ロシアの脅威6(多国間交渉のメリット)

日本軍が南方方面へ支配拡大していった現地でも末端兵士にいたるまで無法なことしなかった・・自分が飢えて死のうとも現地食料調達や個人的略奪を一切しなかったのは日本の支配者が民の福利優先政治を実践していたからです。
兵の末端に至るまでみんなが自律的にルールを守っていたのは、日頃から上に大事にされていたので自分が上・支配者に立てばどんな野蛮なことでもできるという夢・・そのような理不尽な被害を普段受けていないからです。
(インパール作戦の失敗・糧食の補給準備がなかったことによると言われていて・・その結果死屍累々・・その多くが餓死者です・・が現地食料調達しなかったのです)
庶民に対する過酷な支配をしている社会では、戦争に勝てば権力層は支配地を増やせるし日頃圧迫されている人民・戦士には恩賞の分配として捕虜や敗者の女性に対して日ごろ自分が受けている非人道的扱いの何倍もの非人道的行為を奨励し鬱憤晴らしに利用する仕組みになります。
ローマでは、戦争に勝てば負けた方の民族を家畜並みの境遇に落とすやり方が普通であったのは、それだけ民族内の上下支配が過酷であったことを表しています。
具体的イメージはアメリカ映画で有名なベンハーの物語でしか知りませんが、アメリカ映画ですからローマ支配のマイナスを強調するために作ったものではないでしょう。
権力さえあればどのようなひどいこともできるという価値観・・国内過酷支配のガス抜きを兼ねた領土拡張戦争の場合には、侵略した場合に人権蹂躙が激しければ激しいほどその目的を満たせます。
中国の歴史では、戦いに勝つと相手武将をトコトンいたぶるのが常態化しているのは、勝てば・権力を握ればどのような非道・残虐なこともできることを配下武将に誇示する意味もあったのでしょう。
日本では天皇制が象徴するように権力を握り権力に近づけば近づくほど「空」に近づくのを理想とする社会ですから根本が違っています。
民間企業でもトップに近づけば近づくほど腰が低くならないとやっていけません。
スポーツであれ戦争であれ、出世競争であれ勝てば勝つ程「上に立つべきものの徳」を示さねばならないのが我が社会です。
ソ連や中国の敗者に対する想像を絶する暴虐の歴史は、日頃理不尽な不利益を受けている弱者には、支配と被支配の入れ替わり願望・貧者に宝くじ願望が強いのが普通ですから、日頃から末端兵士や少数民族の鬱屈支配を前提にして、その解消策に利用していたと見るべきでしょう。
ソ連軍の満州 侵入時で言えば、戦争相手を支配下におけば暴虐行為を出来ることを餌にして下層階級や少数民族を使い捨て要員として戦争に駆り出しているのですから、当たり前の恩賞だったのでしょう。
このように見ていくと大災害や戦乱で警察力のなくなったときの略奪行為の多さやレベルによって、(立派な人権保障制度があるかどうかではなく)その国の下層階層の置かれている社会的地位・・支配層のしている政治レベルが反映されていることが分かります。
ところで、トランプ氏に限らずアメリカが基本的に多角交渉を嫌がることをトランプ氏の取引外交のテーマで書いたことがありますが、多角交渉では複雑な思考力が必要というだけではなく、強者の論理を通しにくくなるからです。
この20年ばかり多国間交渉時代に入って、アメリカがせっかく世界一強なのに強者の論理を貫徹できないことが続いたことに不満を出し始めたと見るべきでしょう。
ロシアの対馬上陸事件で解決をみたのはイギリスのお陰でしたが、江戸幕府は多角交渉の有利さを引き出そう(列強間の条件競争を引き出す)とした・・その成功例と解釈すべきです。
我が国の教育では、江戸幕府の失敗を言いたてたい明治政府の影響で不平等条約ばかりに焦点を当てていますが、その時点では早く条約(領土支配範囲の確定)を結ばないとロシアのように実力占拠のリスクに迫られていた点を重視すべきです。
今のTPP協定の賛否同様で何事も有利な面とマイナス面があるのが当然で、その一部不利な面だけ取り出して批判するのは間違いです・条約や契約は一方にだけ有利な条件はありえない・・相互関係です。
幕末に西欧列強との条約交渉中に内容に一部不満があっても当面西欧列強が押し寄せている中でもロシアの強引な実力行動を日本は独力で制御する方法もない状態でした。
対馬でさえ上陸阻止が事実上無理であったのですから、もっと遠隔地で和人のほとんどいない北海道への事実上の侵入・移住を阻止するのは不可能であったでしょう。
日本は白村江敗戦後の北九州への防人動員や中世の元寇防衛戦でもすべて外敵は九州方面からくる前提でした。
日米戦争最後の決戦も5月の沖縄防衛戦から始まっています。
