労働分配率低下論3と外国人労働力

省力化努力・工夫努力の成果を結果的に批判することになる労働分配率低下論のメデイア上でのフィーバーは、日本社会の停滞縮小を目指す悪意によるものではないとすれば、「外国人を入れれば(個々の人件費が低くともトータルの労働分配率が上がるし省力投資を阻止できるので?)労働分配率が上がるじゃないか?」という意見に誘導する立場でしょうか?
EU諸国は省エネ努力を怠り外国人移民受け入れにより、どんどん(低賃金)労働力を取り込んだので日本にくらべてロボットや省力化投資が遅れ(労働分配率は下がらなかったでしょうが)今になってそのツケに苦しんでいます。
アメリカも伝統的に移民受け入れ=新規労働力増加政策でしたが、ついに移民規制をトランプ政権が公言するしかなくなりました。
トランプ氏の発言が過激なのでメデイアが批判していますが、労働力を引き入れる事による生産増加政策は中国の人海戦術に見習っているだけで将来性ないのですから、選別受け入れをするというならば、トランプ氏の方が正しいでしょう。
この辺の意見は、EU低迷の原因としてだいぶ前に書きました。
日本は中国の低賃金攻勢に耐えてその間必死に省エネに取り組んできたので、対中人件費格差を維持したままでも(欧米がやってきた中国に負けないように安い労働力輸入に頼らずに)いろんなロボット産業が発達しこの種機械の輸出によって、巨大な国際収支黒字が続き今の豊かな生活があるのです。
「外国人を入れろ」という議論の支持者は、企業の省力化努力・投資を敵視し(日本の国際競争力低下を狙う国のために主張でもしているかのような印象を受ける人が多いですが・・・)人件費・労働分配率アップを狙う意見は外国人労働力受けれ勢力の応援でもあるでしょうか?
メデイアで「労働分配率が下がっている」→上げろというイメージ報道があると、それとなく給与が下がっているかのようなイメージが定着し、給与アップ要求のようなイメージなので大衆受けしますが、労働分配率アップ論の目指す結果は逆です。
外国人労働力移入論で安い労働力・・日本人並み給与支払いが要求されることによって、表向き安い人件費ではないようですが、結果的に不足分の人数を投入することによって人件費単価アップを抑制する主張になります。
繰り返しですが、労働分配率論アップ論は人件費単価引き上げ論でないことに注意する必要があります。
労働分配率論は、収益に対するトータル人件費率論ですから.設備投資が増えれば収益やコストに占める人件費率=労働分配率が下がります。
設備投資の中でも省力化投資をして人手を増やさずに少しくらい人件費単価を上げても、総コスト・収益構造に占める人件費率低下・労働分配率の低下が大きくなります。
労働分配率を上げるには、低賃金でも労働者の数を増やして省力化投資比率を減らせば労働分配率が上がることに気をつける必要があります。
近代産業革命以降のトレンドは設備投資を増やして人件費率〜労働分配率を下げていき、その結果一人当たり所得を上げる事による個々人の生活水準を引き上げるというものです。
中国のように人口だけ増やして総生産量を増やしても個人は貧しいままです。
その中国でさえチャイナプラスワンの動きに驚いて、産業効率アップの必要性に迫られて日本のロボット産業は引き合いが多く活況を呈している原因ですし、ここ数年の中国の対日擦り寄り再開の基礎構造です。
この点で12月15日のコラムで紹介した労働分配率に対する以下の考え方には疑問を持っています。
「労働分配率とは、「付加価値額」に占める「人件費」を知ることです。これによって、会社に占める適正な人件費を知ることができます。」
上記によると先験的に不動の適正分配率があるかのような解説ですが、省力化投資オートメ化進展にともない収益・コストにしめる人件費率・労働分配率がどんどん下がっていくべき変動値である点を誤解?しているように思いながら、(私の方が素人ですので私の誤解によるのか?)引用しておいたものです。
私の意見は、生産力やサービスをアップしても省力化投資で労働者を少ししか増やさなくとも済む社会にして、その代わり高度な機械操作のできる人材の人件費「単価」をあげる(結果的に労働分配率は下がります)のが合理的という意見です。
中国並みの低賃金でなくとも国際競争できるようにするべきです。
従来システムだと100人の作業量が120人分に増えても省力化投資によって100人で間に合わせる代わりに高度対応できる100人の人件費をアップする政策が必要です。
そのためには、高度な設備を活用できるための労働者の質引き上げ(コンビニ店員の例で書きましたが)マルチ人間化・教育投資が必須です。
選挙目前から選挙中に「労働分配率が低くなっている」とメデイアでフィーバーした挙句に選挙が終わるとメデイアで全く取り上げなくなってしまったのが不思議ですが、政治的にうがった見方をすれば、「好景気というが、国民の実感がない」という根拠のない常套文句裏付けのイメージ強調に目立つフレーズだったからこの種議論が、メデイアのテーマに浮上してきたのではないでしょうか?
選挙期間直前から選挙中だけ尤もらしく騒いでおいて、「景気がいいと言っても労働者に恩恵がない」のかというイメージだけ国民に刷り込めばいいという戦略だったように見えます。
労働分配率は労働単価ではなく総人件費の収益に対する比率のことであるから労働総人口と設備投資額に関係するので、すぐに反論を受けるのがわかっているが、反論が出る頃には選挙が終わっているのでメデイアが反論を取り上げないでそのままそんな議論がなかったことにしてしまう・・・そのうち選挙さえ終わればそんな議論があったことは忘れてしまうだろうという思惑・・一定勢力応援戦略だった可能性があります。
選挙直前から選挙中怪文書が出回ることが数十年前には流行りましたが、怪文書がデマだったとわかった頃には選挙が終わり、落ちた方は切歯扼腕して終わりという構図でした。
怪文書ほど露骨でないのでわかりにくい・巧妙ですが、政権支持率をやけに低くしてみたり(ニコ動の支持率調査だけが選挙結果にほぼピタリあっていたことをNovember 5, 2017, に書きました)一定方向への誘導が顕著でした・・いろんな方法で公的メデイアが選挙を一定方向へ誘導するための方法)を駆使して選挙運動をしていた疑いがあります。
私もこのコラムを書いていて「選挙の頃にそんな報道があったなあ?」という程度の記憶で(数ヶ月前の新聞であれば廃棄しているのでそこから掘り出す・.図書館にいって探すのは大変な労力ですが・・)念のために検索してやっと思い出した程度です。
15日に紹介したhttp://www.toushin-1.jp/articles/-/4126によると第1回が9月12日と書いていますから、まさに総選挙・・解散日程直前の頃にメデイアでフィーバーしていたことが分かります。
それが選挙が終わった今ではまるで出てない・・変なカラクリです。
ネットの発達でマスメデイアが取り上げなくともネットでの反論や解説発表時点での記録が残るので、マスメデイアの言いっ放しの洗脳作戦の結果が残ります。
ちなみに選挙が終わって約2ヶ月経過の12月15日の日経朝刊9pの「21世紀の生産性を測る」というオピニオンには、いつの調査か書いていませんが、「中の上」と「中の中」意識が増えて「中の下」、「下」の意識が減っていることが主張されています。
町中を歩るくと若者の多くが好景気を謳歌している様子が見えますが、これが実態だったでしょう。
このように意識調査の報道は基礎データを誰もが簡単に見られないので、根拠不明の報道可能です。

