中国による武力(大量の海艦と言う公船による領海侵犯の繰り返しによる事実上の実力行使)を正面に押し出しての領土領海の拡張行動が日常化すると、日本としては領海侵犯を放置している訳に行かないので、これに対応するためにそれまではたまに巡回する程度だった巡視艇を連日常駐〜派遣体制にならざるを得ません。
そうなると交代要員や船が不足しますので、巡視艇の増加・保安庁の人員増の必要性が起きてきます。
昨日紹介したように中国では対日戦争開始準備命令を発動した結果、国民が危険を感じて海軍や海艦への希望者が激減して要員確保に支障を来している・・已むなく精神障害者でも可とするところまで追いつめられています。
逆に日本では緊急事態が起きても親中韓派文化人が反対するので、領海を守るようなことはとても出来ないと言う事前情報と違い、我が国では危機感を感じた若者による海上保安庁への応募者が急増している実態が報道されています。
親中韓派文化人やマスコミが、戦後の平和ボケで日本は柔弱になっているのでとても戦える訳がないと宣伝していた事態と逆の結果が出ています。
江戸時代300年の泰平の世を謳歌して来て骨抜きになっていた筈の日本人が、幕末の危急時に勇敢に戦えなかったかと言うとそうではありませんでした。
幕府御家人はふぬけになっていましたが、草莽からいくらでも愛国の志士が沸いて出て来たのが幕末です。
僅か60〜70年そこらで国民がふぬけになる訳がありません。
非武装平和論は、海上警備活動や自衛力強化反対どころか、そもそも警備や自衛力自体を不要とする論ですが、その理由とするところは、軍備や警備するから小競り合いが起きる→それが大きな戦争になると言う意見になるように思えます。
ただし、私はスローガンやパンフくらいしか見たり聞いたことがないので、緻密な非武装平和論の論理を知りませんから、以上は推測です。
他の立場からすれば軍事刺激したから中韓が来たのではなく、敗戦後何の軍備もない武装解除時に韓国は竹島を占領したし、今回も日本は中国に対して何ら領海侵犯や軍事挑発をしていないし、何の争いもないときにいきなり相手から仕掛けて来たじゃあないか・・日本が断固対応したら領海侵犯行為が下火になった・・だから泥棒が入らないように警備活動が必要だと言うことになります。
警備したり戸締まりするから泥棒や強盗が入るのか、警備しないで戸締まりしないで寝ていた方が泥棒が来ないのか?と言う論争のようです。
この論争はそんなに難しいデータもいらないし、複雑な議論でもないので、充分に議論すればすぐに勝負のつくテーマだと思いますが、非武装論者は実質的内容の優劣に関する論争から何故か逃げてしまっている感じです。
平和をどうやって実現するかの議論をしていると直ぐに「憲法前文に諸外国の公正と信義を信頼する・・」「憲法9条で戦力保持しない」と書いていることから、論争自体が許されない・・憲法に書いてあるじゃないか・・憲法違反は許されないと言うテーマのすり替えを言い出して議論にらない状態・・結局そこで討論会が終わってしまう・・思考停止を要求する論法が目立ちます。
憲法
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
○2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
非武装平和論の論理の建て方は、「憲法に書いてあるじゃないか」と言う論法で議論を遮ってしまい、議論すること自体を拒否してしまうのですから、彼らの基本的立場は唯我独尊・・問答無用式議論が多いことになります。
左翼・護憲派・非武装論者の主張は平和維持のためにどうするのが正しいかどうかの議論をすること自体許さない・・どちらが正しいか議論すること自体が憲法違反だと言う論法のようです。
みんなが望んでいるのは憲法解釈論ではなく、どうすれば日本のためになるかの議論です。
議論を尽くした結果望ましい意見が、仮に憲法解釈に合わないならば憲法を改正するほどの必要性があるかどうかなどの次の議論に移ればいいことであって、議論の前に憲法解釈に合うかどうかで意見をシャットアウトする必要はありません。