新型コロナウイルス対応の巧拙13(民度2)

緊急事態宣言改正に反対する意見が別のネット記事では出ていますが、山尾氏がこういう主張を本音で持っているとしても国会でするのは無理があるから正面に出ないのでしょうか。
https://kosugihara.exblog.jp/i3/

【要請書】参議院議員へ:「新型インフル特措法」改定案に賛成しないでください!
※3月12日深夜に参議院議員の一部にFAXした要請書です。
安倍首相の強権を拡大する
「新型インフル等対策特措法」改定案に「賛成」しないでください!
安倍政権による危険な「緊急事態宣言」に道を開く「新型インフルエンザ等対策特措法」改定案が、3月12日の衆議院本会議で共産党以外の賛成多数で可決されました。

集団自衛権法案や共謀罪法案では特定勢力による「安倍政権による〇〇反対」運動が盛んだった記憶(正確か不明)ですが、安倍政権だから法案の内容の当否にかかわらず反対するというならば、相手が気に食わなければ内容いかんにかかわらず反対するというならば、国会制度が成り立ちませんので国会の存在意義を否定する政党となります。
そういう集団に限って護憲勢力とも言いますが、憲法破壊運動ではないでしょうか?
以上の通り山尾氏の論旨は執行部の説明失敗に対する揚げ足取り批判に過ぎないことが明らかですが、これを輝かしい功績のように詳しい議論を掲載している・・担当記者や編集部としては「スゴイ!」と感心したので詳細をあげたのでしょうか?
今のところ私が見たところ(検索能力不足な面もありますが)ではネットでは朝日新聞ニュースだけのようです。
3月13日仕事に行く前に読んだ13日日経新聞朝刊には単に「山尾氏が反対」という程度のニュース(紙媒体なので発言自体の記載不能のせいもあって?)です。
日本の場合、緊急事態宣言したからといって1昨日紹介したようにイベント中止要請や指示に応じない企業に対する罰則すらありません。
私権制限の危機感を煽るより「緊急に必要なことは緊急にやれる」ように先ずはハードルを下げるべきではないでしょうか?
米国では感染が広がり始めると直ぐに非常事態宣言したようですし、その場合の大統領令の強権措置発動も簡単なようですが、日本と比べて憲法秩序停止のハードルが高くないようです。
https://www.tv-tokyo.co.jp/news/txn/2020/03/14/010096.html
2020.03.14 11:00

新型コロナでアメリカ非常事態宣言
アメリカのトランプ大統領は13日、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることを受け、国家非常事態を宣言しました。
フィリッピンでは集会禁止に反して抵抗者がいたら現場射殺しても良いと命令しているようです。

https://www.afpbb.com/articles/-/3276841

封鎖中に問題起こす者は「射殺」を、比大統領が発言
2020年4月2日 19:01

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00118/040800011/

ルール破れば射殺に殴打、禁錮刑 「緊急事態」めぐるアジアの現実
2020年4月9日
射殺も辞さないフィリピン、棒で国民を打つインド
安倍晋三首相は4月7日、7都府県に対して緊急事態宣言を出した。同日の記者会見では「(人の接触の)7割から8割削減を目指し外出自粛をお願いする」と求めつつ「今回の緊急事態宣言は、海外で見られるような都市封鎖、ロックダウンを行うものではまったくない」「罰則があるようなものではない」「警察が取り締まるということはない」と、あくまで国民の自主的な行動変容を求めるものであることを強調した。
対照的なのはインドネシアだ。同日、インドネシア政府は首都ジャカルタの州知事が求めていた行動制限措置について政府が承認した。こちらは制限を破った人に対し罰則がつく可能性が極めて高い。現地報道によれば、インドネシアの与党幹部は「抑止効果を持たせるため、治安部隊が活動できるようにしなければならない」と話し、国家災害対策庁の長官も違反者に制裁を科すことを明らかにしている。
東南アジアや南アジアの多くの国は、日本よりも感染者数が少ない段階から既に国全体や一部地域、施設の封鎖に乗り出している。その制限内容については様々だが、軍や警察が規制の徹底に乗り出していることや、違反者に何らかの罰則がつく点は共通している

