データ・情報をマスコミが一定の思想方向へ誘導するために加工・取捨選択する結果、報道の信頼がなくなるのも、中共政府のように独裁権力による情報統制による国民の信頼喪失も結果は同じです。
誰が加工しようとも、特定の立場に都合の悪い事実が隠蔽されているのだろうという不信感が生じている点は同じです。
マスコミによってあるいは政府によって加工されずに事実・情報はありのまま正確・公平に行き渡ることが信頼社会・・ひいては落ち着いた民主主義社会を基礎付ける重要なインフラと言うべきです。
以前から繰り返し書いているように(米軍占領時に米軍の都合の良いことを報道して都合の悪い米兵の事件等は塗りつぶして来たように)真の中立はあり得ないので、いろんな立場による報道を自由にして報道機関も自己の立場を明らかにして、その立場による取捨選択をしている結果として報道する方が公平です。
中立を装う以上は、客観情報提供をしている信頼によってのみ存在価値が認められるマスコミが、自ら特定立場に立つ取捨選択をし続けて来たことによって国民を裏切り続けて来た結果、発信情報の価値を(疑われるようになって)台無しにして来た罪が大きいと反省して欲しいところです。
特定秘密保護法や集団自衛権問題について、ムード的反対を煽るばかりで具体的な外国事例のデータ紹介がない点を2014/03/13「特定秘密保護法11(適性テスト1)」まで批判してきました。
特定秘密保護法案が国会を通過(成立)したのに対して、マスコミは政府批判一色ですが、他人の批判よりは、マスコミ自身がこれまで偏頗報道を繰り返して来たことによって、国民の支持・・信頼をなくして来た実績こそをマスコミ界は真摯に反省すべきでしょう。
尖閣諸島問題で中国の酔っぱらいが海上保安庁の船に体当たりして来た映像公開に関して、マスコミが受け付けそうもないと彼が判断して・・もしもマスコミに持って行っていけば握りつぶされていたでしょう・・ユーチーブに直接持ち込み掲載したということらしいです。
勿論このときは民主党政権であり、マスコミ論調は例外なく秘密漏洩に関する彼の責任追及論ばかりで、こんな重要なことを隠蔽している政府の方がおかしいという意見はほぼ皆無だったと記憶しています。
今や国益として何を開示し何を秘密にすべきかに関して、多くの国民の価値観とマスコミの価値判断がずれている・・国民の多くがマスコミをまるで信用していない実態が如実に現れています。
少年と分った場合で、氏名公表しないまでも大事件の場合には事件背景の追跡調査をするのが一般的であるように、アンネの日記損傷事件は日本の国際的評判を落とす国家的大事件として報道されていたのですから、精神障害の疑い程度(無罪になるほどの精神障害とも分っていないのに)で直ちに報道が皆無になるのは異常過ぎます。
マスコミの報道姿勢を国民が信用しなくなっているときに、特定秘密保護法が出来るとマスコミが正常な取材が出来なくなる・・国民の知る権利が侵されるという切り口では、マスコミの法案批判論に国民がついて行きません。
国民の知る権利は、マスコミの偏頗報道によってとっくに侵されていると国民が怒っていることを理解していないのです。
マスコミ界一致の大キャンペインにもかかわらず直後の世論調査(この質問表自体に安倍政権が如何に危険かを訴える傾向がありました)では安倍政権支持率に変動がなかったことをマスコミは反省すべきでしょう。
特定秘密保護法の成立直後の世論調査の結果は、マスコミが信用をなくしつつ現状をあますところなく表しています。
安倍政権の消長は右傾化支持か否かではなく、経済政策の成否にかかっています。
巨額貿易赤字の定着→経常収支の赤字が続くようになると、大胆な金融緩和→円安だけではどうにもならないのではないかと言う心配が頭をもたげてきました。
プラザ合意以降長期に及ぶ円高で製造業だけではなく各分野での海外脱出が継続的に行なわれて来たので、円安になったからと言ってイキナリ製造拠点の国内回帰が進む訳ではありません。