やりたいことをやれる国のデモ

現在民主国家においては、地方選挙を含め数ヶ月ごとに大きな選挙が行われ民意が速やかに反映されるので為政者は次の選挙で負けないようにその動向を注視し民意を吸収するのに必死です。
選挙の結果初めて政治に民意が反映されるのではなく、選挙で負けないようにその前から民意動向に合わせて政治家は動くし政策決定していく時代になっています。
まして、今ではデモが民意を代表するものではくなって久しいのです。
日経平均の指標銘柄になるとその株中心に買い上げる戦略同様、見え透いた行動が続いている・・ベタの支持率が低い野党が、民意を問う選挙の負けを希釈化するためのデモ動員が増えると、デモ等の民意代表性が低下してきたように思われます。
うろ覚えの記憶では「国会大包囲全国100万人作戦?」と称して連日国会周辺デモ作戦が展開して「民意無視するな」という大合唱/メデイア大規模報道がおこなわれていました。

http://sogakari.com/?p=633

2015/8/2 2016/5/27 集会, 8・30

戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30国会10万人・全国100万人大行動

2015/8/2 2016/5/27 集会, 8・30
安倍政権の憲法破壊・生活破壊・人権破壊を許さない!
一人ひとりが尊重される、平和な社会をつくろう!
・・・7.26国会包囲行動には約2万5000人、7.28日比谷大集会には約1万5000人もの市民が参加しています。新聞各社の調査でも安倍政権の支持率が激減しています。
・・・国会周辺を10万人以上の戦争法案絶対反対!の怒りの声で埋め尽くそう!

25000人の表現自体過大・空撮等を見ると歩道を埋めただけでそんなにいるわけがないという否定論がネットで出ていましたが、二万五千人が仮に集まったとしても、首都圏人口比でどういう比率になるの?という時代です。
案の定、直後の衆院選では旧民主党系は惨敗でした。
29年秋の総選挙に関するhttp://www.asahi.com/senkyo/senkyo2017/から引用です。

与党 その他 野党
自民
公明
無(与)
無(野)
無(他)
諸派
こころ
社民
共産
立憲
維新
希望
小選挙区
218
8
1
21
0
0
1
1
18
3
18
比例区
66
21
0
0
1
11
37
8
32
284
29
1
21
0
0
0
2
12
55
11
50
公示前
284
34
11
27
0
0
0
2
21
15
14
57
  • 定数10減。公示前勢力は解散後の党派異動を含む(欠員3、民進の不出馬7人は除く)
  • 当選者には無所属からの追加公認を含む(自民3人、立憲1人)。無所属は与党系、野党系、その他に分類

圧勝した前回(15年)選挙より減るのが普通と言われていた自民党が、(定員10名減)の選挙でしたが)前回同数当選したので圧勝でした。
根拠なく彼らは世論を僭称していたのです。
選挙後もhttps://www.asahi.com/articles/DA3S13754177.htmlの通り国会周辺デモをしています。

改憲に「NO」 国会前でデモ
主催者発表で1万8千人が参加。野党の国会議員や憲法学者らとともに「改憲反対」「絶対止めよう」などと訴えた。

国会周辺に一般国民があまりいないし、国会周辺デモに本当に国民に対するアッピール効果があるのかな?と疑問でしたが、メデイア報道拡散を期待しているのでしょう。
(与党議員は支持者の動向には影響がありますが、反対勢力のデモがいくらあっても影響を受けないでしょうから、野党議員への応援・声援のつもりでしょうか?)
どことは言えませんが、多くのメデイアは左翼系デモを優先的に報じ、右翼系デモはほとんど報道しない黙殺傾向があるようですから、この広告効果を狙っているのでしょうか?
最近一般人に対するアッピール目的のネット系デモは、繁華街や駅前等の現場重視傾向が強いですが、場所選びにも左翼系デモは権威主義的体質が出ています。
中国や香港その他自由な言論が許されない・立候補者の資格が香港政府の推薦による社会では選挙制度を民主化しろ!運動に価値がありますが、自由に選挙運動できるし日頃から反政府傾向の意見露出度の強いメデイア傾向がある日本で、終わったばかりの選挙結果を否定する運動が何故必要なのか意味不明に思っている国民が大多数ではないでしょうか。
このコラムでは「近代法の法理」に反するなどの政治運動形態を批判してきましたが、今は近代ではなく「現在」ですので現在社会に応じた土俵で競争してほしいものです。
現在にマッチした政治スタイルや現在思想について行けない人たちが旧式の思考やデモ活動・運動の場にこだわっているのでしょうか?
彼らは中ソ(現在ロシア)の影響を受けて中ロの実践している政治形態を至上の価値観であると尊敬しているとすれば、彼らの国では言論の自由がないので、いまでもデモ行進が有力な意思表示手段になっている点ではその通りだから、中露の社会にいるつもりで生きているのでしょうか?ではないでしょうか?
ただ中露での反政府運動は命がけですが、日本ではリスクがないどころか、逆に運動家と認知されて左翼系集団(学会やメデイア界では主流です)内およびメデイア界の寵児になれるので居心地が良い・・安全地帯にいる点が大違いであり、受け取る方に対するインパクトが違います。

