中韓・・中進国の罠7(バブルの誘惑→債務膨張2)

韓国の負債増加が異常なので国際的に注目されるほどになった・・過熱気味になったので、16年初期にローン貸し出し審査規制を掛けたらしいのですが、既に遅かったようです。
・・ローン融資規制したところローンを払うためか?第2金融権(日本で言うノンバンク系?)融資が増えて結果的に債務増加に歯止めがかからなくなってしまったことが以下の記事で明らかになります。
http://japanese.joins.com/article/058/226058.html
韓国の家計負債が過去最高…悪性の借金が急増(1)
2017年02月22日11時18分[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
昨年末の家計負債総額が1344兆3000億ウォン(約133兆7600億円)と集計されたことを受けて上がっている懸念の声だ。昨年2月に政府が首都圏を中心に融資を強化する与信審査ガイドラインを施行したが、家計負債の増加を封じることはできなかった。 」
・・・相対的に金利が高い第2金融圏の融資が増えたということは、それだけ借金の質が悪くなったという意味だ。金利が本格的に上がればこれに耐えられなくなる家計が増える」
韓国の場合、昨日紹介したように元々ほぼ一文無しの国民が金利次第で借りられるだけ借りる傾向・・アメリカ国民と似ていて金利動向次第で動く・・底の浅さがあります。
その代わり目先の借金をどうする?と言う関心ばかりですから、徳政令等で借金さえ何とかしてやれば不動産の投げ売り・・バブル崩壊の大規模不況には繋がらないメリットがあります。
派手に破裂しないメリットと言うか、逆から見ればマンション価格高値維持のママですから長期的に経済に無理が来ます。
韓国では漢江の奇跡以来過去に何回かマンションバブルとその調整がありましたが、その都度徳政令(借金棒引き政策)で誤摩化して来た結果価格調整を(投げ売りによる相場下落)しなかったので、高値に縛られた個々人でギリギリの生活を強いられて来た原因になります。
徳政令の対象にならない中堅サラリーマンはそのまま払い続けるしかないので金融資産がマイナス僅か3000円しか持っていない結果です。
朴政権で徳政令の対象にならなかったギリギリの人たちの怨嗟の声が大きいことを理由に、文新大統領が徳政令を実施する場合の線引きが注目を集めているのは、(夜逃げするほどの借金でもない)線引きのちょっと上の層が地獄を見るからです。
※デフォルトするとマンション価格が暴落するのでこの防止のためにデフォルト予備軍だけ棒引きする・・100万までの人までが借金棒引きならば、101万以上の人たちはそのまま払い続けるしかないので大変なことになります・・この政策の結果不景気が来る都度中堅層にしわ寄せ・・厳しい生活を強いられて来たのです。
昨日紹介した記事ではキャッシュ保有が日本円で平均3000円ですから、財閥系親族は一人何億円も持っているでしょうから、庶民だけの平均にすれば、もっと悲惨・・多分マイナス家計が殆どでしょう。
これを我慢出来たのは、塩漬けにして置いて無理してローンを払っていてももう一度バブルが来れば先に買っておいた者が得すると言う成長期待だったでしょうが、人口減が始まり成長率を2%を維持出来るどうかになって来ると、この期待に無理が出て来ます。
昨日の記事にあるように成長率期待がしぼんで来た点を無視出来ません。
これが中国より20年早く成長離陸していたにしては、個人金融資産の厚みがない・・しょっ中ヒステリーを起こさないといられない原因でしょう。
この辺が中国人民とは違う・・世界に根を張っている人民が何故か資金を持っていて政府が如何にこれを吸い上げるかのせめぎ合いが(上に政策あれば下に対策ありと言われる)中国です。
政府に煽られて株式に手を出して損をしても自己責任で手仕舞するかの判断であって、高利に手を出してまでローンを維持する(余計首を絞めるので非合理な行動です)方向にはあまり行かない傾向です。
16年中に高利金融が急激に増えている実情が、ワケの分らない急激な感情の爆発・・朴クネ大統領弾劾→新大統領就任による徳政令期待が高まって来た背景の1つでもあるでしょう。
中国の場合、個人がしたたかで地方政府や企業が困って(主として個人事業主等の個人が出資している)シャドーバンキングに頼っているのですが、韓国の場合には個人の経済基盤が弱くて投機的処理に慣れていない・・損切りする勇気がないので、高利借入に移行するので直ちに不動産評価が下がりませんが、高利借金の取り立てに苦しんで売春や自殺が増える仕組みです。
今回の中進国の罠シリーズを通観して言えることは、後から追いついて来た中国と韓国が造船や鉄鋼等その他重厚長大系産業が同時的にダメになって来ていることが分ります。