九州には古代から地元武士団が集積していて地元武士団を主力として各地から応援に入る仕組みですし、幕末でも西欧列強が進出してくる正面進路には、薩摩や長州などの強力地元武士団があったなど、歴史的に西南方面での防備経験が豊富です。
しかし、北海道方面からの敵攻撃を古来から全く想定していなかったので防備は手薄どころか、北海道北辺の地理さえまともに理解出来ていない状態(これがのちの間宮林蔵らの活躍になるのです)でまるで備えのない状態でした。
地元で主力になって戦ってくれる勢力のない(当時北海道は農耕地に適さない状態でアイヌ人と言うより人ががまばらにしか住めなかったので知行として石高表示しなかったと言われ、〇〇石待遇という扱いでした。
松前藩の主たる収入はアイヌの漁猟や毛皮等の交易管理による収入だったようです。
ウィキペディアによると以下の通りです。
「江戸時代初期の領地は、現在の北海道南西部。渡島半島の和人地に限られた。残る北海道にあたる蝦夷地は、しだいに松前藩が支配を強めて藩領化した。藩と藩士の財政基盤は蝦夷地のアイヌとの交易独占にあり、農業を基盤にした幕藩体制の統治原則にあてはまらない例外的な存在であった[1]。江戸時代後期からはしばしば幕府に蝦夷地支配をとりあげられた。」
結果的に・・本土の武士・・農地確保に命をかける一所懸命の精神とはおもむきが違っていたのは当然です。
松前藩の業務は交易管理業務中心である結果?松前藩の武力は貧弱で・明治維新後新政権側についたために旧幕府軍・五稜郭軍の攻撃を受けて籠城した兵はわずか60名ですし、松前付近に集中しているので遠隔地の知床方面で、ロシアと戦う主力戦力には到底なりません。
知床周辺に居住するアイヌ人自身が(九州地元民と違い)戦闘的気質の弱い職業集団ですから、(だから松前藩の保護下にあったのです)戦闘要員供給源になり得ません。
幕府としては多国間交渉に持ち込まないでロシアと1対1の領土交渉ではどんどん北海道に上陸して住み着かれるのを実力阻止できないのでどうにもならない・・当時の日本は押しまくられてしまうのは目に見えていました。
そこで先行的にアメリカとの基本的取り決めを原則としてその他諸国がその例に倣う方式を選んだのは、国際情勢を冷静に睨んだ賢明な選択でした。
ちょっとした不平等な取り決めはその後次々と条約改正交渉が成立していきましたが、領土を割譲するような条約を結んでしまってから、平和な交渉で取り返すのほぼ不可能になります。
これが国際関係のゆるがない大原則ですから、税率などは後でどうにでもなるものですから、譲って良いものと譲ってはならないものとは大きな違いがありました。
その時点ごとの優先順位を決めることが肝要です。
関税や裁判権などの修正交渉は一定の期間かかるとしても、国際交易力の実力アップ次第であとででどうにも変更できる項目です、
そもそも・・・交易条件を条約で決めても貿易品は生き物で交易品の優劣がすぐに変わっていくのでこの変化に合わせて修正交渉を行うのが原則です。
その意味では領土保全の緊急性の前に交易条件や一定範囲の治外法権を譲ったことを、あたかも大失敗のように宣伝教育する明治政府系統の学者はフェアーではありません。
この数十年で見ても、毎年のようにWTO交渉〜FTA、EUとのEPA交渉、TPPその他年中行事のように関税(交易条件)交渉をしているのを見れば明らかです。

アメリカの傲慢(半導体交渉)と中国の適応力1

商品の代わりに人間で言えば難民を送り出すクニがあると、送り出される方の治安や経済情勢が悪化します。
窮乏を基礎にした対外転嫁や先送りはいつか破綻すると言うのが定説ですが・・北朝鮮の例で分るように窮乏化競争では、より貧しい方が競争力があるのが普通です。
中国国内だけ見ると倒産先送り・国内雇用維持になっている代わりに、ダンピング輸出を受ける方にとってはその分国内生産が減る・・失業を輸出されているのと同じ効果になります。
中国人個人で見ても、世界中で世界標準の礼儀作法を守らないで汚しまくる・・大声で騒ぎ顰蹙を買う・・企業では知財の剽窃などルール破りが目立ちましたが、控えめに言って分る相手ではない・トランプ式恫喝が必要だと思う人も結構います。
そうは言っても中国の場合、国際ルールを知らないことに反省している気配が見えて、最近で大分礼儀正しくなっています。
企業行動でも低賃金・人海戦術は先がないとなれば、速やかに省力化投資に精出している様子がこの数年目立っています。
こう言う謙虚な精神がないのがアメリカで、熟練技術者不足となればレベルアップ努力するよりは作業工程を分解して流れ作業方式を編み出して未熟練者の大量採用で対抗する・粗放・大量生産の極大化を押し進めて来ました。