煽りが政治を左右する社会3(強訴〜一揆〜デモ2)

もっと遡れば、白河法皇を悩ませていた強訴・「神の声」「神威」を嵩にきた強訴が、今の「民衆の声を無視するな!」というデモの起源でしょうか?
(「民主主義」という標語自体「近現在の政治的神話」に過ぎないことを01/22/04「中世から近世へ(国家権力の強化)2」に書きました)
強訴に関するウイキペデアイアの記事です。

特に「南都北嶺」と並び称された南都興福寺と比叡山延暦寺は強訴の常連で、興福寺は春日大社の神木(春日神木)、延暦寺は日吉大社の神輿などの「神威」をかざして洛中内裏に押し掛けて要求を行い、それが通らない時は、神木・神輿を御所の門前に放置し、政治機能を実質上停止させるなどの手段に出た。
神木を使う前者を「榊振り」、神輿を使う後者を「神輿振り」とも呼び[3]、神輿振りは1095年の強訴が最初とされる[4]。白河法皇は「賀茂川の水、双六の賽、山法師。これぞ朕が心にままならぬもの」という言葉を残しているが、これは延暦寺の強訴を嘆いての事である。
興福寺の榊振りの場合は、まず訴訟の宣言として、神木を本殿から移殿へ移し(御遷座)、訴えが聞き入れられれば本殿へ戻し(御帰座)、聞き入れられなければ興福寺前の金堂に移し、それでもまだ聞き入れられない場合は神木を先頭にして京に向かって大行進を始め、木津で一旦駐留し(御進発)、それでもまだ聞き入れられないなら宇治平等院まで北上し、それでもだめな場合にいよいよ入洛する、という手順だった[5]。
強訴の理由は寺社の荘園を国司が侵害したり、競合する寺社が今までより優遇措置を得ることなどである。朝廷は、強訴を押さえるため、武士の武力を重用した。これは、新興勢力の武士が、仏罰や神威を恐れなかったためである。これにより、武士が中央政界での発言権を徐々に持つようになる。
寺社の強訴は平安時代から室町時代ごろまで盛んだったが、その後寺社権門の衰退と共に廃れていった。

これも要求を聞き入れるばかりで僧兵や首謀者が処刑されなかったから、無責任な強訴がはびこったのです。
武士の台頭・・平忠盛が武力制圧が知られていますが、それ以来武士を使うようになって強訴が下火〜なくなっています。
ウイキペデイアの忠盛によると以下の通りです。

天仁元年(1108年)、忠盛は13歳で左衛門少尉となり、天永2年(1111年)には検非違使を兼帯して、京の治安維持に従事した。天永4年(1113年)には盗賊の夏焼大夫を追捕した功で従五位下に叙される(『長秋記』3月14日条)。同年の永久の強訴では父とともに宇治に出動して興福寺の大衆の入京を阻止している。