両国共に中進国の罠を逃れようとして不動産バブルを煽った結果、その後始末の段階に突入しかけている・・ほぼ同時的進行になっているが、中国の方が最先端産業(フィインテックその他高度AI系では元々商業民族系のインドや中国の方が適応力が高いので)で芽を出しかけているなど適応力があるのに対して先行していた筈の韓国が息切れキミで中国に追い抜かれている姿です。
韓国のバブルに戻りますと、マンション価格が既にバブルの天井圏に入っていることは・・融資審査を厳しくしてブレーキをかけたのでしょうが・・以下の相場から分ります。
http://n-seikei.jp/2016/10/post-40192.htmlからの一部引用です。
「2016年7月の報道では、ソウル市内の6月の平均住宅価格が5億ウォン(約4450万円)を超えたことが7月4日、KB国民銀行の住宅価格動向資料で明らかになった。
同行が関連調査を始めた2008年12月以来最高で、5億ウォンの大台を上回るのは初めて。
調査によると、6月のソウルの住宅売買価格は平均で5億198万ウォンとなり、前月比で294万ウォン上がった。
昨年1月の住宅売買価格は4億4,000万ウォンだったが、不動産市場の好調により、1年半で14%上昇、6,000万ウォン近く値上がりした。平均しての値であり、場所によってはバブルに陥っていることを表している。
建て替えが進んでいる江南地域が上昇を主導。同地域の6月の住宅売買価格は5億9,161万ウォンとなり、下半期中に6億ウォンを超えるとみられる。
「 韓国経済は、依存率№1の中国経済が低迷したことを受け、自国経済も低迷、景気対策に金利を引き下げたことによるものだが、住宅需要の増勢から建設産業や住宅関連産業の景気を押し上げているのも事実、金利を上げれば需要が萎み、長い間、景気を主導してきた輸出産業が停滞する中、景気を悪化させるというジレンマに陥っている。
輸出で景気を主導してきた中国とも似ている。中国では、あまりにも不動産バブルが高じて規制強化を図ったものの景気低迷に陥り、金利を低下させたうえ、再び規制緩和へ動き、1年も経たずして、不動産新築価格が前年同月比20~30%超と暴騰、今月に入り、すでに20都市以上で不動産購入の再規制を実施している。」
中国の方がこの道では大先輩で、バブルになって引き締めて、景気が悪くなるとまたバブル再燃させる・・出たとこ勝負の素人運営とも言えるし、圧したり引いたり自由自在の巧みさとも言えます。
この繰り返しが使えるのは、韓国と違い(一旦バブルが弾けても塩漬けにして待っていればまた上がる・・中国の場合地域差がありますが)上海等ではまだまだ成長が続いている実態があるからです。

中韓・・中進国の罠6(バブルの誘惑→債務膨張)

町金融関係のテーマになったところで、再び韓国の原状に戻ります。
韓国では現在個人債務の急膨張が危険ラインに達していると言われているので、国内景気維持のための内需拡大はこれ以上は無理そうなイメージです。
内需=消費拡大は消費者の経済力が限界を画します。
貿易黒字には「良い黒字と悪い黒字がある」と言われますが、この後で紹介するように韓国中国の場合、輸出額が減っているのに輸入がそれ上に減っために黒字になっている関係で、いわゆる悪い黒字です。
中国の出血輸出のカラクリを説明したことがありますが、原価割れ販売の出血輸出では、先ずその企業がその内仕入れ出来なくなる・・輸入が減って行きますが、蛸足配当のようなもので従業員に節約を求めているうちに、国民一般にも及ぶ・・国民の消費を節約して輸出に励んでいれば、国民窮乏化が進みます。
食堂で言えば従業員の食事分を削ってお客に出しているようなものです。
しかも韓国の場合、貿易収支の黒字分・・儲けが、外国資本の収益になって国外に出て行き国民福利とあまり関係がないと言われている国情ですからなおさらです。
サムスンで言えば、54%が外資と言われています。
ただしサムスンは税引き前利益に対する株主配当率が低いから、利益率が低いのに高率配当している日本企業よりも絶対額としての国外流出分は少ないと言う反論もあるようです。
その場面だけでは理屈があっていますが、内部留保されている結果将来吐き出すときには株主に行くしかない点・・いつ払うかの違いでしかないのですから、国民に行かない点は同じですから、国民に行くか外資に行くかの議論を誤摩化すための的外れな反論です。
外資率が高い・多額の負債があると言うことは、内弁慶でなく国際市場で評価されていると言う逆の意味もあるようですが・・。
サムスンに限定すればこの辺は当たっている面があるでしょうが、この種のメデイアの議論のおかしさは借金が多いのは信用されているからで、借金のないお金持ちは信用されてないなどと批判しているのに似てどこか倒錯しています。