労働分配率低下論2(省力化投資と人材レベル強化策)

企業は売れ行き不振対策として値下げ競争に突入すると、将来性がないので新製品工夫しか生き残りできないのと同様に人手不足だからと(省エネ努力しないで)単なる給与引き上げ競争に入るのでは先行きの展望がありません。
これは個別企業だけの問題ではなく、国単位の国際競争での生き残りの成否でも同じです。
人手不足対策として企業が省力化に躍起になっているのは合理的ですから、外国人労働者導入を極小にするために機械化が進む・人件費率が下がるのは当然です。
オートメ化どころかAI化が進むと人間の仕事がなくなるという意見もありますが、今のところ、日本社会は、失業の増大で困っている社会ではなく、人手不足で困っている社会です。
将来に備えるために人手不足の今こそ、このチャンスを生かして省力化投資→高度設備操作に対応・適応できる人材育成に力を入れるべきです。
身近なコンビニ店員で見ていても、商品配置場所案内等の従来型能力にとどまらず、ATM操作から劇場.航空券購入その他店員の対応能力の多様性・進化には驚くばかりです。
多様な処理能力が発揮される前提として、レジその他の処理が簡便化してかかりっきりにならなくて済む合理化・.これが失業になるのではなく、コンビニのマルチ化・サービス提供余裕を与えている・実態があります。
お陰で消費者はあんちょこに高度な利便性を享受できているのです。
省力化と人材レベルアップが一体化してこそ高度なサービス社会を維持できることが分かります。
AI化が進むと、知的レベルの高い人でも職を失うかのような意見がメデイアでは一般的で不安を煽っていますが誤導です。
最低作業とされていた現場系・土木工事現場でも(下水道やガス工事を通りがかりにのぞいてみると)パソコン画面を見ながらの工事が増えているし、コンビニ店員の例を書きましたがヨドバシカメラでも同じで高度な商品知識や、高度知的レベルがないと働けない時代がすでに来ているので人材の底上げ、高度化投資が社会にとって重要です。
この点では、国民の底上げ・従来型義務教育だけではまともに働けないのが常識ですから、高校授業料無償化などの政策は時宜にかなった方向性でしょう。
弁護士業務も従来型作業の多くの部分がAIにとって代わられるとしても、その代わりにさらにマルチ的な別の能力が要請される時代が来るはずです。
その代わり昨日書いたように高度作業に適応できる個々人の所得が上がっていくのが理想的です。
20代に名門大学を出て一流企業に大卒時に就職できたとか、ある資格を若い頃に得ているというだけで終生安閑とできる時代ではなく、働き方のレベルアップが日々要請される社会になるのは、技術革新のサイクルが早くなり日進月歩である以上・・我々の世界でも法令改廃がひっきりなしです・・仕方がないでしょう。
これからは、いろんな資格は運転免許証のように一定期間経過で再テストが必要な時代が来るべきかも知れません。
もちろん企業人も例えば10年ごとに再スクリーニングが必須の時代が来るべきです。
01/19/10終身雇用と固定化4(学歴主義3)」等の連載で定年延長ではなく、およそ10年程度に短縮すべきだと書いたことがあります。
人手不足で業容縮小するしかないほど困っている社会なのに、労働分配率にこだわり省力化投資を目の敵にする?マスメデイアのイメージ論調は、どのような社会を理想としているのでしょうか?
「人手不足対策の工夫するな!ただ困っていろ!」というのでは、日本社会が困ってしまいます。
いろんな企業で人手不足のために、業態縮小(閉店時間切り上げや配達時間限定•回数減など)を余儀なくされている企業の状態が日々報道されています。
たとえば以下の通りです。https://jp.reuters.com/article/japan-labor-shortage-idJPKBN19E0JA
2017年6月23日 / 15:44 / 6ヶ月前