平安時代の強訴を見ると当時の知的階層をバックにした「神の意志」の無理強い・・昭和40年代初頭の大学をバックにした全共闘の民意?を標榜する「強訴」に似ています。
江戸時代末期に薩長が流行らせた根拠のない攘夷思想・・・・囃し立てる「エエじゃないか運動」など・より近くは「昔軍部今総評」と言われた戦後の風潮もその1種です。
日露戦争が終わってみると戦争による国力疲弊と目標喪失による国内困難を抱え込んだ上にアメリカに対して「戦争意図への不信感を植えつける結果になってしまった。」・と紹介されているように国際孤立に突き進む起点になった点が重要です。
他のアジア諸国と違った発展をしてきた日本が、幕末以降欧米から好意的に見られて文化的にはフランスのジャポニズムブームになったように、順調に成長してきた近代日本の転換点でした。
日本はこの時に欧米並みの植民地支配の仲間入りせずに、ロシア撃退による本来の防衛目的達成で満足すべきでした。
(あるいは参入するにしても現在の協調融資方式で仲間を増やして儲けとリスクを分け合う方法があったのです。)
それができなかったのは内部矛盾激化と国民の血を無駄にするな!と煽るメデイアの存在が大きかったことがわかります。
政治家はエセ学者やメデイアの弱腰批判に追いまくられて、当時の実態を前提にすれば、最大の成果をあげた日露講和条約締結であったのに、非合理な不満に煽られて内閣総辞職に追い込まれてしまいました。
日比谷公園焼き討ち事件に関するウイキペデイアの記事からです。

全国各地で講和条約反対と戦争継続を唱える集会が開かれたのである。その内容は、「閣僚と元老を全て処分し、講和条約を破棄してロシアとの戦争継続を求める」という過激なものであった。
この事件の後、大正政変やシーメンス事件に際して起こった民衆騒擾は、政府指導層に民衆の力を思い知らせるとともに、大正デモクラシーの推進力にもなった。

このような感情に訴える煽りの結果・・「せっかく国民の地を流して得た利権を得た満州へアメリカの参入を許すな!」と遠慮会釈なく進出→独占支配に突き進むしかなくなったのですから、この方向性の誤りは言論界にこそあって政治家の責任ではありません。
どのような善政を敷いていても競争社会の敗者はいつもいるし、日頃むしゃくしゃしている下層階層(強訴に駆り出された僧兵もその時代のあぶれ者です)に、暴れ回るのが正義であるかのようにメデイアが煽りかければ「この機会に・・・」と打ちこわしや暴動の動きに付和雷同する傾向があります。
昭和40年初めの学生騒動も同じで、若者が現状不満で暴れるのは正しい意思表示だとメデイアが煽ったので思慮の浅い若者がこの洗脳に乗せられていただけでした。
当時「造反有理」その他毛沢東語録がメデイアを通じて盛んに流布されていました。
ウイキペデイアによると以下の通りです。

文化大革命(ぶんかだいかくめい)は、中華人民共和国で1966年[1]から1976年まで続き、1977年に終結宣言がなされた社会的騒乱である。
ウイキペデイアによる全共闘世代は以下の通りです。
全共闘世代(ぜんきょうとうせだい)とは、1965年から1972年までの、全共闘運動・安保闘争とベトナム戦争の時期に大学時代を送った世代である

上記を見ると文化大革命を理想の運動のように讃えていたメデイアの意図的操作に、浅慮の若者がまともに煽られてしまったと感じる人が多いでしょう。
文化大革命に関するウイキペデイアの引用の続きです

当時の朝日新聞等の立ち位置です。
当時は海外メディアが殆ど閉め出された中、朝日新聞社など一部の親中派メディアは、中華人民共和国国内に残る事が出来た。朝日新聞は、当時の広岡知男社長自らが、顔写真つきで一面トップに「中国訪問を終えて」と題した記事を掲載したが、そこには文化大革命の悲惨な実態は全く伝えられないままであるだけでなく、むしろ礼賛する内容であった。
しかし、その後文化大革命の悲惨な実態が明るみに出ると、これらの親中派メディアを除いて全否定的な評価が支配的となった。それまで毛沢東や文化大革命を無条件に礼賛し、論壇や学会を主導してきた安藤彦太郎、新島淳良、菊地昌典、秋岡家栄、菅沼正久、藤村俊郎、西園寺公一らの論者に対し、その責任を問う形で批判が集中している[19]。批判された者はほとんどの場合沈黙を守り、文革終結後も大学教授などの社会的地位を保ち続けた。

今も当時の論客が何らの責任も取らずにいて今でも当時を懐かしむ高齢世代ではカリスマ的人気を保っている様子ですが、朝日新聞や左翼文化人に煽られるままに学生運動にのめり込んで、一生を棒に振った若者・今の高齢者らこそ哀れです。

煽りが政治を左右する社会2(強訴〜一揆〜デモ1)