この一態様・・移民受入れ政策で・・要は労働者「数」で勝負する思想です。
粗放・大量生産方式に対して、日本のきめ細かい技術による対抗を受けて、これに再対抗出来ないとなると、先ず第二次世界大戦で一旦叩き潰し、戦後直ぐに再挑戦して来ると世界大国になった傲慢さから工夫するよりは開き直りに徹して来ました。
日本はhもう一度戦争になるとと大変なので、何を言われても「御無理御尤も」の精神で対応して来ました。
日本に追われるようになった繊維〜電気〜鉄鋼〜半導体〜クルマなど(腕力に任せて)日本に負けると次々と輸入制限しただけで安心し、国内での構造改革努力をせずにそれでも日本に負ける分野では海外進出して対抗する・スポーツも負け始めるとルール変更したり、低賃金競争に負けると移民で人口を増やす努力・・国民レベル引き上げの必要性に目をつぶり、その努力しなかったのが、戦後アメリカ政治でした。
いわゆる成功体験が新しい時代への適応を誤らせる好事例です。
日米経済戦争が次々と起きて来る中で最後の半導体では、・・アメリカの粗放生産向きの国民レベルでは、電子機器・・半導体工場等の微細工程をこなすには自国民には無理と諦めたのでしょう・・保護主義だけでは無理となって日本パッシングの道具・対抗馬として韓国企業を育てる方向へアメリカは舵を切りました。
https://matome.naver.jp/odai/2145459542538851901
卑劣 日米半導体協定 ⇒ 日本半導体産業崩壊
更新日: 2016年02月05日
日本は技術・経営で勝利したが,政治で敗北
概略
日本半導体研究開発成功 (大容量DRAM, 技術標準化)
 ⇒【技術的勝利】世界のシェアを奪う
  ⇒【政治的敗北】米国との協定により日本の半導体産業崩壊
   ⇒ 現在,米国と韓国が半導体のシェアを確保」
米国の政治的攻撃:日米半導体協定という不平等条約 (1986~1996年)
日本の半導体の輸出価格をアメリカが決め,日本市場の20%は外国に譲らなければならないという「日米半導体協定」を10年間結ばされ,その間に日本の半導体産業は衰退する。」
アメリカが日本企業の販売価格を勝手に高く決めてしまうことにより、他国と競争出来ないようにしてしまったことになります。
韓国企業を育てる応援を強制されたので?仕方なしに半導体製造装置を輸出せざるを得なくなり、それ以降日本は、いろんな分野で製造装置や部品の輸出で稼ぐ構造になりました。
この辺は逆に今の新たな経済パターンを作り出せて良かった・・ああすればこうする日本の柔軟な戦略にアメリカはいらついていることは確かです。
太平洋戦争に引きずり込まれて日本は痛い目にあったので、どんな無茶を言われても柔軟対応に切り替えていることになります。
この辺は逆に今の新たな経済パターンBt0CからBtoB方式にモデルチェンジ出来て良かった・・ああすればこうする日本の柔軟な戦略にアメリカはいらついていることは確かです。
戦後70年間・・隠忍自重をやって来たので韓国はアメリカの後押しさえあれば日本は何でも言うことを聞くと思い込んでしまったのです。
詳細を省略しますが、上記のとおりの理解・・占領直後に日本の工業生産を禁止ししていたのと似たような強制が1996年当時もあったのです・・サムスンの躍進はこうした米国の政略の後押しによるものです・・が今の常識でしょう。
アメリカにかかると経済原理・正義の基準も何もあったものではありません。
http://www.seminowa.org/seminowa_archive2014/articl_other/semi_news_V26_2.htm
日米半導体戦争
半導体シニア協会 理事長 牧本次生 
「この歴史を振り返って強く感じることは、首位を転落した後の米国の強烈な巻き返しである。超LSIプロジェクトの方式を「日本株式会社」と非難しながら、これが有効となれば、手のひらを返すような形でSEMATECHを設立。なりふりかまわぬ振る舞いには半導体を国家戦略として位置づける米国のすさまじい執念が感じられる。この当時、政府、産業界、大学、マスコミなど国全体で「米国の盛衰は半導体にあり」という認識が共有されていたのだと思われる。」
この後アメリカの応援を受けた中韓による日本に対する明からさまな敵視政策が顕在化して来ます。
話題を戻しますと、日米半導体戦争の決着以降日米経済戦争はあらかた終わりましたが、・・日本はクルマの製造拠点をアメリカ国内に作ることにしてアメリカの怒りをかわすのに成功したこともあり、他方でアメリカによる戦後台頭して来た対日押さえ込み政策が成功を収めていたことになります。