焦点:広がる人手不足が企業活動圧迫、潜在成長率ゼロ試算も
東京 23日 ロイター] – 人手不足で生産やサービスを制限するケースが運輸業だけでなく、製造業も含めて広がりを見せてきた。このまま労働力不足が継続すれば、2030年には日本の潜在成長率はゼロ%ないしマイナスに落ち込むとの試算もある。

上記記事ではゼロ〜マイナス成長予測を書いています。
今の好景気循環は、国際競争に勝っていて競争力が高待っている状態で注文に追いつかない・.増産できない状態がそのまま続くと想定していますが、人不足→賃上げ競争による労働者奪い合いだけで終始していると、国全体で見れば増産対応ができません。
しかも、この方式に委ねると賃上げ→製造その他のコストが高くなりすぎて結果的に競争力低下・・注文が多くて納品待ちが続くのではなく、そのうち競合国に負けて注文がへっていく動的な面を軽視しています。
ゼロどころかマイナス成長になってしまうのが原則でしょう。
多分メデイアの論旨は、だhしめえtふぁら外国人労働者を早く大量に入れろということでしょうが、人件費競争をしている限り国民一人あたり所得が上がりません。
しかもて賃金労働として引き入れるとその家族・次世代の底上げ教育が必要で却って
トータルコストが上がります。
最近少年院で外国人少年比率が上がっていると言われています。
だいぶ前から書いていますが、子供の日本語能力が低いので、子供社会に馴染めないし社会人になり損ねているし家に帰っても親は殆んど日本語が話せない(親子の意思疎通もままならない)という状態で、どうして良いか分からないママ少年院を出て行く状態が言われています。
弁護士会としては今後福祉と連携していかないとどうしょうもない状態という議論が起きています。
学校現場ではだいぶ前から、日本語の殆んど分からない子供に対する教育の仕方について問題になっていますが、外国人の安易な(数万円人件費が安いからということで)雇用は社会に対して大変な負荷をもたらす危険をメデイアは何故か報道しません。
サービスを含めた商品供給が従来比2〜3割増えても人員を同率増やすのではなく、数%増で間に合うようなシステム構築などの成否が生き残りの明暗を分けます。
こうした工夫→システム刷新実行には数年単位の時間がかかるのでその間人材不足になるのでしょう。
この場合従来100人の仕事が120人必要になっても従来どおりの100人で賄えるようになると各人の給与を何割か上げる余地が企業に生じます。
従来基準で120人分の仕事が100人でこなせるのは省力化投資の結果でから支払わずに済んだ20人分の人件費のうち省力化投資の方に多くが吸収されますが、少しは賃上げ要因になるでしょう。
それでも、売り上げ増2割に対する労働分配率が下がることになります。
省力化投資にある程度比例して国全体で言えば総人件費・.労働分配率が減って行きますが、個々の労働者の所得水準が上がり国民は幸福です。
その代わりに20人失業するのでは困りますが、好景気下で拡大基調の現在、例えば好調な物流系で100人雇用が必要な時に省力化投資で80人で済むというだけで、解雇する訳ではありません。
雇用の奪い合いが緩和されるだけのことで、今では他産業でいくらでも募集があるので、その心配がありません。
人手不足の今こそ、このように省力化投資に邁進・誘導し構造転換させていくチャンスではないでしょうか?
スーパーレジが自動化されるとレジ要員が大幅減ですが、その空いた要員を別の部署の作業に振り向けられるようになるほか、新規採用が減った分は人手不足の他の業界の応募者になっていくでしょう。
こうした循環の結果、社会全体で人手不足解消される点が、企業の省力化投資の損益分岐点・均衡点になるでしょうから失業者が溢れる心配は論理的にはありません。
上記のためには人材市場が合理化(流動化に耐えるように)されていることが重要です。

