幸い、小池氏の言う「リセット」とは何だったのか?という不信感を広げただけで終わりましたが、これがスターリンや毛沢東のような権力者になっていた場合には、思わせぶりだけではすみません。
恐怖政治権力確立後に先ずメデイアで煽るだけあおってから「怪しい」というだけで議会で吊し上げを受けわけのわからない多数決・・問答無用で牢獄につながれ、自己批判させられて社会からの抹殺〜獄死でしょう。
小池氏がそこまでの権力を持たない内に希望の党が失速したのは、日本のために本当によかったと思っています。