半導体交渉は、日本の輸出自主規制させておきその間に韓国企業を育てる政策であり、中国進出政策でした。
例えばGMは本拠地のデトロイトでの工員のレベルアップを放棄して、日本に対抗するためには中国で大規模生産して漸く生き残っている状態です。
アメリカ企業は、中国等の低賃金攻勢・・あるいはアジア人の器用さを武器にする攻勢に対して低賃金+器用な国に海外進出してしまい国内企業改革をしなかった・これがアメリカ国内産業空洞化の結果ですが・・他方で安い移民を入れる方に走ってしまったのとは違います。
アメリカ「民族系?」企業は嫌がらせされる心配がないので遠慮なく国外進出してしまう・・あるいはアップルのように99%中国工場で生産して逆輸入する・アメリカの産業空洞化を日系企業が穴埋めする入れ替わり現象が起きています。
この数年トヨタや日産、ホンダ等の日系自動車工場の進出先では、韓国系の慰安婦運動その他の反日運動に対する沈静化の支えになっていると言われますが・・。
中国の大規模なダンピングが世界の迷惑になっているかどうかは別として、中国はさしあたり国有企業温存の結果、国内大量倒産を防ぎ大量失業を発生させないで今のところ、何とかなっている・・見た目には成功しています。
これをどう見るかは立場によって違うでしょうが、イチガイに「ダメ」とは言い切れないように見えます。

二国間交渉2(北方領土と自衛力)

経済関係についてのトランプ氏のアメリカ第一主義の実行は難しいとしても、アメリカ第一→国際政治関係から大胆に手を引く方向性は,アメリカの国力相対化の実態から見て正しい方向性ですから、実現して行くでしょう。
撤退縮小・・ある地域からデパートを撤退すると言う発表同様でその実行はそれほど難しいことではありません。
直ちに完全実行出来ないとしてもロシアに対する経済制裁関連は次第に緩むと見て(ロシアの国際孤立脱却の道が見えて日本利用メリットが減ったので)すぐに反応したのはプーチンで、時間をおかずに北方領土に関して対日融和路線を修正した印象の発言をしています。
トランプ氏の路線がそのまま実現出来るかどうかは別として地域大国の自由度(積み重ねて来た国際合意を踏みにじる権利・・横暴)を高めようとするものであり、アメリカ自身も出来れば無茶をやる仲間入りしたいと言うものですから、経済制裁解除〜緩和にも繋がるし既存ルール破りをしているロシアや中国に有利な展開です。
12月2日の日経夕刊一面には,トランプ氏が空調大手キャリアとメキシコへの工場移転中止合意したことを受けて同社工場を訪問して?海外に出て行く企業には高関税を掛けると演説した様子が出ています。
こんな脅しを露骨に受けた企業はスクムでしょうし・・こういう脅しがまかり通るようになると,中国で「共産党幹部にらまれたらおしまい」と言うことで裏で賄賂がはびこるのと同じ光景が始まるでしょう。
トランプ氏経営するいろんな傘下企業から,中国で大量の特許申請がていてみんな却下されていたそうですが,当選するとすぐに再審査されて,全ての?特許が通過したとの噂です。
このような動きが直ぐ出て来るでしょう。
アメリカは賄賂を厳しく取り締まっていますが,(ヒラリーは巨額献金していないと面会出来ないと言うシステムだったらしいですから・要は洗練されているかどうかだけで,既にアメリカは腐りかけているのです)名指して非難するのは・中国のように政敵だけ取り締まるようになるのと似た結果になりますから,余程国民がしっかりしないと一種の独裁・恐怖政治に移行して行きます。

中ロやエルドアン等の世界の独裁者にとっては、アメリカのトランプ氏が自分たちと同じ仲間に入ってくれると従来型欧米の批判が緩くなる期待で喜んでいることになります。
私の持論ですが、ロシアが謝って熨斗(長年の違法行為に対する詫び料)を付けて返して来るなら別ですが,そうでなければ北方領土返還にこだわる必要がない思います。
故郷は大事ですが、日本国内の他の過疎地同様で,実際にはふる里を捨てて都会に出るしかないのが現実・・ソモソモ元の住民が本当に帰島を求めているかさえ明らかでないのに、北方領土解決のためにどんな条件でも飲むような馬鹿げた返還実現にこだわる必要がないでしょう。
誰も戻りたくないとは表向き言わないでしょうが,北海道中で実際には過疎地を棄てて札幌等への移住が進んでいるのに、北方領土に限って逆に戻りたい人がいるとすれば,建前・政治的意図によるものでしょう。
過疎の島のために、返還後も沖縄のように膨大な補助金の垂れ流しになる上に、その後も不満ばかり言われるのでは御免です・・と言う本音をみんな言えないだけではないでしょうか?