死刑廃止する代わり?現場射殺をどんどんやっても社会が問題視しない欧米諸国のあり方とどこか共通です。
日本の場合宣言自体が簡単にできない上に、宣言しても対策本部などを立ち上げるだけで実際の具体策は地方自治体首長が行う仕組みで実効性が緩慢です。
その上で私権制限のやりすぎにならないか、緊急事態宣言が正当であったとしても経済損失に対する正当な補償をどうやって確保するか、私権制限が許されるとしてもやりすぎの部分がなかったかの後日検証(将来のための知見になるように)システム構築等のについての議論が必要ではないでしょうか?

新型コロナウイルス対応の巧拙12(民族の知恵)

日韓の場合中国から観光客が大量に来ているし経済的にも密接な関係がある関係で早く大量感染が始まりましたが、早かった分試行錯誤的対応になったのは仕方ないところです。
後追いで日本の真似をしてさらに工夫できる他国(後進国の場合基礎的な医療資源の乏しさもあるでしょうが)・・サースやマースの洗礼を受けていない点では日本は欧米先進国同様の初体験でのコロナ禍遭遇状態でしたが、未経験者同士とすれば、欧米諸国に比べて破壊的拡大にならずに済んでいる点では、最優秀対応だったという評価になりそうです。
日本はまだ収束とは言えないまでも欧米諸国のような大規模膨張を抑えていますので医療対応能力内で推移している・・きわどいとは言え、徳俵で踏みとどまったいわば理想的な対応です。
日本が急激なウイルス拡散リスクの押さえ込みにある程度成功?しているのは、これはもともとの医療システム充実と国民の協力・・民度の高さが功を奏したものであるともいえるでしょう。
山尾氏の緊急事態宣言要件の国会事前承認要求は、この程度のことは緊急事態でなかった・日本の民度から見て事実上の協力要請で足りる、米国やフランスのような民度の低い国?(エリートはレベルが高いでしょうが・・国民の大多数は底辺層です)とは違うので、緊急事態宣言は不要という意見ならば、私から見ても正論(当否は別として一応の論点です)ですので、それを堂々と主張すべきでしょう。
ただその後の展開を見ると緊急事態宣言がないと自粛要請の自粛レベルが不明となり混乱するので緊急事態を求める声が強くなることがわかってきました。
私の関係するある委員会でも、(規模の小さな委員会ですので3月は予定通り開催しましたが)4月に緊急事態宣言が出た直後ほぼ異論なく予定していた期日を開かないで先送り決定しましたが、5月6日に緊急事態宣言が延長されれば5月の委員会も議論の幅がなく延期するか?・・緊急事態宣言が終了し「気を緩めることなく外出しないように協力ください」程度だと、再度開催延期か議論が分かれるイメージで進行に関する議論が4月末頃から意見集約が進みました。
混乱時には百家争鳴・・いろんな意見が出ますが、本当の具体的データを知って意見を言っているのか、どれが正しいかも不明では、国民はどの意見に従うのが良いかの基準不明で混乱します。
臨床現場にも近く、感染症対策の専門家の知見を総合した政府の緊急事態宣言には相応の重みがあります。
これといった強制力がなくとも、専門家の英知を結集した結論である以上、これを尊重する基準になりますので、緊急事態宣言があるかないかでは、各自治体や公的機関・これを尊重する民間や国民の行動基準が大きく変わります。
諸外国のように罰則付外出禁止令がついているかどうかではなく、日本では納得が重要です。
国民の信頼に比例して政府の基本方針決断には慎重さが求められる社会です。
中国は武漢や北京等の閉鎖に厳重装備の軍が要所要所に展開していましたし、アメリカでは洪水など大規模災害がある都度軍が出動して治安確保にあたるのが普通の社会です。
日本の場合大規模災害があって中央の指令が切断されるとミミズのように地元民が自発的に一致団結して共同活動が始まる社会ですから、中央から軍の出動必要がありません。
中央の集落統制は明治以来の百数十年余りでしかない・・歴史的に見てほんの一時的なもの・・縄文以来の何千年の自然集落の伝統が残っていて、いつでも必要に応じて縄文の昔からの自然集落運営の本能が復活する社会です。
政府が民族の危機に際して一致団結する必要を理解し国民にお願いさえすれば見事な対応能力を持っているのです。
休校措置の要請を発表した時の総理大臣の記者会見発言一部です。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0229kaiken.html