労働分配率低下論1

ところで、好景気というが日本の労働分配率が減り続けているという煽り報道も時折見かけましたが、これもおかしな議論です。
これも「窮乏を極め」という意見の背景.互助会的応援報道の一種でしょう。
不景気の時には収益を犠牲にして社内失業(6〜7割しか仕事がなくとも解雇せず頑張る)を抱えてじっと耐えている企業が日本には多いので、その結果不景気下では売り上げや収益比で労働分配率が上がるのが普通です。
(社内留保のテーマでも書きましたが、こういう時のために一定の蓄積が必須です)
好景気になるとようやく(ラーメン店員で言えば、稼働率8割が損益分岐点をとすれば1時間に2〜3人しか客が来なかったのが2倍の5〜6〜10に人来ても店員の給与は同じで稼働率8割までは経営者の赤字補填が減るだけです。
分岐点の稼働率8割を超えてもなお2割の余裕があるので、定時勤務時間中の労力投入量が8割を超えて少し利益が出るようになってもこの段階では経営者が過去のマイナス補てんや将来に備えての利益蓄積〜配当資金段階となり人件費は上がりません。
稼働率10割を超えて残業が増えて従業員の収入が増え普通の利益配当を出せるのであって、それまでの景気回復局面では労働分配率が下がり続けるのは当たり前の原理なのに、なぜこれを大騒ぎしているかという疑問です。
私のうろ覚え記憶や素人考えのみでは頼りないので、以下の論説を紹介しますが、これによると今年の総選挙直前頃に騒ぎになってメデイアを賑わしてたことがこれでわかります。
http://www.toushin-1.jp/articles/-/4126

2017年9月19日
アセットマネジメントOneで調査グループ長を務めます柏原延行です。
・・・今回は、2017年9月12日付のコラム『労働分配率の低下を考える(1)企業利益は絶好調なのに…?』のつづきです。
労働分配率低下のもうひとつの要素である労働者の取り分(賃金)の上昇ペースが鈍い理由について考えたいと思います。
労働分配率の低下が意味するものは、企業の利益環境と比較して、労働者の取り分(賃金)の上昇ペースが鈍いことを示すことをお話ししたうえ、まず、企業の利益環境を整理しました。
「企業の利益環境が絶好調」、かつ「失業率が3%程度まで低下し、労働供給がひっ迫」していると思われる日本において、なぜ、賃金の上昇ペースが鈍いかは、「労働経済学上の大きな謎」といっていいのではないかと考えます。
労働経済学の先生方もこの課題に答えるべく、様々な研究成果を発表されています。
・・・・玄田先生からは、「①労働市場の需給変動、②行動経済学、③賃金制度、④規制、⑤正規・非正規問題、⑥能力開発・人材開発、⑦年齢」という7個のポイントをご教示いただきました。
代表的なイメージをご説明すると、
「①労働市場の需給変動とは、労働市場における需要・供給曲線の変化など」、「②行動経済学とは、賃金に下方硬直性があったことが、環境が好転しても上昇硬直性を生む要素となっていることなど」、「③賃金制度とは、1980年代との比較で2000年代の人事制度が株主価値最大化・市場価値重視型に変わった可能性があることなど」と捉えることができると思われます。

私の素人的着眼点は上記のうちの「②行動経済学とは、賃金に下方硬直性があったことが、環境が好転しても上昇硬直性を生む要素となっていることなど」に当たることがわかります。
特に我が国では大手に限らず小売業の店員など非正規でも簡単に解雇しないので、これが最大要因ではないでしょうか?
好景気になっても、繁忙性が一定限度を超えて(残業増で対処して)から、雇用増になるなどの時間差がありその次に雇用獲得競争が起きて募集賃金の上昇(現在はこの段階?)・同時的に人手不足解消目的で省力化投資・ロボット化進展など順次の連鎖がありコストに占める人件費率が下がる一方になるのは分かりきったことです。
そこで労働分配率とは何かの定義を見ておきましょう。
だいぶ前に書いた記憶ですが、労働分配率とは、収益との比率・・結果的に総コストに占める人件費率のことです。
例えば、http://www.first-kessan.com/category/1329922.htmlによると以下の通りです。