不法占領を許せないと言うことで押して行くべきであって,頭を下げてお土産を出して返してもらうための運動が何故必要かの疑問です。
日本はソ連の条約違反の責任を明らかにしない限り戦争状態のママ・・受け取れない・・喧嘩状態で結構ですと言うべきでしょう。
韓国人に盗まれたお寺の仏像を返してもらうために,経済援助したり頭を下げてお願い行く必要があるかと言うのと同じです。
泥棒が盗んだ品を返すときには,返す方が「済みませんでした」と謝罪し示談金をプラスするのが普通の道義でしょう。
何故被害者がお金を積まなくてはならないのか理解不能と言うか,それでは犯罪者・侵略者が増える一方です。
隙さえあれば泥棒や強盗に入るチャンスを窺っているロシアと仲良くする必要をもともと感じません・・。
ロシアに返還の気がなくなったとすれば、もっけの幸いではないでしょうか?
ただし、トランプ氏の政策方向性による地域大国の違法行為誘発危険性・自由度が高まっていることは事実です。
ロシアの強気の変化で分るように,トランプ氏登場による実際に起こる大変化・・日本が国力不相応に最も弱い状態に置かれている軍事挑戦に対する備えコソが必要です。
アメリカ駐留軍は元々日本を防衛する気持ちはありません。
日米安保条約は占領軍の名称を変えただけであって,元々占領・植民地支配のための軍の性質はそのままでした。
独立国に「占領軍の性質剥き出しのママで居坐っているのははおかしい」と言う岸政権の努力でアメリカは仕方なし防衛条約に格上げ同意したに過ぎません。
物事の理解には由来が重要です。
仕方なしに「施政権の及ぶ範囲」の防衛義務を書いただけですから,本気で日本を守る気持ちは根っからありません。
ここで念のために日米安保条約の歴史(内容変遷)を見て置きましょう。
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19520228.T1J.html東京大学東洋文化研究所 田中明彦研究室
[文書名] 日米安全保障条約(旧)(日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約)によると以下のとおりです。
前文
 日本国及びアメリカ合衆国は、千九百五十一年九月八日に、日本国内及びその附近における合衆国の陸軍、空軍及び海軍の配備に関する規定を有する安全保障条約に署名したので、
 また、同条約第三条は、合衆国の軍隊の日本国内及びその附近における配備を規律する条件は両政府間の行政協定で決定すると述べているので、
 また、日本国及びアメリカ合衆国は、安全保障条約に基く各自の義務を具体化し、且つ、両国民間の相互の利益及び敬意の緊密なきずなを強化する実際的な行政取極を締結することを希望するので、
 よつて、日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、次に掲げる条項によりこの協定を締結した。
第一条
 平和条約及びこの条約の効力発生と同時に、アメリカ合衆国の陸軍、空軍及び海軍を日本国内及びその附近に配備する権利を、日本国は、許与し、アメリカ合衆国は、これを受諾する。この軍隊は、極東における国際の平和と安全の維持に寄与し、並びに、一又は二以上の外部の国による教唆又は干渉によつて引き起された日本国における大規模の内乱及び騒じよう{前3文字強調}を鎮圧するため日本国政府の明示の要請に応じて与えられる援助を含めて、外部からの武力攻撃に対する日本国の安全に寄与するために使用することができる。
第二条
 第一条に掲げる権利が行使される間は、日本国は、アメリカ合衆国の事前の同意なくして、基地、基地における若しくは基地に関する権利、権力若しくは権能、駐兵若しくは演習の権利又は陸軍、空軍若しくは海軍の通過の権利を第三国に許与しない。
第三条
 アメリカ合衆国の軍隊の日本国内及びその附近における配備を規律する条件は、両政府間の行政協定で決定する。
第四条
 この条約は、国際連合又はその他による日本区域における国際の平和と安全の維持のため充分な定をする国際連合の措置又はこれに代る個別的若しくは集団的の安全保障措置が効力を生じたと日本国及びアメリカ合衆国の政府が認めた時はいつでも効力を失うものとする。
第五条
 この条約は、日本国及びアメリカ合衆国によつて批准されなければならない。この条約は、批准書が両国によつてワシントンで交換された時に効力を生ずる。
 以上の証拠として、下名の全権委員は、この条約に署名した。
 千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で、日本語及び英語により、本書二通を作成した。」

上記旧安保条約第一条はいわゆる内乱条項ですが,これを見ると日本の要請がなくとも米軍はアメリカに都合の悪い運動があれば,独自に鎮圧のために自由に出動出来ることになっていました・・マサに植民地支配軍そのものでした。
