国家的事業と自治体の拒否権3(外国人参政権1)

与那国島の例を見ると、レーダー基地1つ作るのにも地元住民同意が要るのに驚く人がいるでしょう・・私は少なくとも驚きました。
October 11, 2016「米軍の立証責任(不逞鮮人がいたのか?)2」前後で占領軍による検閲を通じたマスコミ・教育界の支配の浸透について書き始めてその後マスコミや教育界の左翼文化人の成長を書いているところで、話題が横に逸れていますが、その到達点の1つと言うか外国人の住民投票を主張する勢力が増えて来たことが分ります。
中央政府が何を決めてもそれを国内のどこかで実施するためには、(1昨日の新潟県知事選挙の結果原発再稼働について、原発再稼働について知事同意を得るのが困難になったと言う報道です)地元自治体の同意が必要になって来たことと、これと平行して自治体参政権や自治体職員への外国人に対する門戸解放運動の進展は、占領軍の残したことではなく米軍の意向に率先反応・迎合して、大義無視→ドンドン個人主義思想・地域エゴ拡張に精出す人を増やして来た成果の到達点と言えるでしょう。
国防問題を決めるのに、地域にいくらお金が落ちるかが争点になっているというのですから嘆かわしい低レベル化が進んでいます。
共同体意識に基づいて国防問題を議論すべきとすれば、共同体構成員でない外国人がこの議決に何故参加すべきなのかよく分かりません。
外国人にも自治体選挙権を与えるべきと言うのが、共産党や公明党や民主党の主張だったと思いますが・・。
10月15日現在のhttps://ja.wikipedia.org/wikiからの引用です。
外国人参政権
民主党・公明党・日本共産党など各党は、上記「傍論」を根拠の1つとして、外国人地方参政権付与法案を提出している。ただし、その対象者は、「傍論」が想定していた範囲(特別永住者のみ)を拡大し、一般永住者にまで参政権を付与することを想定している。民主党賛成派議連の2008年提言では、一般永住者にまで参政権付与対象を拡大する理由として「(両者)いずれも、我が国において地域社会の一員として、日本人と同様に生活を営んでおり、その点において本質的な差異はない」と住民権(市民権)を模範にした」
上記の民主党などの主張に呼応する自治体があって、自治体によっては外国人にいろんな関与権を認めるようになっていますが、昨日紹介したとおり与那国島では正に自衛隊基地設置の可否を決める国家的重要テーマの決定まで定住外国人の投票権を認めていることが分ります。
日常生活に密着した決定・どこに信号機をつけるかゴミステーションがどこに必要かなどの日常テーマでは外国人も日本人にも差をつける必要はないと言う主張には合理性があります。
ところが国防や列島全体の産業構造配置・・国レベルで決めるべき重要問題の実施段階で地元自治体が最終決定権..事実上の拒否権を持っている我が国では、こう言う権限のない諸外国の例を持って来て外国人でも居住している以上参政権を認めるべきと言う論理、説明は実態の虚偽説明、無理があります。
本当の日常的決定・例えば自治会役員やPTA役員のなり手がなくて困っている現状からみても、外国人参政権付与運動の本音は日常的決定参加にない・・国策その他重要事項決定への住民参加に関心があっての事と推測されます。
外国人参政権付与を主張しているグループや政党の実際の運動を見ても、国政レベルでは少数の支持しか得られない野党の主張を実現するために・・例えば自衛隊違憲論や成田空港反対論→現地反対運動の激化・・国政レベルでは全く支持されていない少数意見を自治体レベルの運動として実現しようとしているかのように見えます。
成田空港開設を例にすると空港設置段階で現地に入り込んで一坪地主と言う濫用的権利者を創設して反対運動を展開していましたが、こう言うことが許されると国政で決めるべき航空政策を地域限定の敗者復活戦が出来ることになります。
既存空港で見れば、各地で騒音被害による飛行差し止め訴訟が行なわれているのも、国政レベルで決めた(日本の発展のために空港が必要と言う政策決定・・空港など不要・・国際社会の航空機時代到来に遅れてしまえば良い?と言う意見が国政決定の場で負けた)ことを司法の場に移し替えて敗者復活戦をしている構図です。
こう言う争いばかりして国の政策実現妨害が続いたことによって、成田空港の拡張一つとってもものすごい時間がかかる結果、日本が国際ハブ空港競争に遅れをとった原因であり、もしかして彼らが日本戦後復興や発展妨害意図で運動しているとすれば、その成果が出ていることになります。