この悪習の起源を近くに探ると江戸時代に大名領内で一揆や騒乱が起きるとその責任を取らせて改易その他が行われたことにあるように思われます。
一揆に関するウイキペデイアの記事からです。
江戸時代には幕府が一揆を禁止し、1637年(寛永14年)の島原の乱以降は一揆は沈静化し、強訴や逃散など百姓一揆と呼ばれる闘争の形態が主流となる。
豊臣政権時代より領内の騒擾を理由とした大名改易のケースが現れたため、「領内が治まっていない」ことを公然と示すことができれば、領主側に匹敵する武力を集めずとも、責任問題を恐れる領主や代官への重大な圧力となった。
百姓一揆の闘争形態の分類として、代表越訴、惣百姓一揆、村方騒動、国訴などが挙げられる。
江戸時代の農民一揆の場合、うまくいっても一揆の首謀者は処刑されるのが原則でした。
義民で 知られる佐倉惣五郎伝は「伝」と言う通り内容の多くは創作でしょうが、ウイキペデイア紹介の一般的理解では以下の通りです。
直訴と処刑
佐倉藩主堀田正信は新たに重税を取り立て、領民の暮らしは困窮した[4]。全領の名主たちは郡奉行や国家老に重税の廃止を求めたが拒絶され[4]、さらに江戸に出て江戸藩邸に訴えても(門訴)取り上げられず[4]、惣代6人が老中に駕籠訴を行ったがこれも退けられた[4]。
このため惣五郎は1人で将軍に駕籠訴を行った[4]。『地蔵堂通夜物語』では承応2年(1653年)とされ[4]、上野寛永寺に参詣する四代将軍の徳川家綱に直訴したという。『堀田騒動記』では正保元年(1644年)とされており[4]、将軍は三代徳川家光になる。
直訴の結果、訴えは聞き届けられ、佐倉藩の領民は救われた[4]。しかし、惣五郎夫妻は磔(はりつけ)となり、男子4人も死罪となった[4]。
うろ覚えですが、しょっちゅう行っている歴博の展示では、一揆をするには集落ごとに寄り合いを重ね、集落代表同士の寄り合いに進んで徐々に一揆の準備をし、誰を責任者=成功すると磔になるかなど覚悟がいります・・の分担を決めてから押し出していく手順のようです。
絵図面のようなもので流れを説明する展示があった記憶ですが、最近もの忘れがはげしいので正確ではありません。
上記の通り地域村落住民が一致して決行するには現地農民代表者になったものが処刑される覚悟まで決めてから実行する・・それほど追い詰められている実態がある・・少数不平分子の跳ねっ返りではないので・・そこまで領民全般を追い詰めた現地支配者や 代官等の政治責任を問うのは合理的であったでしょう。
それが明治以降騒動を起こした者にお咎めなしで、逆に政府トップが総辞職に追い込まれ政策変更が多くなる逆転した運用になってきました。
1960年の安保騒動も結果は同じでした。
そうなると騒動を煽る方は気安くやれる上に英勇扱いで、参加する方も気楽になり破壊行動さえしなけば検挙されないのですから、普段から何かとうまくいってない・・・自分の意見など誰にも相手にされていない不平不満分子が、この機会に鬱憤ばらしに暴れまわろうとなります。
しかも数千〜数万人も集まって騒げば、国の重要政策さえ変更できてしまうのですから、鬱憤ばらしには効率が良く最適でしょう。
交通通信の発達した現在1億何千万の人口のうち、5000〜数万人程度の動員は簡単になってきました。
社民党だけではなく民進党や希望の党の支持率がコアの支持者中心だけかな?1%台に減ってきたとの報道がありますが、それでも1億数千万人口から見れば1%で120万の支持者ですし、しかも残っているのはコアの熱烈支持者・いわゆるプロ市民ですから、動員力が高いので500〜1000人くらいは国会周辺でも原発でも基地周辺でも簡単に集められます。
EU離脱国民投票以来、大手メデイアの世論調査と実際の投票結果が大幅に違っていることが多くなったので、メデイアの調査結果の信用が大幅に落ちています。
・・・メデイアの強調しているテーマに国民がそれほど同調していないのに、それが支持率低下に直結したと強調したいメデイアは、そもそも調査主体としては中立ではなく不適格でしょう。
トランプ氏のテレビ出演前の楽屋裏での女性に対する卑わいな言動が報じられている場合に、これを「鬼の首でも取った」ように報道しているメデイアとしては、そんなことと大統領の資質と関係ないと国民が多くが思っていても、そういう結果が出るのはメデイアに取っては大恥をかくことになりますので、世論がこうだと結果誘導したくなるのは当然です。
朝日新聞の慰安婦事件でいえば、朝日新聞が自分で世論調査してみたら批判が少なかったと調査報道しているようなものです。
そもそも政変工作を仕掛けている主役のメデイア会全体が当事者ですから、当事者が世論調査発表すること自体が選挙誘導疑惑が濃くなるので邪道です。
昨年夏の選挙前世論調査と選挙結果の大幅ギャップや、以下に紹介する最近調査結果を見るとこの1年間感じの政策論議そっちのけで「森かけ」問題ばかりで、「日本の政策停滞を目的にしているのではないか」という国民不満が結果として出て来ています。
改ざん疑惑を朝日新聞が囃し立てたのちの調査ですが、結果を見れば技術的問題であって政治家に疑惑があるような内容でなかったことがはっきりした後の4月調査であれば、もっと支持率が上がると思われます。
これをやっている政党の合計支持率が昨年の選挙頃から全く上がっていないどころか減少している現実を見れば、国民の関心がどこにあるかの真実がわかります。
メデイアがこの辺を報道しないで、自民党支持率が下がったという点ばかり強調報道していますが、メデイアがあれほど集中的報道してもそれほど下がっていないことの方が重要です。
これがトランプ氏の強調するフェイクニュース論が一定の支持をうけている基礎です・・.日本でも昨年夏衆議院選挙での直前調査結果は実際の選挙結果と大幅に違ってい他店については、17年11月5日に詳細を書いています。
選挙結果と大方一致していたのは、ニコ動だけでしたので大手報道はあてになりませんが・・以下は一応の参考です。
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_politics-support-politicalpartyの支持率調査によれば以下の通りです。
※記事などの内容は2018年3月16日掲載時のものです
いかに掲載すべき図表(政党支持率)がなぜか今回復時(18年9月中旬以降の全面故障〜復元始めは9月26日)にははいらないので抜けています。