第一条は西欧諸国が植民地独立を認めるにあたって施行していた絶対的に譲れない条文(・・フィリッピンでも独立を認めるときにこの条文が入っているとのことです)です。
独立後の条約でありながら,日米安保条約は(日本独立認める条件として)占領軍の性質そのままの地位継続を保障する条約が(当然アメリカは日本の要請で駐留すると言う仕組みにしていますが・・異民族に占領を続けて欲しいとお願いする・・こんな酷い条約を望む国はあり得ませんから,)憲法の交戦権法放棄条項同様に事実上強制されていたことが分ります。
占領軍が好き勝手に国内鎮圧出来る条文がある限り、独立国とは名実共に言えません。
そこで、日本は独立後粘り強くこの条項の撤廃を求めていて漸く成功しかけたのですが,これが国会で批准しないと効力が出ない・・すなわち日本占領が続く仕組みでしたから,これに反対する勢力は日本が従来どおりアメリカ占領下にいた方が良いと言う主張をして大騒動を起こていたことになります。
日本の独立第一歩になる条約改訂を妨害して元の占領条約に引き戻そうとしていたのがいわゆる60年安保騒動だったことになります・当然アメリカが裏で糸を引いていたでしょうから,騒動が大きくなればなるほど良い・・鎮圧のための軍を出動しません。
(世界中の政変の多くはCIAの仕掛けだと言う陰謀論が普通に言われています・・日本では,戦後初めてアメリカ離れを画策した田中総理の追い落とし策として日本人を利用した「金脈人脈」の発表で退陣に追い込み,ロッキード事件はイキナリアメリカから証拠が出て来た不思議なもので,田中氏のとどめを刺すためだったことが知られていますし、ソ連崩壊儀日本が無用になった途端に日本叩きを受けている真っ最中に「アメリカ財務省証券の売却も出来る」のだと発言した橋本総理の急激な失脚もアメリカの意趣返しが言われています。)

2国間交渉社会に戻ることは可能か?1

日本の場合議院内閣制の結果、国政選挙だけではなく地方選挙による民意修正がひっきりなしにあるので、上記土井党首辞任のように民意反映・修正が早いのですが,大統領制の場合、任期が固定されているので票目当ての無責任煽動が起きると被害が大きくなります。
パク大統領の慰安婦騒動も同じで単純化して煽ってしまった挙げ句の日韓合意では、国民が収まらなくなって進退窮まった好事例でしょう。
現在のパク大統領に対する退陣要求高まりは、表向き批判は個人的関係者への便宜供与や機密漏洩ですが,反朴感情高まりの背景には国際政治関係が実際にうまく行っていないことや,財閥に対する切り込みを公約していたのに実現しない不満+経済不振→若者の就職難・格差拡大不満,昨年末の日韓慰安婦合意に対する不満等々・マグマ?がたまっていたことが明らかです。
民意自体をきめ細やかに積み上げて行かずにスローガンで感情的に決める社会では、その対としての政治体制も不満を柔軟に吸収して行けない・硬直しているので、不満がたまれば「デモ」と言う力技で社会を変えて行くしかないのでしょうか。
今回の大統領に対する退陣要求が暴動的争乱になっていない点は進歩と言えるようですが,正常なルート・落ち着いた話し合いでは民意を反映出来ない仕組みになっている点は同じです。 
トランプ氏の二国間交渉論に戻ります。
2国間だけでの貿易均衡だけ図る交渉は比較的単純です・「お前のところの対米黒字を◯◯まで減らさないと制裁を加えるぞ!」と言うスーパー301条方式延長で可能です。
世界全体で多角的な貿易収支均衡を図るのが変動為替制度ですが、トランプ氏が主張する・・TPPなどの多角交渉を全部やめて行く2国間主義・・2国間だけで均衡を図るとなると結果的に高度に発展した多角的貿易体制を破壊することになります。
貨幣利用の智恵は直截交易相手と交換するものがなくとも貨幣に転換すれば、別の人から欲しい物を買えるので、一対一の物々交換から3人集まっての3者交換〜4者〜5者〜10者交換と広まって行き,遂には市が立つ(今の広東交易会等の原理)ようになり、その内抽象的な貨幣制度→債権・手形や有価証券売買などが発展して来ました。
2国間協定はアメリカのpeople・民度向け・・昨日書いた弁護士向けの交渉術・単純思考でアメリカpeopleにも分りよいですが,言わば一対一の原始物々交換経済に原理的に戻るようになります。
現在社会では経済要素が100〜200の要素に留まらないほどの複雑な絡み合いで成り立っているので、一対一で決めたルール・・個人で言えばその日どこかへ行く約束すれば別の友人と同時間帯に別の場所へ行く約束を出来なくなるように,2国間協定(・・ある国だけ関税優遇すれば競合輸出国が割を食いますし、その逆もあります)は他国へ影響を及ぼさずにいられません。
これを強権的に多角・重層的判断経験のない政治の素人が決めることは不可能な時代に入っています。
ちなみに西欧から入って来た経済学も単線思考形式である点は基本的に同じように見えます。
何回も書いて来ましたが,彼ら「偉い」人の意見は「その他与件が一定であれば・・」と言う前提条件付きの議論ばかりです。