令和2年2月29日
安倍内閣総理大臣記者会見
・・・・
今回のウイルスについては、いまだ未知の部分がたくさんあります。よく見えない、よく分からない敵との闘いは容易なものではありません。率直に申し上げて、政府の力だけでこの闘いに勝利を収めることはできません。最終的な終息に向けては、医療機関、御家庭、企業、自治体を始め、一人一人の国民の皆さんの御理解と御協力が欠かせません。
皆さんの暮らしに直結する決断には、当然、様々な御意見、御批判が伴います。内閣総理大臣として、そうした声に真摯に耳を傾けるべきは当然です。しかし、それでもなお内閣総理大臣として国民の命と暮らしを守る。その大きな責任を果たすため、これからも先頭に立って、為すべきことは決断していく。その決意であります。
終息への道のりは予断を許しません。険しく厳しい闘いが続いていく。そのことも覚悟しなければなりません。本当に大変な御苦労を国民の皆様にはおかけしますが、改めてお一人お一人の御協力を、深く深くお願いする次第であります。しかし、私たちは必ず乗り越えることができる。そう確信しています。・・・・

昭和天皇の敗戦時の「忍び難きを忍び耐え難きをたえ・」の心打つ詔勅の再現です。
国民同胞の一致団結を求めた点が重要であったと考えています。
日本人にも、何でも反対の材料を探す人もいますが、国民多くが正面から素直に受け止めて国難対応する能力の高さ・・見えない敵ウイルスの侵攻を防ぎ克服に成功しつつあると言えるでしょう。
山尾氏の議論のパターンは従来の野党行動の延長のように見えます。
本来議論すべきことを議論しないで、揚げ足取り的議論で自己満足している・「どうだ頭いいでしょう」という誇示になりますが、こういう繰り返しを喝采しているようではその政党から民意がどんどん離れます。
野党には高学歴者が多い所以です。

新型コロナウイルス被害と流言飛語5

メデイアはしきりにドイツの対応を褒めるのですが、欧米基準では成績優秀かもしれませんが、アジアから見れば、英仏やスペイン、イタリアに比べて被害拡大が少ないだけのことで、なんで日本の大手メデイアが同調するのか不明です。
メデイアニュースに比べると厚労省の発表資料は、統計発表ですので30日版が29日正午までの統計で約1日遅れですが、欧米の統計は日本と時差がある上にWHO経由ですので、さらに約1日遅れの数字と理解すべきでしょうか?
その程度の時差を前提に比較のために厚労省発表を見れば以下の通りです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11096.html
4.国外の発生状況について
・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと4月月29日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。

国・地域 感染者 死亡者
中国 82,858 4,633
香港 1,038 4
マカオ 45 0
日本 13,852 389
韓国 10,761 246
台湾 429 6
シンガポール 14,951 14
ネパール 54 0
タイ 2,938 54
ベトナム 270 0
マレーシア 5,851 99
豪州 6,725 84
米国 1,011,600 58,343
カナダ 50,015 2,859
フランス 129,859 23,660
ドイツ 159,735 6,280