いわゆるネト右翼によれば「反日野党」と言う定義ですが、私にはそれが正しいかどうか真偽不明ですが、外国人の参政権が認められる地域がドンドン広がる・・参政権の認められる外国人の範囲も徐々に広がり、決定参加事項が広がって行くと中韓から意図的送り込みが行われるようになるリスクが高まります。
意図的に送り込まれている外国人の場合、日本発展のために決めるあらゆる政府施策に反対=野党支持層に回る読みがあるから外国人の参政権実現に熱心になっていると言う見方もま成り立ちます。
国家プロジェクトに対して住民参加権を与える議決があちこちの自治体で増えて行く・・結果的に国政の少数者が国政で認められない意見に基づいて現場施行段階で国政実行を阻止出来る仕組み構築を長期間掛けて構築して来たことになります。
国政段階では1票の格差違憲論を展開して、国政決定の権威失墜を狙いながら、足下では・・過疎地・・絶対的少数派が国政実施を阻止する権利を着々と植え付けてきたのが戦後政治です。
1票の格差があって、全国の得票率の少ない方が政権を取る逆転現象があれば・・その疑いがあるならば事前に問題視すべき違憲状態ですが、4〜5百人もいる代議士の内、2〜3の選挙区の人口が比較的少ないだけでは、(その選挙区人口が増えればその選挙区の当落が逆転する保障もないし、仮に数名入れ替わるとしても・・あるいはその選挙区代表が一人減っても)与野党の代議士数が僅差でない限りトータル政権正統性に何の関連性もありませんから、ソモソモ違憲状態を言う判決自体が野党系の主張に偏り過ぎているし、マスコミも大騒ぎし過ぎています。
この後で選挙前に住民移動する戦略が普通に行なわれていることを書いて行きますが、これを実行しているのが野党中心であるコトと、全国的選挙結果にそれほど影響がないためにマスコミは全くこの弊害を報じていません。
1票の格差問題は、結果に大きな影響がない・・もしかしたら結果に全く影響しないのに何故これだけをマスコミが選挙の都度毎回大げさに騒いでいるのか?
他方で国政段階で決めたことを実行段階で小さな自治体が覆せる・・あるいは成田の一坪地主運動のように何十年も遅滞させられる国家の基本に関する不都合を何故報道しないのかの疑問です。
1票の格差論の大宣伝は、国政選挙は正統性がないが、(外国人参政家付与を主張しながら)自治体選挙の方には正統性があるかのようなイメージ操作が疑われます。

国際情報の一般化と知識人の没落2(外国人参政権1)

在日系信者が創価学会員の仮に1割しかいなくとも、その力が公明党の政策に影響を及ぼし、公明党が国政でホンの僅かの議席しかなくとも、参議院でキャスチングヴォートを有していることや、選挙協力で自民党議員が応援してもらっている(仮に得票数の1割が公明党の応援票であるとなれば、これが減るのは脅威でしょう)関係で、圧倒的な議席差のある自民党の政策に大きな制約を及ぼしています。
外国人参政権に関する先進国の扱いはどうかと言うと、アメリカその他どこでも外国人から政治献金を受けることですら、(政治家が外国人の影響を受けることがいけないと言う意思表明です)禁止されているのが普通です。
外国人のママで直接参政権を与えるどころの話ではありません。
外国人参政権付与問題に関しても、知識人?の好きな欧米ではどうなっているかの議論は全く出て来ません。
集団自衛権や秘密保護法制定反対論者は、元々何事でも欧米基準を持ち出す傾向がありましたが、今回の集団自衛権や特定秘密保護法に関する論争に限って欧米の現状を持ち出せていません。
軍事力を備え、秘密法制のある欧米諸国は、例外なく日本よりも暗黒社会になっていて、人民は過酷な抑圧に苦しんでいると言えないのが彼らの辛いところです。
外国人参政権を付与していない欧米諸国は非人道国家と言えないので先進国の例を挙げません。
そこで、これらの問題に限って欧米基準を一切持ち出さず・・欧米の方が先にスパイ防止法関連法を制定実施している点に全く触れたがらないまま、日本が特定秘密保護法を制定すると暗黒社会になると主張しています。
・・欧米がNATOなど相互防衛条約を締結して実際に外国で実行している現状(・・バルカンのボスニア周辺諸国の内戦でもNATO軍が出動したし、アフガンにも派兵していますし、リビアの空爆もしました)に触れないまま、日本が集団自衛権行使に踏み切ると日本だけが戦前の侵略国家になると言う一本槍の主張をして言いっぱなしです。
全く外国の状況に触れずに日本だけが秘密保護したり集団自衛権行使すると、暗黒社会や侵略国家になるという言いっぱなしていれば、日本人が信用する時代だという認識でしょうか?