ところが,現実の動きにはその他与件が一定のことなどあり得ませんから,空理空論を述べているだけで,いつも現実の動きに全く合わないことばかりですが,彼らは全く予想に反した結果が生じてもその直後からまたマスコミで「今回の株価の動きは・・」などと平然としてあらたな御託を並べています。
そんな意見を聞いて商売していると何回倒産しても間に合わないので、事業に成功する人は学者に頼らずに総合的直感で新たな事業をやって成功しているのが普通です。
ソ連の計画経済体制が失敗した原因です。
国と国の関係では各種変数を織り込んだ為替相場変動(神の手)で修正し,個別修正は市場経済・・各種(原油や資源系の各種商品相場や海運市況)商品相場や株式・債券相場の動きによって修正して行く時代です。
これを腕力・権力だけで一方的に決めつければ(低レベルpeopleには)痛快でしょうが,無理をすれば必ず反動が起きます。
無理→暴動による修正も、微妙な民意吸収による小刻み修正繰り返しも、後から見れば結果は同じかも知れませんが、同じことならば社会をひっくり返すような騒乱によるよりは,徐々に社会が変化して行く方が国民にとって幸せです。
自由平等博愛などのスロ−ガンを並べたフランス革命のようなことをしなくても、何も言わずに徐々に発展して来た日本社会の方がずっと進んだ社会だと書いて来た理由です。
ところで、吉宗が米相場で苦労したのと同じで,権力者が「今度こうするぞ!」と言えば,一応関係者の短期的萎縮効果などがありますが,結果的に国内の米相場1つさえもうまく行かない・・まして外国相手においてオヤ!と言うところです。
ここでは、二国間交渉論は複雑な経済の動きを言わば「物々交換の時代」に戻ろうとしているのと同じである・・経済交流に例を借りて書いているだけで・・国際政治と言うものは国内政治以上に(相手側の民族特性が国内以上に理解困難の結果)更に複雑です。
経済交渉は複雑でも「利」を競う点で土俵が決まっていますが,政治は「利」だけでないばかりか,・・民族感情・過去の経緯など上部構造・・文化や歴史個人的好悪感情を織り交ぜて成り立っているその何層倍もの掛け算による複雑なものであり、(だからこそ政治と経済学とは一致していません)どんな強権を持った政権でも,これを権力者の一存で変えることが不可能である現実を書いています。
旧ソ連のスターリンによる強力な独裁制度下でも無理を通していた結果、最後は破綻したし,中国の独裁による経済運営の無理が今にも出て来そうな段階に入った原因です。
トランプ氏のスローガンを実行するには一見して経済原理無視・・既存国際秩序破壊の無謀な政策になりそうなので,プーチンや中国が「これまで出来上がって来た国際秩序を守れと言われなくなりそう」という期待で歓迎する方向性のように見えます。
トランプ氏の登場が,世界の自由貿易秩序に反する独裁体制下の不合理な経済体制を延命させる方に本当に向かうのでしょうか?
そうはいかないでしょう・・却って遠慮がなくなる・それぞれが自己抑制が利かなくなる結果、破滅を早くするだけではないでしょうか?
ところで高関税・高率消費税がかかると国内消費は大幅に減りますが、損をするのは消費者だけとは限りません。
高関税の結果輸入品が割高になってある程度国内生産回帰出来るでしょうが,国内回帰するアメリカの工場・生産者だけが世界相場よりも割高な人件費,部品や原料を使うしかなくなりますので結果的に国内生産コストも割高に変化します。
しかもアメリカに輸出していた業者にはアメリカ企業が海外進出して製造したものが多く含まれるでしょうし,(アップルなどはほぼ100%中国で製造?)コトは簡単に行きません。
ロシアなどがよその国と対立して輸入禁止しても,ロシアの企業が海外進出を殆どしていないのでロシア企業にそれほどの損がありませんが,先進国になればなるほど世界中に進出している・・しかも自国への輸入品関連から先に進出するのが普通ですので自国企業が真っ先に被害を受けます。
(最初に中国へ出た企業・・食品であれ,衣料であれあれ日本人向けの嗜好に合うように現地指導していました)
アメリカの場合、自国企業が中国やメキシコなどへ進出してしまって国内空洞化進展に腹を立てているのですが、その分そっくり自国企業が海外に工場を持っている関係ですから,制裁をするとアメリカに逆輸入している自国企業が真っ先に・最大の割を食います。
今回の北方領土交渉進展を誘導するためのロシアへの経済協力で見ても,日本への輸出目的の産業進出が中心です。
以上のとおりで,トランプ氏の対外選挙スローガンは無茶苦茶過ぎて政策とは言えない代物・・長期的には多分実効性がないと言うのが専門家の見方でしょう。
1つ二つは強引過ぎても折角権力者についたのだから・・とある程度廻りが既存秩序との亀裂修復に工夫して何とかするでしょうが,あちらでもこちらでも皆強引と言うのでは廻りが取り繕い切れない・・結果的に行き詰まってしまう可能性があります。

開示基準5(政治交渉議事録2)