日本国債の自国内保有が多い・・だから借金としても国内でのやり取りに過ぎず、次世代に借金だけが残る訳ではない・・国債保有者の債権も相続すると言う主張封じのためにか?外国人投資家に人気がないのはおかしいと言うイキナリ変な方向から矢が飛んで来ます。
借金したい・・資金繰りの苦しい者同士の比較で言えば、借金したいときに貸してもらえる企業や人の方が信用が上ですが、自己資金豊富で借りなくとも旅行したり家屋敷を買える・・あるいは店舗の模様替えを出来る人や企業を相手に・・「俺は50万まで直ぐに借りられる」と自慢してもそれは貧乏人同士の自慢でしかない・・恥ずかしいだけの関係であることに気が付かないおかしさです。
韓国では労働分配率が低い所為か?個人負債が急膨張して国際的指摘を受けるまでになっています。
韓国の家計負債の現状に関する以下の記事は約1年前のものですから、その後1年で家計債務が更に拡大しているのですが、原因の分析もあって分りよいので少し長いですが、紹介しておきます。
http://www.data-max.co.jp/280712_ry_02/
2016年07月11日 15:19国際
韓国経済ウォッチ~膨らみ続ける家計負債(前)韓国経済ウォッチ
日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)
「・・・韓国経済にも低成長が定着し、わずか2%くらいの成長しか期待できなくなっている。また、造船などで一時期活況を呈していた蔚山(ウルサン)などは、深刻な不景気に悩まされている。
・・・韓国の家計負債は膨らみ続け、世界各国の主要機関も韓国の家計負債に警鐘を鳴らしている。」
「・・・負債を返済できる能力を評価するときに、よく使われている可処分所得に占める家計負債の比率というのがある。韓国の可処分所得に対する家計負債の比率は、去年すでに163%を超えている。負債の多いアメリカの113%と比較しても、もっと高いのが韓国の家計負債である。」
韓国政府が政府が如何にして不動産バブルを中国同様に誘導して来たかが、以下の記事で分ります。
「・・・韓国家計負債の74%を占めているのは、実は住宅ローンである。韓国の住宅ローンの特徴は、元金を払わず、利子だけを払うという点である。利子だけを払うことになっているので、まだ問題が顕在化していないが、満期が集中している2019年には元金をも払わないといけないので、大きな問題になるという指摘がある。
 住宅ローンのもう1つの特徴は、集団ローンと言う制度である。この集団ローンは、建設会社が金融機関と交渉をして入居者に用意するローンであり、個人への個別審査はない。」
「・・・もう1つの要因は、韓国の住宅制度そのものにある。
・・「全貰(ジョンセ)」という制度があるが、今、その全貰と言う制度が崩れつつある。大家は家を貸すときにテナントから保証金を預かり、その保証金を運用する。ところが、低金利時代が到来することにより、大家は資金を運用するところがなくなっている。運用先を失った大家は、これまでの全貰から、毎月家賃をもらうことができる「月貰(ウォルセ)」に切り替えている。
・・毎月家賃を払うことに負担を感じるようになった若い層は、これを機に少し無理をしてでも住宅を購入しようということになる。金融機関も住宅ローンは、担保があって一番安全だし、住宅ローンは良いビジネスになるので、積極的に住宅ローンを販売する。
 ・・・住宅を買う側も金利が安いので、この時期に住宅を購入しようという心理が働いて銀行の融資が増えていき、それによって家計負債は膨らみ続けている。」
もう1つの原因は、韓国の不景気である。韓国の40代、50代の平均資産額は3億4,000万ウォンくらいだという統計がある。資産と言っても、キャッシュは3万ウォン前後で、後は不動産などで所有している。だが、景気が低迷しているので、足りない収入を金融機関から借りたお金で賄っているのが現状であろう。」
「アメリカの金利上げ、不動産バブルの崩壊、さらなる景気悪化など、不安材料はいくらでもある。ある専門家のシミュレーションによると、不動産価格の下落より、金利上げのほうが家計負債への影響が大きいようだ。」
2%台の低成長に入った韓国が不景気対策としての金利下げ→マンション景気へ誘導→建設関連の裾野の広い内需拡大を目指したことが、マンションブームを引き起こしたことが、上記記事で分ります。
資産と言っても不動産に特化していて4〜50台の中堅世代が「キャッシュは3万ウオン前後」・日本円で僅か約3000円しか持っていないと言うのですから驚きです。
もしかしたら一けたか二けた(マルが二つくらい抜けてしまった)誤記かも知れませんが、それにしても不動産に資産構成が特化している様子が見えます。