たとえば、商品を800円で仕入れ、1,000円で売るならば、会社が200円の価値を付け加えたことを意味します。
「付加価値額」とは、ほぼ「売上総利益」と同じと考えて下さい。
労働分配率とは、「付加価値額」に占める「人件費」を知ることです。これによって、会社に占める適正な人件費を知ることができます。
計算式は、以下のとおり。
労働分配率(%)=人件費÷付加価値額

上記例で200円の付加価値を生み出すコストと人件費率が何%かということですが、製鉄その他固定経費率の高い企業ほど人件費比率が下がります。
理想的形態である100%の全自動になると、製造原価に占める人件費としては、作業員ゼロになって製造システム監視部門やメンテナンス・.この辺もシステム設置企業への外注にしてしまうと人件費ではなくなります・・あるいはシステム更新などの企画部門その他の間接部門経費中心になります。
100%オートメ企業がないとしても、多くの事業主体ではこの比率をあげる工夫・その競争下にあること・・すなわち、人件費率低下競争下にあることが確かです。
我々弁護士のような時代遅れ業態でさえも、平成に入った頃からタイピスト不要になりファックスやメールの発達により、事務員が裁判所や相手方事務所へ一々書類持参のために行き来する時間を大幅節約しているので、中規模事務所で過去に10数人必要であったのが7〜8人で済むようになっている代わりに機器や通信コストがあがっているなど人件費率の削減に貢献しています。(サラ金事件の複雑な利息計算もソフトを使えば瞬時にできます)
下請け作業要員送り込みの「何とか組」などでは、人件費率が9割近い・.人件費以外のコストといえば事務所家賃や現場往復用送迎車のコストや電話コピー機くらいでしょうが、現場作業系でも職人派遣だけなく足場まで持つようになるとそのコストが増えますし、土木系も重機を持つようになると人件費以外のコストがグッとあがります。
商店では露天商の場合には人件費率が高いでしょうし、低単価の居酒屋でも皿洗い機次第で人件費率がまるで違うでしょうし、高級店になるほど出店料や照明や高級仕様の環境投資がかかるので人件費率が下がります。
国でいえば先進国ほど公園や街路の整備などインフラコストがかるのと同じです。
この10数年零細商店でも小綺麗にしているし、カード利用が増えるとスーパーのレジ要員を減らせる代わりにカード会社への手数料支払いが増え人件費比率が下がります。
このように工場のオートメ化、ロボット化が進展すればするほど人件費率が下がるのはあたり前・・元々人を減らすための電子化、機械化、ロボット化ですから好景気→人手不足になれば当然の結果です。
総収益が同じでもオートメ化が進み、例えば人手が100人から10人に減ると労働分配率が(ひとり当たり給与水準が同じとすれば)9割に下がります。
人件費率の低下は、国際競争上前向きの動きの結果であり、ちょっと考えればすぐバレるような変な意見を鬼の首でもとったようにメデイアで「なぜ賃金の上昇ペースが鈍いかは、『労働経済学上の大きな謎』と紹介されています。
専門家からすればいろんな微細論理が残っているでしょうが、素人的に単純に理解すれば謎でも何でもない、自明のことではないでしょうか?

総選挙と民度8(マスメデイアの威力低下2)

希望と民進の合流発表に戻りますと、希望の党はいかにメデイアの作り上げるブームに乗っても、希望の党自体が自力で政権取りに行く(一気に過半数を取る)のは無理としても、連立相手に選ばれることが必須・そのための数字・3桁当選(そのくらい保守票を食ってこそ自民大敗ですから時間がかかっても保守系にウイングを広げる努力をすべきでした。
ところが自民党系以外の一般公募よる発掘では素人中心で2〜3回の講習程度では即戦力にならない上に、既存支持組織がないので目先の選挙に間に合わないし、資金面でも困ってしまいました。
そこで差し迫った候補者不足や資金不足や各地方で立候補するための運動員等の組織を補うのは、民進系がてっとり早いとなったようです。
しかし民進党にウイングを広げても自民党支持者を食うことはありませんし、逆にそれまでの保守系支持者が逃げ出します。
立候補者の思想信条を問わない・誰でもいい・・一定数の手駒が欲しい野心先行の印象が目立ち始めました。
小池氏にはもともと「政界渡り鳥」・・人格的にどのような問題があるのか私にはわかりません・・マイナスイメージが以前から言われていましたが、今回はあまりにも露骨過ぎたことが失敗の大元のように見えます。
この動きは実は今年7月の都議選前から始まっていて、泥舟脱出の民進党離党組が大量に都民ファーストに参加して都民ファースト立候補者として名乗りを上げて大量当選したことに始まります。
ttps://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1499028541/