関心のある方は上記引用先にアクセスして直接ご覧ください。

 

デモと民意

漸く安保法案が国会通過しましたので、今日は割り込み記事です。
健全な議論を避けるために、戦争反対とか平和主義と言う訳の分らないスローガンばかり叫んでいて、長期間国会審議に応じないで終わったのは、国民のために不幸な結果でした。
今朝の新聞を見ると民主党の枝野幹事長かな?意味不明な長広舌で不信任案理由説明に1時間44分も演説を続けたと書いています。
これでは言論権の濫用でしかありません。
意味のある言論を戦わすのが立法府です。
権利の乱用とは権利・権力を持っている方が濫用するものですが、最近では弱者を標榜する方が濫用する傾向が目に余ります。
数十年前から弱者保護が進むと、エセ同和がはびこり問答無用式に役所を脅かす「ゴロ」が目に余るようになり、この対策が進んで来ました。
その他少数民族と言えば、おおきな利権があるので、この方面でも悪質なエセ少数民族がはびこっていると言われます。
デモ行進も同様です。
佐倉宗吾郎のように命がけで已むにやまれず決起するときには、そこまで追いつめられている無言のバックがあります。
中国の場合も同様で、臓器を取り出されたり殺されるのが分っていて暴動を起こすのは、その何十倍〜何百倍もの不満をバックに抱えていることの証明です。
学力テストや一定資格試験も、資格取得に必要な何万と言う知識の一部の抜き取りテストで、これを知っているならばその何百何千倍もの知識があると言う想定でやっています。
この場合出第を知っていて、その答を覚えて来る人ばかり受験すると、テストの意味がなくなります。
失業率も、見栄えを良くするためにカウントの仕方を変えれば良いし、(韓国の場合大卒が中小企業就職を断ると、失業率にカウントしないと言われていて、新卒の就職率がもの凄く低いのに、・・売春婦は勿論失業率にはいっていないでしょう・・失業率に反映しないことが知られています。
GDPも同様です。
中国が国力を簡単に見る物差しに粗鋼生産量やGDPが使われていると知ると、需要無視してドンドン生産してしまい工場内に野積みされている製品が山のように積んでいる始末→今や出血輸出で世界中が困っています。
鉄道であれ何であれ、クルマ生産で言えば、日本やアメリカを追い越すことが目的となれば需要無視で工場を造って行きます。
今になると鉄道車両工事の赤字受注競争に走っているようです。
以前書きましたが、GDPは正常な状態・・需要に応じて生産しているとすれば、それは国力比較になりますが、国費投入で需要無視の生産をしているとした場合、生産力は何のプラス基準にもなりません・・むしろ何年か先に必ず到来する過剰生産能力整理のマイナスコストとして評価されます。
このマイナス評価が・・食べ過ぎの結果、当分食事制限・・薬が必要と・・世界中が考え始めたのが上海株暴落前後の中国経済です。
民主国家での、デモの場合はどうでしょうか?
命がけどころか、社会的地位にマイナス効果が全くありません、一定組織・グループに属している場合、デモに行って来たり過激な発言することで組織内の地位・立場が上がる関係です。
えせ同和の背後に数千人困った人がいるのではないのと同様に、似而同和と同じにするな!と叱られそうですが、そう言う意味ではありません・たとえ話です・・ピッタリした喩えが今すぐに思いつかないだけです・・関係ないたとえ話だと思う方はそのように否定的にお読み下さい。