中国のように転売目的比率が高くないとすれば、相場下落はそれほどの痛手にはならないとしても過大な借金による分・・金利動向が死命を制します。
借金だらけの実情を明日紹介しますが、本当に手持ち金ゼロ・・ギリギリその日の買い物に必要な限度でサラ金から借りて買い物をしているのかも知れません。
金利が少し上がれば、支払に窮するようになる・・住宅ローン支払に困って高利に手を出す段階です。

中韓・・中進国の罠6(ピンチ→チャンス→ピンチ?2)

昨日紹介したウイキペデイアのデータが12年以前では古過ぎますが、その後も韓国企業が外資に支配されている基本が変わっていないでしょうから、企業がその後構造転換に成功して躍進していても(昨日紹介したポスコのように)資本収益は国民還元されずに外国へ移転してしまう本質は変わりません。
資本家としては、国内空洞化など頓着しない・・海外進出であれ何であれ儲ければ良いので効率的です。
その分国民還元率が低い・・民族企業の場合還元率が低過ぎるとその分が後で社会保障負担としてのしかかって来ますが、外資の場合負担が大きくなれば、工場立地自体を海外に逃がせば良いので、何の痛痒も感じません。
国民の福祉よりも賃金を最大限安くする政策・・社会保障も最低限に押さえる政治が行なわれて来ました。
韓国の論文か何かで「韓国は日本のように財政赤字の心配がない・社会保障制度の不備で年金等の負担が日本に比べて少ないから」と豪語する論文を大分前に紹介したことがあります。
非正規・賃金分配率の低さ・セーフテイ−ネットの貧弱さが、自殺率の高さを誇り、売春婦輸出になっているし若者の国外脱出願望の高さになっているのです。
韓国経済は、過酷な外資支配を受けていて、「現在版の新植民地支配を受けている状態である」と大分前//そのころに書いたことがあります。
財閥支配の弊害ばかりをマスメデイアが強調していますが、民族・同胞のために頑張る企業や人材がいないことが基礎にあるのではないでしょうか?
自分の本心に愛国心がない分却って外向けには愛国心を強調する・・マトモな政治をしていない政治家が愛国心・外の敵を作りたがりますが、経済人も一般国民も同じです・・。
本音では国のために頑張っていない分・・これを隠すために回りに負けないように大きな声でヒステリー的な相手国批判をするしかない・・何でも日本に原因を求めることになって来た原因です。
韓国人の多くが国外脱出願望者であることを大分前に紹介しましたが、現在どうなっているかをもう一度見ておきましょう。
http://news.livedoor.com/article/detail/11999108/(ライヴドアーニュース)
20~30代の「国外脱出願望」は80%超! 韓国の若者たちが海外を目指すワケ
2016年9月9日 22時0分 日刊サイゾー
 韓国の就職関連のポータルサイトが1,655人の成人男女を対象に行った移住に対する意識調査によると、1301名(78.6%)が「できるなら移住したい」と答えたという。年齢別に見ると、30代(82.1%)、20代(80%)、40代(72.4%)、50代以上(59%)の順となる。もはや、20~30代に至っては「移住したくてたまらない」という実情が透けて見えてくるような回答率である。
「韓国では、多くの若者が就職活動に必死になっている。しかし、大企業に就職した先輩たちを見ると、40歳になる前に“名誉退職”やクビになることにおびえている。(中略)将来の展望が不透明な韓国より、もっと大きな世界に挑戦するほうがよっぽどいい」
「韓国メディア「世界日報」が報じた内容を、そのまま翻訳したものだ」と言うのですが同じ世界日報を引用した別のネット記事です。
大分引用の仕方が違っています。
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20160913/Recordchina_20160913005.html
海外での就職を目指す韓国の若者が増加=韓国ネット「就職率ではなく企業文化が問題」「日本に来て10カ月だけど…
2016年9月8日、韓国・世界日報によると、仕事を求めて海外に行く若者、いわゆる「Job Nomad(職業放浪者)」が増えている。
韓国では近年、若者の失業率が10%に達するなど、大学を出てもそれに見合った働き口に就けない現実から海外での就職を目指す若者が増えており、就職難という理由以外にも、国内で働いてから海外で再就職をするケースも多くなってきている。実際に、雇用労働部が支援した研修、あっせん、インターンプログラムなどを通じて海外で就職した若者の数は、2013年は1607人、2014年は1679人、2015年は2903人と増加しており、就職先の国別では、日本が1267人(20.5%)、米国が853人(13.8%)、シンガポールが729人(11.8%)、豪州が557人(9%)だったという。」