民進党に離党届を提出し、都民ファから公認を得た8人は全員が当選し“移籍成功”
一方、推薦を得て無所属で出馬した10人は5人の当選にとどまり、明暗が分かれた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20170701-00072782/では都議選挙後の人事にかんする意見を書いています。
都民ファーストの原点は「かがやけ」と「7人の侍」だったはず

今回離党に至った選挙まで都議団幹事長であった音喜多氏の処遇について上記の様な大見出しで危惧を書いています。
都議会選後都民ファーストの運営を牛耳る様になり、都知事選旗揚げ以来の草創期支持者がドンドン弾かれていく・使い捨てて行くやり方が露骨になった結果都知事選立候補当初の地元政治家とその支持層が足元から逃げ出しました。
小池氏が以前から言われている弱点・人格批判されている・・どんどん使い捨てる本性をカモフラージュする余裕がなかったのは、時間がなかったことが焦りを誘ったとも言えますが、時間がないならば一回パスすべきだったでしょう。
周到な準備や組織がなくともメデイアさえ味方につければ、空中戦だけで当選まで持って行けるというあんちょこな考えによると思いますが、都知事選の場合一人だけメデイアの脚光を浴びればかなり効果がありますが、衆議院選挙の場合全国展開ですから、地方では地元支政治家に密接な人が多いので選挙の顔だけではなく地元で触れる個々人の人格も重要です。
当落をかけた戦い・・全国展開ですから足腰と一体で頑張る必要があります。
看板さえメデイア露出が多ければいいというものではありません。
総理になるための内心の準備は3年前からだったかもしれませんが、周りの準備には思想信条の一致する人材集めから始まり研修期間中の先輩後輩関係や本部組織や地方組織など順次組織を大きくしていくなどの試行期間が3年程度必要です。
同じ思想に染め上げていき場数を踏ませて育てて行くには自分は(まだ60年代前半と思いますしきっちりオリンピックを成し遂げた実績で打って出ればいいことですが・・)年齢的に間に合わないから・・という意見も散見されました。
組織面で見ても人数に応じて徐々に大きくするに連れて一周りずつ大きく改変して行くべきですし、その都度一定期間の試運転・運営経験が要りますが、都知事立候補・旗揚げからわずか1年では、数年かけて組織運営の試行錯誤をして行く時間もないし、数年かけて能力に応じた配置換えをすべきところを1年足らずで3年分の早送り的回転(1〜2年やって自分には無理とわかってからやめるのと数週間もしないでクビになるのでは)・切り捨てをすると恨みも買います・・立候補すべき人材育成・その人材の各地方での地元浸透その他全て間に合いません。
スポーツでもオリンピックが4年に1回のために自分の最盛期と合わない人もいっぱいいます・・・時間の巡り合わせが合わないのは天命として受け入れるべきでした。
もしかして小池氏自身がムードに頼るだけで独自の見識がない場合、小池塾で「頑張ろう!」という檄を飛ばすだけでは何回も続きません。
時間があれば却って困るタイプの政治家もいますが、地道に信奉者や同志を増やすよりは思想信条抜きに既成政治家をどんどん入れる方が即戦力で簡単・それも個別勧誘・意見すり合わせでは間に合わないから、民進党ごと丸ごと入党させるまでいくと、内容はごった煮どころか都知事選で応援していた一匹狼的政治は少数勢力になっていき有権者にとっても何のための新政党旗揚げか分からなくなります。
ここまでくると小池氏の旗揚げは、我欲が目立つだけで何をしたくて都知事選に出て政党を旗揚げしたかの理念が見えなくなってきました。
元々は「みんなの党」の関係者や「日本の心」の中山恭子氏の夫など自民党よりも右寄り人材を中核にして都知事選立候補したものでしたが・・民進党の引きずり込みを決めると希望の党内の政治力学が180度変わってしまいました。
時系列でいうと党を立ち上げたのが9月25日で数日後の合流決定では結党前から前原氏と通じていて・・内心で都知事選功労者切り捨てを決めていたのではないか?の疑いが出てきました。
さらに結党直後の全員合流ならば、素直に民進党と一緒に新党を立ち上げるべきなのに何故ややこしい「合流」方式になるのか?の疑惑が出てきました。
11月5日現在のウィキペデアによると時系列は以下の通りです。

希望の党(きぼうのとう、英: Party of Hope)は、日本の政党。略称は希望。
東京都議会の地域政党「都民ファーストの会」(東京都知事・小池百合子の支持基盤)が国政進出する形で、小池に近い議員が中心となって2017年(平成29年)9月25日に結成された。
9月28日には民進党と合流をし、第48回衆議院議員総選挙の公認候補の半数以上は同党出身の議員が占める
合流決定はわずか3日後のことです。

