「日本シネ」で象徴されるような不満代弁型でなく前向き提案で与党と競争する政党に変わっていかないと野党の存在価値が低くなる一方です。
厚労省の統計や保険料率の計算モデル作成ミスでもメデイアは、「また厚労書の不祥事」とか不正と騒ぎますが、要は数字の算出作業のミス率をどの程度に抑えるかの技術チェックの問題であって野党が政権を批判するようなテーマではありません。
年金問題追及で名のなした民主党の代議士が、民主党政権で担当大臣になって何をできたか?を見ればわかります。
全国会で政治問題として追及していた統計不正?問題は、民主党政権時代以前から今年まで続いていたのに民主党政権の時に気がつかなかったから今年まで続いていたのです。
沖縄基地問題で県民意思重視といって「少なくとも県外へ!と主張し政権を追及していたのに、民主党政権になるとあくまで反対する社民党党首の福島氏を罷免して、辺野古移設の閣議決定をしたのは民主党政権でした。
民主主義と地域エゴ重視とは次元が違います。
この問題は美濃部都知事時代に杉並ゴミ戦争として誰もが知るところとなった解決済みのテーマです。
福島瑞穂氏に関する本日現在の記事です。
普天間基地移設問題では一貫して沖縄県外、日本国外への移設を主張。2010年5月28日に辺野古地区への移設で日米が合意したためこれに反発し、閣議了解の書類に署名しないと宣言する。鳩山の説得にも応じなかったため、同日中に罷免された[4]。日本国憲法下での閣僚罷免は5例目で、政党の党首職にある閣僚の罷免は初めてであった。
要は日本全体で見てどうすべきかの視点がなく一部利害者の不満を煽っていただけだった矛盾が杉並ゴミ戦争同様に鳩山政権で露呈したのです。
今年に通常国会で問題になった統計この後で紹介する地方選挙前に問題視された保険料計算プログラムミスなど・・厚労省で連続発生する問題は、「厚労省が巨大官庁化しすぎてガバナンスが効かない」というメデイアの解説が多いですが、ガバナンス・・政治問題ではなくコンピューター技術を含めた「事務レベル」という産業技術レベル引き上げの問題です。
厚労省の規模が半分〜4分の一になっても、統計やコンピュータ処理の失敗をなくすために大臣あるいは高級官僚が自分でプログラムを作り直して二重チェックするようなことはできない点は同じです。
医療による被害が判明した時の判断基準は、当時の医療技術水準で考えるのと同じことを当時の事務技術に応用すべきであって、年金システム問題で言えば、その10〜20年前のコンピューター化に伴う事務ミスを政治問題にしたのは政治家の本業怠慢です。
今年の通常国会で統計問題を政治問題化していた野党とメデイアの連携戦術が国民の支持を受けずに落ち着くと今度は以下の通りの大規模報道が始まって(多分統一地方選挙向けの報道?)直近の日経新聞社説にも取り上げられていましたが、二番煎じなので国民が反応しなかった印象です。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43360730U9A400C1MM8000/
介護保険料200億円の徴収ミス 厚労省が正式発表
2019/4/4 22:37
厚生労働省は4日、40歳以上の会社員らが納める介護保険料を徴収する外郭団体でミスがあり、2019年度に徴収すべき金額に対し200億円不足する恐れがあると発表した。企業が運営する健康保険組合などに保険料を算出してもらうために示した数値が誤っていた。厚労省は健保組合などに追加拠出を求めており、保険料の引き上げを迫られる可能性もある。
保険料引き上げの必要と言って、国民不満を煽ろうとして「国民に負担させるべきない」かのような主張でした。
しかし、政府の外注した機関の作成したプログラムミスによって、実際の負担額を200億ぐらい少なく納付する仕組みになっていたのであれば、保険組合が不足納付分を補填義務があるのは当然で国民負担が増えることではありません。
政府ミスによるから未払い分を払わなくて良いのではなく、未払い分の支払い義務があるが、遅れた責任はないというだけのことです。
ただし、社説の内容を読んだ記憶では200億の未払いの補填を求めても、入金までの遅延損害をどうするか?その負担問題を書いているようです。
週刊誌的問題提起の仕方です。
国のせきんに決まっている以上は遅延損害金を請求しなければいいのは子供でも分かりそうな法理です。
入金遅れの国の損害はどうする?という問題提起にはなるでしょうが、社説で書くような問題ではないでしょう。
ここで、10年ほど前に自民党下野の原因となった年金消失と騒がれた問題に関連する私の受任した何件かの事例を紹介しておきます。
弁護士になって4〜5年後くらいで戸籍の訂正事件を何件か担当しましたが、本籍移転の結果新戸籍作成時の転記ミスによって自分の名前が違う名前になっているのを何十年かのちにわかった事件や戦災で戸籍簿が焼失した際の復元作業(のミスというよりは)生き残った親族が甥や姪の名前をあるいは叔父の名をうろ覚えで届けるので違った漢字になったりした例でした。
東京大規模空襲直後の戸籍復元作業ですから、(役所自体丸焼けのバラック小屋で?)漢字が違っても先ずは人名登録優先(後で本人や親が出てきたらその後直せばいい応急作業ですから)復元ミスとは言わないでしょう。
本人が徴兵名簿や学校の学籍簿を持ち出して元はこういう漢字だったと証明した例もあります。
特にその頃の戸籍は全て手書きでしたので、崩し字あるいは戸籍役場担当者の癖で、ヘンや作りの略記崩し方が違うので本籍移転の場合、移送された新戸籍係りの人が自分なりに読んで書き直すので、いろいろな変換?が行われてしまうことが多かったようです。
まして単調な数字の場合、誤記がふえます。
約10年前に問題になった年金記録消失問題は、手書きの保険記録を全面的にコンピューター化する過程でそのずっと前に起きたものでしたが、当時の公式記録は氏名に振り仮名のない記録が普通で(漢字の場合読めなくともその漢字を写しさえすれば用が足りるので、戸籍などでは振り仮名不要です・現在の保険証にも振り仮名がありません)したが、コンピューターに転記するとなれば、振り仮名のつけ方次第でその後はどんどんコピペされていきます。