ちなみに、公害その他のマイナス情報が溢れるようになって旧ソ連や解放前の中国礼賛情報のインチキ性がバレて来ただけではなく、アメリカ社会の豊かさや自由を満喫しているという欧米礼賛派の報道もメッキがはがれて来た点では、基礎が同じです。
国内では官僚が情報独占による優位性を長らく保ってきましたが、官僚の情報独占による優位性が崩れ、大分前からエリート(経済学者その他文化人と称する人々)やマスコミが、情報独占出来る時代ではなくなったことに留意する必要があるでしょう。
数十年前から多くの国民が簡単に欧米に行けるようになっていて、マンハッタンやパリの名所だけではなく庶民の暮らし向きまで誰でも知るようになってきました。
こう言う時代が始まると、海外情報はエリートだけの独占情報ではなくなって来たので国民を誤摩化せなくなってきました。
何かあると直ぐに欧米などでも庶民までもが自分でネット投稿するので、欧米の庶民の暮らし向きや意見がナマで伝わる時代です。
その反応・表現の仕方で、国民レベルも推測が着きます。
猫や犬の動画投稿でさえも、その家の暮らし向き・・文化レベルがそのまま分ります。
(アメリカ人も今では家の中では靴を脱いで生活をしているんだなあ!とか・・)
大学教授やマスコミの代弁では、彼らによる選択された都合の良いニュースしか入りませんが、欧米の庶民が一々投稿する時代になると、庶民のナマの生活実態が外国人にも自然に伝わります。
グーグル地図情報・・ストリートビューの例で言えば、首都の綺麗な表通りだけではなく裏町まで居ながらにして見ることが出来るので、欧米における実際の庶民の生活レベルが手に取るように分ります。
風景も同様で、ストリートビューを辿ると荒涼とした景色中心のアメリカ社会を見ると、ぞっとする人が多いでしょう。
こう言う風景の田舎町に留学してもなあ・・と思う人が増えるのは当然です。
エリートの留学がなくなったという意味ではなく、海外留学コストが相対的に安くなり、私費留学生の倍率が上がる一方です。
この次に書きますが、大人の海外出張の大多数がどさ回りになって行く時代では、留学生も大衆化につれて、大多数の行き先が名の知れない田舎の大学等になりつつあります。
都会の風景でも東京の方が世界で1番と言い切れるかどうか別として、もっともダイナミックで刺激的な印象を受けるのは私だけではないでしょう。

外国人の参政権1

外国人の参政権論議が盛んですが、現在の収入によって所得税等を払っているからと言って、過去の蓄積取り崩しと将来に残す負債に関係する予算とその関連法案に対して彼らが口出しする権利を与えるのは合理的ではありません。
ただし、 October 3, 2012「制限選挙論」に書いたように分野別参政権を認めるべきかも知れません。
一定期間以上居住していれば、その限度で何らかの利害が起きて来る筈ですからその意見表明の権利を認める必要があります。
こう言う視点から、都道府県や市町村政治に関する限度で参政権を認めよという意見が出るのですが、市町村と言っても国家予算同様に市債発行その他財政政策決定・予算審議のある点は同じです。
そのうえ、海外交流の盛んな時代ですから地方政治家も国際政治に大きな影響力を持っています。
東京都知事の石原氏や大阪の橋下氏の言動に大きな注目が集まり国政への影響力が大きく、また文楽への補助金問題、教育の場での国旗掲揚・国歌斉唱問題等政治的分野に対する影響力・政治権限が大きいので、政治単位(地方か国政か)で参政権の可否を決めるのは問題です。
都道府県や市町村などの地方政治か、国政かの基準で区別して外国人参政権の可否を認めるのではなく、上記のように外国人に特に関係のありそうな分野別参政権・・精々個別分野での意見表明権を与えるが限界でしょう。