選挙後は党内多数意見を無視できない=旧民進党系の支配で希望の党はどういうスタンスになるのか?という国民疑惑が先ず広がりましたが、実は内部的に本来の小池支持で集まった政治家切り捨て(邪魔扱い)や新人養成への熱意がなくなっていたのです。
民進党議員や事務局スタッフ・全国組織まで丸抱えになれば、主導権が民進党議員が握られてしまうことが目に見えています。
都議の音喜多氏らの離党問題で紹介されていますが、都議選後の都民ファーストの会派では議会運営経験のある民進党からの合流者が委員長その他の重要ポストを握っている様子が出ています・・外野的視点で見ると衆議議員選より数ヶ月先行した都議選の結果、都知事選旗揚げのときから支えてきた一匹狼的都議数名は都議会レベル多数派の運営で邪魔になってきた・多数を占める民進党や自民党離脱組等の旧勢力出身都議グループから浮き上がってきた様子が見えます。

総選挙と民度7(マスメデイアの威力低下1・・内閣支持率)

国民の方はガチガチの左翼系さえ切り捨てれば良いというのではなく、中道左派であろうと民進党系による小池新党乗っ取り自体を嫌っていた可能性・民進党支持率6〜7%に低迷=「民進党がそのまま乗っ取るだけならばその党に投票したい人は6〜7%しかいない」という意味ですし、そもそも国民の多くは安倍政権を倒す必要を感じていないどころか続投してほしいのが大多数の意見だったのではないでしょうか?
もっと言えば、小池氏が自民党員として都知事戦に出るのは応援した(自民党都連の対応にふまんがあった)が、安倍政権と対立してほしいとまでは期待していなかったというのが都民や国民の素直な政治観であったでしょう。
小池氏が都知事選大勝後も簡単に自民党を離党できずグズグズしていた原因はこの空気にあります。
メデイアではしきりに自民党支持率は高いが安倍内閣は不支持率の方が高いという不思議な報道がおこなわれ、この傾向は選挙後も続いていました。
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/poll/201710/index.html

【調査日】2017年9月30・10月1日(土・日曜日)【調査方法】電話調査(RDD方式)
【対象】全国18歳以上の男女1735人【有効回答率】64.5%

内閣支持率

あなたは、安倍晋三連立内閣を支持しますか、支持しませんか?

 支持する       36.9% (前回比-4.4)

 支持しない      46.3% (前回比+6.7)

 わからない、答えない 16.8% (前回比

一方で自民党議席が大幅に減ると安倍政権に対する不信任だから総理が退陣に追い込まれるべきと言う数学の原理・自明のように言うのですが・・。
選挙の大勝も大敗もすべて党の顔次第というのが一般的理解ですから、どこの党でも党の顔にこだわるし、負けると責任問題になるのです。
希望の党の大敗は党員の責任ではなく、党代表の責任問題であることは違いがないでしょう。
希望の党では小池氏の責任問題がくすぶっていますが、当選者50人中45人が民進党出身者という構成で多数決解任になれば、予定通りに乗っ取られたことになるので、多数決で解任しにくい点で小池氏が助かっています。
メデイアは選挙結果が出た直後も自民党大勝は安倍政権支持ではない・森加計問題について説明責任を果たすべきと言い張っています。
選挙中の各党に対するNHKだったかの記者取材でも安倍総理の意見を遮ってまで、「森友・加計学園の説明責任をどうするのか?」という傲慢な質問がありましたし、希望の党に始まりその他野党の主張は(公約は色々あるでしょうが大きな主張は総じて)「安倍政権打倒」、「安倍政権さえ打倒すればいい」、「アベのミ久スは失敗だ」というばかりです。
なぜ安倍政権を打倒する必要があるのか、安倍政権のどこが悪いのかも言わない、アベノミクスは失敗だというものの、では希望の党や野党がどうするべきというのか自分の政策を一切いわない・安倍政権さえ倒せればあとはどうなっても良いかのような主張でした。
選挙で野党の戦う相手は自民党議員との議席の取り合いであって、内閣を倒しても自民党の議席が増えて自分の党の議席が減るのでは意味がありません。
どこの党でも政党の選挙活動は自分の党の候補者を一人でも多く当選させる目的で行うものですから、限られた大事な選挙期間での運動・演説の中心主張が安倍政権批判に集中している以上は、自分の党の議員当選数=自民党の獲得議席数の減少になる主張が、安倍政権支持率で決まるから安倍政権批判をしているという意思表示です。
内閣支持率と自民党支持率が連動しないのならば、野党各党が内閣打倒や内閣批判に熱をあげる必要はありません。
にもかかわらず、自民党支持率は上向いているが、内閣支持率より不支持率の方が多いというメデイアの発表自体一般的理解困難です。
党の支持率(獲得票率)は選挙結果がすぐに出るので、あまり違いがあると調査に関する信用を失うので虚偽発表ができないので自民党支持率が約何%かは、調査結果通りに発表するしかないものの、内閣支持率に関する投票がないので、いくらでも虚偽発表できる・・データ操作の疑いがあります。
以下はメデイア発表の一例です。
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160082-n1.html