韓国の大卒就職状況は以下のとおりです。
http://japan.hani.co.kr/arti/international/25444.html
登録 : 2016.10.20 05:12
極度の就職難が続いている韓国を離れ、日本企業に就職する韓国の若者が増えていると、日本のマスコミが報じた。
「読売新聞」、19日付で報じる 韓国国内の劣悪な就業環境と日本企業の需要が重なった結果
韓国では大卒者の就職率が50~60%に留まっているが、日本は人口減少による「人手不足」がすでに深刻な社会問題に浮上した状態だ。文部科学省が今年5月に発表した「大学等卒業者の就職状況調査」によると、昨年の大卒者の就職率は97%に達することが確認された。サムスンやLGなど「財閥系列の大企業に就職できる学生は全体の10%に過ぎない」状況だが、「日本とは異なり、雇用の受け皿となる優良中小企業が不足しており、大卒者の半分近くが正社員になれない状況」
「日本企業にとっても、様々な資格や高い語学力を備えた韓国の就活生たちは魅力的な人材だ。同紙はまた、日本企業が「(男子学生の場合)2年間軍隊で過ごした時期に身につけた忍耐力、組織運営のノウハウなどが、入社後にも役立つと期待している」と報じた。日本企業はこのようにして採用した韓国の人材を、英語などを駆使できる海外支社などに派遣しているという。 韓国政府の関連団体を通じて日本企業に就職した人の数は、2013年には37人だったが、昨年は125人と3倍以上に増えた。」
一時期の自国に対する絶望による脱出という点で大もとでは同じかも知れませんが、今回の記事は失業率の高さ・・大卒の就職率に低さと言うマイナス面からではなく、若者らしい前向きな熱意が伝わって来そうな印象です。
昨日あたりから危機がチャンスになると書いて来ましたが、韓国の若者も自暴自棄ではなく前向きに気分転換して来たようです。
上記採用状況を見ると日本は求人難で才能のない人まで採用するしかない・・(比喩的に数字で表せば80点「レベルが欲しいのに60点レベルの人しか採用出来ない)そうなると90点レベルの外国人が安く採用出来るならばこれを採用したくなるのは、理の当然です。
嫌韓感情もあって、国内採用は簡単でないので上記のとおり東南アジアの現地子会社勤務になっているようです。
これが長く続けば、60点レベルの日本人が現地責任者になって90点レベルの韓国人をアゴで使う時代が来るので、この不満をなくす・幹部登用して日本社会に取り込んで行く努力をしないと韓国人あるいは外国出身従業員が有能な順に退職・・日本的経営の仕方を身につけた(一種の高度技術導入)現地競合企業設立などが起きて来ます。
人手不足が続くと長期的に日本企業の人材劣化が続き内部から腐って行くリスクに注意する必要があるでしょう。
今ピンチの国や企業(全てではなく100に1〜2だけかも知れませんが)が無意識のうちに将来の芽を育て、今成功している国や企業は(これは100に6〜70か?)将来衰退の芽を育てることが多い・・皮肉な巡り合わせになるのが普通です。
日本は「勝って兜の緒を締めよ!と言う意識で、余程注意しないと将来困ったことになり兼ねません。
言わば、「今こそ日本は危機の始まりにある」と心を引き締めるべきです。

中韓・・中進国の罠5(ピンチ→チャンス→ピンチ?1)

http://japanese.joins.com/article/098/225098.html
現代自動車の売り上げが足踏み、利益は後退 2017年01月26日10時30分 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM28H7R_Y6A120C1MM8000/
世界鉄鋼大手、業績悪化に拍車 ポスコが初の最終赤字  中国が過剰生産、価格下落
2016/1/29 2:00 日本経済新聞 電子版
以上長々と引用しましたが、日本の技術導入によって日本を追い上げて来た韓国が、「最先端」にまで行かない過去の「先端?」産業で軒並み息切れになって来た状況が明らかです。
慰安婦騒動以来日本と手切れになって以来日本の技術導入・(パクリ)が出来なくなって一歩も進まなくなっている危機的状況が見て取れます。
ただし、危機が構造転換のチャンスになるのはどこの国でも同じで、ポスコは不採算部門を切り離して持ち直して来たようです。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDX25H1H_V20C17A1FFE000/
韓国・ポスコの16年12月期、営業益18%増 海外鉄鋼事業が好転