賃金は能力に応じたものにしておいて、日本での高度な文化的生活を維持するのに賃金では足りないならば、個人で言えば預貯金の利子配当収入や取り崩しで差額を賄うように、国家で言えば、社会保障の充実の結果貿易赤字が進んだ場合には海外からの利子配当所得(国際収支黒字)範囲内で生活費を支給するのが合理的です。
例えば賃金が現在の生活水準を維持するのに安すぎるならば、子育て支援や教育費支援、家賃補助、(公営住宅の充実)鉄道や教育機関への補助金、出産給付金、医療費補助その他での公的支援で賄えばいいのであって企業負担にする必要がありません。
(集中投資ではないし、産業振興には遠いので政治的にはバラまきになりますが、産業の基礎を支える意味では合理的です)
身障者雇用問題も同様の問題があります。
現在は一定人数以上の雇用をしている企業には一定率の障害者の雇用を義務づけていますが、これなども企業に社会保障負担を強制しているようなものですから、こうした負担のない新興国へ逃げる誘因になっています。
(障害者雇用に対する政府支払や解雇回避のための雇用調整助成金制度が今でもありますが、ここでは企業負担部分があるのを問題にしています)
企業は採算の取れる賃金・労働に見合った賃金(労働分配率をどこに置くかを別途充分吟味する必要がありますが・・)までを払えば良いようにすべきです。
政府(国民)がかれらの生活水準を上げたいと思えば、底辺労働者雇用一人あたり10〜15万円補助金を企業に交付するか、個々人に生活保障(障害者年金など)として10〜15万円交付・・あるいはインフラの底上げをすればいいのです。
生活保障が行き過ぎると、共産主義国あるいは公務員の労働意欲低下に類するモラルハザード問題が生じますので、それは別途考察対象として必要ですが(別の機会に書きます)、ここではあるべき賃金だけでの議論をしています。
(現金給付に限らず公共交通費、医療費や教育費出産費、美術館・図書館等公的施設への補助等で生活費を安くする広義のインフラ充実しているのが先進国ですから、給与だけ低額に抑えても外国人がこれらを無償利用出来るのは問題だという視点で1昨日から書いています))
そうすれば新興国並み低賃金になっても労働者の生活水準・結果は同じですから、雇用企業だけの負担ではなく国民全部での負担となります。
出産前後の休暇制度や介護者の休暇制度も同じで、これらを企業負担とするのではただでさえ、新興国との比較高賃金に困っている企業はドンドン海外に逃げてしまうでしょう。
企業が人を雇ってくれるだけでも有り難いのですから、いじめる方向ではなく後押しするくらいの気持ちが必要です。
低賃金化して来たときの差額=生活補助金の財源はどこから?となりますが、給与を上げなくて良ければ、底辺労働分野でも企業活動が活発になって国際収支も改善し、税収が上がります。
あるいは正当な賃金になり、国際競争力回復の結果儲かった企業や株主らに国債を売って資金源にすることが出来ます。
いろんな分野での弱者救済は必要ですが、救済の必要があるかどうかについて政治判断で決める以上は、その資金源は政府負担にすべきです。
政治が経済原理に反した給付水準を決めておきながら政府がその費用を負担せずに企業負担を増やして行き、(高齢者雇用義務づけも同じ視点からの検討が必要です)企業の海外脱出を後押しする政策方向ばかりしていると、その内富を生み出すべき企業がドンドン少なくなってしまう・・ひいては国際収支黒字が維持出来なくなってしまいかねません。
以上、低賃金レベル=低技能労働者の給与をどうするかの議論から最低賃金制度その他政府保障すべきことは政府が負担すべきであって企業に負担させるべきではないという意見を書いてきました。

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