「安倍内閣支持率が下落しているのに自民党は堅調… 希望や維新の失速に野党共闘の崩壊」

希望の党の構成員も公約も何もわからない段階での希望の党に対するフィーバーは、小池氏の個人人気によるものですし、どこの党でも負けそうな時には〇〇では選挙を戦えないと党首・看板のすげ替えにこだわるのはそのためです。
ところで、ニコニコ動画の調査発表だけは選挙結果とほぼ同様の動きをしているらしいです。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw2886556の引用です。

「安倍内閣の支持率が時事通信などの世論調査で20%台まで下落し、「危険水域」に入った。しかしニコニコユーザーだけに限れば、安倍内閣を「支持する」と答えた人は51.7%に上り、「支持しない」の24.1%を大きく上回っている。ドワンゴが7月21日に発表した「月例ネット世論調査」によって明らかになった。
https://enquete.nicovideo.jp/result/96
月例ネット世論調査2017年8月
内閣支持率 「支持する」54.0% 「支持しない」20.4%
9月10月の結果が見つかりませんが、10月22日の第47回総選挙結果は以下の通りで ほぼあっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki
小選挙区
v             総得票数      得票率   議席    議席率
自民党 25,461,448.922   48.10%     223[注 1]   75.59%

こんな具合でニコ動ではピッタリ連動してるのに、なぜ既存メデイアでは変な動きになるのでしょうか?
いかにも「安倍政権はもう終わりだ・勝つ方に つくほうがいいよ!」というメデイアのイメージ戦略が見え見えです。
選挙の結果自民党の圧勝でしたが、メデイアはあくまで「内閣の支持率が低いのだから、安倍政権は国民の信任を受けていない」という変な論法です。
内閣支持率が本当に低くてこんなに自民党得票率が上がるのか?の疑念をメデイアが晴らすためにはデータをブラックボックス化しないで合理的説明をしないと既存メデイアの信用性が落ちる一方です。
うがった見方をすると・・・すなわち以下は、私の憶測です。
メデイア界では小池新党の組織立ち上げ準備期間を与えることと、民進党の混乱収束を待つための時間稼ぎのために、森友加計問題で騒ぐだけ騒いで、(国民は逆に政策そっちのけの民進党の評価を下げているにも関わらず)世論調査では安倍政権批判が高まっている・支持率20%という虚偽発表を繰り返して安倍総理が解散できない様に誘導していた疑いがあります。
メデイアの誘導効果にニンマリしていた小池氏も民進党も「これで安倍総理は解散をできまい」・「来年になれば、任期満了の追い込まれ解散になる」と油断していたのを突いたのが今回の不意打ち解散でした。
自民党は、自己調査でメデイア界揃っての発表が実態にあっていないのを知っていて騙されているフリをして安心させておいてこれを利用したことになります。
1昨日あたりの報道では内閣支持率50何%と出てましたが、10月22日投票後まだ何もしていないこの段階で30%も支持率が上がるはずがないので、あまりにも実態無視の発表を維持できなくなったので実態に合わせる修正を始めたように見えます。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6259743

新内閣の支持率52% 読売調査
11/2(木) 22:58 掲載
内閣支持52%、不支持40%…読売世論調査
読売新聞社は、第4次安倍内閣の発足を受け、1日夕から2日にかけて緊急全国世論調査を実施した。(読売新聞)
安倍内閣の支持率は52%で、衆院選直後の前回調査(10月23~24日)の52%から横ばいだった。不支持率は40%(前回37%)。
政党支持率は自民党42%(前回43%)、立憲民主党14%(同14%)、希望の党5%(同5%)などの順で、無党派層は25%(同24%)だった。

上記を見ると立憲民主党や希望の党では事前予想も選挙直後も全く変わっていない・・調査の正確性が証明されていますが、なぜか内閣支持率だけ選挙時の実際の支持率が、事前調査と何十%も違っていた摩訶不思議さが結果から証明されています。
選挙直後に一般的であった「党は選挙で勝ったが内閣は支持されていない」というひねくれた解釈・・訳知り顔の政治評論家の解説は事実に反していたことがこれで証明されたことになります。
自民党員でも誰か忘れましたが、安倍内閣の支持で大勝したのではなく、個々の議員が頑張ったに過ぎないから森・加計問題をさらに謙虚に説明を尽くすべきだと、メデイアの振り付け通りの発言していたという報道がありました。

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