グループの不採算事業の整理の効果が出たほか、海外鉄鋼事業が好転した。
2017/1/25 20:59
韓国が危機をバネに日本離れを達成出来れば反日感情も収まって行くでしょう・日本に何もかも頼らざるを得ない劣等感が非合理な反日感情になっているとみられるからです。
17年3月21日に日韓スワップによる韓国の恩恵に関して、コバンザメ商法と表現しましたが、現代自動車のクルマが日本で売れない理由について、「内部部品が日本製で外観モデルも日本メーカーの模倣では日本人が買いたくなるわけがない」と言う意見がどこか出ていました。
日本のパクリならば、中国人は民族系のクルマで充分と言う時代に入って来ました。
慰安婦騒動に端を発して嫌韓感情が噴出している日本からの技術パクリが困難になりつつることが明らかになったのが以下の訴訟です。
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/21930.html
登録 : 2015.09.14 08:15 修正 : 2015.09.14 09:53
ポスコ、特許侵害で新日鉄住金に300億円支払いへ
4年の法的紛争に区切りクォン会長体制に危機感募る
 「財界6位のポスコが日本の鉄鋼メーカー新日鉄住金(旧新日本製鉄)に方向性電磁鋼板の製造技術関連営業秘密および特許侵害に対する合意金名目で3000億ウォン(約300億円)を支払うことにした。また、電磁鋼板を輸出する際には技術使用料(ロイヤリティー)を支払い、地域別輸出物量も協議して決めることにした。その代わり新日鉄は、韓国、日本、米国でそれぞれ起こした関連訴訟をすべて取り下げることにした。国内外鉄鋼市場の不振、過去の経営不良に対する構造調整の遅延、検察捜査などで創社以来最大の危機を迎えているポスコの困難がさらに深まるものと見られる。」
「新日鉄はポスコの創業を支援し資本を出している関係でありながら、最早これ以上の違法を許さない日本の厳しい変化を象徴する事件でした。
ついで日韓の最新貿易収支を紹介しておきましょう。」
http://jp.gdfreak.com/public/detail/jp0100900011501zz103/1
【更新日】2017-04-27
【データ出所】財務省 貿易統計
「2017年3月の日本の韓国に対する貿易収支の黒字は前年同月比35.9%増の2,986億円。黒字は2013年1月から一貫して連続。黒字幅は2013年1月以降当月が最大。本年1月から3月までの累積では6,999億円の黒字。黒字幅は前年の同期間に比べ20.5%拡大。」
まさにいろんな業種で日本のパクリが出来なくなったことが低迷開始の理由で、朴政権が降参せざるを得なかった背景・産業界全般で息が詰まって来た状態と見るべきでしょう。
この辺を庶民が理解出来ずに、朴政権の反日行動が終わったことを「裏切り」と誤解して弾劾に踏み切ってうっぷんを晴らしています。
次期政権もこれにオモネて反日から始めると、朴政権以上に国運が衰退するしかないでしょう。
文在寅新大統領は選挙期間中激しい反日政策を発表していましたが、さすがにこれを押さえて就任直後の挨拶では未来志向と言う名称で日本へ近づいています。
今朝の日経朝刊では韓国外相候補になっている某の「慰安婦問題で日本の誠意ある措置を」と言う見出しが出ています。
誠意を占めて欲しいのは日本の方ですから就任後その違いに苦しむでしょう。
日本人の感情は韓国政府が何を言おうと「売春婦像の撤去と誠意ある措置の実行あるのみと国際的な反日運動をやめる・・事実で示さない限り何らの協力をする気持ちがない」と言うものですからこれがない限り本当の信頼関係などが生まれる余地がりません。
信頼関係がなければお互い損がない程度の冷めた付き合いしか出来ないのは当たり前です。
韓国国民も新大統領が就任直後から朴大塗料のように激しく日本とやり合ってくれないのは不満ではあったでしょうが、今のところ高支持率を維持しているのを見ると、韓国の置かれた状況認識が国民の間にも進んでいる様子が見えます。
韓国は上記のとおりクニを代表する大企業がサムスンを除いて全ての分野で思わしくないことから、この数年内需拡大の必要性に目覚めたようですが、長年非正規雇用化進行政策・賃金低下・社会保障政策軽視政策を進めて来たトガメが出て来て・・国民には内需・消費すべき余力がありません。
ネットで見るとデータがリーマンショック前のばかりで古いですが、17年6月8日現在のウイキペデイアの記事からです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%9F%93%E6%B0%91%E5%9B%BD%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88
