29日日経朝刊3pには、人工呼吸器の数さえ正確に分かっていないのか!という体制不備を強調するイメージ紙面が大きく出ていて、その紙面では大阪府で1000台あると書いているのですが・・・東京都はじめ各地の正確な数字把握すらできていない政府の体制不備を指摘するようです。
少なめに見てもあの病院で何台、この病院で何台などの大づかみの把握ができていても、どこの病院でも必要があって整備しているものですから、常備品の人工呼吸器などを新型コロナ型向けに何台回せるかなどのデータは各病院への正式照会の結果によるしかないでしょう。
公式発表(緻密なデータ収集)には相応の準備がいるのが普通ですから、まだ公式発表する段階にない点を批判しているのでしょうか?
ただ緊急政策発動の決断は、かっちりしたデータが揃うまで決断を先送りするのではなく、(ガセネタ系報道に振り回されるは困りますが、官僚機構による推論の積み上げは、ゼロか全てではなく精度の幅による修正しかないので)この種の大づかみの積み上げ幅のある数字をもとに大事をとって早めに準備に入るなどの直感的判断が重要です。
今日紹介するデータから、過去の累積でなく発表時点で人工呼吸器・ICU利用者や入院者等の具体的データがズバリ出てくるようになりました。
以下を見れば29日時点の人工呼吸器・ICU利用者数はわずか59名に止まっている事実が明らかです。
医療崩壊が起きるかどうかは上記利用数値に関わるのであって、未発症者や軽症者を含めた感染者数と直結しないことが明らかです。
感染者数に占める人工呼吸器・ICU利用者数比率を継続的表にしてその比率が何%平均であったか、直近10日くらいでどのような変化が起きているかをグラフ化してこれを示した上で人工呼吸器不足が近づいていると想定される時に限りmediaや評論家が医療崩壊危機を主張すべきでしょう。
29日報道資料のデータ続きです。
(括弧内は前日からの変化)
※1 うち日本国籍の者1007人(これ以外に国籍確認中の者がいる)
※2 うち海外移入が疑われる事例が261例
人口呼吸器またはICU治療中は59名で、前日比1名減です。
上記データを見ると日本全体で人工呼吸器・集中管理室対応患者がまだ59名しかいないことが明記されています。
29日現在1697人の感染者が出ていて呼吸器等の必要な重症者がわずか59名ですから、重症化率が一目瞭然です。
(症状確認中が多くいますが、重症の場合確認不要・日本の場合呼吸器等医療設備不足で入院治療できない状態でないので重症の場合即入院ですから、発症と未発症の境界の人が多いという意味でしょう)
上記によれば感染者の重症化率が急速上昇して来たなどの増加率・過去のデータをもとにした具体的説明をしないまま、アメリカのような人工呼吸器不足の危機が目前に迫っているかのようにメデイアが騒いでいたのは行き過ぎでしょう。
3.国外の発生状況
・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと3月31日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。
国・地域 | 感染者 | 死亡者 |
中国 | 81,518 | 3,305 |
香港 | 682 | 4 |
マカオ | 39 | 0 |
日本 | 1,953 | 56 |
韓国 | 9,786 | 162 |
台湾 | 306 | 5 |
シンガポール | 879 | 3 |
豪州 | 4,359 | 18 |
米国 | 160,020 | 3,008 |
カナダ | 7,437 | 89 |
フランス | 44,550 | 3,024 |
ドイツ | 66,711 | 645 |