日本は以前紹介したように3月20日ころには死亡者33名でしたが、3連休の人出によって3月2〜6日以降東京都他で爆発的感染者が増えたと大騒ぎしていても、まだ上記の通りで、欧米諸国と比較すると大違いです。
ヤフーニュース新型コロナウイルスまとめに出ている<出典>4月30日時点 厚生労働省発表記載の日々の感染数グラフを見ると4月12日720名が最大でその後1週間ごとに数値が下がってきてこの1週間のグラフを見ると、26日349名、27日209名、28日には204名、29日275名で3分の1前後に下がっています。
3月20日前後のペースに戻るにはまだ時間がかかるでしょうが、上記の通り新規感染者数の縮小傾向が一応見えて(再拡大がないとは言えませんが)、国民の多くがさしあたりほっとしている状態です。
ただし死亡者は感染後遅れて出てくるので、これから増えるので一概に言えませんが・・先行指数の感染者数に歯止めががかかるのは、先の明るいニュースです。
ドイツとの比較に戻りますと日本人口は今年4月1日現在で1億2596万人でドイツの人口は約8300万人ですので人口比でドイツは日本の約66%ですが、上記データでは日本の死者389に対して6280人で約16倍もの死亡者数です。
こういう客観状態で、メデイアが欧米お手本の報道を垂れ流しても、先進国なのに何故死亡者が多いの?という素朴な疑問がなくならないでしょう。
その答えとして、BCG摂取国の違いとか貧富格差率の違いとか、人種的に抵抗力が弱いのか?と言う疑問が起きてくるのは自然なことです。
中国北朝鮮の場合、極端監視社会であるから可能・・それを中国が独裁制の優位性として誇るのですが、韓国や台湾の場合は監視社会というほど厳しくないのに、都市封鎖もしないでうまくやっています。
香港、シンガポールも同様です。
(ただしシンガポールは狭い都市国家なので外国との初期封鎖戦略では成功しましたが、内部に外国人労働を抱える超格差社会ですので、彼らの超密度生活が直撃されて後追い的に急激に感染者数が伸び始めました)
まして日本に至っては、緊急事態宣言と言っても強制でなく、緩やかな「お願い程度」であって、韓国台湾のような電子機器利用の個人監視管理もしないで済んでいます。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57774880X00C20A4EA1000/

欧米は私権制限 外出禁止に罰則、日本と強制力で違い
東南アジア 南西ア・オセアニア ヨーロッパ
2020/4/7 22:53

高齢化率では、日本は世界最高率で重症化リスクが高い社会である上に、老人施設でクラスター発生するとまとまって大量死者が発生する点で高齢化率に比例して高齢施設が多い点でもコロナ禍に脆弱な社会です。
4月29日ころに千葉県内二箇所の高齢者施設での大量死発生では、近親者が延命装置を希望しなかったという解説が出ていました。
ICUや人口呼吸器のある施設が足りなくなると騒いでいるものの、新型コロナに対する治療法が開発されていないので、現在の治療法?は人工呼吸器で呼吸困難を臨時に緩和してその間に患者自身の体力によって、ウイルスに克ち勝つのを期待する時間稼ぎでしかありません。
老人ホームの高齢者にとっては、もともと基礎体力がないので人工呼吸器をつけて体力回復を待っても、その間に体力が衰えるばかりで死期を先送りするだけで意味がないからでしょう。