「アジア通貨危機以前は、多くの財閥企業が存在し、傘下の企業が過当競争を繰り広げていたが、IMF管理下で市場の寡占化と外資導入が進んだ。市場の寡占化の結果、企業は国内では海外よりも高値で販売して利益を上げている。大手輸出企業は外国人株主が半数を占めることになり、銀行は外国人株主の比率が7割から8割になった。中には100%外資という銀行もある。大手輸出企業は人件費を切り下げて競争力を高め、グローバル市場で競合に打ち勝って利益をあげており、さらに税制優遇措置を受けている。また、社会保障の支出は対GDP比7.7%と、OECD加盟国中でも極端に低く、最下位である。このように従業員や消費者よりも株主を優遇する経済構造となっている[7]。
アジア通貨危機による経済的な危機から脱却して以降は、半導体やインターネット関連事業の成長により、貿易が黒字基調に転化した。その一方で、通貨危機以前は比較的緩やかだった貧富の差が拡大する傾向にある。金大中政権でのクレジットカード振興策によって2000年頃よりクレジットカードの利用が増加し、内需拡大の一端ともなったが、2003年頃には自己破産が急増し国内での信用不安が高まったため、金融恐慌状態となり内需不振となった。2005年〜2006年にかけても国内消費の低迷をはじめ原油高、ウォン高などの不安材料もあり、経済成長の鈍化を懸念する声もある。2000年頃から、人件費が安く、消費が拡大している中国などに生産拠点を移す韓国企業も増えてきており、産業の空洞化も懸念されている。」

中韓・・中進国の罠4(苦し紛れと威嚇1)

中国の造船業界も大変な状態にあることはMarch 22, 2017,「中韓バブルの行方2(外資依存社会)」に掲載しましたが、中韓共に人件費の安さで勝負する時代は終わりを告げつつあります。
中韓共に生き残り策に必死・・中韓間では造船その他クルマよりも早くいろんな分野で競合関係が始まっていますが、韓国は次々と挑戦される分野で日本並みに独自技術開発しない限り・・模倣社会のままでは勝ち目がないでしょう。
韓国産業界がこの4〜5年で唯一中進国レベルからの抜け出しに成功したのが、サムスンのスマホくらいと言うところでしょうか?
このサムスンの先端技術もアップルとの特許訴訟で明らかになったところによれば、実は双方ともソニーの技術を盗んで競争していたことが報道されていた記憶です。
日本だって独自性を発揮したのは最初はソニー程度でその他は欧米の模倣と言われている時代がありましたから、イチガイに将来性を否定するのは間違いですが現状はこんなところでしょう。
従来中進国脱皮成功例が少ないのは、追い上げて来る国がなくて中進国で満足していたからですが、今回は中国の追い上げが厳しいので安住していると中進国からアップどころか脱落してしまう危機感があるのが韓国に取って救いです。
危機感をバネにして「ここ一番奮起」して独創性のある企業が出て来るかどうかで、中進国脱皮または後進国再転落の成否が分かれます。
しかし危機感だけでは急激な国全体・民度底上げは難しい・・イキナリ高度術開発が出来ないので、先ず自助努力よりは日本からの更なる高度技術導入に必死になったのでしょうが、懇願の代わりに日本批判で脅して来たので却って関係悪化させてしまい裏目に出てしまいました。
最も苦しいときにこそ古くから頼りにして来た日本に助けを求めるべきでしたが、逆張りで「嫌がらせをすれば日本が驚いて技術を出すか!」と思ったらしく日本包囲網・・中ロと謀って慰安婦騒動に持ち込んだのが失敗の元です。
ロシアは列島周回飛行し中国は尖閣諸島領海侵犯・・李明朴の竹島上陸と天皇侮辱発言と慰安婦層で国際的日本批判の挑発・・その最中に「高度技術移転しろ」と言う強迫でした。
いわばヤクザの手口・・日本人の最も嫌うやり方でしたので・・そう言えば・・日本ヤクザの大半が在日であると言う方向へ嫌韓感情が広がってしまいました。
「国を挙げてヤクザモラルの民族とは付き合いたくない」と言う方向へ日本が進んでしまったので、驚いて?親韓派議員を動員してヘイトピーチ禁止法制定をさせるのに成功しましたが、黙らせただけでは国民に浸透してしまった朝鮮人=ヤクザ気質論は簡単になくなりません。
ガリレオが、「それでも地球は動いている」と言ったのと同じです。
韓国経済の現況を続けます。
japan.hani.co.kr/arti/economy/26105.html
韓国、2年連続で輸出減少…貿易額はかろうじて9000億ドル超え
 登録 : 2017.01.02 00:48 修正2017.01.02 11:58
2016年輸出は前年比5.9%減の4955億ドル 2年連続の減少は1957~58年以来初めて 6年ぶりに5千億ドル以下…貿易額は2014年より1969億ドル減少 今年の環境も不透明…貿易収支黒字減少の見通し続く輸出が2年連続で減ったのは1957~58年以来58年ぶりだ。