今のデモは・・噂だけで統計があるのどうか知りませんが・・プロ活動家と言われる人が中心になっていると言う評判です。
分り易い例で言えば、全学連何とか派牛耳っている大学の場合、その大学の学生全部を代表して政治活動しているかと問えば、100%の人がそんなことはない筈と答えるでしょう。
早稲田や中央、法政等の何%の学生が、学生自治会の政治活動を支持しているのでしょうか?
先進国では今の時代、1万人のデモがあればその背後には、数百倍の支持があるのではなく、せいぜい1、何倍くらい・・多くても2倍程度が限度かも知れません。
今朝の日経新聞朝刊には、難民受入れに消極的な英仏では、1万人規模の受入れ要求の人権団体のデモがあると報じていましたが、英仏両政権は受入れ消極的姿勢を崩さないと書いています。
その理由は、移民による弊害を主張する勢力の方が強くて受け入れを表明するとかえって政権基盤が損なわれる心配の方が強いからだと言う解説がついていました。
今や先進国では政治活動を活発にやるグループもいるし、活発でないグループもいるので、デモの数だけでは、世論を読めない時代がきていると言うこと・・私の意見の証明です。
英仏ともに何千万と言う人口の国で、1万や2万のデモでは、ホンの少数意見の代弁に過ぎないと言う考え方です。
安保反対デモはマスコミによれば、1万人前後連日集まっていたようですが、ほぼ同じメンバーが繰り返し行っているプロ集団中心で飛び入りは僅かのようですから、・・マスコミは如何にも飛び入りがいるかのような報道をしていますが、(どこそこから初めて来たと書いていて如何にも実在人物のような記事ですが・・)匿名ですので普段からしょっ中やっている「やらせ」延長可能性が大です(文字に書くだけなので、創作可能でやらせの必要すらありません・・・)一億数千万の人口のうち本当に何人が反対しているかマルで見えません。
日本マスコミだと1万人前後参加でも、BBC報道だと5千人程度しかないなど数字も多めに書いていていい加減・・信用性が乏しい状態です。
報道写真を見ても、歩道を歩いている人だけで万単位にもなるのかな?と言うのが素朴な疑問です・・元々東京の場合一般の通行人もデモのために歩けないで滞留している人も一杯います。(5分も人の流れが止まったら大変な数です)
やはり法案反対運動ならば成熟した民主国家の一員として、スローガンで誤摩化したり、時間だけ稼ぐような内容のない長広舌を振るったり、憲法違反と言うだけでなく、内容のある反対論を展開して欲しいものです。
具体的な意見を聞きたいのですがさっぱり聞こえて来ないのが残念・・私の頭が悪いだけと言う批判もあるでしょうが、弁護士が理解出来ないような状態では一般国民が理解出来ないのは当然・・スローガンばかりで内容を理解できないようにしておいて「国民の理解が得られていない」と言う変なマスコミ報道が衆議院議決後にありましたが、さすがに(私がこのコラムで批判したのが効いたのか?)最近この種の報道が減りました・・そのうち国民の方が何のために野党政治家がいるのかな?と呆れるのではないでしょうか?

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