新型コロナウイルス被害と流言飛語4

解決困難な問題が起きると社会内弱者に標的を求めるのが一般的傾向ですし、政権担当者はこの機会に政敵に標的を振り向ける傾向がありますが、今回コロナを理由に対中感情悪化させる意味が非合理すぎます。
中国発であるのに開き直るとは何事か!と多くの人が思ったでしょうが、それによる嫌な国だねと言う悪印象と国を挙げて中国非難しなければならないか・・嫌中感情を煽るのとは別物であるべきです。
大統領が敵視発言すると、国民がそのままなびく・・なんでもユダヤ人が悪いというナチスの主張の再来のような不気味さを感じます。
論理的に見れば飛躍のある無茶な扇動が、そのまま膨大な底辺層に反映され行動に移される社会になっているとは驚きです。
韓国による慰安婦攻撃激化最中には、日本でも嫌韓感情激化している時には、坊主憎ければ袈裟まで憎い式の過熱ぶりでしたが、米国では基礎的でしょう。
それだけ米国大多数の人たちにとって米国が苦しくなっているからでしょうが・・躍進するアジア人が諸悪の根源と映っている・思い込みたい願望があるのでしょうか?
戦前の(排日運動が嫌中運動に切り替わった?)黄禍論の焼き直しでしょうか?
翻って日本人の素朴な感想ですが、私の事務所に来た人がなぜこんなに欧米でコロナ禍がひろがるのですか?と世間話が出てくるのですが、彼らにはなんら欧米人に対する悪気がないのです。
むしろ先進国としての尊敬・先入感を前提に、医療や保健衛生の進んでいる筈の先進国で何故?という素朴な疑問です。
日本にいて、欧米でのアジア人差別が起きているというニュースを時に見かける程度の普通の人が、差別を受けた逆反応で意趣返しで言っているようには見えませんが、欧米人から見れば自分たちが差別意識丸出しでアジアのコロナ騒動をバカにしていた負い目があるので、今になると自己弁護に苦しんでいる状態でしょうか?
アジア人同士の会話を知れば、中国発のコロナ騒動を衛生環境の悪いアジア特有の伝染病だと言う先入観でアジアを見下していた誇りをイタく傷つけられ、格好つける必要があるのでしょうか。
底辺層の心理を利用してトランプ氏のWHO批判になったのかもしれません。
事務所に来た人が逆差別意識による疑問ではなく、ただ疑問を述べただけですが、不思議なことが起きると誰もが何故だろうと原因を探りたくなります。
これに対する識者の解説がないので、あとは素人の思いつき放題となるのは仕方ないとも言えます。
識者の公式見解は、コロナの特質もわからない以上は、民族別の強弱があるかどうかも不明・・なぜイタリアで猛烈な勢いで増えたかニューヨークはどうだなども合理的説明不能なので、(高齢者が多いからとか、格差社会だからなどなど)ああじゃないかこうじゃないかの憶測に委ねるしかない状態です。
最近の解説(今朝日経新聞朝刊)では中国、韓国、台湾香港では中東症候群(マース)やサースでひどい目にあったので防疫シスステムが整備されていて、すぐに実行に移せばよかったのに対して、過去に痛い目にあっていない日本や先進国がシステム化されていなかったのでドタバタ対応になった・・遅れを取ったというもののようです。
根拠不明の、大混乱時において人種差別的意見が幅を利かす社会とそうでない社会の差が生じます。
鬱屈者の多い社会では何かある都度社会の弱者を標的にしたがる・いじめっ子心理と同じでしょう。
人種的不満がある社会では何かあると弱い立場の人種を標的にして、諸悪の根源みたいに何でも結びつけたくなる傾向が下地にある社会では、何か大きな災厄があると人種差別運動に繋がりやすいのでしょう。
日本は人種的偏見が少ない社会のように見えるのは、日常的不満が少ない社会・・鬱屈している人が少ないからか?とノーテンキ的に考えたくなるのが私の傾向ですが、見方にによっては人種的集団を標的にしないだけで、個々人間の陰湿なイジメがあとを断たない(この発生率が国際標準より多いか少ないかを知りません)ことや、何かあっても異人種相手の標的探しにならないのは目に付く移民集団が存在していないからかも知れません。
現在在日韓国人が標的になりやすいのは、母国の反日政策が強烈すぎることによる反作用であって、集団としての存在感が大き過ぎるせいではないでしょう。
嫌韓感情の高まりに比例して在日韓国人が民族衣装着用などで民族性を誇示しなくなったのは賢い対応です。
他方でコリアタウンと称して存在を誇示するのは、民族派を刺激するマイナス行為でしかないように見えますが、メデイアはヘイト行動は憂慮すべきことだと言いながら、何のために宣伝するのか不明です。
日本社会に永住したくて住んでいるならば、民族出自をあえて誇示する必要がないはずと思うのは私の偏見・理解不足でしょうか?
弁護士会にも在日系がいますが、自分からいちいち在日系を誇示するようなことをしていません。
普通に仕事をして結果的に信用を得ていけば良いことで、実際に人柄、仕事ブリが良いので周りから大事にされています。
同じ日本人でも「郷に入れば郷に従う」精神で、地方の移転した人が自分は都会から来たとひけらかす必要はありません。
コロナ被害の現状で言えば、今後一巡2巡すればどういう結果になるかも不明ですし、原因不明である以上は人種別のウイルス対応力強弱をいうのは時期尚早ですが、原因不明の場合には結果から見たくなるものです。
疫学的方法と言われるもので多くの科学発展の基礎であり、不合理とは言い切れません。
まだまだ第二波があるかもしれないので現状が結果とは言い切れませんが、現在の到達点から見れば、欧米系人種(広く言えばコーカソイド)中心の社会がアジア人社会に比べて圧倒的多数の被害発生になっています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58620330Z20C20A4I00000/