また、輸出額が5000億ドル以下に落ちたのは2010年以来6年ぶりだ。輸出と輸入を合計した貿易規模は9012億ドル(約105兆円)であり、9000億ドルをかろうじて超えた。韓国の貿易規模は2011年に初めて突破した1兆ドル規模を4年間維持してきた。史上最大を記録した2014年(1兆981億ドル)に比べると、昨年の韓国の貿易規模は2000億ドル近く減少(1969億ドル)した。」
上記記事によると11年以降1兆ドルを超えていた貿易額(輸出入合計)が、約2割以上も縮小していることが分ります。
貿易額が2割減少の影響力ですが、いわゆる貿易依存度によって影響度合いが違って来ます。
韓国と日本の依存度の違いについてhttps://docs.google.com/document/d/1B_k-2lcstvNhZWWRqkWpEo0Evf1mJlU7NLjlDEZOEak/edit#からの再・・抜粋引用です。
1香港337.04、2シンガポール233.25、4ベトナム162.63、・・・60韓国72.05、64ドイツ70.54、178中国33.33、189日本28.11、197米国21.12、・・・202キューバ16.85、205スーダン12.718、206ベネズエラ6.91
上記は15年の統計ですが、これによると1位が香港で韓国が世界ランキング60位で依存度72,05%、日本は189位で依存度が28、11%で韓国の半分以下です。
ちなみにキューバやスーダン北朝鮮など最貧国で貿易まで行かない国やアメリカのようないろんな資源の有り余る国はもともと貿易依存度が低いのは当然ですが、・・これら特殊国グループを除けば、日本の2〜3割と言うのは無資源国としてはかなり良好なレベルです。
貿易依存度が高いと言うことは、国民の消費生活が貧しい・・内需が乏しいと言う意味でもあるでしょう。
商人で言えば分りますが、大きなお金が動く割に自分の家族の消費する分が少ないと言うことです。
https://kotobank.jp/word/%E8%B2%BF%E6%98%93%E4%BE%9D%E5%AD%98%E5%BA%A6-183454によれば、
「一国の国内総生産(GDP)または国民所得に対する輸出入額の比率(輸出依存度、輸入依存度)をいう。一般にGDPの小さい国ほど、貿易依存度は大きい。」
と言われています。
韓国のGDPに占める貿易依存度が日本の2、563倍ですから、貿易額が2割減れば、国内経済に与える影響が日本の2、563倍・・日本で5割減ったのと同じインパクトあります。
ところで独が大国の割に依存度が高くなっているのは、EU域内貿易が経済実質では国内並みの関係になっているのに統計上では、対外貿易になっていることによります。
ドイツは貿易面では国内並みの流通制度で、無関税で輸出出来るのに、政治的には国外なので赤字国の面倒を見なくても良いと言う良いとこ取りをしていることが貿易依存でも現れて来ます。
以下は12年までのものでかなり古いですが、http://www.mri.co.jp/opinion/mreview/indicator/201205-2.htmlでドイツ経済の概況を見ます。
「・・一方、対EUの黒字幅は、欧州債務危機による経済低迷を受けてピーク時(07年)の半分程度まで縮小し、対EU域外の黒字幅を下回っている。輸出全体に占めるEU向け比率も64%(08年)から58%(12年1月)に低下した。
輸出の内訳をやや詳しくみると、全体の60%弱を占める機械・輸送用機器、15%を占める化学が全体を牽引している。
国別では、米国と中国向けが伸びており、とくに対中国では自動車輸出額がこの3年間で3.4倍と、日本の対中自動車輸出額の1.3倍を大きく上回った。この間、通貨ユーロは対ドルで約1割下落した。また、中国市場における日本企業との競争の観点から重要なユーロの対円レートは約4割下落しており、ドイツの対EU域外向けの輸出増には為替相場も影響をおよぼしたとみられる。
上記は12年のデータで古いですが、「輸出全体に占めるEU向け比率も64%(08年)から58%(12年1月)に低下した」とあるようにドイツの貿易依存度からEU分を控除すれば(5年後の17年のデータが出て来ませんのおよそで言うと)貿易依存度が約半分になります。
半分とすれば、無茶に貿易依存度が高いとは言えない・・日本とちょっとした違いでしかない・・食べるものも大したものがない・・日常の消費水準の単調さから見ればそんなところでしょうか。

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