戦後占領時には米軍による強姦事件などが大量にありましたが、日本政府が内々抗議する程度しか出来ず、報道規制で報道すら出来ませんでした。
今でこそ沖縄が日本統治下であるから、沖縄でたまに起きる性犯罪事件が大々的に報道されているし、ちょっとした事故(・・飛行機から部品が落下したなど)でも大きく報道されて米軍責任者がその都度謝罪していますが、返還されていなければこう言う報道すらない状態が続いていたことになります。
サンフランシスコ講和条約締結のときも同様で、ソ連を含めた全面講和以外反対と言っていると、米ソ冷戦下で不可能な条件設定ですから、その結果半永久的に日本はアメリカ占領軍の軍政下・支配下に置かれていたことになります。
このように過去の反対論が日本のために何を獲得目標にしていたか理解不能と言うか実態に合っていない(国益を害する)主張であったことが多いのですが、そのときに反対論を頭からバカ扱いして多数決原理/強行採決していると国内にしこりが残り取り返しのつかない事態になります。
意見が合わない度に相手を国賊扱いしていきり立って強行突破するのは、国内宥和にとってマイナスです。
双方いきり立っているときには、内容を明からさまにして(多数決で強行採決)少数派の顔を潰して国内分裂を誘うよりは、少数派のいやがることを密約程度にとどめておいて「将来の国民が適切な判断を下すであろう」とするのは責任のある政権担当者としては合理的選択です。
内政・国会の場合秘密に出来ないので論議を尽くしても少数派が納得しない場合には最後は強行採決しかありませんが、外交決着や政党内意思決定等には、(論議を尽くした後には幹部間の協議に一任という形での)秘密交渉が必須です。
この場合将来自分の方が正しいという判定が出る確固たる自信があってこそ許されることですから、興奮の収まった頃・・ことによっては5年から数十年経過後には必ず開示するべき性質のものです。
懐に入れるバックマージンの密約のばあい、これがバレたらその政治家の政治生命は終わります。
こう言う場合、無期限に秘密にしたい誘惑が生じますが、このような不合理な誘惑に協力する必要はありません。
PKO派遣に関連する機密情報で言えば、国会審議のためと言って国民全部に関連国の兵力配置図や携行兵器の種類から何から何まで資料を公開するのは自衛隊員のみならず関係国兵士を危険に曝すリスクがあるので秘密にすべきです。
派遣終了後5年ほど経過してしまえば、5年前にゲリラ群がどの地域に展開していたか友軍がどの地域に展開しどのような装備でイザとなれば何時間で救援してくれるかなど・・派遣すべきか否かの直前情報の秘密性が薄れてしまうのが普通です。
派遣軍の保有武器や配置関連など外国から貰った資料は、ある程度ボカスなどで段階的公開して行く方法が考えられます。
すべからく、政治決定議事録等(特定秘密に関する引用している設計図等資料を除いての意味です)は性質に応じて一定期間経過で公開して政治決定時の国会や行政判断等の妥当性を事後審査に曝すべきが民主国家の基本でしょう。
一定期間経過・・その判断が難しいですが、政策効果が終わって何十年もたっているのに第三国に知られると困るという場合は、正義の観念に照らして第三国に対して不道徳なことをしている自覚があると疑えます。
例えば極東軍事裁判の記録は本当に正しいことならば、最早速やかに開示すべきでしょう。
合理的必要な期間が終わってもなお公開を嫌がる場合、・・・特定秘密ではありませんが、単純な例として試験終了後のテスト問題開示反対論があるとすれば、試験問題の適否に関する合理的批判を避けたい心理があるとしか考えられません・・出題に自信がないことになります。
設計や警備・兵器等や研究資料情報等データ関係を除いた政治的な会議での発言議事録等は、(添付資料が機密兵器等の設計図等であれば資料自体の開示には別の判断が必要としても口頭会話を議事録化した程度は)一定の更新があり得るとしても、最長50年前後を区切りにすべきではないでしょうか?
時代が変わり内容によっては50年以上秘密にする必要な事案が増えて来れば、その時点で最長期間の改正をすれば良いことです。
アメリカが大分前に知財の保障期間を20年ほど延ばして、プレスリーなどの版権を伸ばしたことがあります。
この見直し規定があると永久に公開できなくなるというのが、特定秘密保護法反対論の意見になります。
ただし今回の「特定」秘密保護法に関しては、安全保障に関する情報の中でも「特に秘匿すべき」情報に限定しているので、TPPなどの一般的な政治交渉議事録は普通の解釈では特定秘密に入りません。
ですから政治交渉過程が半永久的秘密になる訳ではありません。
この辺の批判意見は、すり替えっぽい主張になります。
「更新回数制限のない制度では反民主的だ」と言う反対論は、交渉議事録も特定秘密に加えるべきだという意見であるならば一貫します。

©2002-2016 稲垣法律事務所 All Right Reserved. ©Designed By Pear Computing LLC