コロナ感染者、米国で100万人突破 世界の3分の1に
2020/4/29 4:02 (2020/4/29 7:33更新)
米ジョンズ・ホプキンス大学によると、米東部時間午後6時半(日本時間29日午前7時半)時点で101万717人となった。世界の感染者数は約311万219人で米国が3分の1を占める。米国に次ぐスペインは約23万人、イタリアも初めて20万人を突破した。死者数は全世界で21万6808人に達し、米国では5万8365人に上っている。

新型コロナウイルス被害と流言飛語3

トランプ政権は発足当初低賃金労働者の入国禁止を基礎にしたメキシコ国境の壁構築やテロ防止名目にしたイスラム系入国規制厳格化という幅広い制限から始まったのですが、ここにきてターゲットを米国覇権に対する挑戦者中国に絞ったように見えます。
政権の煽りに便乗してアジア人と見れば(日本人に)痰を吐きかけたりする国民が多いのは、日頃から現状不満分子が社会に充満しているからかも知れませんし、ナチスの扇動にドイツ国民が便乗してしまったような状態の再現でしょうか?
米国は建国以来、黒人奴隷に始まるとてつもない格差社会化を突き進めてきたのですが、領土拡張と経済成長している限り相応の分け前によって底辺層の不満を吸収できていたのですが、拡大・成長が止まると・・格差拡大路線が行き詰まるのは当然です。
成長の恩恵を受ける中間層の没落→(元中間層を含む)底辺層不満が溜まって来たことがトランプ流ピュリズム政治が台頭する下地ですが、ただ不満のはけ口として弱者集団・・先ずは新規移民削減や不法滞在者摘発強化に向けるのは国内に直接の敵が少なく安全な方向でした。
しかし、インデアン支配地没収と西部への進出(フロンテイア精神と称する支配領域拡張)象徴される受け皿拡張の終了・現合衆国領土確定→中南米の間接支配+フィリピン支配などの帝国主義競争参加を経て、戦後は西欧植民地独立を後押ししながらその後釜に入る・・中東や東南アジア諸国への間接支配拡大により、ずっと勢力拡大路線が成功してきました。
米国支配の構図が崩れ始めてメンツを保てなくなっただけでなく、本国へのリターンが少なくなり内部分配額縮小過程に入ったので、各地に展開した軍事基地の維持費が負担に感じて同盟国という名の間接支配国に相応の負担を求めるしかなくなったのでしょう。
グローバル企業で言えば、ある国に進出した生産設備が採算割れになったので近隣国へ統合するような動きです。
国外駐留軍の駐留コストに見合う利益がない・・間接支配のメリットがなくなってきたから、世界の警察官ではないというようになり、駐留費用分担要求をすれば同盟国への間接支配力がなお揺らぐ結果になります。
ショッピングモールの魅力が減って売り上げ減になったので、出店料率を引き上げたいと言っているような構図です。
オバマ以来はっきりしてきた対外プレゼンス縮小の動きは実力縮小に合わせたものですので、これを継承したトランプ政権はプレゼンス縮小延長で
「今後は気前よく外国人を受け入れるわけにいかない」
という人口政策に一歩踏み出したものです。
米国の方向転換を宣言したのがオバマであり、その実行段階に入ったのがトランプ政権ですので、関係国は米国の方向転換の実行段階に向き合うしかなくなりました。
移民受け入れを象徴としてあらゆる場面で度量の大きさを売りにして来た戦後の米国の立ち位置変更宣言がオバマの発言であり次期政権を担うトランプ氏はその具体化に入ったと見るべきでしょう。
トランプ氏は正面切って国力限界を言いたくないので格好付けのために、アラブ敵視などの口実を探しているだけのことで、人権派の言い分に従って仕方なしにアラブと明記せず全世界に向けプログラム変更をしたかのように装っていますが、本音は全世界に向けてこれ以上の移民入国は困るという意思表示です。
米国の本音は、勢力拡張の限界→今後経済成長拡大しないとなれば分配すべき対象を減らすしかないとする単純論理でしょう。
企業で言えば、構造改革に伴うリストラ・新規採用縮小宣言と採算性の悪い海外営業所や工場の統廃合宣言です。
オバマ氏が「米国は世界の警察官をやれない」というと、すかさず中国・習近平氏オバマとの首脳会談で太平洋を二分して自国が支配するかのような提案をしたのが、米国の尻尾を踏んでしまいました。
長期的にはそうなるしかないとしても、「もっとやれるでしょう・微力ですができるだけのことをさせていただきますので・・」と応じるのが日本的礼儀ですが、中韓はまともにこれに応じて走り出してしまったようです。
このまま一直線に進むとアジアにおける米国の影響力が雪崩を打って崩壊するので焦った米国が世界の警察官を止めるというのは、中東の混迷から手を引くことであって、その分アジアシフトするという方向宣言するしかなくなったのです。
しかしそれはレトリックであって、実際にはアジアでもプレゼンス縮小の動きは急です。
アジアのハブ機能を持つ在沖兵力縮小の動き・・・グアム移転戦略が急ピッチで進んでいるし、駐韓兵力も戦闘力とは言えない規模に近づいているようです。
この本音を見た中国は南シナ海で埋め立て工事を実力行使した挙句に大規模な空軍基地を完成させてしまったようです。
今なお、米国の意向に正面から逆らうと痛いめに遭いますが、(経済封鎖を受けるイランのように)韓国は中長期的にはアジアは中国の勢力圏に入ると見越して中国への擦り寄り姿勢が露骨です。
日本にとって隣国のことなので判り良いだけで、この動きは世界的規模で起きているでしょう。
中国の対米挑戦姿勢が露骨になってくると、米国内で嫌中感情が渦巻くようになってきたのが米国の現状です。
トランプ氏が対中経済制裁に乗り出し、暗闘の域を超えて正面からの抗争に発展したのがこの数年ですが、トランプ氏が再選されなくとも対中標的の戦略が当面変わらないと言われているのはこの理由によります。
この重要段階で米国社会の基礎を突き崩すコロナ禍が起きて(貧困層を直撃すると)新型コロナ発祥の地である中国よりはアメリカ社会の弱点がモロに表面化してきたように見えます。
新型コロナ当初は衛生や医療の遅れたアジア特有の現象と欧米はアジア人を軽蔑していたのですが、武漢で始まり周辺アジア諸国に広がる段階を経て世界的に伝播してみると感染拡大率、死者数で欧米や中東の方が抵抗力が弱い結果が出てきたので、客観的に見れば今や攻守反転状態の筈です。
この現実が明らかになってから逆にアジア人差別が肥大化しつつあるというの意外ですが、自然発生的社会現象としては不自然です。

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